2018年07月19日
グリーンインフラレンディング投資家向け説明会記事を読んでの所感
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昨日7/18、グリーンインフラレンディング(GIL社)の投資家向け説明会が開かれました。
説明者はmaneoマーケットの代表である瀧本氏。
私は物理的な距離もあり、本業(?)がにわかに忙しくなってきた事もあって参加できなかったのですが、
ブロガーの方々が記事をアップしていただいています。
相乗りする形になりますが、その内容について所感を書いていきたいと思います。
・参考記事1:
グリーンインフラレンディング投資家向け説明会(maneoマーケット社主催)に参加しました
(けにごろうのはじめてのソーシャルレンディング日記)
・参考記事2:
グリーンインフラレンディングの投資家説明会に参加してきました
(投資Go! しろくま投資パートナーズ)
7/22 6:00追記:
コメントにてご指摘をいただきました。お二人への謝意が抜けておりました事、申し訳ありません。
けにごろう氏、しろくま社長氏、貴重な記事をありがとうございました。
所感
まず、上記お二人の記事を見比べた限り、互いの情報に大きな相違はないものと考えます。
(複数情報の比較は大事です)
また、私の手に入る限りの情報においては、けにごろう氏が説明会に実際に参加されているのは事実です。
従って、これらの記事情報は細かい表現などを除けば、現地で実際に語られた内容だと判断します。
その上で、今までの内容とは異なる情報や追加された情報を取り上げ、所感を書いていきます。
なお、上記お二人の記事における瀧本社長の発言は、全て「金融庁のチェックを通っているもの」だという
色眼鏡を掛ける事が必要だと思います。
・当ブログ参考記事:JCサービスのWebサイトに、GIL社の続報がアップされています
@GIL社とJCサービスはこの説明会には不参加
これについては、現在maneoマーケットが金融庁の業務改善命令を受けているためと思われます。
maneoマーケットは、本件に関して自由に発言することはほとんどできません。
(説明会の最後に、瀧本社長が「甲社・関係会社としか言えない」と言及されたそうです。
誰もが名前を知っている会社なのに、それを言えないというあたりで自由の無さが良く分かります)
その状況でmaneoマーケット、GIL社、JCサービスが一堂に会することになれば、そこには各社の微妙な
立場の違いもあるでしょうし、「現状で言ってはならない」発言が飛び出す懸念もあります。
それを懸念するなら、現状ではまだmaneoマーケットのみ、というのは妥当だと思います。
(少なくとも、改善命令に対する回答が出る8月中旬までは)
Aつなぎ資金・リファイナンスについて
説明会の中で瀧本社長は、JCサービスのつなぎ資金・リファイナンスについて
「maneoマーケットとして、融資など資金面でのサポートはできない」と言い切られたそうです。
これもおそらく、当局の指導によりそうなっているのでしょう。
個人的には、JCサービスにおける資金用途の追跡が完了し、分別管理が確認されれば、maneoでつなぎの
資金を融通してJCサービスのExitを目指してもらいたかったのですが、残念です。
また、「JC証券(第一種・第二種金商持ち)での資金集めも当局は許可しないだろう」とのこと。
となると、maneoのサポートはあったとしても、JCサービスは独自で調達先を見つける必要があります。
(今のJCサービスが、資金調達無くExitが完了できると考えるのは難しいです)
厳しい状況ですが、maneoマーケットには資金面以外でできる限りのサポートをお願いしたいですね。
少なくとも金融庁は、maneoマーケットの責任を認定したわけですから。
B金融庁からの「虚偽」問題や、環境省による補助金返還について
これについては瀧本社長(+JCサービス)も、言い分はあるようです。
虚偽については「当局に何とかならないか確認したが、法令上どうにもならない」とのこと。
つまり、JCサービスの資金用途が「全く分別されていない」であっても、「分別が完全ではなかった」
であっても、法令上は結果として「虚偽の勧誘」となってしまうようです。
100%でない限り0%も99%も表現は一緒、ということのようで、役人らしい杓子定規と言えばその通り。
ただ上記の記事を見る限り、参加された投資家の中にこの「虚偽」という言葉が一人歩きをしているのも
また真実であり、「虚偽」という言葉にこれ以上騒ぐべきではない、という印象を受けました。
環境省から補助金の返還を命じられた大型蓄電池についても、似たようなものです。
金融庁からの調査を受けている事業者、しかも政治資金疑いもあるところに補助金を入れていたという
事が明るみに出れば、最悪は環境省においても責任問題になりかねません。
そんな状況で臨んだ調査ですから、当然最初から有罪にする気は満々。
蓄電池が「厳重に管理」されていようが、「放置」されていようが、「使用されていない」というだけで
不適切と断じ、補助金の返還を命じることになったのではないでしょうか。
まとめ
現状においてはGIL社のExitや資金繰りの問題はあれど、まずは返済と供託は行われています。
7月末の返済予定金も供託される予定とのことで、ある意味、返済はこれまでのところ順調なのでしょう。
(無論、予断は許しませんが)
私の考えですが、まずは8月中旬までは静観します。
maneoマーケットから金融庁への改善報告、それを金融庁が認めてmaneoマーケットが公表できるように
なれば、maneoマーケットの自由を縛っていた鎖の一本目は切れます。
その後どのようにするか、改善内容やJCサービスの動きも見ながら、判断していきたいと思います。
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posted by SALLOW at 11:20
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ええ。まあ、把握と言いますか、情報提供をいただいただけですので偉そうな事は言えないのですが、そういう問題はあるとは知っていました。
「けどこれmaneo関係ないよなぁ」と思いながら記事を見ていました。むしろ、結果的に黒に近いグレー件であったのに、担保はきっちりとって完済までこぎ着けたmaneoの手際を褒めるべきでは? という考えです。
(記事としては、高利貸し側にも一端の責任があると結論するのがたやすいのでしょうが)
駆け込み寺のような場所が必要だ、というご意見には賛同します。
おっしゃる通り、闇金とは比べものになりません。何であれ、そこに資金需要があり、担保や保全として差し出せる何かがあり、資金供給する者がいるなら、それは立派な金融です。
あとは、匿名性の解除によりどこまで透明性を上げ、フェアトレードに近づけられるか、だと思っています。
太陽光発電所は、儲けも出ない、環境配慮型といいながらも夜間発電できず結局従来型の発電は止められない。
挙句に、借入で問題提起となるとイイトコなしです。
私は、高利貸しでも売掛債権でも、約束手形でも担保さえ出せば、貸してくれるかけこみ寺みたいなところはいると思いますけどね。闇金から借りるより100倍マシですから。
ご指摘ありがとうございます。
人により考え方の違いもありましょうが、私は他のブロガー様の記事を引用する(もしくは参照する)際、その記事の出典とリンクを張るということが条件だと考えています。
それを盗人と言うのなら、私もその盗人の被害にあったことは数度あるわけで。しかし私は上記の条件である限り、その方を盗人と思う事はありません。ブログを書いている中では、お互いに記事を参照し、参照されるのは当然だと思っているからです。
また、実際に見聞きした一次情報だけではなく、その情報を受けてどのような考え方があるか。人により意見は様々ありますので、その所感を記事にするというのも大事だと思っています。
無論、一次情報により価値があるのは間違いありません。しかし一次情報のみに価値があるというのなら、世には記事や書籍の論評は全て不要ということになってしまいます。
一方で謝意が抜けていた点については、今更ながら追記をいたしました。この点は完全に私の抜けですので、ご指摘ありがとうございます。
失礼しました。
他人の褌で相撲を取るような姿勢が気に入らなかったため、
読んでいて熱くなって見落としました。
引用符以外のことは訂正しません。
よくお考えになられた方が良いかと。
お二人に失礼ですよ。
リライトしただけの記事ですよね。
引用符を付けるのならまだしも、それもなく、さもご自身が見聞きしたかのように書かれるのはマナー違反ですよ。
このお二人の記事がアップされた当日にそれぞれ読んで、
素早く投稿してくれてすごいな、有難いなと純粋に感心していたので、
あなたの盗人のようなまとめ記事を拝見して、とても嫌な気持ちになりました。
偉そうに評論家気取りで論評していないで、せめてお二人に謝意くらい述べられたらいかがですか?
その情報ですが、実はかなり以前に別の方からいただいていました。
(最近コメントを多くいただいておりますので、どこの記事か忘れてしまいましたが、GIL社問題が明らかになってすぐくらいの事だったと思います)
客観的な見解を、と尋ねられましたので、「担保査定の問題と、相手の運営の問題はまた別なので、maneoの問題ではないと思います」と返した記憶があります。
確かに、貸す側にも問題があると言わんばかりの記事ですね。
実際は貸す側には何の問題もなく、借りた側がその後でやらかしたというだけなのですが。まだ「金貸しは悪」という風潮は根強いようです。
maneo本体で募集されたメガソーラー発電所の案件でも、貸付先でトラブル多発のようですね。
http://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20180705_03.html
ケフィア事業振興団とかぶちゃん農園ソーラー売電ファンドの運用に関するトラブルのようです。maneo自体には、落ち度がないようですが、高利貸しに金利15%で借入と繰り返し強調して書いてあり、運用者の問題を貸す方にも問題があると言わんばかりですね。
自転車操業に関してはその通りだと思います。
結局のところ、一部の財務が優秀な会社を除いては自転車操業は仕方のないところでしょう。
そして、法令関係に関してのコメントについては、何となく自分の中での正解を見つけられないところに、適切な知見をありがとうございました。
その通りですね。遵法の範囲に限って、金融庁は投資家を守ろうとします。法律を外れたところについては、投資家を守るよりも法律を守ろうとするのは当然だと思います。
私も本職(?)の一部においては、法律に関する仕事の一端を担っています(金融庁関係ではありませんが)。そこで教えられたのは、「法律破るくらいなら会社を潰せ」です。
GIL社とmaneoマーケットがどうするのか、不謹慎ですが楽しみではありますね。GIL社はmaneo(マーケットではない本体)とは関係ないのですが、それで納得する人はいないでしょう。
ある意味初めての苦境。お手並み拝見というところです。
金融庁の投資家保護姿勢について、憲法・法令が国の根幹にあるため当然ですが、法令という大きな箱の中に日本のファンド、会社やすべての事業は入っています。裏を返せば、遵法性に反しない範囲でしか保護はされません。
この法令の箱の外にいるのは、悪徳業者です。金融庁としては、投資家が損をするかどうかは気にしません。法令の範囲内で最大限の投資家利益保護が目的だからです。
事業の途中売却は可能かについては、可能です。ただし火急のお金がいるとなれば買い叩かれる覚悟は要ります。
買い叩いた方は残りを作り元の値段で売るこういう事業再生系専門会社もあります。サービサーとの違いは、担保物を処分して会社の備品を売りさばき投げ売り換金とは違うということです。
金融庁は法律の番人側ですので、建前上は投資家保護を謳ってはいますが、それと法への抵触を天秤にかけた場合にこうなるのは仕方のないことだと思います。
まさか、「投資家を保護するために違法を見逃せ」というわけにもいきませんし。
ただ、投資家がいくら損をしても構わない、というのは若干極論に感じます。実際に保護をするつもりはあると思いますよ。ただ優先順の違いがあるというだけです。
(まあ、もちろん私も本心では、みんクレはともかくラッキーバンクとGILに関しては処分をしなかった方が投資家保護に繋がっていた気はしますが)
とりあえずは半額くらい返ってくるのかな、というくらいで思っておくことにします。
未入力 様
自己責任はおっしゃる通り。
自転車操業についても、まあ多かれ少なかれどの会社にも同じような傾向はあるわけですし、JCサービスの財務情報を見れば、かなり自転車を漕いでいるのも明白だと思います。
ですので、少なくとも私は、100%他責を主張して被害者面をするつもりはありません。
分別管理ができていなかったのも、ちょっと金融庁の検査が厳しすぎるのかな、と思っています。
JCグループに明らかな悪手があるとしたら、それは細野氏への政治資金と取られかねない無担保貸し付けだけですね。
あれで問題が吹き上がってしまったせいで、あちこちが過剰に反応し、金融庁の調査が入ったり環境省から補助金の返還命令が下ったりしたのだと思います。
との声があり、その方はGI案件をババ抜きに例えられおり、いずれ誰かがババを引くのではないと
心配されていました。
今回はJCの問題からいきなりババを押し付けれれる可能性が出て、皆様怒り心頭だとは思いますが、
ババ抜きと理解し参加されていた方々に対しては遅かれ早かれの結果であり、若干自己責任の局面も
あるのでは、と少しだけ感じてしまいます。
幾分希望的な観測も含まれていますが。
良ければ全額返れば良いですね。
開発途上の案件が幾らで売れるかも興味あるところですね。
内容だけを考えると、金融庁に対する怒りを感じますね。
投資家保護を建前に権力を振るっているだけ。
法律に沿っていれば投資家が幾ら損しても構わない。
官僚ってノーリスクで高給が得られる良い仕事ですね。
マネオに天下り役員が居たら状況は全然違ったものになっていたでしょうね。
同感です。
まったく先が読めないというか、下手に読まない方がいいような印象を受けました。
先月と今月分の返済資金が供託されていますので、全損が回避されたのは間違いありません。しかし、関係者一同の立ち位置が微妙に違っており、かつmaneoマーケット自体が自由に意見を表明できない以上、何を予想してもあまり意味がないように思えます。
8月中旬の報告、それが金融庁に認められれば、maneoマーケットはその内容を公表することができます。全てはその後ではないでしょうか。
ハレルヤ 様
maneoマーケットもずいぶん食い下がったらしいのですが、やはり「正確」でない限りは「虚偽」であると押し切られたようです。
同様にJCサービスにしても、蓄電池の件は環境省の決定に全面的な納得はしていない様子。まあ、相手が悪いと申しましょうか。
JCサービスのリファイナンスは、maneo、JC証券のいずれもおそらく不可能。EFI社がPocket Fundingに接近中ですが、これも何か関係があるのかもしれません。デフォルトは可能性が高いと思いますが、その規模がどのくらいになるかですね。
1キロの速度違反も50キロの速度違反も違反は違反!とやっていますね。
マネオマーケットでのリファイナンスについては、融資状況の実効的な管理体制の確立が完了していない状況で許可が出るわけもなく、今後も当面の間は難しいと思います。なんとか他社が協働してくれるよう探すしか無いと思います。
デフォルトの危機はかなり高いように感じます。
まったく先が読めない展開になりましたね。
全損だけは回避できたのかという印象です。
来月の供託もそうですし、来月の金融庁への報告期限まで、何とも読めない状況ですね。
わたしも静観することにしました。