90年代からMD撮り貯めたものを少しずつMacに移行しつつランダムに聴いていると、忘れていたいい曲が沢山出てきます。特にカーステで流している際に自分で運転していない時、結構シャザム〜apple musicで現行iPhoneに取り込む機会が多くなります。例えばここ最近シャザムった曲はこんな感じです。
リタ・クーリッジ You 、キンクス All Day and All of the Night、ニック・ロウ Cruel To Be Kind、キングトーンズ 夢の中で会えるでしょう などなど。
曲だけではなく、達郎さんのトークを聴くのも楽しみ。
80年代に比べれば大分落ち着いた(笑)といえども、その速射砲がごときトークは特に初めて接する人にとっては衝撃に感じられる様で、「え!山下達郎ってこんなにおしゃべりな人だったの?」という発言は良く耳にします。
音楽に対するメンションは、当然ながらかなりディープになります。楽曲、演者に対する知識は勿論のこと、楽器、奏法、録音技術、果ては作曲法から音楽行政までに及びます。
先日聴いたエアチェックで非常に興味深いコメントがあったので、ここで筆記したいと思います。
リスナーからのハガキ:達郎さんを見ていると古いものを大事にしながら新しいものも適度に抑えている様に感じます。ボクも温故知新できる(放送ママ)様になりたいです。
これに対する達郎さんのコメントは・・・
自分の感性で古いものがいいと思ったらそれでいいんです。
私27歳の時にオンスト(ON THE STREET CORNER)出しました。まだドゥーワップとか誰も知らない頃で、周りのみんなからは「オマエなにそんな音楽やってんだ」とかシーラカンスだとかガラパゴスだとか言われましたが、元々古いものが好きなのでやってきました。
所謂トレンドとかその時代の流行とかはですね、新しいトレンド、流行りに追い越されるためにあるものなんです。どんどん刷新されていきますから。その中で淘汰されて本当にいいものだけがスタンダードとして残っていくという・・・、トレンドなものほど陳腐化が早いんです。
ですからあんまり流行りを無批判に追わない方がいいです。
若い頃は特にそうだと思います。
いいと思わないものを聴いたってしょうがないじゃないですか。自分が本当に心の底からいいと思うものを選んで、そういうものに出会える様に選んで聴いて、自分の価値観磨いて。そういう感じでございます。
それは、作曲、編曲、歌唱のみならずレコーディング方法にも及んでいて、たとえば80年代中盤から流行したゲートリバーブというエフェクターを使った録音方法。デュランデュラン、フィル コリンズ、ジャパンなどが典型で、達郎さんはそれこそ「絶対に使わなかった」と言い切ります。
自分の感じた例として、90年代中頃に制作された竹内まりやの海外の超一流ミュージシャン(ロバータ・フラック、ボビー・コールドウェル、フィービー・スノウなどすごいメンツ)による英語カバーアルバム、Sincerely... ~Mariya Takeuchi Songbook ところがこれすごく古くさく感じます。これってゲートリバーブの使用が大きなウエイトを占めていると感じます。
いかに楽曲が普遍的でもアレンジと録音方法が一過性の流行を追うと陳腐化してしまういい例だと思います。
と言うわけで、この私も普段聴いている音楽の9割は60年代、70年代の音楽ですかね、達郎さん、まりやさんを除いては。
でもサブスクのこの時代、昨今の音楽も手軽にいくらでも聴ける訳でありまして、何かのきっかけさえあれば気にとまった曲、ミュージシャンについては聴く様にしてるんですけどね、例えば川谷絵音とか。
でもね、60年代70年代には自分にとってまだまだ未知の名曲が無限がごとくあるんですよね。
それこそコロナウィルス感染で今週亡くなったアラン・メリル〜ウォッカコリンズのアルバムを聴こうと思っております。
なんて事書いていたら、先程のサンソンで以前から気になっていたこの曲がかかったので、早速シャザムってライブラリーに加えました。
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