2015年06月11日
591. 磯田道史 磯田会・スキャンダル好き・歴史と防災 「スタジオパークからこんにちは」
MCは伊藤アナと清水ミチコさんなのですが、今回は女優の杏さんが磯田さんを紹介。
「皆さん、こんにちは、杏です。本日のゲストは、現代のタイムスクープハンター、磯田道史先生です。皆さまを歴史好きにしてくださること、間違いなしです」
「歴女」としても有名な杏さん、歴史好きの集まる「磯田会」に所属。熱い歴史の話に参加しているそうです。
他に俳優の堺雅人さん、漫画家で「テルマエロマエ」のヤマザキマリさんなどが磯田会のメンバーだとか。
磯田さんは現在、静岡文化芸術大学教授。映画「武士の家計簿」の原作者としても有名ですが、他にテレビ番組の司会者、そしてつい先週、「日本エッセイストクラブ賞」も受賞。まさに八面六臂の活躍です。
「あの、天災から日本史を読み直すという、歴史から教訓を学べることはないかという…。歴史の叙述で命が助かる本って出来ないかと思って、それで褒めてもらったので嬉しかったです」と磯田さん。
古文書に取り組む喜び
「武士の家計簿」を書くために苦労して入手した古文書を読み解く苦労と、それをはるかに上回る感激を語る磯田さん。そこから異色の時代劇が誕生。
映画「武士の家計簿」の主演を務め、磯田会のメンバーでもある堺雅人さんもコメントを寄せました。
「ロクなこと言わないですからね」とコメントに怯える(?)磯田さん。(笑)
「武士の家計簿について」
「原作を読ませていただいて、なんかウキウキしている磯田さんのテンションが、なんか本から滲み出てきたんです。古文書を見つけた時の喜びと、どうだい!というドヤ顔がものすごく出てきて…。偏執狂的な、多分止まらないであろうというあの感じとか、行間から滲み出てきて…」
「磯田さんはどんなひと?」
「今の生きているこの時間も、歴史家として多分見てると思うんですよね。だからあらゆるスキャンダルに興味があると思うんです。ヘタすれば根掘り葉掘り聞いてくる…。スキャンダル大好き。それは歴史家として好きなんですよ。だから家康の愛人関係とかね、誰それの女性関係とかね、歴代総理の恋愛スキャンダルとかね、すごい詳しいと思います。実際詳しいですしねえ。…あとで活字になればそれらしい歴史になるけれども、ふるい落とす前の生の目で、磯田さんは見てるんじゃないか…」
そして「磯田さん、生放送なので言っていいことと悪いことが世の中にはあります…、一般社会人として、発言に気をつけて」
いやあ、かなり仲がいいですね。
「磯田さんにとってスキャンダラスなことというのは?」伊藤アナ。
「人間が隠したい部分にはホンネやホンモノが隠されていて、後世残って検証すべきものなんですよ。タテマエのところは残してもしょうがないですから」
好奇心旺盛な磯田さんですが、週刊誌の記者になりたかったそうです。
「警察は指示されないと動けないけれども、週刊誌の記者は何でも見れるでしょう?」と磯田さん。
歴史大好き少年
1970年、岡山県生まれ。幼少の頃より本好きで理屈っぽい少年だったとか。また、周囲に土器の転がっている環境だったそうで。
「僕の家は弥生時代の遺跡の上にあったんですね」と磯田さん。
9歳のときに2000年前の土器が身近にあることを教えられ、「震えるほどの感動を覚えました」「自分は9歳なのに2000年前の…」歴史に興味を持った原点です。
中学の時に祖母から磯田家先祖代々のことが記されている江戸時代の古文書を渡され、「古文書読解辞典」を駆使して読破。
京都の大学を1年で辞め、歴史人口学が学べる慶應義塾大学に入学。「図書館にある全歴史書読破」に挑戦したそうです。「違う人間になれるんじゃないかと思って…」
そして杏さんが再びコメント。「杏さんなら悪いことを言わないだろう」と磯田さん。(笑)
「平成の大村益次郎なのかな、と思うんですけれども。とにかく博覧強記で、歴史の中に生きていて、今を歴史として残す観察者でもあると思うんですね」と杏さん。「磯田先生と話をしていて、『今度結婚するんです』って言ったら、男泣きに泣いてくださったんでね、磯田先生。すごく印象的で嬉しかったです。…実はすごい情熱家だと思います」
大好きなことを仕事にするのは人間の理想だと思うのですが、現実には難しいものです。しかし、「歴史大好き」少年は歴史学者として世に出、現在は歴史と防災を結びつけることに取り組んでいます。
まことに羨むべき人生、と思うのは私だけでしょうか。
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