アフィリエイト広告を利用しています

広告

posted by fanblog

2019年08月03日

犠牲にした力、代償で得た力。

僕の耳と脳には聴覚過敏の傾向があるらしく、
騒がしい場所や大きな音のする場所が苦手。

特に、突然の大きな音、
何かが壊れるような、引き裂くような音がすると、
びっくりし過ぎての冷や汗と、背中のすくみが起きる。

だから、音楽活動をしている身でありながら
エレキギターの引き裂くようなストローク音が
とても苦手でライブハウス内に長居できなかった。

→「ライブハウスが苦手。
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/103/0



通っている就労移行支援事業所での作業の中に
お菓子の箱詰めと梱包がある。

梱包作業用のテープを引き出す時、
「ビー!!」という引き裂くような音がこだまする。

よくある光景と音、かも知れないが
この音は僕にとってものすごく苦手で、
いつまでも耳に残っては再生されてしまう。

この特性は治らないのかなぁ…生まれつきか…と
少し憂鬱になったことがある。

→「後天性という、淡い期待。
https://fanblogs.jp/yaritaikotohanokosazuyaru/archive/212/0



昨日から今日にかけてこの作業で、
ずっと苦手な音を聴き続けたことで調子を崩し
今日は早退してしまった。

この音が苦手と前回スタッフさんに伝えていたことで、
幸い今回も静かな環境で別の作業をもらうことができた。

そのことはとても感謝しているが、一方で自分のために
他のメンバーさんの席移動など環境作りをさせたことに
罪悪感を感じている自分もいた。

発達障害のあるメンバーさんは他にもいると思われるが、
同じようにテープの音が苦手で別室へ移動したメンバーさんは
今回もいなかったので、

なおさら「自分のせいで手間をかけさせた」
という気持ちが強かった。



アスペルガーの人は、ふつうの人じゃできないことが、
すらすらできてしまう部分がある。

そのかわり、ふつうの人はすぐにできることなのに、
できないこともある。


『アスペルガーの心(2)』 より

箱詰めと梱包という、一見ありふれた作業が難しい自分。

物理的にできないわけではないけど、
音がネックになって作業現場に居ることが難しい自分。

比べても仕方ないとわかっていても、
どうして普通の人ができることができないんだろうと
もどかしい気持ちになった。



だけど、僕は大きな音への耐性を
犠牲にして生まれた代わりに、

気になった物事をどこまでも深く掘り下げる探求心と、
ゾーンに入ったら止まらない集中力を持っている。

「視点が独特」とよく言われるような、
突飛なくらい独特な発想力を持っている(らしい)。

あとは、音楽活動やモデル、ヒーローショーのアクターなど
誰でも挑戦するわけではないことにためらいなく挑戦する好奇心。

生まれた時に払った代償と、その代わりに得た力。
だったらいいなぁ。
アスペルガーの人は、生まれるまえに
「ふつうの人ができないことができる」ことを魂が望んで、
じぶんの力の一部を犠牲にしているのかもしれない。


『アスペルガーの心(2)』 より



僕が現在服用している視覚過敏の薬と違い、
先生曰く聴覚過敏の薬はまだないらしい。

薬に頼りたくはないけど、薬云々の前に
僕がやっていく必要のあることは
普通の人ができることでつまづく自分を認めること。

比べてしまうのが人間の性、とはいえ、
僕は大きな音の少ない環境で活躍するための力を
生まれた時に獲得しているじゃないかと。

苦手な土俵には無理に上がらず、
自分の手持ちの武器で有利に戦える場所で勝負する。

その場所を見つけることが、自分への敬意。


この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/9017873

※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック
検索
プロフィール
理琉(ワタル)さんの画像
理琉(ワタル)
自閉傾向の強い広汎性発達障害。鬱病から再起後、低収入セミリタイア生活をしながら好きなスポーツと創作活動に没頭中。バスケ・草野球・ブログ/小説執筆・MMD動画制作・Vroidstudioオリキャラデザインに熱中。左利き。 →YouTubeチャンネル
プロフィール
最新記事
カテゴリーアーカイブ
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。