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<超三流主義> 金子哲雄






「これからは高学歴であっても低所得の時代になる」
この時代に合わせた新しい価値観を提言している一冊です。


つい先日テレビでたまたま著者を見たのですが、ド節約家だけれども「ドケチ」と呼ばれるような節約分を蓄財するタイプではなく、手元にあるお金で最大限の買い物をするという考え方の持ち主で変わり者という印象がありました。

ですが、逆に言えば、この変人さが「金子哲雄」というブランドを強固なものにしていくとも思え、話の内容だけでなく、生き方やアピールの仕方も参考になりました。

「こんな節約方法は誰も考えない、誰も実行しない」というくらいだからこそ抜きんでていると思いますし、金子氏自身も「競争相手のいない、自分の好きな分野でなければ勝負に勝てない」と述べています。



話題を本に戻しますと、まずは節約に関してさまざま方法が書かれています。
ただ、人によってはあまりに節約の度が過ぎていて呆れると思われるかもしれません。
そんな神経を擦り減らすようなことをしてまで節約をしたくないと思われるかもしれません。

それくらいの節約方法が書かれています。


その一方で人付き合いの方法といった人生戦略についても書かれています。

節約方法ばかりを見てしまうと嫌気がさすような一冊という側面もありますが、
全体を通して見ればこれからの低収入時代を生き抜くための戦略にも触れられている一冊です。


デフレあるいは人口減少時代を考えると一読しておきたい一冊です。
(節約に興味がない人は前半部分は読み飛ばしてもかまいません)



印象に残ったポイントは以下の通りです。


生活は経営である。
高学歴・低収入の時代にあっては収入が少なくても生活できる経営手腕が必要である


固定費(※)にお金をかけるのは愚の骨頂。先が読めない時代は固定費をできるだけ変動費化させる

※何もしなくても費用が発生するもの。代表的なものはローン。


差し押さえされるものを持ってしまうと人間は弱くなる。


お金を使うときは自分のためではなく、自分が関係する人のために使う
あとにつながるお金の使い方をする


不動産は居住ではなく、投資対象である


資格や検定といった自己啓発はバカバカしい。資格だけでは一円にもならない


資格を取るよりもクライアントを作るほうがよい

生き残るためには相手の好みを素早く的確にキャッチすることが必要

人脈作りで異業種交流会に参加しても意味がない。参加するくらいなら主催して自分がポータルサイトになるべき

頼まれごとは断らない。ギヴギヴギヴギヴギヴ&テイクの心構えを持つ → 依頼主のマインドシェアを高めてお願いされる人間になる


将を射んと欲すれば先ず馬を射よ。(類似内容:バーター取引をする3年間は「言いなり」になりなさいより)

手土産を有効な先行投資にする。
今の高い地位にある人ではなく、将来高い地位に就くであろう人を選ぶ


消費回数を増やすアイデア
名刺に毎月違う内容を書く
(営業マンは同じお客さんに訪問すること大義名分ができる)
(名刺・トナー屋は売上を増やすことができる)


著者の販促ツール
1.お礼はがき
2.月替わり名刺
3.ショップカードを詰め合わせた大入り袋(ショップカードを渡すが有効に機能するのは著者のユニークさならではのもの)
4.アマンドのシュークリーム


競争が激しいジャンルで努力してはいけない。貧乏人は喧嘩してはいけない
競争相手がいない(+楽しい、好きな)分野で勝負していかなければ勝てない

競争に勝つためには「お金と努力と忍耐力」が求められる。
初めから一番になれる分野を探す。そうすれば「お金と努力と忍耐力」が最小限で済む



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