2017年10月11日
汚染されたクリスマス
今や日本でも当たり前のイベントとして定着したクリスマス。
しかし、本来の意味でのクリスマスを知っている人は意外と少ない。
そんなクリスマスにまつわる都市伝説を紹介。
クリスマスはイエスの誕生日ではない?!
日本において広く知られる説として有名なのが、クリスマス=イエスの誕生した日というもの。
しかし、実際にはイエスの誕生した日ではない。
そもそも、イエスが誕生した日というのは、様々な通説があり、世界的に特定の日が決められているわけではないのだ。
では、なぜクリスマス=イエス誕生の日という嘘が広まったのか。
それは、クリスマスの本来の意味に由来する。
既にご存知の通り、クリスマスはキリスト教の行事であり、その本来の意味は、イエス・キリスト(=ミサ)の降誕を祝う日である。
しかし、あくまでも降誕を祝う日であって、決して、降誕した日=誕生した日ではないのだ。
恐らく、この降誕を祝うという日の意味を、12月25日=イエス・キリストの誕生した日、と多くの人が解釈してしまったのが原因で、クリスマス=イエス誕生の日という噂が広まったと言われている。
汚されたクリスマス
上で、本来のクリスマスの位置づけを紹介したが、それとは別に、こんな疑問を持ったことはないだろうか?
なぜ、キリスト教徒が少数派の日本で、こんなにもクリスマスが一般に広く認知されているのだろうか?
ましてや、元々、イエスの降誕を祝う日である。
そのクリスマスがなぜ、日本で一大イベントとして広まったのか?と。
それにはこんな都市伝説的がある。
元々、日本では行事として認識されていなかったクリスマス。
しかし、1927年に国民の休日に関する法律が改正され、その際、12月25日が休日となった。
ただし、この12月25日の休日はクリスマスだから休日になったわけではなく、あくまでも大正天皇祭という名目での休日だった。
それに加え、当時の日本は、積極的に西欧文化を取り入れ始めていた。
それが相まって、日本で、12月25日=クリスマスという認識が広く普及したと言われている。
更にこのクリスマスが広く普及した原因として語られているのが…企業による仕掛けである。
企業というのは、一般の消費者にお金を使ってもらうことに心血を注いでいる。
如何に消費者の財布のひもを緩めるかを考えているのだ。
そこで、このクリスマスという世界的に有名な行事に目を付けた。
クリスマスの日には、特別なメニューを用意したり、年に一度の催し物を開催したりなどして、消費者に積極的にお金を使ってもらおうと考えたのだ。
そして、今では、当たり前のようにクリスマスが認知され、親はこぞって子供たちにクリスマスプレゼントと称し、おもちゃなどを買い与えるようになったのだ。
しかし。
この商業的な意味でのクリスマスが過熱した結果、今では、クリスマスが始まる1週間前、1か月前から、イルミネーションが施されたりと、もはや本来の意味でのクリスマスなどどこ吹く風、ただのイベントになってしまっている。
そしてこれは、日本だけの話ではなく、世界的にも似たような現象が起きている。
その現状を表す、こんなエピソードがある。
キリスト教の最高司祭であるローマ教皇。
そのローマ教皇が2005年に異例とも言えるこんな声明を出した。
現代の消費社会の中で、この時期が商業主義にいわば「汚染」されているのは、残念なこと。……
……降誕祭の精神は、「精神の集中」と「落ち着き」と「喜び」であり、この喜びとは、内面的なもので、外面的なものではない。
イエス様も、天国で涙を流しているのではないだろうか。
モノを売らないフリーマーケット【ココナラ】
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