2013年11月24日
330.関根勤A 星のフラメンコ・萩本欽一・奥様・妄想 「サワコの朝」
「私にとってはラビット関根さんですけれども」とアガワさんが紹介。
「きちんとお会いするのは初めてです」とアガワさん。「しかも同い年」
「同じ学年です」と関根さん。
「若ーい!」とアガワさん。「…私たち」(笑)
関根さんはデビューして39年。「娘もデビューして…」
1953年生まれの60歳。東京都出身。
1974年、「ぎんざNow!」のオーディションをきっかけにデビュー。大学3年のときでした。
「記憶の中で今もきらめく曲」は
「星のフラメンコ」西郷輝彦
この曲が「コメディアン・関根勤」を生み出したといっても過言ではないようで…。
この曲が大ヒットした中学時代。たまたま持っていたカスタネットを手にして「好きなんだけど…」とこの曲を口ずさんだところ、友だちの林くんが椅子から落ちて、「似てる似てる!」
「ちゃんとした芸で人を笑わせたのは生まれて初めて…」人を笑わせる快感に目覚めたのです。
「ぼくがコメディアンとなるきっかけとなった曲です」
そして大学3年のときに、「思い出として出ようと思って」出場したのが、「ぎんざNow!」
「デビューとかは全然…。」「テレビに1回出た、という思い出を…。」
ところが次の週から司会のせんだみつさんのアシスタントとしてレギュラーに…。あっという間のデビューでした。
「なんの下積みも、なんの経験もなく…」
そして出演したのが当時人気だった「カックラキン大放送」。
歌手の野口五郎さん・研ナオコさんがメインの音楽バラエティ。公開収録番組でした。
そこで伝説の「カマキリ拳法」を披露。漫画「空手バカ一代」に登場する「カマキリ拳法」の使い手がヒントでした。野口五郎さんの前で演じたところ、ウケたそうなのです。
「カマキリ拳法」はやがて全身緑の「カマキリ」へと発展。これが「おもしろくないラビット関根」というありがたくない伝説を生むことに…。
「大人と女性に嫌われて…」と関根さん。「お笑い好きな小学生にしかウケない…」
仕事が一本も無くなってしまったのだとか。
「どうしていいか、分からない…」
萩本欽一との出会い
27歳のとき、一つの出会いがありました。同じ「ぎんざNow!」からデビューした小堺一機さんです。
意気投合し、「コサキン」というコンビを作ります。そして、大物、萩本欽一さんとの出会い。
萩本さんが自身のことを2人に説明したそうです。
最初、舞台でセリフを言えなかったが、たかだか50人くらいの劇場だったから、ほとんどそのことは知られていない。腕を磨いてからテレビに出ることができた。
しかし、君たちは最初からテレビに出ていて、面白かったり、つまらなかったり…。
「一度地下に潜れ」と萩本さんは言ったそうです。1年地下に潜って、その後「欽どこ」で使ってやる、と。
関根さん、小堺さん、マネージャーさんの3人は下北沢の「スーパーマーケット」というライブハウスに行き、1年間ライブ中心の生活を送ります。
そして1年後「欽どこ」に出演となりました。
萩本さんから付けられた条件は「ラビット関根をやめて関根勤になる」というものでした。
「萩本さん、ラビット関根という名前が嫌いだったみたいで」(笑)
そして一生懸命やるのですが、ウケません。力が入りすぎるのです。
「関根、お前は100万円持ってたら、『100万円どうだ!』と見せる。そうじゃなくて、5万円見せて、95万はここにある、そういう芸をしろ」と萩本さん。
「29歳のぼくは、『は?』」
それでもオーバーアクションを止めて、おとなしいリアクションをするようにしているうちに、だんだんウケるようになってきたそうです。
「冠番組は持たないんですか?」とアガワさん。
「冠番組を持つ力が無かった、っていうことですね、振り返れば」と関根さん。
これも萩本さんから言われたことだそうですが「関根はいろんな番組を掛けもちしろ。お前はメインやるな」
「バラエティのパス回し、ですね」と関根さん。
家族のこと
「麻里さんもタレントになって…」
「好きなことやればいいんじゃないかな?」と関根さん。「ぼくの何十倍もの速さで…」「今苦労してるんじゃないかと…」
関根さんが忙しくなったのが35歳過ぎ。だからでしょうか、「どんなに忙しくてもうれしい」と。
関根さん、子育てを目いっぱいしたので、「悔いはない。後は彼氏と自由に」という心境だとか。
そして関根さんの溢れんばかりの愛情は奥様に…。
「今でも奥さんに、『綺麗だ、可愛い、セクシーだ』って、抱きついたり…」
「イヤじゃないのかな?」とアガワさん。
「『気持ちだけで結構です』って言われて」(笑)「ぼく、『男女愛』のままで止まってるんです」
関根さんいわく、出会って愛し合うのが「男女愛」、結婚して「夫婦愛」、子育て期間が「家族愛」、そして最後に「人間愛」へと昇華する…。
「うちは結婚して30年になるんですけど、『男女愛』のままなんです」「好きなんです」
妄想について
関根さん、幼い娘の寝顔を見ているときに、「この子も成長して、いずれ母親になるのかな…」
そして思い出したのは、結婚式のときに、相手のお父さんから「娘をよろしく頼む」と挨拶されたこと。
「妻もこんなふうに愛されて育ってきたんだ…」麻里さんと奥さんがかぶりました。関根さん、寝ている妻のもとに行き、頭を膝にのせて、「今日からぼくが君のお父さんだからね…」(笑)
「何言ってんの?」と奥さん。
「ぼくも関根家で大事に育てられたから、ぼくのことも大事にして…」(笑)
妄想は想像力、「想像力は愛情だ」と大島渚監督が語っていたのを思い出しました。妄想力のたくましい関根さんは、愛情が豊かな人と言えるのではないでしょうか。
大物司会者に愛され、愛して…
「関根さんは大物司会者の隣に必ずいるんですけど…」
「皆さんもやりやすいんですかねえ?ぼくもやりやすい。好きなんですよ。楽しんじゃうんです、司会者のことを。」「たけしさんも、とんねるずさんも、ダウンタウンさんも、年下でも好きなんです、ファンなんですよ…。だからもう、笑っちゃうんです」確かにいつも司会者の近くで嬉しそうにしています。
「若手芸人から、自信がないころに、関根さんから『よかったよ、面白いよ』と言われたことがものすごい支えになっている、とほんとによく聞くんですけど」とアガワさん。
「ぼく、ファンだから、お笑いの人たちの…。見て面白いと、その話をしている」と関根さん。
そして、大好きなお笑い芸人の1人、柳原可奈子さんには、関根さんの方からオファーして、イベントを定期的に行っているそうです。
「今、心に響く曲」は
「もしかしてだけど」どぶろっく
「妄想だらけの歌」で、「プラス思考の歌」だそうです。起こった出来事をすべて自分の都合のいいほうに考える、妄想力とプラス思考から成り立っている、彼らのネタの集大成ともいうべき歌です。
期せずして入った芸能界。お笑いのことで悩みぬいた20代を過ごした関根さんが若手に優しいのは当たり前かもしれませんが、「自分が苦労したのだから、若手に厳しくあたる」という行き方もあったはず。
そうしなかったのが関根さんの人柄のよさであり、そんな人柄が愛されて現在の地位がある気がします。今のまま、ずっとご活躍くださいますように。
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