2018年10月28日
糖質制限&ロカボ
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糖質制限ダイエット中、もしくは糖質ダイエット経験者で体に不調が出ている場合、もしかするとそれは糖質制限が原因になっているかも……。
今は些細な症状でも、放置しておくと症状が悪化する可能性もあります。
糖質制限ダイエットは結果が出やすく、ダイエットの専門家もおすすめするほど効果的なダイエット法として知られています。
実際に糖質制限で痩せたという方も多いダイエット方法でもあります。
その一方で、糖質制限ダイエットが原因でリバウンドや身体的・精神的につらい症状で悩んでいる方も少なくはありません。
今回は糖質ダイエットの危険性について具体的な症状をあげながらご説明していきます。
最後にご紹介している、危険な糖質制限ダイエットと安全な糖質ダイエットの違いも要チェックですよ。
リバウンドや病気になる可能性も!糖質制限ダイエットの危険性
糖質制限ダイエットは、さまざまあるダイエット方法のなかでも「糖質を制限するだけ」「簡単」「すぐに効果が出る」と考えられがちですが、糖質を制限することでの危険性もあります。
体重は落ちても実は体内に脂肪が蓄積していた、リバウンドしてしまった、という糖質制限ダイエット経験者もいます。
糖質制限が病気や精神面でのトラブルを招くこともあります。糖質制限ダイエットの危険性について詳しく見ていきましょう。
中性脂肪たっぷりの隠れメタボ
運動をしない糖質制限ダイエットは隠れメタボを招きます。
隠れメタボとは、体重は標準でも体の中に中性脂肪がぎっしりつまった状態を言います。
中性脂肪
本来、体内でエネルギー源となる脂肪。
余分なものは肝臓や脂肪組織に蓄えられ、ほとんどが皮下脂肪になる。
運動をせず、糖質の摂取量を制限した生活を続けると代謝が下がり、摂取した脂肪を中性脂肪として蓄えやすくなってしまいます。
筋肉量も落ちているので体重計で見る数値は下がっていても、体脂肪率は上がっていきます。
また、脂肪分の多い肉中心の食生活を続けることで隠れメタボになる可能性が格段に高くなってしまいます。
若いうちにこういった間違った糖質制限ダイエットで体重だけを減らすと、年齢を重ねてから重い心臓病や脳卒中といった病気になる可能性が高いと専門家も危惧しています。
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脂肪燃焼の効率が悪くなる
糖質制限において悪者にされがちな糖質ですが、糖質は脂肪を燃やすためのブースターとしての役割もあります。糖質が不足していると、脂肪を効率よく燃焼することができなくなってしまいます。
ロウソクをイメージしてみてください。
ロウソクの芯が糖質で、ロウが脂肪だとします。
芯もロウもあり、炎がついているロウソクは代謝が正常に行われている状態。
芯がないロウソクには、もちろん火はつかずロウも溶けていきません。
糖が十分になければ、脂肪の代謝に火がつかずに脂肪も溶けていきません。
糖質制限で体重は減ったものの、実は脂肪はあまり減っていないというケースもあるのだそう。
糖質制限をすると最初は体重が減っていきますが、このときの体重は炭水化物と結びつく水分が減っていく場合がほとんどと言われています。
脂肪が燃焼しにくい状態で、糖質をカットして余裕ができたカロリー分を脂質で埋めようとするとさらに脂肪が体につきやすくなります。
代謝低下とリバウンド
ダイエットをしてもリバウンドをして体重が戻る、もしくは元の体重より増えてしまっては意味がありません。
極端な糖質制限ダイエットは通常のカロリー計算をしながら運動をする王道のダイエットよりもリバウンドの可能性が高いと言われています。
糖質制限ダイエットでリバウンドが起きやすい原因は糖新生。
糖質を完全にカットしてしまう場合、体がエネルギー不足になって肝臓で糖新生という反応が起きます。
糖新生
糖意外の物質から糖を作る反応。
筋肉を材料にして糖新生が起きるため、筋肉を減らしてエネルギー源とするとため筋肉量が減る。
糖新生が起きて筋肉が落ちるだけでなく、運動を行わない糖質制限のみのダイエットをしていると筋肉が落ちるスピードが上がります。
筋肉が減ると代謝が低下し、体が摂取エネルギーを燃やさずに体に蓄えようとする省エネモードに入ってしまいます。
省エネモードになると痩せにくいだけでなく、食事量を少し増やしたり戻すだけで一気に体重が戻ってしまうリバウンドを招きます。
腸内環境の乱れと便秘や下痢
糖質制限ダイエットを行うといちばん最初に症状が出やすいのが便秘や下痢といった症状。
炭水化物には腸内環境を整える
食物繊維
水分
が多く含まれています。
糖質が含まれている炭水化物量を減らす、もしくは全く摂らない食生活にすると必然的に食物繊維不足に陥ります。
さらに、ご飯などの炭水化物には水分が多く含まれています。
いつも食べていたご飯を食べなくなると知らず知らずのうちに水分の摂取量も減り、老廃物をうまく排出できなくなります。
食物繊維を多く含む食材には、根菜類や穀物類など糖質が多いものがほとんど。
極端な糖質制限ダイエットでは糖質を多く含む根菜類の摂取も控える場合も。
炭水化物や根菜類から食物繊維と水分を十分に摂取できなければ腸内環境が悪化し、慢性的な便秘や下痢に悩まされることになるでしょう。
腸内環境が乱れていると体に本当に必要なビタミンやミネラルといった栄養素をうまく吸収できず、老廃物が体内に長時間留まることで余分な栄養素を体内に蓄積してしまいます。
腸内環境の乱れにより老廃物が蓄積することで、
肌荒れ
セルライト
むくみ
といった症状を起こし、美しい健康な体になるのを妨げる原因になります。
間違った糖質制限ダイエットと正しいダイエット
糖質制限ダイエットの危険性についてご紹介してきましたが、すべての糖質制限ダイエットが危険というわけではありません。
糖質制限ダイエットは大きく分けて、
危険な間違った糖質制限ダイエット
危険性のない安全な糖質制限ダイエット
の2種類があります。
どのような糖質制限が危険で、どのような方法が安全なのかしっかり確認しましょう。
危険な糖質制限ダイエット
糖質制限ダイエットはさまざまな方法がネットやテレビ、本などで紹介されています。身体的・精神的に危険性がある糖質制限ダイエット方法は、
糖質を完全にカットする
脂質の摂りすぎ
運動をしない
といったもの。
糖質を完全にカットするというダイエットは人間が生きていく上で非常に不自然な食生活です。
糖質は完全に悪というわけではありません。ビタミンやミネラル、食物繊維をたっぷり含む良質な穀物や根菜類などから糖質を摂ることは必要です。
糖質制限ダイエットは、「糖質を制限すれば何を食べてもいい」と考えている場合も要注意。
脂質は総摂取カロリーの焼く30%にとどめるのがベストです。
脂質を摂りすぎることで命に関わる病気になるリスクも高くなってしまいます。
運動をするのは、ダイエットの基本。
運動をせずに行うダイエットにリバウンドはつきものです。
リバウンドを防ぐためにも、筋肉量と代謝を維持する有酸素運動や筋トレは必要不可欠です。
間違った糖質制限ダイエットでも、最初は体重や体脂肪率が減るなどの効果が出ますが、継続することで今回ご紹介した身体的・精神的に嬉しくない症状が現れる可能性があります。
正しい糖質制限ダイエット
安全に糖質制限ダイエットを行うポイントは、
ご飯やパンなどの主食を減らすのは半分まで
3食それぞれバランスよく糖質を減らす
タンパク質と脂質をバランス良く摂る
食物繊維と水分を意識して摂る
の4つ。
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主食となっているご飯やパン、麺類といった炭水化物の量を急激に減らしたり完全にカットしたりすると血糖値が安定せず低血糖症の原因になってしまいます。
主食となる炭水化物を減らすのは通常の半分までにしましょう。
ご飯を食べる場合は、1食につき少なくとも70g以上摂るのがいいとされています。
また、3食でバランス良く糖質を摂ることで血糖値の急上昇を防ぐことがき、体に脂肪がつきにくくなります。
糖質を減らすと自然と摂取カロリーも減ります。摂取カロリーが生命維持に必要なエネルギー量(基礎代謝量)を下回ると代謝が下がり、リバウンドしやすくなってしまいます。
糖質を減らした分、良質なタンパク質や脂質で補う必要があります。
タンパク質は、肉類に偏ることがないように魚や大豆製品などをバランス良く摂取しましょう。
魚には健康な体には欠かせない脂質も含まれているため、積極的に食べたい食材です。
糖質に多く含まれている食物繊維と水分を意識して摂取するのも重要。緑黄色野菜やきのこ、海藻類を食べて食物繊維を摂取し、水やお茶などで水分補給もこまめに行いましょう。
ゆるやかな糖質制限「ロカボ」ってなに?
ロカボでは、1日に食事から摂る糖質量を合計130g以下にします。
全てカットするわけではなく、 朝・昼・晩の食事で各20〜40g、そしておやつで10gまでの糖質はOKです。
極端に減らすわけではなく、普段の生活に必要な糖分はきちん摂ります。
炭水化物や糖質に気をつければ良いので、血糖値を上げないタンパク質や油脂は、ほどほどに食べても大丈夫です。おやつも糖分量に気をつければ食べて良いので、どうしても食べたい人も続けやすいのが特徴です。
ではどのくらい食べても良いのでしょうか?
糖質の摂取量を1日130g以下にするためには、野菜を中心とした食生活が必要になります。
とは言われても…。
なかなかピンとこない人も多いと思うので、日々の食事に含まれる糖質の多い食品と少ない食品の糖質量をご紹介します。
糖質の多い食品と少ない食品
糖質の多い食品
・ごはん類
茶碗一杯(150g)55g
・パン類
食パン1枚(60g) 53g
・麺類
かけうどん(250g) 58g
・インスタント食品
カップラーメン1杯(65g)46g
・菓子類
ショートケーキ (110g)51g
・糖質の多い野菜類
じゃがいも(110g)16g、カボチャ(60g)10g、トウモロコシ(240)16g
・果物類
ミカン(100g)8g、リンゴ(半分)19g、バナナ(1本)28g
・缶詰
さばみそ煮(1缶) 12g
・冷凍食品
餃子4個 22g
ゆるやかな糖質制限とゆるやかな運動継続が大事♪
「ゆるやかな糖質制限」だけではなく、「ゆるやかな運動」を続けていくと、体内のモードスイッチが切り替わります。こうなったら、どんどん体重も減りやすくなります。
さらに実践すると、肝臓が脂肪を燃料として、ブドウ糖とは別の「ケトン体」という物質も作り出してくれます。
このケトン体、脳にとっても、体内にとっても、脂肪由来のエネルギー源となります。そのため「糖質を摂取しないと頭が回転しない」と言われています。
そして、ケトン体のダイエット効果ですが、普段ケトン体を作り慣れていないと、体内に大量のケトン体が発生します。 全身でも使い切れないくらいのケトン体が発生すると、呼気や尿で体外に排出されていきます。
ケトン体は、カロリーを持っていますので、どんどん外に排出すれば、ダイエット効果も見込めるのです。
糖質制限をしたの脂肪の作用
@「糖新生」という現象が起こり、脂肪からブドウ糖を作り出し、カロリーが消費される。
A「ケトン体」というエネルギー源になる物質が脂肪から作り出される。余った分は体外に排出(外に出る分も、カロリーを持っている)
@とA作用で「脂肪燃焼体質」というモードになり、基礎代謝が活発になり、すなはち、体重は減少しやすくなります。
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