2020年7月30日20時から配信されるMUSIC/SLASHでは、この氣志團万博出演の模様がすべてオンエアされるとのことで、ここにアップいたします。
と言うことは、この配信に対しては100%ネタバレです。当日会場に行かれた方以外は閲覧注意でお願いします。
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折しも雨が小降りになって氣志團綾小路翔のビデオコメントが始まり、その発言とビデオ構成に場内爆笑の渦。そのシャレっ気に氣志團人気の根強さの一端を垣間見た気がしました。
最後の一言「山下達郎…本当に実在するのか!?」
さあ、開演です!
山下達郎ライブでは必ず1人多重アカペラがプロローグで流されるのですが、今回は先週発売になったばかりで、来週封切られる映画「ナミヤ雑貨店の奇跡」のテーマソング「REBORN」のアカペラアレンジからライブスタート。
1曲目は、今年のライブアンコールで演奏された、近藤マッチへの提供曲「ハイティーンブギ」
「これ山下達郎の曲なの?」っていうリアクションが多かったようですが、歌詞に出てくる「オマエが望むならツッパリをやめてもいいぜ」も氣志團万博にマッチしてた?ですね。
(今回の加筆)このあとのファンクラブ会報等のコメントからすると、どうもこのハイティーンブギを2017年のツアーでやったのは、この氣志團万博出演を見据えてのものだったらしいです。
2曲目の「スパークル」は達郎ライブオープニングの定番曲。達郎ギタープレイの代名詞「スパークルのリズムカッティング」が会場のビジョンで大写しになったのはファンにはたまりませんでした。特に左手(テレビでは決してみられませんからね)
そしてMCでは「山下達郎です。夜露死苦!」「台風がなんぼのもんじゃい。」「雨風上等です。そんなのが怖かったらライブなんてできません」「ただこんな天気で皆さん冷え込んでいるでしょうから、セットリストを変えました」「バラードをやめて、皆さんがあったまるような曲ばかり集めました」
ということで、3曲目は「ボンバー」このファンクチューンではベースの伊藤広規さんが活躍。ここ数年達郎さんが夏フェスに登場する際には、ツイッターで達郎さんの声と共にバンドの演奏力の高さのメンションがアップされますが、特に「スラップベースハンパねー!カッケー!」のツイートが目立ちます。
今時のアマチュアバンドのスターはベーシストなんですってね。
<ナタリーより転載>
4曲目は、一見のお客さんに“つかみはOK”「硝子の少年」。
昨日のサンデーソングブックでの達郎さんの発言「客は歌うな」(Yahooニュースでも話題)とは言われても、STAY WITH ME〜は歌っちゃいますよね、フェスでは。この曲のギターオブリガードはKINKI と同じ佐橋佳幸さん。夜空に放たれるギターの音色は野外フェスならではのもの。
ここで目ざとい達郎ファンは、バックコーラスの位置に4本目のマイクが用意されていることは誰しも気付いていた筈。
そう、竹内まりやさん登場です。
その5曲目は「アトムの子」幼稚園や小学校の運動会でも一部でお馴染みになっているこの曲は、途中で鉄腕アトム主題歌、ドラえもん主題歌などが度々歌われるのですが、今夜は「アンパンマンマーチ」ちょうど隣にいた小学校低学年の2人の男の子はお母さんと顔を見合わせていました。
<ナタリーより転載>
ここでメンバー紹介「ドラムス:小笠原拓海」から始まって、最後は「コーラス:竹内まりや」
すぐ前にいた20代前半とおぼしき男性「えっ!?」て表情。あれだけビジョンに大写しになっていたのにね。まあそんなものでしょうか。
6曲目が、ある意味今夜のそして、このイベント全体のハイライトと言っても大げさでなかった「恋のブギウギトレイン」。その昔アン・ルイスに提供されたこの曲では小雨降る中、長〜い花道の一番先端まで進んでギターカッティングを見せてくれました。ステージに戻って「もうイッカイ」今度はステージの今度は中央のセットの階段を駆け上がり、1人だけ2階にいる状態で演奏。
達郎さんはライブでもボーカルマイクはおろか楽器も決してワイヤレスでは演奏しないのですが、今夜は特別ですよね、きっと。しかしあの国宝級のテレキャスター、雨に濡れて大丈夫だったんでしょうか?
(今回の加筆)このことをサンデーソングブックに葉書を書いたら光栄にも達郎さんにお読みいただきまして
「いいんです。いいギターは濡れようが放り投げようが、全然問題ありません」ってお答えいただきましたが、ほんとかよ!?って今でも思ってます。
ピアノの難波弘之さんは「鍵盤が濡れて滑って弾きにくかった」とご自身のSNSで書いていらっしゃいました。
またドラムスの小笠原拓海さんに後日 目黒ブルースアレイで行われた別のライブの際に「氣志團万博よかったですね!」とお声がけしたところ「あんな天候だからメンバーみんなで逆に目一杯やろうって結束した結果でした」とお答えいただきました。
7曲目ラストの曲も、夏フェスエンディングお決まりの「さよなら夏の日」
もうしっかり陽は沈んでいましたが、「雨に濡れながら僕らは大人になっていくよ」は本当にこの場にマッチしていて、思わずウルッときました。
今年のツアーの達郎さんの歌唱、声の出方は近年でもベストだと思っていましたが(と言っても元々のレベルが違いますが)特に今回は本当に素晴らしかった。演奏時間が通常のライブの1/5にも満たなかったからかも知れませんが、1曲目から全くよどみもなく、ハイノートも楽々といった感じでした。(自分にとって達郎さんの声の調子良さを計る秘密のバロメーターが、ある曲のある部分に存在するんですけどね)
また、このバンド個々のROCK、POPS、そしてJAZZ(メンバー中二人)ミュージシャンとしての日本最上級の演奏能力の高さとアンサンブルの素晴らしさを、他のミュージシャンが目的で来場した特に若いオーディエンスに聴いてもらえた事は、とても有意義だったと思います。
さらに、屋外は残響がない分とてもいい音でした。達郎さんのボーカルは勿論、すべての楽器の音、コーラスまでとてもバランスも良く聴けたことも素晴らしかったです。
(今回の加筆)この音響についてネットでの専門家の投稿を見ているとこの音の良さは驚異的だったらしく、どうやったらこれだけ各楽器の分離をハッキリ出せるのだろう?と言った書き込みがありました。
わずか40分間の演奏で、コアなファンにとってはお馴染みの曲ばかりでしたが、素晴らしいライブをこんな会場で、こんな状況で体験できた幸せな一日でした。
もちろん、このレポートは達郎マニアの自分だからの主観によるものですが、自分の周りにいた観客の反応に加え、ツイッターの書き込みを見ると、当日集まった初めて山下達郎のライブを観た人達が受けた衝撃は、その一部を読んだだけでもとても大きかったことが窺い知れます。
最後にこれを書きながら思ったのですが、今更ですが氣志團の演奏も見たかった気がします(笑)
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