とうとう、手を出してしまった。禁断の果実に……。
ずっと思っていた。一度は飼いたいと。爬虫類好きを自称するなら、一度は飼ってみたいと。
禁断の果実。そう。それの名は……。
モニター
そう。爬虫類マニアなら誰でも思う道。至高の爬虫類。オオトカゲ……。随分と長い事、我慢してきた。スペースもない。お金もない……。自分には、高嶺の花なのだと……。けれど、時は流れ、自分は知ってしまった。YouTubeという悪魔のコンテンツを……。
もう駄目だ!! 自分も……自分もこの至高の生き物をこの手に!!
まあ、以前から思ってはいたのだ。一回こっきりの人生。一回くらいの我儘は良いだろうと……。
とは言うものの、何も盲滅法手を出すつもりはない。サルバトールは大きくなりすぎる。ナイルは荒すぎる。ツリーは難易度が高そう。理想で言えばドワーフ系なのだけど、如何せん値段が可愛くない。
現実的な所で、サバンナかな〜と思っていたのだけど、YouTubeで見ると、やはり大きすぎる。
大きな事には拘らない。魅力を感じているのは、モニターという存在そのものだから。むしろ、その大きさがネックになって満足な環境が提供出来ないのなら、飼う意味がない。
だから、探した。決して大きくならない、なり過ぎない。そんなモニターを。
そして、見つけた。
その名は、「チモールモニター」。
大きさは最大で60cm。標準水槽でも、終生飼育が可能。性格は大人しくはないけれど、そもそもベタなれを目指さない自分には、大した問題じゃない。って言うか、それが巨大化するモニターを選ばない最大の理由。見たいのは、オオトカゲと言う生物の野性。けれど、それは危険と隣り合わせ。慣れない巨大モニターは、人にとっても驚異。自分個人で完結出来るならともかく、家族や他人に被害を出したりしたら身も蓋もない。最悪、血を見る事はあっても人力で制圧出来る事。それが、絶対条件。
それに、参考画像を見た瞬間、惚れたのも確か。これだ。これしかない。そう思って、動いた。
とは言っても、東北の辺境に住む自分にはいつものホームセンターしか頼るツテはない。取り敢えず、取り寄せる事が出来るか聞いてみた。確認してみるとの返事をもらい、待つ事数日。返ってきた答えは、問屋の方に現在在庫はないが、いずれ入るとの事。代わりに扱いやすいサバンナや美しいカールシュミットなら在庫があると言われたけれど、求めるのはチモールのみ。入荷するまで、待つと言った。買う人がいなければ、ホームセンターではモニターなんか仕入れない。事実上の売約。最近は密輸などの横行で規制が厳しくなり、値段は些か高めになるとの事。うん。想定よりも2万円程高い。でも、もう決めたのだ。入荷したら、連絡して欲しい。そう伝えて、電話を切った。入荷は、早くて二ヶ月後。資金を、貯めておかなければいけない。後悔はない。ただ、高揚感だけが残った。設備を整えながら、その時を楽しみに待とう。
でもね。あのね。在庫があるからって気安くナイル進めるのやめて。アレとサルバトール、そしてクロコダイルは選ばれた人が愛でるモノ。
〈追伸〉
この子↓が2クラッチ目産みそう。あんまり無理はしないで欲しい。
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