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2020年03月23日

”ちゃんとして”は相手のためではなく、自分のために言っている。

僕の知り合い(成人)の母親が、やけに使う言葉。

「しっかりして」
「ちゃんとして」


最初はこれを聞いていて、息子にちゃんとしてほしいから、
息子のためを思って言っているのかなと思った。

でも、よくよく観察してみたら、息子のためじゃなく、
母親が自分のために言っていることに気づいた。



どうしてか。それは、息子がちゃんとしなかった時に、

周りから「ちゃんとさせていない母親」と思われるのが怖いから。
世間から「ちゃんとした母親」と認めてもらえないと不安だから。


「ちゃんと」の中身は何?

そもそも「ちゃんとしなさい」の中身は何だろう。

  • 食器の片付けがちゃんとできること
  • ネクタイがちゃんと真っ直ぐなこと
  • 脱いだ靴をちゃんと揃えること

どれも大切、できるに越したことはない。



では、「ちゃんと」の定義は何だろう。

  • 食事が終わったらすぐに食器を下げる
  • テーブルを拭き、食器を洗って片付ける
  • ネクタイの角度はこう、靴の揃え方はこう

細かく求めればキリがないくらいに出てくる。

問題視したのは誰?

じゃあ、「ちゃんとしていない」と問題視したのは誰?

それは他ならぬ母親自身。

例えば、
  • 食べ終わった後、ゆっくりしていて食器を下げるのが少し遅れた
  • 揃えた靴を何かの拍子で蹴ってしまい少しずれた

なのに、母親のジャッジではすべて「ちゃんとしていない」。

「ちゃんと」の定義はすべて母親の主観。
問題が起きたと判定したのは母親だけの採点基準。


他人の目にどう映るかが、いちばん怖い

他人の前でどうふるまうかを子供に強制する親もいます。
特に親の友人や仕事仲間、上司、部下などの前で
理想的な家庭を演じさせられるケースもあります。

子供はイヤでも言う通りにするしかなく、
ストレスと大きな苦痛を味わうことになります。

このタイプの親は「子供のため」より
「一家が他人の目にどう映るか」のほうが大事なのです。


『不幸にする親』第二章 より

例えば、親戚や地域の集まりなどで、
息子がちゃんと食器を片付け、ちゃんと靴を揃えたら。

褒められるかも知れないのは息子と、その息子である母親。
ちゃんとした息子を育てた優秀な母として。

もし、息子が食器を片付けず、脱いだ靴を揃えなかったら。

批判されるかも知れないのは息子と、その息子である母親。
ちゃんとしていない息子の母親として。



自分の息子がちゃんとした行動を見せてくれないと、
私は世間様からちゃんとした母親と見られない。

私は世間様からちゃんとした母親と見られたいので、
息子をちゃんとさせたい。

息子をちゃんとさせたいのは、
息子のためではなく自分の承認欲求を満たすため。


自分が周りから評価されないことが不安でたまらないから。
世間から批判の目で見られることが怖くてたまらないから。


「ちゃんとする不幸」の連鎖

僕は彼の母親とも仲良くさせてもらっていて、
何度か生い立ちの話を聞いた。

アルコール依存症の父と、父の顔色を伺いながら
娘にちゃんとすることを強要する母に育てられたそうだ。

自分の母からちゃんとすることを求められ続け、
自分の息子にちゃんとすることを求め続けている。

ちゃんとすることを求められ過ぎた息子は、
ちゃんとできない自分を責め、苦しんでいる。


誰のせいでもない「ちゃんとする不幸」が連鎖している。

誰のための「ちゃんとしなさい」かに気づく

どうすれば「ちゃんとする不幸」の連鎖は止められるんだろう。

それはきっと、
自分がちゃんとしなさいと言った理由を、
深く掘り下げてみるのがスタートじゃないかな。

「あれ?今、誰のためにちゃんとさせようとしたんだろう?」
それに気づいて立ち止まることで、前に進めるんじゃないかな。

「ちゃんと」の中身は、言った本人の主観。
「ちゃんとさせたい」のは自分の承認欲求と、周りの評価への怯え。


それに気づけたら、
「ちゃんとしなさい」が「まぁいいか」に変わって、
少し生きやすくなるんじゃないかな。



posted by 理琉(ワタル) at 22:24 | TrackBack(0) | 家族

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自閉傾向の強い広汎性発達障害。鬱病から再起後、低収入セミリタイア生活をしながら好きなスポーツと創作活動に没頭中。バスケ・草野球・ブログ/小説執筆・MMD動画制作・Vroidstudioオリキャラデザインに熱中。左利き。 →YouTubeチャンネル
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