ソーシャルレンディング投資記録（旧ブログ）

　LCレンディングの事業再生ファンドは、3/9に第1号の募集を開始し、現在は第13号ファンドを募集中。
　全募集総額8億3,000万円のうち、既に6億円以上が集まった事になります。

　maneoやSBI SLならともかく、LCレンディングで6億円は素直にすごいと思います。
　SLがだんだんと投資の一手段として認知されてきた証左にも思え、投資家としては嬉しい限りです。

　さて、そんな事業再生ファンドですが、他のSLブログ様で案件の推定を行われていました。


　　記事：ゴルフ場案件の融資先は山梨・ワールドエースカントリークラブか　LCレンディング

　　ブログ：実践！ソーシャルレンディング投資＠Super Flow !


　ヒントをいただきましたので、この件についてもう少し調べてみました。


　まず、LCレンディングが本当にこのゴルフ場の再生を行っているのか、についてですが、
　調べてみますと、けっこう簡単に確認できました。

　ワールドエースＣＣ・ゴルフ場再生ファンドが年10％の高利回りで投資家を募集

　ネット上で資金調達を行っているクラウドファンディングのＬＣレンディング（株）が、Ｐ社（現時点では不明）が破産管財人と売買契約を締結し、ワールドエースＣＣを取得・再生するという。その取得金額8億3,000万円をＬＣレンディングが融資し、Ｐ社への融資に際する保全として、第一順位抵当権及び株式の絶対多数持分に対する譲渡担保権を設定。

　募集していたこの物件の投資は6万円から購入（ネットで申込み）できるようで、毎月利払いが払い込まれ、1年後に元金が返済されるシステム（運用利回り6〜10％）。なお、備考として「当該ゴルフ場の不動産調査査定額は10億4,000万円」、「再生後は、金融機関によるリファイナンスを予定」等と掲載。

　ちなみに、募集は3月9日の募集開始から3営業日で第1号〜8号までが募集完了したという。下記ＵＲＬ10号の募集総額は50,050,000円となっており、88件の申込みがあり、3月23日現在では既に募集終了となっている。詳細は下記ＵＲＬを参照下さい。

　　出典：椿ゴルフ　更新情報より


　ゴルフ場の地権者の方にも確認を取っているようで、間違いない情報と思われます。
　ワールドエースCCの住所から東京駅までのを距離は78.6kmほどとなり、案件の説明にあった
　「東京100km圏内のゴルフ場」という内容に合致します。

　


　案件の確認は簡単に取れたのですが、取り巻く事情は複雑なようです。

　掻い摘んで状況を整理すると、こんな感じです。


　　�@1989年に建設工事着手、同時に会員募集も開始。
　　　当時の政財界トップが理事に就任し、会員権が一次会員5,000万円（！）という高級クラブを目指した。

　　�A募集環境の悪化から、1990年（平成2年）中に会員募集を中止。

　　�B1995年、ゴルフ場オープン。

　　�C2005年、経営会社が民事再生法を申請、2006年に再生計画案が認可（自主再建を目指す）

　　�D2008年の時点で、TOBにより経営母体がミナミグループに変更となっていた。
　　　（ミナミグループはSA、PA運営やイトマンスイミングスクールなどの会社のようです）

　　�E元々の経営陣との間で係争が発生。
　　　形式上は元経営陣が復権するも、ミナミグループへの弁済が滞る状態。

　　�Fさらに、税金やゴルフ場の過半を占める借地への地代が滞り、2013年に破産手続き開始決定を受ける。

　　�G2015年に、ゴルフ場への道路が強制執行により不通となり、ゴルフ場がクローズ。
　　　（LCレンディング社長のブログによると、この頃に今回の借り手であるP社の親会社が
　　　　ゴルフ場の金銭債権を金融機関から譲り受けたと思われる）

　　�H2016年〜2017年、破産管財人とP社親会社が売買契約を締結。


　LCレンディング山中社長のブログによりますと、破産管財人が入る前には「コンプライアンス面から
　好ましいとは言えない勢力が手を突っ込んでいた」案件らしく、�C〜�Fのあたりが色々複雑だったことが
　窺えるような状況となっています。

　もっとも、今は「裁判所の関与のもとでリセットされた案件」なので、現時点での問題はないはずです。


　さて、そのLCレンディングですが、今年3月に累計募集金額が70億円を突破したとのことです。

　来期（来年3月）の時点では累計募集金額100億円は固いとのことで、どのような新しい案件が
　登場するのか、楽しみに注視していこうと思います。


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