釣り餌「ぶどう虫」。その実体はご存知の通り、ハチノスツヅリガの幼虫「ハニーワーム」である。
この食材、爬虫類・両生類飼育者皆さんの間では、ある意味禁忌とされている。
何故か。
美味すぎるらしい。
下手にこれを与えたが最後。
以降、これにしか興味を示さなくなる個体が続出するらしい。
らしいじゃない。
実話である。
何故なら、実例がウチにいるから。
それが、こいつら↓
タイガーサラマンダーとレオパ(ハイイエロー)ペアである。
レオパ夫妻は幼体の頃合にはちゃんとコオロギも食べていたのだが、ある日拒食気味になってしまった。今考えれば、別に気にせずにほっとけば良かったのかもしれないが、まだ尻尾の太さに不安のあった自分は与えてしまった。
禁断の果実を。
食った。
確かに食った。
しかし、これ以降、コオロギを与えると露骨に嫌な顔をしてそっぽを向くようになってしまった。
食べるのは、ハニーワームだけ。頑なに、ハニーワームだけ。
色々試した。
レッドローチ。ジャイアントミルワーム。ピンクマウスにレオパゲル。クラブパイまで。
でも、食わない。
コオロギやローチを潰して汁を口先につけたり、コオロギにハニーワームの汁を塗ったり、果てはしばらく絶食させてみたり。
でも、駄目。
結局根負けして、ハニーワーム食を続けている。
勿論、整腸剤やビタミンは添付しているし、ケージ内には純カルシウム剤を入れた小鉢をおいて、舐めさせている。
しかし、たまに思う。
果たして、これでいいのかと。
って言うか、この夫妻いずれ繁殖させたいのだけれど、メスの産後の立ち上げがハニーワームだけで出来るのだろうか……。
頭が痛い。
タイガーサラマンダーも問題である。
こっちには時間が経って蛹化しそうなハニーワームの始末を頼んでいたのだが、それに味をしめたのか、これまたハニーワームしか食わなくなった。
……想定外であった。
タイサラと言ったら、馬鹿の如何物食いの代表格である。
それがまさか、偏食になるとは……。
何か、こいつこそしばしほっとけばいい様な気がするのだけど、そもそもが代謝の低い有尾類。
勝ち筋が、全く見えない。
全く、どうしたものだろうか。
少しは、こいつらを見習って欲しい↓
ちなみに、釣り餌で売ってるハニーワームは成長抑制のホルモン剤が添加されてるから良くないとか言いますが、特に問題はない様で。
長年使ってて特に弊害もない様だし、ほっとけば普通に成虫になるし。
でもまあ、使う場合には自己責任で(逃げの姿勢)
お前には、絶対やらんからな。(だから拒食しないでね……)
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