スミチオンによる白蟻駆除では大変な思いを妻にさせてしまった。
薬の臭気は酷いもので36時間位は臭くて、その近辺にはいられない程である。
昼間は外に出ていればそれで済むが、夜はそうもしていられない。
何しろ築70年以上の古い家であるから隙間から臭気が上がってくる。
現在のような高機密の家ではなく、土壁漆喰の旧来の家なのである。
壁は竹を井桁状に組み荒縄で縛り、泥と藁の細断されたものが水で練られて井桁状の竹にからませ、ぬり込め
られ壁になる。
今時そんなことをして建てている家はない。
今回の消毒作業により、新しく鉋を買いもとめ敷居を削り襖を入りやすくしたり、ついでに襖の張替作業まで
発生してしまった。
断捨離とまではゆかなくとも、物を捨ててこぎれいにせねばならないと妻と励むことになった。
直接被害のあった場所だけでなく、表の部屋の下や台所の床下も駆除作業をすることにもなった。
表は庭先から縁側の下が開いているからそこから放水作業みたく出来、台所は床下収納のボックスをあげて、
同じくそこから高圧洗浄の放水作業で終了であった。
臭いが治まり出しておいた多くの荷物を少なくし、暮らしやすく戻した。
かくして、私にとっての一大作業が終わった。