「ライトノベル作家志望者に求められること」から学ぶ
文章力、表現力、語彙を増やすために何が必要か、どのような方法があるのかを考えていました。
そしてゲームと相性が良いのはライトノベルと思い至り、「ライトノベル作家志望者に求められること」を調べてみました。
ここでは私自身の整理を兼ねてまとめています。
◇◇
まず参考として読んだ本はこちらです。
新人賞を受賞するために必要なこととして書かれていたのは次の通り。
・完成させること
作家になりたいと考えている方の中でも、実際に作品を完成させることができるのはごく僅かとのことです。
なお、参考までにこんな数値が挙げられていました。
[1年あたりの内訳]
作家になりたいと考えている方:数十万人
作品を完成させる人:?人
何らかの受賞者:500人未満(完成させる人の中から40人に1人とのこと)
専業の小説家として活動できる人:2〜5人
漫画「バクマン。」の1巻でも生涯漫画家として活動できる人は0.001%(10万人に1人)と表現されていましたので、非常に似ています。
・基礎文法ができること
意外と文章の基礎が出来ていない方は多く、基礎文法ができるだけで頭一つ抜け出せるとのことでした。
具体的には、この本のレベルのことが確実に抑えられること、だそうです。
他人ごとと思わず、確認してみたいと思います。
なお書籍以外ではこちらのサイト様が詳細に解説をされています。
こちらもご参考になれば幸いです。
ライトノベル作法研究所
http://www.raitonoveru.jp/
・キャラクター/設定を作りこむこと(キャラクターの履歴書を作成する)
作品内で書かれていないことを、設定、背景を作りこむ作業です。
書式はJIS規格が良いとのことでした。
転職Hacks様
履歴書テンプレートの無料ダウンロード全5種類(word・PDF)
https://ten-navi.com/hacks/resume-34-5292
多くの方がストーリーを考えることばかりに注力して、この作り込みが行われていないそうです。
(下読みと呼ばれるチェックで、読む人が読めばわかるらしいです)
これをしている/いないで作品のクオリティに違いが出る(賞においては、一次選考の突破にも影響する)とのことです。
また履歴書を作成する過程で、このキャラクターは長編には向いていない、というような気付きも得られるそうです。
・ルール、ニーズを理解する(応募要項を読む)
賞に応募する場合は応募要項の確認ですね。
他にも次のような戦略や一般常識/ビジネスマナーにも通じてくると思います。
-賞に求められている内容を読み取ること(読者層の意識、商業展開に適しているかなどの視点があるか)
-〆切りを守る
-適切なコミュニケーションが図れる
これは作品を世に送り出すために、作品の外でどれだけの準備を費やせるか、でもあると思います。
カテゴリエラーも回避できることでしょう。
・その他Tips:
-小説が書けないのは、無から有を生み出せないのと同じ。人生経験を積む、本を読むなどで自分のバックボーンを作り上げる。
-アイディアだけでは完成しない。取材のような地味な作業、継続的な努力が必要。
※ここがおそらく「完成させる人」と「完成させられない人」の違いと思っています。
◇◇
以上、ゲーム制作者の立場から外れない範囲で、気付きや考えをまとめてみました。
基礎の基礎的な部分を調べただけでも、背筋が伸びる思いです。
やはり事前の下準備や心構えがあるとないとでは、後に大きな違いになると思いました。
執筆キャリアがある方にとっては当たり前かもしれませんが、チェックリストや考えを広げる手助けになれば幸いです。
2017年07月23日
2017年06月20日
考えると楽しい設定の話
◆考えると楽しい設定の話
創作において、設定を考えるのは楽しいですね。
というわけで、今回は設定を考えたときの話を書きます。
■敏捷性について
例えばバトルにおいて、行動順序を決める『敏捷性』。
敏捷性=フィジカル(肉体的)な能力を数値化
というのが一般的だと思います。
私の「重力ルーペ」という作品では、現代+SFという世界観のため、多少のトンデモ要素はSF部分に投げています。
けど要所要所では、設定を考えていてですね。
敏捷性については、従来通りでは獣や機械に人間が勝る理由が説明し辛いため、このように考えました。
敏捷性=肉体的な能力+相手の行動や間を読んで先行する力(=読みができる賢さ)
そのため、頭脳派のキャラクターほど敏捷性が高い設定になっています。
敏捷性の高さは左から4人目>3人目>1人目>2人目(ゲーム内の能力)です。
■フォロワーが増えるとAppが強くなる設定
同じく「重力ルーペ」では、作品内のSNSでフォロワーが増加する(クエストを解決)と、スマートフォンのApp(魔法のようなもの)が強くなるというトンデモ設定があります。
これはフォロワーの増加が社会信用度とリンクしており、「フォロワーが多い=社会的に信頼されている」ため「使用者に一定の信頼があるとみなしてAppの出力を解放する」という設定です。
基になっているアイディアは、自動車保険の等級制度※です。
※一定期間事故がないと保険料が安くなる仕組み。等級は他の保険会社に契約を移しても継承される。
身近なモデルケースを模した設定は、多少こじつけても面白く受け容れられるかもしれませんね。
■応用
例えばTPに関するスキルを説明する場合、スキルそのものの説明以前に「TPとはなにか」と考えてみるといいかもしれません。
例として『自軍のTPを上げ、敵のTPを下げるスキル』の説明を挙げてみます。
まずTPの原理を説明できないか考えます。
[TP:タクティカルポイント]
・意識の中にある戦意のようなもの(無形、個体でも液体でも気体でもない)
・TPは無意識の中で変動するため、バトル中の行動や攻撃などで意識が昂るとアップする
・以上の理由からバトル外では上昇しない
・宿屋に泊まる、薬を使う、睡眠状態になると、リラックスするためTPはダウンする
これを考えるプロセスで4つ目の「行動によってはTPが下がるという」独自要素が生まれました。
続けてスキルの説明を考えます。
[TP上昇スキル「アジタート」]
・意味は「はげしく」、語源の由来は同名の音楽用語から
・原理は自軍の意識を鼓舞し(自軍のTPアップの説明)、敵軍の戦意を削ぐ(敵軍TPダウンの説明)
いかがでしょうか。
イメージは勇猛な楽曲が自分の戦意を上げ、相手を圧倒する……そんな感じです。
とすると、楽器を装備している時だけ使える、あるいは耳栓で抵抗できる?のように派生アイディアが生まれます。
まさしく「即興」アイディアですが、それっぽく「聞こえ」たら嬉しいです。
色々と設定を隠していますので、興味がわきましたら「重力ルーペ」お楽しみくださいませ。
■重力ルーペ
RPGアツマール版
https://game.nicovideo.jp/atsumaru/games/gm3311
PLiCy版
http://plicy.net/GamePlay/40437
■余談
冒頭の敏捷性の話は、「るろうに剣心」を参考にしています。
瀬田宗次郎との神速対決で、剣心の神速について次のように説明されていました。
剣心の神速=「フィジカルな速さ」+「相手の思考を読むことによる先読みの早さ」
宗次郎の神速=「フィジカルな速さ」(先天的な素養が高いため、剣心のフィジカル〜よりも速い)
宗次郎は感情がないために後者の先読みが封じられ、苦戦を強いられるという、設定が作品の盛り上げに一役買っている名場面。
るろうに剣心はほぼ全てのバトルで「華のある剣術の戦い」の裏で「思想に基づいた精神の戦い」が描かれており、両方を解決するための行動が心に響きました。
他にも天翔龍閃の左足の踏み込みの理由が、剣心の生き方への対する答えと重なっていたり。
良い作品とは、良い設定が支えてできているのかもしれませんね。
創作において、設定を考えるのは楽しいですね。
というわけで、今回は設定を考えたときの話を書きます。
■敏捷性について
例えばバトルにおいて、行動順序を決める『敏捷性』。
敏捷性=フィジカル(肉体的)な能力を数値化
というのが一般的だと思います。
私の「重力ルーペ」という作品では、現代+SFという世界観のため、多少のトンデモ要素はSF部分に投げています。
けど要所要所では、設定を考えていてですね。
敏捷性については、従来通りでは獣や機械に人間が勝る理由が説明し辛いため、このように考えました。
敏捷性=肉体的な能力+相手の行動や間を読んで先行する力(=読みができる賢さ)
そのため、頭脳派のキャラクターほど敏捷性が高い設定になっています。
敏捷性の高さは左から4人目>3人目>1人目>2人目(ゲーム内の能力)です。
■フォロワーが増えるとAppが強くなる設定
同じく「重力ルーペ」では、作品内のSNSでフォロワーが増加する(クエストを解決)と、スマートフォンのApp(魔法のようなもの)が強くなるというトンデモ設定があります。
これはフォロワーの増加が社会信用度とリンクしており、「フォロワーが多い=社会的に信頼されている」ため「使用者に一定の信頼があるとみなしてAppの出力を解放する」という設定です。
基になっているアイディアは、自動車保険の等級制度※です。
※一定期間事故がないと保険料が安くなる仕組み。等級は他の保険会社に契約を移しても継承される。
身近なモデルケースを模した設定は、多少こじつけても面白く受け容れられるかもしれませんね。
■応用
例えばTPに関するスキルを説明する場合、スキルそのものの説明以前に「TPとはなにか」と考えてみるといいかもしれません。
例として『自軍のTPを上げ、敵のTPを下げるスキル』の説明を挙げてみます。
まずTPの原理を説明できないか考えます。
[TP:タクティカルポイント]
・意識の中にある戦意のようなもの(無形、個体でも液体でも気体でもない)
・TPは無意識の中で変動するため、バトル中の行動や攻撃などで意識が昂るとアップする
・以上の理由からバトル外では上昇しない
・宿屋に泊まる、薬を使う、睡眠状態になると、リラックスするためTPはダウンする
これを考えるプロセスで4つ目の「行動によってはTPが下がるという」独自要素が生まれました。
続けてスキルの説明を考えます。
[TP上昇スキル「アジタート」]
・意味は「はげしく」、語源の由来は同名の音楽用語から
・原理は自軍の意識を鼓舞し(自軍のTPアップの説明)、敵軍の戦意を削ぐ(敵軍TPダウンの説明)
いかがでしょうか。
イメージは勇猛な楽曲が自分の戦意を上げ、相手を圧倒する……そんな感じです。
とすると、楽器を装備している時だけ使える、あるいは耳栓で抵抗できる?のように派生アイディアが生まれます。
まさしく「即興」アイディアですが、それっぽく「聞こえ」たら嬉しいです。
色々と設定を隠していますので、興味がわきましたら「重力ルーペ」お楽しみくださいませ。
■重力ルーペ
RPGアツマール版
https://game.nicovideo.jp/atsumaru/games/gm3311
PLiCy版
http://plicy.net/GamePlay/40437
■余談
冒頭の敏捷性の話は、「るろうに剣心」を参考にしています。
瀬田宗次郎との神速対決で、剣心の神速について次のように説明されていました。
剣心の神速=「フィジカルな速さ」+「相手の思考を読むことによる先読みの早さ」
宗次郎の神速=「フィジカルな速さ」(先天的な素養が高いため、剣心のフィジカル〜よりも速い)
宗次郎は感情がないために後者の先読みが封じられ、苦戦を強いられるという、設定が作品の盛り上げに一役買っている名場面。
るろうに剣心はほぼ全てのバトルで「華のある剣術の戦い」の裏で「思想に基づいた精神の戦い」が描かれており、両方を解決するための行動が心に響きました。
他にも天翔龍閃の左足の踏み込みの理由が、剣心の生き方への対する答えと重なっていたり。
良い作品とは、良い設定が支えてできているのかもしれませんね。
2017年06月11日
「創作に戻る」という話
2017/6/11 雑記のつもりで書いたBack of advertisements です。
略称はback of ads。
英語表記にすることでモダンな錯覚を生み出す新手のテクニック。
良識のある方は真似しないでください。
◆雑記
■「創作に戻る」という話
ここ数日、無力感に捉われていて、それでも手を止めることはできないという状況で、どうにも息苦しさを感じていました。
この「息苦しい」というのは言いえて妙で、心理的にふさぎ込んでいるからなのか、姿勢も悪くなりますし、食も細くなりますし、総じて呼吸も浅くなります。
呼吸が悪いと、脳にも充分な栄養が行き渡らないので、創作にも悪影響が出ます。
よろしくないですね。
これから書くのは、そこから脱しつつあるという前向きな話。
◇◇
作者同士の交流。
実際のところ、私はあるような、ないような環境です。
ポリシーのある作者さんへの応援は惜しみないつもりですが、作品に対してのコメントの類は控えています。
それは「フィードバックのためのアンテナは作者自身が必要に応じて広げ、取捨選択するもの」と考えているから。
恥ずかしい話、過去に失敗したことで気づきました。
(これは私が私に対して課しているものであって、人からコメントを頂けると嬉しいです)
制作中の作者さんには、私の作品をプレイしてもらうよりもご自身の作品を優先して欲しいと思っていますし、そう伝えています。
それでもプレイして頂いたことがわかると、嬉しいし、感謝を超えた感情で胸が詰まります。
◇◇
先日、先のようなことがありました。
一字一句、本当にありがたかった。
もしかしたら同じ時期、同じようなメッセージを受け取った方もいらっしゃるかもしれませんね。
◇◇
早朝から散歩で立ち寄ったコンビニではMonoMaxの最新号が並んでいて。
先月のナノユニバースのトートに続き、カード入れが付録だったので買ってしまいました。
笑ってしまうくらいチョロい人間です。
きっかけとなる起点はどこにでもあります。
気持ちを立て直すとか、そういう美化ぶる話じゃなくて、創作に「戻る」。
そう、ただ戻るというだけの話でした。
ちなみにMonoMaxの表紙はこれ。
来月はアーバンリサーチの財布みたいです。
ライバルを並べてきますね。
付録の財布はちょっと怖い……けれど見てみたい。
次の記事は「重力ルーペ」修正版を公開しましたという内容の予定です。
充実した日曜日をお過ごしください。
略称はback of ads。
英語表記にすることでモダンな錯覚を生み出す新手のテクニック。
良識のある方は真似しないでください。
◆雑記
■「創作に戻る」という話
ここ数日、無力感に捉われていて、それでも手を止めることはできないという状況で、どうにも息苦しさを感じていました。
この「息苦しい」というのは言いえて妙で、心理的にふさぎ込んでいるからなのか、姿勢も悪くなりますし、食も細くなりますし、総じて呼吸も浅くなります。
呼吸が悪いと、脳にも充分な栄養が行き渡らないので、創作にも悪影響が出ます。
よろしくないですね。
これから書くのは、そこから脱しつつあるという前向きな話。
◇◇
作者同士の交流。
実際のところ、私はあるような、ないような環境です。
ポリシーのある作者さんへの応援は惜しみないつもりですが、作品に対してのコメントの類は控えています。
それは「フィードバックのためのアンテナは作者自身が必要に応じて広げ、取捨選択するもの」と考えているから。
恥ずかしい話、過去に失敗したことで気づきました。
(これは私が私に対して課しているものであって、人からコメントを頂けると嬉しいです)
制作中の作者さんには、私の作品をプレイしてもらうよりもご自身の作品を優先して欲しいと思っていますし、そう伝えています。
それでもプレイして頂いたことがわかると、嬉しいし、感謝を超えた感情で胸が詰まります。
◇◇
先日、先のようなことがありました。
一字一句、本当にありがたかった。
もしかしたら同じ時期、同じようなメッセージを受け取った方もいらっしゃるかもしれませんね。
◇◇
早朝から散歩で立ち寄ったコンビニではMonoMaxの最新号が並んでいて。
先月のナノユニバースのトートに続き、カード入れが付録だったので買ってしまいました。
笑ってしまうくらいチョロい人間です。
きっかけとなる起点はどこにでもあります。
気持ちを立て直すとか、そういう美化ぶる話じゃなくて、創作に「戻る」。
そう、ただ戻るというだけの話でした。
ちなみにMonoMaxの表紙はこれ。
来月はアーバンリサーチの財布みたいです。
ライバルを並べてきますね。
付録の財布はちょっと怖い……けれど見てみたい。
次の記事は「重力ルーペ」修正版を公開しましたという内容の予定です。
充実した日曜日をお過ごしください。
2017年06月09日
2017/6/9(金)
本日は金曜日の開放感に浮かれているため、好きな曲を紹介しながら、のびのびと書いています。
創作はあまり関係ありません。
よろしければBGMとご一緒に。
■November
作曲:hotaru sounds様
http://dova-s.jp/_mobile/bgm/play5441.html
「地図の時間」という私の作品では、紅茶を囲んだ和やかな場面で使わせて頂きました。
11月、秋と冬の境目、放課後の教室、セピアに色付いた木の葉。
この曲からは、そんなイメージが浮かびます。
ソロギターとエレピが互いにメロディを渡しあっているその様子は、まるで人と人の会話のよう。
◇◇
言葉がみつからないとき「世界一、言葉の扱いに長けた人は、どんな言葉をあてまめるのだろう」と想像します。
そして見つかる言葉は所詮、等身大の誤差範囲でしかありませんけれどね。
でも、この謎かけを繰り返した先には、魔法のような文章を紡げるかもしれません。
それは開けるまで中身の分からない、小箱のようなもの。
いつか箱の中身に、自分を救う何かが入っていることを信じつつ、今日もそろそろと開けます。
■Waffle Finale
作曲:田中玉子様
http://dova-s.jp/_mobile/bgm/play5725.html
この曲の第一印象は、ステップを踏みながら踊るハッピーエンドのイメージ。
「地図の時間」では、エクストラステージで舞台の外を表現しながら使わせて頂きました。
寂しげに伸びる楽器の鳴り方やマイナー風味なメロディ進行には、どこか幕引きの予感があり、それらはタイトルのFinaleに通じている気がします。
◇◇
例えばシンデレラのような、最後には報われる童話のような話があったとして。
エンドロールに素敵な曲が流れ、舞台の幕が降りてもなお幸せの余韻を残し続けたなら、私はそれを最高と感じると思います。
それは作品が舞台から人の中に移動するようなもので――いいかえると「心に残る」という現象なのかもしれませんね。
あるいは「感動」といってもいいのかも。
◇◇
杖の所作と言葉の組み合わせで生まれる魔法
タクトと全身の動きで響きわたる音楽
どこか似ているなと、ぼんやり思いました。
今この感覚が嘘にならないで、いつまでも本物に感じられたらいいなと願いつつ。
◇◇
呑みなれないお酒に酔ったこんな文章ですが、世界に一人か二人くらいは、広い気持ちで読んでくださる方がいることを願って、そっと締めくくります。
そして戻ります。
創作に。
ありがとうございました。
創作はあまり関係ありません。
よろしければBGMとご一緒に。
■November
作曲:hotaru sounds様
http://dova-s.jp/_mobile/bgm/play5441.html
「地図の時間」という私の作品では、紅茶を囲んだ和やかな場面で使わせて頂きました。
11月、秋と冬の境目、放課後の教室、セピアに色付いた木の葉。
この曲からは、そんなイメージが浮かびます。
ソロギターとエレピが互いにメロディを渡しあっているその様子は、まるで人と人の会話のよう。
◇◇
言葉がみつからないとき「世界一、言葉の扱いに長けた人は、どんな言葉をあてまめるのだろう」と想像します。
そして見つかる言葉は所詮、等身大の誤差範囲でしかありませんけれどね。
でも、この謎かけを繰り返した先には、魔法のような文章を紡げるかもしれません。
それは開けるまで中身の分からない、小箱のようなもの。
いつか箱の中身に、自分を救う何かが入っていることを信じつつ、今日もそろそろと開けます。
■Waffle Finale
作曲:田中玉子様
http://dova-s.jp/_mobile/bgm/play5725.html
この曲の第一印象は、ステップを踏みながら踊るハッピーエンドのイメージ。
「地図の時間」では、エクストラステージで舞台の外を表現しながら使わせて頂きました。
寂しげに伸びる楽器の鳴り方やマイナー風味なメロディ進行には、どこか幕引きの予感があり、それらはタイトルのFinaleに通じている気がします。
◇◇
例えばシンデレラのような、最後には報われる童話のような話があったとして。
エンドロールに素敵な曲が流れ、舞台の幕が降りてもなお幸せの余韻を残し続けたなら、私はそれを最高と感じると思います。
それは作品が舞台から人の中に移動するようなもので――いいかえると「心に残る」という現象なのかもしれませんね。
あるいは「感動」といってもいいのかも。
◇◇
杖の所作と言葉の組み合わせで生まれる魔法
タクトと全身の動きで響きわたる音楽
どこか似ているなと、ぼんやり思いました。
今この感覚が嘘にならないで、いつまでも本物に感じられたらいいなと願いつつ。
◇◇
呑みなれないお酒に酔ったこんな文章ですが、世界に一人か二人くらいは、広い気持ちで読んでくださる方がいることを願って、そっと締めくくります。
そして戻ります。
創作に。
ありがとうございました。
2017年06月07日
2017/6/6と6/7備忘録
昨日と今日を忘れないために、自分のための備忘録として、この文を残します。
そして、このページを閉じたら手を動かします。
一つはおこがましくも、いつか救えるように
一つは遅れた感謝を伝えるために
これは感傷ではなく、感動に変えるための所作。
今もこれからもそのために命を使います。
そんな風に勇気を見せていきたいな。
そして、このページを閉じたら手を動かします。
一つはおこがましくも、いつか救えるように
一つは遅れた感謝を伝えるために
これは感傷ではなく、感動に変えるための所作。
今もこれからもそのために命を使います。
そんな風に勇気を見せていきたいな。