2020年02月07日
INDER キューバ野球復活のための戦略を討議
左より、ラウル・フォルネス副会長、オスバルド・ベント・モンティジェール会長
Radio Habana Cuba、2020年2月7日、PL
キューバのミゲル・ディアスカネル大統領が出席した会合では、体育レクリエーション庁(INDER)当局がキューバ野球の発展のための新たな戦略を発表した。
大統領府のウェブサイトはきょう、この戦略は、国内でスポーツ選手、コーチ陣、幹部陣、専門記者、一般国民への広範な公聴手続きの賜物である、と記した。
ディアスカネル大統領は、海外リーグと契約した野球選手をキューバ代表チームに加える際に、その選手の成績をよりしっかり分析することを呼びかけた。というのは、その海外契約の目的の一つは、国際大会でさらに貢献することだったが、それはいまだ達成されていないからである。
INDERのラウル・フォルネス第一副会長は、今回提示された戦略は、キューバ野球を高いレベルの科学的・技術的・方法論的発展に持っていくことを目指している、と述べた。
野球場スペース、才能の見いだし、練習時間、スポーツ用具にかかわる困難さ、技術力の引き上げ、のようなテーマは、さまざまなコメントと深い議論を引き起こし、新たな情報が加わった。
1611件の提案を生み出した国内での意見交換のなかでは、基盤での取り組み、競技施設、大会システム、契約手続き、のような事案が討議された。
これについて、フォルネス副会長は、これらの問題を解決するための各作業部局が創設された、と述べた。
同副会長は、第60期キューバ野球リーグの新たな仕組みの提案を詳しく説明した。一次ラウンドは4月から7月まで、15県およびイスラ・デ・ラ・フベントゥ特別自治市の代表チームが参加し、各チーム75試合を戦う。
二次ラウンドは、9月から12月までに45試合がおこなわれ、そこには一次ラウンドの上位4チームが直接進出し、残り2チームは5位から8位までの4チームによるプレーオフを経て決まる、と副会長は発表した。
補強システムについて副会長は、敗退した選手の中から各チームが7人を選び、これが行われるのは二次ラウンド開始前の1度きりとなる、と述べた。最後に、4チームが進出し、決勝戦は7番勝負で争われる。
壇上、右より、ミゲル・ディアスカネル大統領、マヌエル・マレーロ・クルース首相
Participa Díaz-Canel en reunión sobre estrategia del béisbol en Cuba
http://www.radiohc.cu/noticias/deportes/213955-participa-diaz-canel-en-reunion-sobre-estrategia-del-beisbol-en-cuba
2020年02月06日
ヨルダニス・アラルコン レギュラーシーズンMVP獲得
ラス・トゥナスの三塁手ヨルダニス・アラルコン、MVP獲得
Juventud Rebelde、2020年2月6日、Norland Rosendo記者
明日マタンサスでキューバ野球の祭典が開催され、ラス・トゥナスの三塁手ヨルダニス・アラルコンは今季最優秀選手(MVP)として賞を手にする。ハバナの若き投手アンディ・ロドリゲスとの、この賞をめぐる最も接戦の争いを経たうえでの受賞となる。
今季残した彼の数字がすべてを語っているとはいえ、アラルコン兄弟の長兄ヨルダニスは運のある男ではない。今回の授賞をめぐる論争、代表候補チーム加入にかかわる論争、この後者についてはファンとメディアから彼の不在に関する説明を問う声が相次いだあと、彼は召集された。
アラルコンは59期にわたるキューバリーグの歴史のなかでMVPを獲得した10人目の三塁手である。MVPは捕手を除くすべてのポジションが獲得している賞である。
ベニグノ・ダキンタによるアーカイブには、第1期の受賞者エドウィン・ウォルターズ以降のMVP受賞者リストが完成している。投票者の票を得るために常にフィールドでプレーしなければならないわけではなく、過去2人の指名打者がこの賞を奪っている。また投手と外野手がともに18回ずつ受賞している。
海外リーグでは長期間のシーズンで投手陣が他ポジションの選手より勝るのは珍しく、その論理はプレーオフでは投手力が大きな役割を発揮し反転する。
この傾向を支持する者たち(明らかに理にかなっている)は、今季キューバで祝杯をあげている。ヨルダニスがレギュラーシーズンMVPを、左腕投手ヤミチェル・ペレスがプレーオフMVPを獲得した。とはいえレギュラーシーズンではアンディが最後までヨルダニスと争ったし、プレーオフではとりわけ決勝戦で本塁打2本を放ったセサル・プリエトを考えた者も少なからずいたが。
海外プロリーグでプレーして5年以上たつが、強打者アルフレド・デスパイネはいまだにキューバリーグMVP最多獲得ランキングのトップにいる。彼の4回(うち3回は左翼手、1回は指名打者として)の最多獲得を今のところ、脅かす者はいない。というのは彼に次ぐ二番手はオマール・リナレス(3回)であり、2回の獲得者も、ホルヘ・ルイス・バルデスやロヘリオ・ガルシア・アロンソの2投手を含み、引退しているか、大リーグで活動しているからである。
ヨルダニス・アラルコン インタビュー(2019年10月)
El Jugador Más Valioso y las lógicas cubanas
http://www.juventudrebelde.cu/deportes/2020-02-06/el-jugador-mas-valioso-y-las-logicas-cubanas
レスリー・アンデルソン インタビュー 代表候補復帰は想像すらしていなかった
レスリー・アンデルソン
Radio Rebelde、2020年2月6日、Guillermo Rodríguez Hidalgo Gato記者
米国アリゾナでの五輪予選に出場するキューバ代表チームのユニフォームを着ることを目指す38人の野球選手の一人が、カマグエイのレスリー・アンデルソンである。彼は最近終わったシーズンで、カマグエイチームに復帰しただけでなく、11年ぶりの代表候補チーム復帰を果たした。
WBC2大会(2006年と2009年)での経験を持つレスリーは、キューバ代表チームにまた関われるとは想像していなかった。
- 私にその可能性が与えられるとはこれっぽっちも思わなかった。質の高い選手がたくさんいるわけだから。今季はただカマグエイでプレーするために戻ったが、全選手の夢であるこのトレーニングに参加する機会が与えられた。とんでもなくうれしいし、五輪予選でわが国の代表となれるよう努力したい。
米国野球の3Aや、日本プロリーグを経験してきたアンデルソンは、直近のキューバ代表チームとの国際大会経験をたくさんの愛情をこめて回想する。
- われわれにとって大きな大会だった。素晴らしいチームだったし、偉大な選手たちと同じ場にいることができた。その中にはわが国が生んだ最高の野球選手の一人、フレデリク・セペダがいた。
レスリー・アンデルソンは、五輪出場権をかけたチームのメンバーになることを目指しているが、そのポジションにはヨルダニス・サモンとエディルセ・シルバという2人の偉大な野球選手がいる。
- もし私がその権利を得るなら必要とされるその役割を果たす用意がある。一塁にはヨルダニス・サモンがいて、彼がレギュラーだが、エディルセ・シルバと私は似た特徴を持った野球選手だ。よりベストな選手がその位置を獲得するだろう。グラウンドが答えを出してくれる。
レレ(友人たちはこう呼ぶ)は、今季戻ってきた。米国のタンパや、日本の読売ジャイアンツでの活動を経て、キャリアを始めた土地でそれを終わらせるためである。自身の大きな活躍と同僚たちのサポートにより、彼はその考えを再考することになり、第60期キューバリーグへの復帰は否定されていない。
- もしキューバ代表チームにいる機会が与えられるなら、そうすると思う。代表チームにまたいるなんて、想像すらしなかったことだ。もう1年頑張るための力になるだろう、とりわけ五輪への出場権を得ることになれば。
レスリー・アンデルソンは、海外チームとの契約はもう考えておらず、ただ祖国の地元チーム(カマグエイ)と代表チーム(キューバ)と共に終わることを希望している。
- 何も考えていない。チームのメンバーになるかどうか、このトレーニングに集中している。
カマグエイチームの歴史的背番号54のレスリーは、キューバのさまざまな人びとから受けた支援、特にファンからの応援に感謝している。
- はじめは期待していたようには事が進まなかったが、いつも前進するよう鼓舞してくれた。いつも私を信頼してくれたチームの指導部や選手たちや、私が行くところどこでも扉を開いてくれたすべてのキューバ国民に感謝している。
このインタビューのラジオ音声はこちらから。
レスリー・アンデルソン
キューバTV レスリー・アンデルソン インタビュー(2020年2月6日)
Leslie Anderson: “No imaginé regresar a una preselección” (+Audio)
http://www.radiorebelde.cu/noticia/leslie-anderson-20200206/
ヨスバニ・トーレス引退インタビュー 信念をもって戦えば目標は達成できる
ヨスバニ・トーレス
Tele Pinar、2020年2月6日、Ernesto Amaya Esquivel記者
マタンサスとカマグエイのキューバ野球決勝戦が終わるとすぐに、ピナール・デル・リオのスター投手ヨスバニ・トーレスの引退のニュースが水のように流れ出した。
マタンサスと優勝メンバーになったトーレスは、これまでカピタン・サンルイス球場で彼にたくさんの拍手を送ってきたピナールのファンに別れを告げる時間はほとんど持てなかった。
- 今年は引退すると常に考えていた。面倒な事態にならないように事前には何も言わなかった。人びとから続けてくれと頼まれはじめると、さらに心苦しくなるからね。ピナールチームと一緒じゃなかったのは残念だ。あの土曜日にイスラとの試合が雨天中止になって私が感じたことは、誰も想像すらできないだろう。あれが私のチームとの最後の試合で、そのことは私だけが知っていたんだ。人生を過ぎる素晴らしいことから抜け出すのは苦労する。
アルフォンソ・ウルキオラの指揮のもと、ピナールチームの第50期と53期キューバリーグや、プエルトリコのサンフアンでのカリビアンシリーズ制覇における大黒柱、トーレスのすぐれたキャリアの晩年は、さまざまな違和感や健康問題で苦しんだ。
- ここ三年間は、さまざまな状況のために、 すぐれた結果を出せず、チームのために望んでいた貢献ができなかった。この最後のシーズンでは、足首の捻挫、血圧の問題、その他のケガにより、私の意気込みは潰えた。16シーズン投げて、もうそれほど簡単には回復しなかった。
トーレスのキャリアは栄光とすぐれた瞬間に満ちていた。ピナールの鉄腕はつねに最大限に献身し、事は順調に進み、観客は彼の登板をいつも楽しみにした。
- 忘れられない瞬間がたくさんあった。野球をフォローしている人であれば誰もがその証人だ。ともにその瞬間を生きてきたんだ。つねにピナールやキューバあるいは補強の場合は他県の人びとをしっかり代表しようと努めた。
- 順調に進まなかったときさえ含めて、楽しいことがたくさんあった。力を出せずに試合の序盤で降板して、それでもファンから拍手を受けていた。このことを私は決して忘れないだろう。それはベストを尽くすための取り組みや努力への報いだ。
現在トーレスは家族との時間を過ごすためにスペインに滞在している。ときに野球のために犠牲にした家族に報いるときがきた。いずれにしても、この経験は将来の彼の出身県での野球に関係した仕事のために役立つことだろう。
- ここで私はコーチになるための準備をするつもりだが、それは難しく、大きな責任のある課題だ。もしそのときがくれば、それをしっかりおこなうための用意ができた状態でいたい。
- バレンシアで4月から数か月おこなわれるディビシオン・デ・オノール(スペイン野球リーグ一部)で投げるかもしれない。それほど厳しいリーグではなく、週末だけ試合があり、移動は少ない。私の負担にはならないだろう。
- ここでの活動が終わるとき、ピナールで必要なことに取り組むために加わるつもりだ。わが県がすぐれた野球を持ち続けるためにね。
多くの人が不思議に思っていた。トーレスはさほどのスピードもなく、デビューも遅かったのに、なぜこんなに勝てるのかと。献身の精神と、一心不乱の練習により、キューバ野球の歴史に栄光に満ちた道のりが刻まれたのは確かなことだ。
- 私の成功はつねに自分自身を乗り越えることを望んだことによると思う。いい結果にも決して満足せず、さらに上に行けることを考えた。それが私の大きな力になった。コーチ陣に感謝したい。わが県は投手学校のようなもので、いつもすぐれた教師たちがいた。
間違いなく、彼が地元の人びとに別れを告げなかったことは、ある種の複雑な感情を引き起こす。しかし、遠く離れた距離からトーレスは、ピナール人であることを感じており、ピナール野球のための歓喜がやってくることを信じている。
- ピナールの人びとには若い選手たちを支えるよう言いたい。彼らは才能があるし、すぐにすぐれた結果を出し始めるだろう。
- チームには、たくさんの愛情とシンプルさで、懸命に取り組むようにと言いたい。素晴らしいことを達成するには手間がかかる、でも犠牲を払い、信念をもって戦えば、目標は達成できる。
Yosvani Torres “Siempre pensé en retirarme este año”
http://www.telepinar.icrt.cu/yosvani-torres-siempre-pense-en-retirarme-este-ano/
キューバ 来季カリビアンシリーズにも招待されず カリブプロ野球連盟のプエージョ会長が発表
Radio Habana Cuba、2020年2月6日、PL
キューバは2021年カリビアンシリーズに欠場するだろう、とカリブプロ野球連盟(CBPC)のフアン・フランシスコ・プエージョ会長はサン・フアンで発表した。
来年のカリビアンシリーズには、従来の各国代表チーム(ベネズエラ、メキシコ、ドミニカ共和国、プエルトリコ)と招待資格の2チーム(コロンビアとパナマ)が出場し、キューバのケースはすでに一件落着させた案件だ、とプエージョ会長は、mlb.comのスペイン語版サイトに掲載された声明で述べた。
1949年の同大会創設国のキューバは、査証の問題により、サン・フアンを舞台とする今回の大会から除外され、最近、プエージョが無視したCBPCの正会員になる権利の行使を改めて申請した。
キューバは、2015年には同じサン・フアンでの大会で優勝を果たすなど、2014年から2019年まで出場したが、今回は査証の問題により出場しなかった。
これと似たような状況をニカラグアも抱えており、この大会への参加を何年も申請し続けているが、現在まで考慮されていない。
しかし、パナマとコロンビアは招待チームとして参加する可能性を持っており、2019年大会以来、そのような扱いになっている。「パナマとコロンビアは手ごわいダークホースになるかもしれない」、とプエージョ会長は話した。
「両チームはすぐれた戦いと十分な質を見せてきた。そのことについて疑いはない。ここには安定がある。カリビアンシリーズに似つかわしくない存在は見つからないだろう」、とプエージョ会長は締めくくったが、今大会で一次敗退したのはちょうどこの2チームだった。
キューバTV (2020年2月6日)
Cuba no será invitada a Serie del Caribe de 2021 (Puello)
http://www.radiohc.cu/noticias/deportes/213803-cuba-no-sera-invitada-a-serie-del-caribe-de-2021-(puello)
2020年02月05日
ヨルダニス・サモン インタビュー インドゥストゥリアレスを去る可能性について言及
ヨルダニス・サモン
Radio Rebelde、2020年2月5日、Guillermo Rodríguez Hidalgo Gato記者
現在のキューバ野球でもっとも手ごわい打者の一人、グランマ出身のヨルダニス・サモンは、第60期キューバ野球リーグで所属チームを変えるかもしれない。
現時点ではキューバ代表候補チームでのトレーニングに集中しているが、バヤモ市エルドラド地区の「爆撃機」サモンは、ハバナではもっと配慮されるべきだと考えている。
- いまはまだインドゥストゥリアレスと共にいる。ハバナ当局は自分たちの選手のことをもっと気にかけるべきだと思う。私の場合、とても長い間家族から遠く離れていて、もう家族と過ごすべきときだと思う。
インドゥストゥリアレスで3年活動しているサモンは、他地域への移籍の可能性を否定はしなかったが、現時点まではハバナのチームでプレーすることを考えている、と語った。
- 他県に行くことは考えていないが、もしここより良い環境が提供されるなら、そのときは行くだろう。
五輪に出場する夢について、プレミア12でキューバチーム最高の成績をあげた打者サモンは、次のように述べた。
- それが目標だ。もうトレーニングを始めている。最適の状態でアリゾナに向かうために、過去の大会でのエラーを修正しながら進まねばならない。
ふたたびカナダチームが、同じグループで最も考慮すべきライバルとして立ちはだかっている。
- カナダチームにはわれわれを2度抑えた投手がいる。彼のビデオをたくさん見なければならない。どのようにボールを離すか、どこへ変化球を投げるか、どのカウントで。
38歳のベテラン選手サモンは、プレミア12で対戦投手の投球に対応できた唯一のキューバ選手だった。
- それが自分の打撃技術によるものかどうかは知らないが、ボールを走らせて、センターおよび反対方向に向ける。
ヨルダニス・サモンは、東京五輪大会への進出は困難だが、しかし不可能ではない、と考えている。
- ことがうまく進み、もう少し打つことができれば、進出できる。
グランマ出身のサモンは、レスリー・アンデルソンとエディルセ・シルバという多くの経験を持つ2選手と、初期トレーニングを共有している。
- 彼らは長年野球をしている選手たちだ。2人のうち、私と一緒に代表チームをつくる選手は、その力を貢献してくれることだろう。どちらも代打としてかなり力になりうる左打者だ。
第59期キューバ野球リーグでは驚異的な打率.413を記録し首位打者だったサモンだが、キャリア18年での通算打率.342は、キューバ野球史上で上位に位置している。
このニュースのラジオ音声はこちらから。
キューバTV ヨルダニス・サモン インタビュー(音声は上記と同じ)
Yordanis Samón: “Sí me ofrecen mejores condiciones me iría de Industriales” (+Audio)
http://www.radiorebelde.cu/noticia/yordanis-samon-20200205/
2020年02月04日
ミゲル・ボロート代表監督インタビュー 五輪出場は可能だ
ミゲル・ボロート代表監督
Radio Rebelde、2020年2月4日、Guillermo Rodríguez Hidalgo Gato記者
米国アリゾナでの五輪米大陸予選に出場するために準備している野球のキューバ代表候補チームは今週月曜日(2月3日)、ラティーノアメリカーノ球場でトレーニングを開始した。
チームの監督、ミゲル・ボロートは、選手たちは高いモチベーションを持っており、五輪大会に出場する夢は可能だ、と語った。
- ここに集まったグループにわれわれは満足している。彼らの大半はキューバリーグのプレーオフに出ていた選手たちで、そのためすぐれた状態でここに来ている。スポーツ選手にとってもっとも大きな大会である五輪に出場する意欲を持っている。もし米国で出場権を得られない場合は、アジア(台湾での最終予選)に向けて継続しなければならない。
ボロートは、(プレミア12のときと比較して)新たにチームに加わったセサル・プリエトのような加入もある、と話した。
- われわれには左腕ヤミチェル・ペレスがいる。彼はすばらしいコントロールを持ち、満員の球場で効果的に投げることを知っていた。レスリー・アンデルソンの場合は、非常に競争力があり、今回のトレーニングのリズムにもすでに適応している。セサル・プリエトについては言うまでもなく、若さにも関わらず、打撃でも守備でも、ますます輝きを増している。
カマグエイチームの監督でもあるボロートは、準備の中で取り組んでいる面の一つは打撃で、とりわけ得点をいかにあげるかということだ、と述べた。
- プレミア12のときはプレーせずにキューバを出発した。ここに大半の選手たちはすでにプレーオフに参加してから来ている。2月9日からU23チームとの5試合を行う予定だ。さらに、査証を手に入れるためにメキシコに行くことを考えており、サマーリーグのプレシーズンにいるチームと何試合か行うだろう。韓国(プレミア12)でわれわれが失敗したのは打撃だった。というのは守備や投手陣は良かったのだから。
ミゲル・ボロートは、五輪最終予選に捕手2人を連れていく選択肢を検討している、と述べた。
- 捕手のテーマは、1人が試合に出て、もう1人がベンチにいて、別の1人がブルペンにいる、ということだ。向こうではイニング間90秒の規則が適用される。そのため、そのポジションには3人が必要になる。マスクをかぶることができる選手を1人見つけなければならないだろう。
最後に、キューバチームの指揮者は、現在の代表候補チームでもっとも重要な不在の2人について話した。
- サンティアゴ・トーレスは二塁しか守れない。また別の機会があるだろう。われわれが選んだラウル・ゴンサーレスは完全に回復しており、二塁、三塁、遊撃を守ることができる。エドゥアルド・ブランコの場合、中堅しか守れないが、そのポジションにはほかの優れた左打者がいる。今回はとても短期の代表候補チームだから多くの選手を招集できない。
このニュースのラジオ音声はこちらから。
キューバTV ミゲル・ボロート代表監督インタビュー
JIT ミゲル・ボロート代表監督インタビュー
Miguel Borroto: “Si no clasificamos en Arizona, será en Taipéi” (+Audio)
http://www.radiorebelde.cu/noticia/miguel-borroto-20200204/
2020年02月03日
ユリスベル・グラシアル インタビュー ビクトル・メサに感謝
ユリスベル・グラシアル
Radio Rebelde、2020年2月3日、Guillermo Rodríguez Hidalgo Gato記者
多くの人びとにとって、現在のキューバ野球界で最も完成された選手といえば、マタンサスのユリスベル・グラシアルである。スピード、パワー、強肩、守備での素早い動き、これらは日本プロリーグの直近シーズンMVPに輝いたグラシアルが保持している特徴の一部である。
リモナル市出身のグラシアルは、自身がここ数年の歩みでキューバ代表チームの中心的人物の一人になるとは想像すらしていなかった。彼の野球との出会いは、革命軍内での試合のおかげだった。すぐにウィルフレド・メネンデスの指揮のもとキューバ野球リーグでデビューした。
彼はつねに人が羨む身体的素質を持っていたが、高いレベルのキューバリーグ経験を経ていなかったため、三塁手としてデビューして以降、活躍することができなかった。
数年後、キューバリーグ王者になる夢を目指しながら、彼はそれを、二度にわたって実現させた。
- 同じ年に二度も王者になるのはとてもすごいことだ。ソフトバンクの一員として優勝できたことに満足を感じているが、キューバリーグでわが県のチームとともに獲得した王座は何物にも代えがたい。
34歳のグラシアルは、昨年プレーオフMVPとして来季日本野球を迎える。
- MVPであることにそれほどの重荷はない。ただ同じ取り組みをして、勝利に向けて貢献を続けるだけだ。
ユリスベルは、過去6年間マタンサスチームを指揮したビクトル・メサ監督から受けた教えに感謝している。
- 過去数シーズンにビクトルを監督として持てたことで、私は、どの塁でもプレーする必要があることや、起用されたポジションで最大限献身することを学んだ。それが私の力になって、日本では外野や、ときには一塁、二塁、三塁でプレーするし、ここキューバではチームが必要としているところを担当する。ビクトルやその他のコーチ陣のおかげで私はよりすぐれた選手になることができた。
ユリスベル・グラシアルは自身のパフォーマンスによってキューバ野球を高みに置いている選手の一人である。
- それはとてもうれしいことだ。わが国の野球が衰退している、というコメントがある。確かに国外に去った野球選手たちが原因で少し衰えてはいる。しかし、才能を持った集団がおり、他のリーグでわれわれはそれを見せている。われわれがしっかり活躍することで、他の若い選手たちが契約する可能性も出てくる。
グラシアルは、軍人として経験した訓練のおかげで、日本野球により良く適応している。
- 私にとってあの厳しい規律は問題ではなかった。私は向こうにただ野球をしにいくだけだ。ほかのことは頭にないし、だからそれほどの苦労にはなっていない。
10年近くリーグ王座を争ったあと、マタンサスチームはついに優勝トロフィーをかかげることができた。
- われわれは王者になるために何年も戦っていた。過去にわれわれとともに取り組んだ首脳陣は多くのことを教えてくれ、今回われわれはそれを実現させた。多くの人びと、特にいつもわれわれを応援してくれたファンの夢がかなった。
この記事のラジオ音声はこちらから。
ユリスベル・グラシアル(中央)
ユリスベル・グラシアル
Yurisbel Gracial: “Víctor, me convirtió en un atleta versátil” (+Audio)
http://www.radiorebelde.cu/noticia/yurisbel-gracial-20200203/
2020年01月31日
キューバ野球選手の人身売買で懲役4年9か月 キューバ出身の男
Cubadebate、2020年1月31日、PL
米マイアミの連邦裁判所は、キューバから米国へ野球選手たちを人身売買していた非合法のネットワークを運営していた罪で、キューバ出身のトマス・ベレスに4年9か月の懲役を宣告した、ときょう報道された。
出入国管理局によって実施された厳しい調査は、被告が、キューバの野球選手が米国領土に入り大リーグ(MLB)でプレーできるようにメキシコを経由して移動させていたある犯罪組織(少なくとも5人からなる)に属していた、と結論付けた。
その運び屋たちは2013年から2018年にかけて、マイアミ、メキシコやドミニカ共和国、ハイチで活動し、そのサービスを受けたスポーツ選手たちはその後の最初の契約額の20%を彼ら人身売買業者に支払うことを同意した。
昨年6月に逮捕された45歳のベレスは、罪を認め、移民者たちからお金を受け取ったことを自白した。
メキシコ海軍と州予備警察によって指揮された捜査により、被告のキューバ人はプエルト・フアレスのレストラン「マル・アスール」で逮捕された。
警察の報告によると、被告は逮捕時に、38口径のピストル「エスクアドラ」と、同口径の弾薬9発および
他の拳銃用の弾薬7発を所持していた。
被告はその後、前述の犯罪で起訴されるため、当局の要請により米国に送られた。
さらに、米国司法省は今週、キューバ人移民を米国に人身売買していたネットワークを率い、移民の釈放金を払うようフロリダ州にいる移民の親族に強要した罪で、ジョージ・フェラーへの9年の懲役刑の宣告を発表した。
フェラーは、マイアミやその他の場所でおこなわれた、米国およびメキシコ国境を通じての移民の密輸に関する調査の一環で、マルシア・クック連邦判事によって判決を下された。
Condenas por tráfico ilegal de peloteros cubanos
http://www.jit.cu/NewsDetails.aspx?idnoticia=137855
ヨスバニ・トーレス引退 ブラディミール・バーニョスは復帰 ピナール・デル・リオ投手陣
ヨスバニ・トーレス
Cubadebate、2020年1月31日
ピナール・デル・リオの新監督アレクサンデル・ウルキオラ(偉大なアルフォンソの息子)はここ数日、今年第二四半期に始まる次期キューバ野球リーグに向けた自身の試合戦略に間違いなく変更を引き起こす2つのニュースを受け取った。
そのひとつは40歳近い右腕ヨスバニ・トーレスの正式引退であり、もう一つはインドゥストゥリアレスへ1シーズン参加した右腕ブラディミール・バーニョスのチーム復帰である。
トーレスは自身が補強として参加したマタンサスのココドリロチームが同県の名称を伴うチームとして史上初のリーグ制覇を成し遂げたプレーオフ最後の試合の数分前、チームのメンバーたちとのミーティングで引退の意思を発表していた。
ラジオ・レベルデのギジェルモ・ロドリゲスがツイッターに投稿したところによれば、「休養するときが来た。少し休憩して、そのあとコーチになろう」、とトーレスは語った。
その優れたコントロールと熟練の投球術は、スピードが一般に成功の扉を開く鍵である分野においてトーレスを勝利せしめ、わが国の野球リーグで100勝以上を達成したピナール・デル・リオ県の投手の一人となった。
今季マタンサスメンバーと達成した金メダルは、アルフォンソ・ウルキオラ率いる地元チームと第50期と第53期の二度にわたって獲得した金メダルに続く偉業である。
一方、ジャーナリストのエルネスト・アマヤ・エルキバルがフェイスブックに投稿したところによると、セルヒオ・アダム・エルナンデス(ピナール・デル・リオ県コミッショナー)は、ベテラン選手ブラディミール・バーニョスがピナールチームに復帰し、来週月曜日から調整のためカピタン・サンルイス球場でのトレーニングに参加する、と語った。
37歳の投手バーニョスは、トーレスと同じく通算100勝をあげている一人であり、その復帰に障害はなかった。同地のスポーツ当局は彼がハバナのアスーレス(インドゥストゥリアレス)でプレーするために1年の許可を与えていたのだから。
何度もキューバ代表チームに選ばれているバーニョスも、ピナールチームの第50期と53期のリーグ優勝における鍵となる存在であったが、今回ピナールファンのために巨人トーレスの穴を埋めに来る。
今季バーニョスは、インドゥストゥリアレスの投手陣を率いた主力だった。93回1/3を投げ、防御率3.09を記録し、レギュラーシーズンを6勝4敗で終えた。
ブラディミール・バーニョス
ヨスバニ・トーレス インタビュー (2016年)
Yosvani Torres anuncia su retiro, Vladimir Baños regresa con los Vegueros de Pinar del Río
http://www.cubadebate.cu/noticias/2020/01/31/yosvani-torres-anuncia-su-retiro-vladimir-banos-regresa-con-los-vegueros-de-pinar-del-rio/#.XjRacGj7TIU