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2021年03月15日
札幌ドーム 苦境の20周年 コロナで赤字数億円 日ハム移転追い打ち 中規模ライブ・ラグビー誘致模索 先行き見通せず
札幌ドーム 苦境の20周年 コロナで赤字数億円
日ハム移転追い打ち 中規模ライブ・ラグビー誘致模索 先行き見通せず
3/15(月) 6:04配信
開業20周年を迎える札幌ドーム
全天候型多目的スタジアム「札幌ドーム」(札幌市豊平区)が今年6月、開業20周年を迎える。プロ野球北海道日本ハムファイターズとサッカーJ1北海道コンサドーレ札幌が本拠地とするが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う入場制限などで、2020年度のドームの売上高は半減。
利用料収入の約3割を占める日ハムが23年には北広島市に本拠地を移す為、経営状況は更に厳しく為る。中規模コンサート誘致などによる経営安定化を模索するが先行きは見通せ無い。
札幌ドームの売上高 来場者数の推移
札幌市が02年のサッカー・ワールドカップ(W杯)日韓大会の札幌開催を目指し、総事業費約537億円を費やして01年6月2日にオープン。市の第三セクター「札幌ドーム」が指定管理者として運営する。
「大勢が集まって観戦を楽しめるのが札幌ドーム。コロナ下で密を避け無くては為ら無い今の状況は開業以来、最も苦しい」
同社の山川広行社長は経営の厳しさをこう説明する。感染拡大を受け、プロ野球とJリーグは無観客試合、入場制限などを実施し、コンサートやイベントの中止も相次いだ。ドームの19年度の来場者数は292万人、売上高は39億7200万円だったが、20年度は54万人、約20億円に留まる見通し。
経常収支は数億円規模の赤字が見込まれ、大型ビジョン設置等の設備投資以外での赤字は開業以来初めてで、同社は内部留保等で穴埋めする方針だ。
感染収束は未だに見通せず、21年度も観客制限等が行われる可能性がある。市幹部は「プロ野球やJリーグで観客制限が行われれば、21年度も経営は厳しい。夏の東京五輪でサッカー会場に使われる予定だが、五輪の開催も不透明だ」と懸念する。
更に、23年度には日ハムが北広島市に整備中の新球場に本拠地を移転。19年度は日ハム主催58試合で年間来場者の5割超の164万人、年間売上高39億7200万円の約3割を占めて居た。
本拠地移転によって日ハムからの利用料収入に加え、広告やグッズ販売などの収入も失えば、同社は年間売上高が18億円程度に落ち込むと推計する。札幌市が打開策として計画して居るのが、大きな黒幕でドームを仕切って使う「新コンサートモード」だ。最大5万人収容のドームで集客が見込めるアーティストは限られるが、1万〜2万人規模であれば一定の需要があると云う。
更に同社は、22年スタート予定のラグビー新リーグ、日ハムを含むプロ野球、アマチュア野球の試合等を誘致したい考え。山川社長は「日ハム移転の痛手は大きいが、新しいものを取り込むチャンスと捉えたい」とする。
只、これらで日ハム移転の「穴」を埋める事が出来るか見通せ無い。市幹部は「自主事業などを増やす一方で支出も減らし、売上高が半減しても赤字が出ない経営をするしかない」と厳しい表情で語る。
日ハム新球場 HPでPR 14市町村、2月から情報発信
01/29 05:00
北広島市のHPに掲載されているボールパークの概要説明
「オール北海道ボールパーク連携協議会」の道内14自治体は2月1日から、北広島市内で建設中のプロ野球北海道日本ハムの新球場を中心とした「北海道ボールパークFビレッジ」のPRを、各市町村のホームページ(HP)で始める。新球場の建設現場などを紹介する日ハム球団の動画ページ等に繋がる様にし、開業への機運を高める。
同協議会は、2023年3月の新球場開業を地域活性化に生かそうと、北広島市や周辺の自治体などで設立した官民組織。HPでのPRは北広島市が既に行っており、今回は札幌、小樽、苫小牧、江別、千歳、恵庭(えにわ)、石狩7市、石狩管内の当別町(とうべつちょう)、新篠津村(しんしのつむら)、空知管内の南幌(みなみほろ)、由仁(よしひとし)、長沼、栗山4町、胆振(いぶり)管内(かんない)白老町が始める。
各市町村のHPは、日ハムの動画ページにリンクを張る他、北広島市等が作成したボールパークの概要説明や、開業までのスケジュールなどの情報を掲載する予定。協議会事務局の北広島市ボールパーク推進課は「情報は継続的に更新し、広域で開業を盛り上げたい」としている。(阿部里子)
「北広島駅西口も夢ある場所に」ボールパーク内にホテル計画 日本エスコン・伊藤社長
01/14 17:24 更新
北広島の事業について「全力を挙げて取り組みたい」と強調した伊藤社長
北広島市に2023年3月開業を予定するプロ野球北海道日本ハム「北海道ボールパークFビレッジ」(BP)内でホテル開発の計画を明らかにした不動産業の日本エスコン(東京)はBP整備やJR北広島駅西口周辺再開発等、街作りに深く関わる事に為る。伊藤貴俊社長(49)に、今後の展望を聞いた。
・・・BP内とJR北広島駅西口の開発を並行して進める事に為ります。全国での実績をどう生かしますか。
「球場の建設工事が順調に進んで居るので、周辺開発も連動して取り組んで行きたい。北広島のプロジェクトでも、北海道支店を中心とした10数人でチームを組み、完成まで関わります。同じ顔触れが完成まで一貫して携わる事で、地域の町並みや景色に合った街作りを実現出来ると考えるからです。北広島でも完成時に地域に喜ばれるものにしたい」
・・・北広島駅西口の開発に期待も高まっています。
「新球場やBPを訪れる人の玄関口に相応しいものにする為、ホテルと商業施設を備えた複合ビルを提案しました。例えば東京ディズニーリゾートに来場した家族連れが最寄りの舞浜駅前に宿泊する様に、北広島駅西口も日ハムファンに取って夢のある場所にしたい。商業施設に付いてもこれから協議を進め、中身を決めて行きます」
・・・命名権取得から間も無く1年です。
「想像していた以上に道民の皆さんに認知して貰いました。命名権を切り口に球団と事業に取り組む事に為りましたが、過去の取得事例とは全く異なる価値があると考えています。昨年9月に札幌市内に開設した北海道支店には、道内の不動産開発の情報も入る様に為り、事業拡大に繋げて行きたいです」(阿部里子)
以上