2013年07月01日
205. 長沼毅 生物学・宇宙飛行士・未知の生き物 「サワコの朝」
「科学界のインディ・ジョーンズ」と呼ばれ、深海や南極・北極、火山など、およそ生物のいなさそうなところで新たな生物を発見し続ける科学者です。
辺境の地とは「人間が生きにくい場所」だそうで、そういった場所で生きていくには体が小さい、いわゆる微生物になるのだとか。
「微生物って?」
「1000分の1ミリより小さい…顕微鏡の力を借りて見ないと見られない生物です」
「私、ミジンコ飼ってたんです、ミジンコは微生物?」
「肉眼でも何とか見えるので…ギリギリです」
「ミジンコはとても賢くて…単細胞なのに」とアガワさん。
「ミジンコは単細胞ではないです」と長沼さんは即座に訂正。
そして微生物には動物、植物、菌類とあるのだとか。
「菌類は動物でも植物でもないです。植物は太陽の力を借りるので…」いわゆる光合成ですね。
「微生物が極限で生きていけるのです。大変な環境にはあまり大きな動物はいない」
「恐竜だって辛かったんだもんね…」とアガワさん。恐竜の友だちかい!
「極限的なところでも頑張れる、そこに生命というもののたくましさを見たりする」「生命そのものは非常にたくましいと思ってる…個々の生物は弱いですよ、潰しちゃえば死んじゃうし」「でも生命は40億年前に生まれてからずーっと、連綿と絶えることなく生き続けている…40億年も続いている現象ってなかなかないですよ!」
「素晴らしい、面白い現象ですよね、生命というのは…」土曜日の朝から、なんて壮大な話でしょう!
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記憶の中で今もきらめく曲
「空も飛べるはず」スピッツ
長沼さんのかつての夢は「宇宙飛行士になること」でした。
「この曲が流行っていたとき、宇宙飛行士の募集があって、応募して、落っこちたんです」 募集があって、準備をして応募して、期待。そして結果を知って…という「一連の動きのなかで、ずっとこの曲が流れていたんです」
「空も飛べるはずだったのに飛べなかった…」
「リンクしてるのね」とアガワさん。「宇宙飛行士になる夢が破れて、それで…?」
「しばらくは空を見上げられない…」「ずっと下ばかり見て、『今自分が見ているのは地球の表面だな』と…」
「なるほど!」
「自分は地球から離れられないのだから、どうせなら地球の端から端まで歩いてやろう!」
「開き直りましたね」
「宇宙が無理なので、地球の表面、南極・北極、砂漠、火山…」「沸騰する温泉にも生き物がいる!」「南極4000mの氷山の下の湖、穴を開けてみると生き物がいる」
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幼少期に芽生えた疑問
「そういったことに興味を持ったのは?」とアガワさん。
「子どものときですかねえ…幼稚園のとき、滑り台をさーっと降りたとき、『自分はあそこからここまで降りたけれども、本当のところ、自分はどこから来てどこに行くんだろう?』と思って…」「ふと思いついちゃったんです…しばらくそれを考えてました」
「誰かに話した?」
「話しても無駄だと思った」
「イヤな子供だねえ…」(笑)
そのときから漠然とした思い…「生命全体の始まりと終わりを知りたい」という願いが長沼少年の心に芽生えたのです。
その思いをかなえようとして、まずは宇宙へ、それが無理なら生命を追究する科学者…すごく明快な生き方だなあ!
どんな場所にも生き物が生息する例として、長沼さんは謎の深海生物「チューブワーム」の話をしました。
チューブワームとは、「チューブ状のワーム(虫)」という意味なのですが、海底火山のお湯の吹き出すあたりに生息。普通の生き物だったら毒になる硫黄のガスをエネルギー源にしているのだとか。
「たぶん普通の海で競争に負けた…そこで地獄のようなところに逃げ込んだ…そしてパラダイスにした」
毒になるものをエネルギー源にすることと関連して、長沼さんは「突然変異」に触れました。
「ランダム(でたらめ)に突然変異を起こす…そして環境に適合するんです」
未知の生き物
地球上の生物は200万種と言われているのですが、実際には、動物、植物、菌類…たった6000種しか分かっていないそうなのです。
「様々な場所で生物を発見して共通性があることに気づきました…増える、はびこる…チャンスさえあればはびこってやろうという…生命の本質ではないかと」
「生命力というものだと?」
「生命とはたくましいな、と」「生命としての体はぜい弱、でも体を動かしている生命力はたくましいと思う」「それが1人1人の中に宿っている」「できるだけたくさんの人に知ってほしい」
「今はすぐに落ち込んじゃう人が多いような…」とアガワさん。
「それはあなたの脳が考えているわけで、生命力そのものは指の先から足の先まで詰まっている…生命は『生きたい!』と思っている。生命の内部にあるものを知ってほしい」
ああ、話を聴いていて感激、いろんな思いが渦巻きました…。
キレイ好きについて
キレイ好きというか、潔癖な人が多くなり、バクテリアなるものは敬遠されますが…。
「実は共同体。細胞は60兆ぐらい、しかし皮膚の常在細菌、腸内細菌は100兆くらい…」「私たちの体は60兆の細胞と100兆の細菌との共同作業なんです」「そのバクテリアを排除することはできても、そうするとたぶん生きていけない…」
「日本は過敏過ぎ…」とアガワさん。「外国に行ってすぐにお腹を壊す日本人」
「落ちたものは拾って食べるんです」と長沼さん。「それで体を鍛える」
なるほど!
私も食べ物を落としても、すぐに拾える場合は、食べてしまう派です。そのことを非難された場合の反論の根拠を得ました。
「今、心に響く曲」は
「風になりたい」THE BOOM
この歌が流行ったのは1994年。長沼さんは新天地「広島大学」に移動のため動き回る最中にこの歌を聴き、歌詞に励まされたとか…。
ああ、本当に様々なことを思い、考えた「サワコの朝」でした。良かった…。
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