2020年01月14日
刑務所出所者等専用求人と運送業とを考える。
刑務所出所者等の方を雇用するにあたって
刑務所出所後の方の求人も検討しようと考え、ハローワークの就職支援ナビゲーターの方にお話を聞いてみました。
以下、担当の方のお話です。
@特に少年院から出所された方については普通免許しか持っていない人がほとんどです。準中型〜大型の免許を取得する金銭的余裕がないです。会社の方で取得支援制度などがあるとよいです。
A出所後身元引受が無い場合があります(特に仮出所時の雇用の場合)、その場合社宅等の施設を用意してあげられればと思います。
B刑務所出所であることを社内でオープンにするかどうかを決めておいた方がいいです。本人が自分から話してしまうケースもあるのでオープンにしない場合は雇用時に決めごとをしておいた方がよいです。
オープンにした場合は、たとえ会社の役職者達が理解を示しても従業員の中には偏見の目で見ていじめに走る人がいるケースをよく耳にします。
C運送業の場合、薬物使用経験者を運転させたくないとの雇用側からの要望が多くありますが、コレワーク(別紙パンフレット添付 求人側はこことのやり取りとなるそうです。)へその旨を伝えれば、そうした方は紹介されません。
D仮出所雇用の場合は、何日か会社を休まなければならない日があります。
E近くの刑務所の出所者だからといって地元の人というわけではありません。
全国から入所しています。
F入職して最初の何月かは、給料の前借りが必要かもしれません。最初はお金ゼロからスタートですから。
社会活動へ参画させることが行政支援の目的
雇用側は出所した方を単に雇い入れるというだけでなく、今後の社会参画を行政と一緒になって支援していくという意味合いがあるということを担当の方のお話を聞いて思いました。その為行政からの助成金制度もかなり整えられています。
雇い入れる側は、まずはしっかりとした受け入れる為の環境と体制を整える必要があることを理解しました。
運送業で雇い入れるにあたって また現行制度の課題について
担当の方に実際運送業に入職する方はどれくらいいらっしゃるんですか?と聞いたところ、いることはいるという答えでしたがやはり少数のようです。
仮に弊社が雇い入れる場合にネックとなるのが上記のAの宿泊施設です。
担当者の方は@を心配していましたが、弊社は教習費用全額負担制度(その代り3年間勤務縛りです)があることを伝えました。
さて、自分が知る限りでは、宿泊施設を整えている運送会社は少数です。(例えば営業所が各地にある運送会社でごくたまに見受けられるくらいです。)
「宿泊施設はどうしてもないといけないものでしょうか?」
と聞いたところ、はやり身元引受がないケースがあるので宿泊施設はあった方がいいとのことです。また先述したとおり出所者の方が地元の人とは限らないとのことです。ご本人がアパートを借りられるようになるまでの間、レオパレスなどの短期アパートを何か月かを会社が面倒みてあげるとかできれば、とのことでした。
ここまでケアの出来る中小運送会社は果たしていくつあるのか。
ほぼ無いと思います。
運送業界には弊社を含め骨身を削るくらいに切り詰めた経営をしているところが多いと思います。
また、こうしたことについてのケアを考えた制度でないと、就職先の選択肢がかなり絞られてしまうのではと残念に感じました。
トラック協会もこうした取り組みに参画し助成をしていくのもこの業界の万年人材不足を解決する一つの方法なのではと思います。
頂いたパンフレット一式です。
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