2014年07月02日
498. 平野啓一郎 親指ペン・ダイエット・三島由紀夫 「いっぷく」
1975年6月22日生まれの39歳。
大学在学中の23歳のとき「日蝕」で芥川賞受賞。累計発行部数120万部以上。「三島由紀夫の再来」と評される人気作家です。
「いやあ、その落ち着きが欲しいですね」と国分さん。同い年なのですね。「同じものを見てきて育ってるんですよね。マンガでもそうですし、食べてるものも…」
幼少期は「キャプテン翼」の影響でサッカー少年だったそうですが、授業で書く作文はほとんどフィクションだったとか。
「まあ、一言でいうとウソ…ですかねえ。でもみんなそうだと思ってたんですよ」と平野さん。「自然と架空の人物が登場してくるから…」「みんなそうしてると思ってたんですよ…」
栴檀は双葉より芳し、ですね。ストーリーテラーとして名を成す人には自然と創作してしまう傾向があるそうです。
14歳で文学に開眼
それまで親や学校の薦める子供向けの本を読んでいた平野少年。14歳で三島由紀夫の「金閣寺」を読み、衝撃を受けたそうです。
「…自分で『金閣寺』読んだ時は…、最初よく分からなかったんですけれども、『なんだ、これは!』ってすごい興味を持って…」
17歳で初めて小説を書き、23歳で第120回芥川賞を受賞。大学在学中での受賞は石原慎太郎、大江健三郎、村上龍の三氏に次いで4人目だとか。(当時)
「嬉しかったですけど、戸惑っていましたね。そんなことになると全然思ってなかったので…」「まあ、ただの大学生でしたから…」
ダイエット・結婚・飛行機
32歳のときに「ビリーズ・ブートキャンプ」に一瞬ハマったそうです。
「常になんか、ダイエットに関心があるんですよ…。やりましたけど、辛すぎるというのと、辛い割に、あの体型になりたいわけじゃないな、という…」(笑)「気がついたんですよね…」
33歳で、モデルの春香さんと結婚。パーティーで知り合ったそうですが、同い年であり、出身地が近いことから意気投合。現在2児のパパ・ママでもあります。
そして、最も幸せであるはずの新婚旅行の飛行機の中で、平野作品中、最も暗いといわれる「決壊」を仕上げたという…。
「こんな幸せのときに…」と国分さん。
「厳密にいうと、ゲラ刷りを最後に見直してたのが飛行機の中ですけど…」と平野さん。「飛行機ってすごく集中できるんですよ…」「仕事してたら飛行機の10何時間ってすぐ経つんですよ」「辛い時期には辛い作品、書けないかもしれないですね」
サムペン(親指ペン)を発明
平野さんが考案し、慶応大学の知人の助けを借りて3Dプリンターで作成したペンが紹介されました。
大変短いペンを丸いリング状のものに取り付けて、親指(thumbサム)に装着。名付けてサムペン。
「電車で本読むんですね、ちょっと書いたり線引いたりしたことがあるんですけど、ボールペンだと大げさだし、危ないでしょ?」
以前はこういうちょっとしたものを作るにも金型から作らないといけないので、大変でしたが、「今の3Dプリンターだと、何10円とかで出来るんですよ…」と平野さん。
「発明もするんですね」と国分さん。「もう、すごく軽いですよね…」これはもちろんペンのことです。
特許は取っていないとのことですが、販売すると面白いことになるかもしれません。電車でメモを取りたくなってペンを探すのに一苦労することがありますが、これなら初めから付けておけば…、などと想像が膨らみますね。しかし、テレビで紹介されてしまいましたから、すでに特許に向けて動いている人がいるかも…。
新作「透明な迷宮」を語る平野さんですが、私(よしろう)の想像はサムペンを売り出せばどうだろう、というほうに向かっていて…。
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