こんにちは!
EVE2です。
本日は、キャッシュフローの分野の問題を解いてみましょう!
約2週間、キャッシュフロー計算書についてブログにまとめ、早速、スマート問題、過去問セレクト演習に取り組んだのですが、思った以上に苦戦しました。文章解いてきちんとまとめたのだから、覚えていると思ったのですが、残念です。
貸倒引当金は、間接法ではプラスとして扱いますが、直接法では、マイナスとして扱います。直近、直接法についてまとめていたので、間接法の問題にも関わらず、解答欄には、貸倒引当金をマイナスとして計算した結果を記述して間違ってしまいました。これから、受験日当日までに、もっと多くの問題を解いて、知識として定着させなければならないようです。
では、そんな、キャッシュフローに関する問題で、手間取った問題を取りあげてみましょう!
それでは、早速問題を見て行きましょう!
[令和4年 第13問 設問1]
A社では、X1年4月末に以下のような資金繰り表(一部抜粋)を作成した(表中のカッコ内は各自推測すること)。
売上高の実績額および予想額は以下のとおりである。
また、条件は以下のとおりである。
@売上代金の20%は現金で受け取り、残額は翌月末に受け取る。
A仕入高は翌月予想売上高の60%とする。仕入代金は全額現金で支払う。
Bすべての収入、支出は月末時点で発生するものとする。
C5月末に事務用備品の購入支出が300万円予定されているが、それを除き、経常収支以外の収支はゼロである。
DA社では、月末時点で資金残高が200万円を下回らないようにすることを、資金管理の方針としている。
(設問1)
A社は資金不足に陥ることを避けるため、金融機関から借り入れを行うことを検討している。6月末の時点で資金残高が200万円を下回らないようにするには、いくら借り入れればよいか。最も適切なものを選べ。ただし、借入金の利息は年利率5%であり、1年分の利息を借入時に支払うものとする。
ア,190万円
イ,200万円
ウ,460万円
エ,660万円
[条件の確認]
パット見た目、正味現在価値法から求める問題かなって思ってしまいますが、キャッシュフローからの出題になります。
では、設問の内容を見てみましょう!
A社という会社があり、その会社の資金繰りに関する問題です。要件としては、金融機関から最低限の資金を借りて、会社を回していきたいのだが、その最低が200万円を下回らないという制約があります。
200万円を下回らないために、お金を借りるのですが、その時の利息が年利5%で、それを借入時に支払うという契約を結んだようです。
通常は、返済時に元金と一緒に支払うという契約が普通だと思うのですが、まっ、ここでは、問題として疑問を持つところではありません。
設問の内容は把握できたので、条件を@から順番に見て行きましょう!
条件@
売上代金の20%は現金で受け取り、残額は翌月末に受け取る。
この条件で、資金表を見ると、5月に、1,000万円分の売上が有り、そのうち、200万円を現金で受け取り、残りの800万円は売掛金として処理をし、翌月6月にその売掛金800万円を回収しているのを表から読み取ることができます。
条件A
仕入高は翌月予想売上高の60%とする。仕入代金は全額現金で支払う。
予想は右記の下の図になります。つまりは、5月なら翌月6月の予想の1,200万円をもとに計算すると、720万円となります。確かに、表に記載されているとおりです。ちなみに、6月の現金仕入が空欄となっているので、同じように計算すると、960万円となります。
条件B
すべての収入、支出は月末時点で発生するものとする。
これあえて記述する意味ありますかね?表だけを見た場合、これが、結果に期中に発生しても関係ない気がしますが・・・?って最後まで読んでみると、月末に借入をするという条件があるので、期中に資金不足になるという心配はないということをここで書きたいのだと思います。
条件C
5月末に事務用備品の購入支出が300万円予定されているが、それを除き、経常収支以外の収支はゼロである。
だそうです・・・。
条件D
A社では、月末時点で資金残高が200万円を下回らないようにすることを、資金管理の方針としている。
これは、設問にも書かれていた制約です。
[考察]
条件を確認した上で、6月末にいくら借りたら資金不足にならないのでしょうか?忘れてはいけないのは、借入時に利息も支払うという点です。この点がこの問題に味噌となりそうです。
表の内容を分析していきましょう。
1)収支合計
現金売上と売掛金回収の合計が記載されている。
2)支出合計
現金仕入と諸費用支払いの合計額が記載されている。
3)収支過不足
収入合計と支出合計を減算した金額が記述されている。
4)歳月末残高
これは、前月から繰り越した、当座預金または普通預金の残高を示していると思われます。
以上の条件を踏まえた上で、( )の中を計算していくと、現金仕入は、先ほどの計算通り、960万円が入ります。
支出合計は、現金仕入と諸費用支払いを合計したモノなので、以下の通りとなります。
960万円 + 540万円 = 1,500万円
次に、収支過不足を求めます。収支過不足は、収入合計と支出合計を減算した結果が入るので、以下の通りとなります。
1,040万円 − 1,500万円 = −460万円
この状態では、条件Dを満たす以前に、運転資金がマイナスです。しかし、ご安心下さい。4)当座または普通預金として、470万円口座にあります。それと、今月の収支を相殺すると運転資金が10万円残るようです。但し、条件Dを満たしていません。そのため、この資金が足りなくなった月末に、借入を行います。条件はDに記載されているとおり、200万円を下回ってはいけません。
利息は、年利で5%で、借入時に返済するので、200万円口座に残るようにするためには、以下の計算式から求めることができます。
200万 = 10万 + x − 0.05x
0.95x = 190万円
x = 200万円
200万円は、資金として残したい金額です。10万円は収支の計算の結果残った金額です。当座または普通預金口座に残った資金です。そして、xは今回借りたい借入金になります。0.05xとは、元金の0.05%を利息として借入時に払わなければならないため、減算しています。
[あとがき]
問題を解いている最中は、頭が混乱し難しく感じる問題もあるのですが、このように順をおって解答を求めれば、なんだ簡単だって言うことになります。
ただ、試験時間は無限ではありません。財務・会計の試験は多分60分だと記憶しています。このブログを書いた時間とほぼ同じです。計算問題が入ってくる問題は常に時間不足の状態です。
暗算が得意な人が本当にうらやましいです。
では、また!
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