2017年08月24日
知られざる名刹の謎!?清水寺の七不思議
清水寺の七不思議を知っていますか?清水寺といえば、修学旅行で必ずといっていいほど立ち寄る京都の名刹です。「清水の舞台から飛び降りるつもりで…」と有名な大舞台の他にも、実は見どころがいっぱいあるんです。修学旅行や団体ツアーでは見ないようなポイントには、七不思議と呼ばれる不思議なものがたくさん。
両方阿形の狛犬
狛犬は、神社はお寺の神域を守る守り神。神の使いとも言われており、通常は、仁王像にならい、口を開けた「阿形」と口を結んだ「吽形」が対になっています。よくいう「あうんの呼吸」の語源ですね。
阿吽の形は、人間の生まれる時と死ぬ時の姿を現しているともされ、仏教の輪廻思想を表現しているものでもあります。ところが、清水寺を守る狛犬は、ちょっと特殊。実はどちらも口を開けた「阿形」なのです。この謎は古くから着目されていて、理由は分かっていません。七不思議、最初のひとつです。
仁王門のカンカン貫
七不思議ふたつめは、「仁王門のカンカン貫」。清水寺に参拝するとき、最初に通るのが仁王門。赤門とも呼ばれる有名なスポットです。この仁王門ですが、右側の端に謎が込められています。
向かって右側の木口がものすごくすり減っているのですが、これは、右側の木口を一人が叩き、もう一人が左側の木口に耳をつけると、「カンカン」と澄んだ音が聞こえてくるというものです。訪れた人がこぞって叩くものなので、その木口は驚くほどすり減っています。
八方睨みの虎
3つめの七不思議は、「八方睨みの虎」。清水寺の西門下の広場にある、虎の形をした石灯籠です。これは江戸時代後期絵師で、虎の絵を得意とした岸駒による「虎の図」という作品です。
言い伝えでは、ここに描かれている虎は、夜になると灯篭を抜け出し、池の水を飲みに行くというのです。また、「八方睨み」の名前の通り、どの角度から見てもこちらをにらんでいるように見える、といわれています。
現在この石灯籠は時を重ね、虎の姿も見えづらくはなっていますが、見る者にそうした言い伝えを感じさせる強い視線が印象的です。
6本柱の鐘楼
七不思議の4つ目は、鐘楼にまつわる不思議です。「カンカン貫」のある仁王門をくぐると、左手に梵鐘を抱いた鐘楼があります。通常、こうした鐘楼の柱は4本ですが、清水寺の鐘楼の柱は6本。建築的にも非常に珍しいもので、何かしらの理由があったのでは、と言われています。
鬼瓦に宿る龍
清水寺にある三重塔にも、七不思議の言い伝えがあります。こうした仏閣建築には、四隅の屋根瓦に鬼の顔を模した「鬼瓦」があしらわれています。魔除けでありその建物を守るという意味合いがありますが、実は清水寺の鬼瓦には、東南角の部分だけ龍がついているのです。
仏教では龍は古来より、雨を呼ぶ神として信じられてきました。そのため、防火のおまじないとして、鬼ではなく龍が据えられたのではないかと言われています。
弁慶の足跡!?仏足石
次なる七不思議は、清水寺内で「仏足石」と言われている大きな岩です。元々は地主神社の本殿前に祀られていたものですが、清水寺の朝倉堂に移されたとされています。
この岩には、一尺七寸(約50cm)もの大きな足型が刻まれており、その巨大さに人々は昔から威光を感じてきました。この足跡は、あの武蔵坊弁慶が残したものだとか、平安時代の武将・平景清のものであるともいわれて崇め奉られてきました。
実際には、釈尊の両足型をかたどったもので、仏足を拝めば無限無量の罪けがれも消滅すると「観仏三昧経」に記述がみられます。
どうやって作った!?清水の大舞台
最後の七不思議は、あの有名な「清水の大舞台」です。清水寺を象徴するような壮大な景観で、どんなにあわただしい旅行でもここだけはおさえておけと言われています。
この大舞台、樹齢400年のケヤキの大木を使って作られており、なんと釘を使わずに組み立てられているんです。長短48本の柱を組みたて、多くの人が訪れる舞台を支えているのです。いったいどうやって、そんな建築が可能だったのか、多くの建築家や歴史家が首をかしげています。
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