2017年09月21日

超初心者向け知的財産のお話し その81

かえるくんです

AI(人工知能)が実際に活用されるケースについて具体的な

内容が出てきました。

総務や経理業務の中で機械的、事務的に処理を行うような

仕事は徐々にAIの主戦場に置き換わってくるようです。

特許庁でもAIの導入を具体的に計画しています。

電話やメールでの問い合わせや、紙出願の電子化、誤字の確認

などはすぐにでも導入可能です。

特許分類の付与や先行技術調査などはキーワードをもとに分類

したり文献を特定して新規性の有無を判断したりできそうです。

拒絶査定がだされるまでの審査官とのやり取りはAIでは、まだ

難しいように思います。

ただ、銀行の受付に使われるような単純なAIにとどまらず、

時にAIが人間の能力を超えたパフォーマンスをすることが既に

実証されているという事実は否定できません。

将棋やチェスのソフトもそうですし

The Next Rembrandt(ザ・ネクスト・レンブラント)のように

レンブラントの作品の特徴を学んだAIがレンブラントのタッチ

で本人しか描けないような”新作”を描き上げています。

審査官は出願に対して最終的には”0”か”1”の決断を下しますが

補正の過程で、審査官のアドバイス、出願者の工夫次第で

どちらの着地点に近づくのか変わってしまいますが、AIが新たな

選択を指し示す可能性もあるかもしれません。

ただ、出願する企業の体力や業界を取り囲む環境、将来の展望

など様々な要素を勘案して権利化するか否かを決めますので

深部でのAIの活用は、もっといろいろな問題点が出揃ってから

のようにも感じます。



2017年09月19日

超初心者向け知的財産のお話し その80

かえるくんです

特許庁は次期通常国会でADR制度による特許法改正を目指している

とのことです。

ADRとは裁判外紛争解決手続きのことで裁判所での法廷闘争を

民間レベルで迅速に解決するためのものです。

ADRの決定に法的に認証することによって以下のように変わる

ことが想像されます。


ADRは裁判所ですることを、裁判所以外の場所ですることなので

裁判所(知財高裁)の負担も軽減されます。

ADRでの”決定”は裁判所で言うこところ”判決”ですので、通常は

その”決定”が不服だからといって、裁判所に”提訴”することは

できなくなります。

つまりADRを使うと、裁判という”カード”を既に使ったと見做され

ることになるからです。

ADR制度については既存の民間ADRを使うか、あらたに特許庁に

官製のADRを創設するか検討されるそうです。

ちなみに民間の既存ADRは

日本知的財産仲裁センターという日弁連と日本弁理士会の共同運営機関

です。






2017年09月04日

超初心者向け知的財産のお話し その79

かえるくんです

7月の新聞に掲載されていた話です。

ジェネリック医薬品というはご存知かと思います。

特許切れの医薬品を周知の特許情報(物質と製法)を基に

後発医薬品メーカーが作った医薬品です。

開発費用がかからない為、安価に製造できるというメリット

があります。

既知の薬品から逆算して、よりコストパフォーマンスのよい製造方法

を探し当てれば大きな利益を得ることができます。

特許権を与える行政側としては、

「いつまでも独占販売とはいかないよ!」

「権利が切れたら安く提供できるように開放するからね!」

ということで製造販売されるのがジェネリック医薬品です。

もちろん、先発医薬品と同等の薬効が得られるかの認証を

うけるもの大変なようですが一から開発するよりは楽です。

先発メーカーとしては権利切れギリギリまで独占したいという

のが本音ですが、後発の参入で一気に収益が減少するハード

ランディングも避けたいところです。

それで、期限が切れる前にジェネリック医薬品として子会社や

関連会社などに販売させて市場シェアを確保しておこ言うという

のがAG(オーソライズドジェネリック)です。

当然、先発品の独占期間は短くなりますが、ジェネリックの利益

の方が大きいという事でしょう。

2015年の時点で日本におけるジェネリック医薬品のシェアは60%

に及びません。一方、米国では90%を超えているそうです。

2016年に閣議決定された「2018年から2020年度末をめどに

ジェネリック医薬品のシェアを80%以上にする」という指針も

この動きを加速させたようです。

AGはオーソライズされているので、通常のジェネリックとは

違って、公開されていないすべての情報を先発メーカーから

提供されて製造されるものなので、厚生労働省の承認もとりわけ

簡単に済みます。

医薬品の特許は”人道上の理由”が、特に重くのしかかってきます。

”儲けより人の命”と言われれば、当然です。


また、すべての薬に、代替になるような薬が存在するわけでは

ありません。

そういう代替の利かない薬は強制的に値下げすべしというルール

もあるようです。

”Z2”

後発医薬品メーカーも、特許侵害訴訟を気にかけながらジェネリック

に積極的に取り組まなくてはなりませんし、複雑な業界です。








2017年08月30日

超初心者向け知的財産のお話し 再開します

かえるくんです

ブログ再開します。

2017年06月23日

超初心者向け知的財産のお話し その78

かえるくんです

14歳の天才棋士の連勝記録が続いています。

ちょうど昨年3月に将棋界で唯一の将棋新聞「週刊将棋」が廃刊に

なったということを知人から聞いていたので、あと1年でも延命で

きていれば廃刊にならずに済んだのかもしれないと残念な気がします。

業界紙というのは長い時間軸を持った意味のある記録媒体でもあり

ます。

将棋の世界では、協賛金(スポンサー)が減ってプロでもなかなか

生活できないところもあり、読者層、つまりプロを目指す人も減少

傾向が続いているそうです。

話は知的財産権についてになります。

これまで棋譜については著作権は存在しないという見解が主流でした。

いまも主流だと思います。

著作物の定義については以下の通りです。

”思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、

美術又は音楽の範囲に属するもの”

棋譜がどのように当てはまるか考えると

棋譜は

”思想又は感情を創作的に表現したもの”

とは言い切れないと思います。

”文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの”

ではありません。

よって、著作物とはなりません。

正直、そのようなところまで権利を主張するとなると

ドン引きですね

「将棋はその一手一手が創造の産物なのだ」という人がいても

それは、一定のルールに従って駒を進めているにすぎません。

決して将棋を軽視しているわけではありません。

将棋は素晴らしい頭脳戦を見せてくれる最高のエンターテインメント

だと思います。

だからこそ、そこで権利を主張するようなセコイまねをしてほしく

ないのです。

一定のルールに従っているからと言って、その積み重ねに創造性も

あるのではと思う方もいるかもしれませんが、ラグビーやアメフトの

スポーツにだって、戦略的なフォーメーションみたいなものがあります。

将棋はスポーツではないというかもしれません。

ですが2006年のアジア大会ではチェスが「頭脳の格闘技」という解釈

から正式競技になりました。

チェスをスポーツの仲間に入れるのはどうかと思いますが。


再び灯り始めた将棋人気の火を絶やさないように、セコイ権利の

主張はやめていただきたいと思います。







2017年06月06日

超初心者向け知的財産のお話し その77





かえるくんです

意匠法の下で登録された意匠に対して著作権は

付与されません(著作権法15条)。

意匠は”工業製品のデザイン”であり、著作権は”一品もの”

という考えからも当然なことに思えます。

ただ、著作物でも意匠でも、誕生した時はデザインとしての

創造性を持ち合わせているので、著作物が大量生産されると

意匠という扱いになり、されなければ著作物のままという

考えもできます。

インドの法律(著作権法)では

意匠法のもとで登録されうるがされていない意匠に対する

著作権はその意匠が適用される物品が50個以上製造されたときに

消滅する事になっています。

さらに50個以上製造されると著作権が消滅すると同時に意匠権も

失いますので大量生産が明らかな場合は事前に意匠権を取得する

必要があります。

ただ、その意匠が権利化できるものではない場合は、50個以上

製造されても著作権で守られるものであり、第三者が無断で製造

すれば著作権法違反になります。







2017年05月23日

超初心者向け知的財産のお話し その76

かえるくんです

インドの意匠法についてお話ししようと思います。

2000年に意匠法1911年が意匠法2000年に置き換わり

意匠規則2000年が同年制定されました。

その後2008年、2014年に意匠規則の改正が行われています。

特許・意匠の窓口は4か所ありますが、意匠の場合

審査はコルカタ本部に集約され、ほかの3支部に出願しても

コルカタ本部に移送されます。

近年、意匠出願の件数は約10000件/年で国内出願と外国出願の

比率はおおよそ2:1となってます。

外国出願の件数は米国が1位で、その半分くらいが日本、ドイツ

となってます。

意匠登録を受けるための条件は日本とは少し違います。

意匠の定義について日本では

@物品であること
A物品自体の形態であること
B視覚に訴えるもの
C視覚を通じて美観を起こさせるもの
D意匠にかかる物品の使用目的、使用状態等に基づく用途、機能が明確
E意匠にかかる物品の形態である
F工業的に反復、大量生産できるもの

とされていますが、インドでは法2条で以下のように定義されてます。

@手工芸的か機械的か、もしくは科学的か、または分離もしくは
結合されたものかに関わらず
A工業的手法または手段により2次元もしくは3次元またはその
双方の形態かに関わらず
B物品に適用される線または色彩の形状、輪郭、模様、装飾もしくは
構成の特徴に限られるものであって
C製品において視覚に訴え、かつ、視覚によってのみ判断される
もので
D単なる機械装置、または構造の原理もしくは態様、商標や美術品
は含まれない

とされており@からDの文が繋がってます・・・長すぎ。

簡潔に言うと、物品に適用され、視覚に訴え、かつ視覚によって
のみで判断されるもので単なる機械装置または構造の原理もしくは
態様、商標や美術品は含まれないもの・・・が意匠という事です。

日本の場合は登録から20年は権利が保護されますが、インドは

原則、登録日、優先日もしくはインド出願日のうち早い日にちから

10年間+ 一度だけ5年の延長が手数料を支払えば可能で合計でも

15年しか保護されません。

次回も意匠の続きです。








2017年05月22日

超初心者向け知的財産のお話し その75





かえるくんです

インドの知財制度の続きです。

間が空いてしまいました。

商標について書こうと思いましたが先日、日本の種子法が廃止される

というニュースがありました。

日本の種子法がどういった内容かは詳しくは知りませんが、日本が

国家として守ってきた種苗が金目当ての民間(外資企業含む)に奪われる

可能性があるという話でした。

農作物に関する特許は種苗法と特許法で守られていますが、稲作など

米作りに関する知財は国で管理される部分もあります。

これは国家として安全保障の面から必要だと思いますが、その知財を

民間に積極的に開放せよとの方向らしいのです。

国民の財産を安く、民間に払い下げるということです。

当然、モンサント、デュポンなど世界の大きな種子メーカー(化学薬品

メーカーでもあります)が、虎視眈々と狙っているのは明白です。

米国をはじめとする大規模農業で培われた遺伝子組み換え作物が

日本に馴染まないのは言うまでもありません。

F1といわれる種子は、第一世代の作物は優性遺伝子が作用し、良い

作物が収穫されるが、第二世代の作物では劣性遺伝子が表出して、

まともな作物が収穫できないような仕組みが施された種子で、農家は

毎年、高いロイヤルティと支払い契約をしなければなりません。

「農業の文化」までも、特許という強い力でダメにしてしまいます。

種子法、種苗法は食に関わるデリケートな法律なので、安全保障の

観点から不特許事由をもっと強化してもよい気がします。

インドではGDPに占める農業生産額の割合が年々低下しており、

農水省のHPによると16%弱だそうです。一方、農業人口は約52%

と、国民の半数以上が第一次産業に従事しています。

インドの綿は非常に換金性の高い農作物だそうで、そこに目を付けた

外国種苗メーカーが持ち込んだF1品種により、小規模農家が

高額なロイヤリティによって負債を重ねた結果、将来に悲観して多くの

自殺者が出るといった悲しい出来事になりました。

パテントで収益を上げる企業に不用意に国や自治体が税金を使って

蓄えた知財を安く売り渡すという愚は避けなければなりません。








2017年05月02日

超初心者向け知的財産のお話し その74

かえるくんです

インドの知財制度の続きです。

日本でも異議申し立て、無効審判などで特許権の付与前・

付与後も特許の無効化を申し出ることができます。

インドの無効審判制度は

・利害関係者もしくは中央政府に申し立てに基づいて
 知的財産審判委員が、又は特許侵害訴訟における反訴
 に基づいて高等裁判所が特許権を無効にできる。

ということになっています。


インドでは、日本にはない原子力関連特許に関する規制です。

特許権を付与するということは、権利を与えると同時に

”その内容を公にする”ことでもあります。

その”内容”が国の安全保障の観点から戦略的に非常に重要で

あるため特許の付与が国益に反すると判断した場合は、

”公にしない”ため無効を指示できます。

特許法第157A条 インドの安全保障に関する規定で

「特許発明が減bン視力関連発明である場合は、中央政府
はその特許を無効にするように特許管理官に指示すること
ができる」

この指示は、インドの原子力法(第12条)に規定される

機密保持のための指示で、出願者自身の行為としても

インド中央政府により解除されるまで自身の特許出願を

第3者に開示することが制限されます。

核保有国であるインドならではの法律ですが、日本でも

安全保障の観点から必要な制限があった方が国益に適う

なら原子力に関する法整備が必要だと思います。


また、出願された特許が安全保障上、秘密保持の必要が

あるか否かを判断するために外国出願許可制度において

「インドに居住している者(国籍不明)が発明をした場合、

・その発明を先にインドに出願する必要がある(法39条)

と定められており、外国出願する場合は

・インド出願の出願日から6週間待つ
 もしくは
・特許庁の許可を得る

事となっています。

特許庁の許可を得る方法は

発明を説明する書類を提出する
      ↓
現地代理人を使う場合、委任状が必要
      ↓
申請してから約3週間で許可が下りる

となるそうです。

次回も引き続きインド知財のお話です。






タグ:原子力法

2017年05月01日

超初心者向け知的財産のお話し その73

かえるくんです

昨年11月に新設されたIoTのファセット分類記号「ZIT」

の運用が始まりました。

IoT関連技術を用途別に以下の12の分野に細分化して、

今月24日(平成29年4月24日)から特許文献に付与する

ことになりました。

【特許庁HPより】
@農業用・漁業用・工業用A製造業用B電気、ガスまたは
水道供給用Cホームアンドビルディング用・家電用
D建設業用E金融用Fサービス業用Gヘルスケア用・
社会福祉事業用Hロジスティック用I運輸用J情報通信業用
Kアミューズメント用・スポーツ用・ゲーム用




クリックお願いしますわーい(嬉しい顔)
特許・知的財産 ブログランキングへ にほんブログ村 資格ブログへ
にほんブログ村 クリックおねがいします にほんブログ村 士業ブログ 弁理士へ
にほんブログ村 クリックおねがいします にほんブログ村 資格ブログ 法律系資格へ
にほんブログ村 クリックおねがいします にほんブログ村 転職キャリアブログへ
にほんブログ村
最新記事
電車 姉妹サイト かえるくん親子の英語学習記
ファン
学びランキング
検索
<< 2017年09月 >>
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
カテゴリーアーカイブ
最新コメント
超初心者向け知的財産のお話し その65 by 特許業界・知的財産業界情報トップス (11/25)
知的財産関連リンク集
プロフィール
かえるくんさんの画像
かえるくん
弁理士を目指す知的財産管理技能士です
プロフィール