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2016年07月05日
胃薬
ここでは機序別にまとめてみる。また例によって聞きなれた商品名のみ記載します。
○プロトンポンプ阻害薬(PPI)
オメプラール、オメプラゾン、タケプロン、パリエット、ネキシウム、タケキャブ
○ヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2RA)
ガスター、アシノン、プロテカジン、アルタット
○ピロリ菌除菌薬
・抗菌薬
アモキシシリン水和物(サワシリン、パセトシン)
クラリスロマイシン(クラリス、クラリシッド)
メトロニダゾール(フラジール)
・プロトンポンプ阻害薬(PPI)
オメプラゾール(オメプラール、オメプラゾン)
ランソプラゾール(タケプロン)
ラベプラゾールナトリウム(パリエット)
エソメプラゾールマグネシウム水和物(ネキシウム)
ボノプラザンフマル酸塩(タケキャブ)
○防護因子増強薬
アルサルミン、セルベックス、ムコスタ、ガストローム、プロマック
○消化管機能改善薬
ガスモチン、プリンペラン、ナウゼリン、セレキノン
機序別の使い分け
・胃薬は「消化性潰瘍治療薬」と「消化管機能改善薬」に分類される
・消化性潰瘍治療の主体はプロトンポンプ阻害薬である
・ピロリ菌要請の消化性潰瘍には除菌療法を行う
・胃食道逆流症(GERD)の治療の主体はプロトンポンプ阻害薬である
・機能性ディスペプシアの治療には主に酸抑制薬と消化管機能改善薬を用いる
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睡眠障害に対する生活習慣改善へのアドバイス
入院患者の不眠の原因として、治療によるもの、環境の変化、心理的なもの、生活スタイルの変化などが挙げられます。
睡眠薬を上手く使いこなすことも重要ですが、まずは薬に頼らなくていいように生活習慣の改善が必要です。
これは入院中も自宅にいるときにも使えます。
@ 睡眠時間は人それぞれ。日中の眠気で困らなければ、睡眠時間は十分である。
A 刺激物を避け、眠る前には自分なりのリラックス法を行う。
B 眠たくなってから床に就く。就寝時刻にこだわる必要はない。
C 同じ時刻に毎日起床する。
D 光を利用する。目が覚めたら二校を取り入れ、夜は明るすぎないような照明を。
E 規則正しい3度の食事と、適度な運動習慣を。
F 昼寝をするなら、15時前20分〜30分ぐらいがベスト。
G 眠りが浅いなあと感じる時は、遅寝・早起きにして、むしろ積極的に睡眠時間を削ること。
H 睡眠中の激しいイビキや呼吸停止、足のぴくつき・むずむず感には、注意する。
I 十分眠っても眠いことが続くのあれば、専門医に相談すること。
J 睡眠薬代わりの寝酒は不眠の原因になる。
K 睡眠薬は、医師の指示で正しく使えば安全。
睡眠障害対処12の指針:厚生労働省より引用・改変
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睡眠薬の分類
ここでは主に用いられる睡眠薬の分類をします。
例によって、院内で採用のある使い慣れた商品名を記載します。
○ベンゾジアゼピン受容体作動薬
・超短時間作用型
ベンゾジアゼピン系:ハルシオン
非ベンゾシアゼピン系:マイスリー、アモバン
・短時間作用型
ベンゾジアゼピン系:デパス、レンドルミン、グッドミン
・中間作用型
ベンゾジアゼピン系:ユーロジン、サイレース、ワイパックス
・長時間作用型
ソメリン、ドラール、ダルメート
○メラトニン受容体作動薬
ロゼレム
注意点
・不眠に対して、睡眠薬の安易な投与は避けて、原因の同定とその治療が優先。
・睡眠薬は上記のように分類される。
・不眠症状のタイプ(入眠障害、中途覚醒、早朝覚醒、熟眠感欠如)に合わせた薬物を使用する。
入眠障害には超短時間や短時間作用型
中途覚醒や早朝覚醒には中間や長時間作用型の投与が一般的。
・メラトニン受容体作動薬はほかの睡眠薬に比べて、効果が強くないため、強い不眠には向かない。
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血管炎の分類
2012年のChapel Hill会議により血管炎の名称が変更、追加された。
1、大血管炎
・高安動脈炎 Takayasu Arteritis: TKA
・巨細胞性動脈炎 Giant Cell Arteritis: GCA
2、中血管炎
・結節性多発動脈炎 Polyarteritis Nodosa: PAN
・川崎病 Kawasaki Disease: KD
3、小血管炎
○ANCA関連血管炎
・顕微鏡的多発血管炎 Microscopic Polyangitis: MPA
・多発血管炎性肉芽腫症(旧Wegener肉芽腫症) Granulomatosis with Polyangitis: GPA
・好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(旧Churg-Strauss症候群) Eosinophilic Granulomatosis with Polyangitis: EGPA
○免疫複合体性小血管炎
・抗GBM抗体関連疾患 Anti-GBM Disease
・クリオグロブリン血管炎 Cryoglobulinemic Vasculitis: CV
・IgA血管炎(旧Henoch-Schonlein紫斑病) IgA Vasculitis: IgAV
・低補体蕁麻疹様血管炎(抗C1q血管炎) Hypocomplementemic Urticarial Vasculitis: HUV(anti-C1q Vasculitis)
4、多彩な血管を侵す血管炎
・ベーチェット病 Behcet's Disease: BD
・コーガン症候群 Cogan's Syndrome: CS
5、単一臓器での血管炎
・皮膚白血球破砕血管炎 Cutaneous Leukocytoclastic Angitis
・皮膚動脈炎 Cutaneous Arteritis
・原発性中枢性神経系血管炎 Primary CNS Vasculitis
・孤発性大動脈炎 Isolated Aortitis
6、全身疾患に関連した血管炎
・ループス血管炎 Lupus Vasculitis
・リウマトイド血管炎 Rheumatoid Vasculitis
・サルコイド血管炎 Sarcoid Vasculitis
7、病因が判明している血管炎
・C型肝炎ウイルス関連クリオグロブリン血管炎 Hepatitis C Virus-Associated Cryoglobulinemic Vasculitis
・B型肝炎ウイルス関連血管炎 Hepatitis B Virus-Associated Vasculitis
・梅毒関連大動脈炎 Syphilis-Associated Aortitis
・薬剤関連免疫複合体性血管炎 Drug-Associated Immune Complex Vasculitis
・薬剤関連ANCA関連血管炎 Drug-Associated ANCA-Associated Vasculitis
・腫瘍関連血管炎 Cancer-Associated Vasculitis
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軽症ITPの治療例
軽症のITPではまずピロリ菌感染の有無をチェック。感染があれば除菌療法、それでも血小板数が回復しなければステロイドとなります。
何をもってITPを軽症とするか判断基準は難しいですが、以下に処方例を記載します。
@ピロリ除菌療法
タケプロン 30mg錠 1回1錠 1日2回
サワシリン 250mg錠 1回3錠 1日2回
クラリス 200mg錠 1回1錠 1日2回 を7日間。
最近ではこれらが1シートにまとまったランサップという便利なものもあります。
@が無効の場合はステロイドになります
Aプレドニゾロン合服療法
プレドニン 1回0.33 mg/kg 1日3回 朝昼夕食後(2〜4週間)
効果がみられた場合には漸減し、そのまま中止、あるいは少量5〜7.5 mg/dayを維持投与する。維持投与量で血小板数が3万以上を保てない場合には治療薬の変更も考慮する。
また高齢者では、副作用も考慮して藩領で開始したり早めに減量することもある。
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ITPの新しい診断基準案
ITPの新しい診断基準案
1、血小板減少(10万/μL以下)
2、末梢血塗抹標本で3系統すべてに明らかな形態異常を認めない
3、以下の検査所見のうち3つ以上を満たす
@貧血がない
A白血球数が正常
B末梢血中の抗GP Ub/Va抗体産生B細胞の増加
C血小板関連抗GP Ub/Va抗体の増加
➄網状血小板比率の増加
E血漿トロンボポイエチンは軽度上昇にとどまる
4、ほかの免疫性血小板減少性紫斑病(SLE、リンパ増殖性疾患、HIV、感染症、肝硬変、薬剤性など)を除外できる
※ITPの診断には上記4項目のすべてを満たすこと。ただし、4項目を満たしてもITPに非典型的な所見を認める場合には骨髄検査を行うことが好ましい。
血小板減少、病歴などからITPを鑑別に挙げるのは簡単です。しかし実際に確定診断をするとなると、2、3、4の判断にすごく悩みます。
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感染症オススメテキスト
抗菌薬の基礎知識は確かに重要ですが、目の前の患者さんに適した抗菌薬を選択し、実際に指示を入れて使えないことには臨床的に何の役にも立ちません。
そこでおすすめの本がサンフォードです。
この本は研修医になる前に通読しておきましょうといった類の本ではありません。
この本の使いこなし方を研修医の早いうちにマスターすることがお勧めです。
例えば、感染症の部位によってどの種類の抗菌薬を使うか、疾患によってどれくらいの期間抗菌薬を使い続けるか、腎機能が悪い場合どの程度減量するか。
臨床ベースでこの本を使っていくと、自然と感染症診療が身についてきます。
ただし、アメリカの基準で書かれているため、用法・用量など実際に日本で保険適応があるかだけは注意が必要です。
サンフォード感染症治療ガイド(2015) [ ジェー・P.サンフォード ] 価格:3,888円 |
救急オススメテキスト
現在研修医のバイブルとなっているのは研修医当直御法度かと思いますが、その中でも「青本」がお勧めです。
赤本が主訴ベースで解説しているのに対して、青本は症例ベースでの解説がメインです。
学生時代から、自分が研修医になったらどのように対応するかを考えて読んでいました。
また実際に研修医になって救急をこなすようになってくると、自分の病院のシステムではこういう患者さんをみた時にどのようにアプローチしようかと考えながら読むと楽しくなってきます。
さらに研修も2年目になると、自分がまだ見ていないケースや、自分の病院には運ばれてこないような症例について疑似的に勉強するいい素材になります。
一読ではなく、様々なタイミングで繰り返し読むことで救急がどんどん楽しくなるオススメテキストです。
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病院内での夜食
家で待ってるヒトもいない独り身ならなおさらです。
ここでは病院に遅くまで残っている時に小腹が空いた、でもカップ麺は体に悪いしという方にオススメの軽食を紹介します。
1、クリーム玄米ブラン
一袋あたり200キロカロリー程度。の割にはかなり腹持ちがよく、これとドリンクを飲めば夕食代わりにも事足りる。いろんな味があって楽しいが、個人的に夜、体も目も疲れた時にベリー味がオススメ。
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2、アルファ米/マジックライス
震災の時に被災地で大変役にたったと評判のアルファ米。お湯を注げば15分、水を入れても1時間で熱々のご飯、チキンライス、五目ご飯などが出来上がります。個人的にはお腹が空いた時に熱湯を注いで、待ち時間の15分、必死に仕事をして何か一つ片付けてしまう。そのあとご褒美でこれを食べるのがオススメです。えびピラフとチキンライスが好みです。
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3、カレーメシ
熱湯を注いでレンジでチンするだけでカレーが食べれます。結構ボリュームがあり、晩ご飯代わりにもなります。いろいろな味があってなかなか飽きない。匂いが少し強いので周りに同僚が残っている際は要注意です。
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4、春雨スープ
一時ラーメンばっかり食べていたのですが(昼も夜も)、さすがにまずいと思ってヘルシーな春雨にしました。ただし、塩分はそれなりにきついのでその点は要注意。自分は箱でまとめ買いをして病院に直接送ってもらってます。
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2016年07月04日
浮腫と利尿薬 作用機序による分類
まずは作用機序による分類。
1ループ利尿薬・・・ラシックス、ダイアート、ルプラック、ルネトロン、アレリックス
2サイアザイド系利尿薬・・・フルイトラン、ヒドロクロロチアジド「トーワ」、ベハイド、ナトリックス、バイカロン
3カリウム保持性利尿薬・抗アルドステロン薬・・・アルダクトンA、セララ、ソルダクトン、トリテレン
4ヒト心房性ナトリウム利尿ペプチド・・・ハンプ
5バソプレシンV2受容体拮抗薬・・・サムスカ
○ループ利尿薬は利尿効果が強く、浮腫やうっ血による呼吸困難などの症状を早急に改善したい時に使う
○サイアザイド系利尿薬の利尿効果は緩徐だが、ループ利尿薬との併用でより強力に利尿できる
○カリウム保持性利尿薬は、ほかの利尿薬による低カリウム血症の予防に併用される。また抗アルドステロン薬は、心臓や腎臓などの臓器保護効果も期待して使用されることがある
○ハンプは急性心不全において多用され、利尿作用により体液貯留を改善するとともに血管拡張作用により心負荷を軽減する
○サムスカは、バソプレシンを阻害することで水利尿を引き起こし、心不全や肝硬変による体液貯留に用いられる
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