2018年07月12日
グリーンインフラレンディングの「よくある質問」が更新されました
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なるべく客観的に
一連の問題に関する追加情報です。
当ブログにおける関連記事は、カテゴリ「SLの話題」をご覧下さい。
最近はこの関係の話題でほぼ一色です。あまり良い事ではないのですが。
さて、グリーンインフラレンディング(GIL社)の「よくある質問」が、7/11に更新されていました。
内容の紹介と所感を書いていきたいと思います。
・よくある質問−ファンド募集停止について (GIL社)
こういった関連の記事については、私はあえて人ごとのように書いています。
実際は他人事ではなく、私自身もGIL社に250万円ほど資金を拘束されており、当事者の一人です。
(ちなみに、みんクレには140万円、ラッキーバンクには310万円、SBI SLの対象ファンドは80万円)
人ごとのように書くのは、自分が損害を受けた時だけ被害者面するのは筋が通らないからという理由です。
なるべく客観的に、が当ブログの方針ですので、自分の損害も客観的に書いていきます。
よくある質問の内容と所感
さて、ではその「よくある質問」の内容と所感です。
前半部の重要な部分について、記事にしていきます。
GIL社の発表内容を読む時に気を付けなければならない事は、以下の通りです。
・GIL社はmaneoマーケットの管理下であること
・そのmaneoマーケットは金融庁の処分勧告を受け、自由な発表ができないこと
・よってGIL社の発表も、金融庁のチェックを受けたものと推定されること
Q:グリーンインフラレンディング株式会社とmaneoマーケット株式会社とはどのような関係なのか。
A:第二種金融商品取引事業者であるmaneoマーケット株式会社は、グリーンインフラレンディング株式会社から同社の組成・運用するファンドへの出資(匿名組合契約の締結)の勧誘の委託を受けております
この部分はただの確認ですね。
金融庁が処分勧告を出したのは、あくまでもmaneoマーケットです。
maneoでもGIL社でもJCサービスでもありません。
第二種金商を持っているmaneoマーケットしか、金融庁の監督権限は及ばないからです。
Q:maneoマーケット社は、グリーンインフラレンディング社が目的以外に流用していた事実を知っていたのか。
A:maneoマーケット社は、グリーンインフラレンディング社からは、「最終資金需要者が特定の太陽光発電所やバイオマス発電所等の開発資金として使用する」との説明を受けるなどして、その旨を認識し、投資家の皆様にもご説明して参りました。
しかし、6月29日付のお知らせにありますように、最終資金需要者の認識や見解について説明を受け、事実関係の確認を実施いたしましたが、ファンド募集資金の一部が投資家の皆様へのご説明とは異なる使途に一部資金が使用されたものと評価せざるを得ないとの判断に至りました。
「取得勧誘を行ったファンドのウェブサイト上の資金使途の表示と実際の資金使途が同一となっているかについて確認せず、事実と異なる表示のまま取得勧誘を継続している。」との今般の処分勧告につきまして、厳粛に受け止めております。
同様の事態が二度と発生することのないよう、早期に発生原因を究明するとともに、これを踏まえた態勢整備などの再発防止策を速やかに策定し、実施して参ります。
今回の処分勧告の理由が書かれています。
ちなみに、証券取引等監視委員会(SESC)の説明資料はこちら。
・説明資料 (SESC)
第二種金商の免許でファンドの出資募集を行っているmaneoマーケットは、そのファンドの中身に対して
投資家に説明する責任を負います。
例え、資金を用途外使用したのがJCサービスだとは言え、その責任を逃れる事はできません。
実際問題、maneoマーケットとJCサービスは別の会社ですので、JCサービスにおける資金用途の内実までを
完全に監視・管理するのはかなり難しい(と言うか、まず不可能)でしょう。
そういう意味では、maneoマーケットの第二種金商免許を、複数の事業者のファンド募集に使用するという
このビジネスモデル自体に問題があった、というべきなのかもしれません。
Q:「償還及び分配の実施留保」について、詳細を教えてほしい。
A:グリーンインフラレンディング社に資金は到達しましたが、返済原資に確認を要する事項があるとの判断により、当面の間、償還及び分配を留保する取扱いとなります。
現在、maneoマーケット社は、鋭意グリーンインフラレンディング社及び最終貸付先企業に対する要請や指導等を行い、返済原資についての確認を実施しております。
一刻も早く、投資家の皆様に償還・分配が行えますよう、グリーンインフラレンディング社と協力して、確認作業を行って参ります。
Q:グリーンインフラレンディング社の他のファンドについても償還及び分配を留保する予定か。
A:グリーンインフラレンディング社を営業者とするファンドの償還及び分配については、返済原資に確認を要する事項があることから、当面の間、償還及び分配を留保する取扱いとなりますことご理解の程、何卒よろしくお願い申し上げます。
「返済原資の確認」について、分かっている範囲で説明を加えます。
返済された資金を順次投資家に返していく、という方法が今回は使えない理由があります。
理由は、JCサービス内部で資産が分別管理が不十分であること。
その返済原資が本当に対象のローンファンドから生み出されたものなのか分からない、ということです。
となると、JCサービス社の全ての事業を確認するまでは、その資金を投資家に戻すことができません。
返済途中でJCサービスが破綻した場合、一部の投資家が不公平を受けることになるからです。
そのため、対象ファンドだけではなく全てのファンドでの償還や分配が一時停止することになりました。
Q:グリーンインフラレンディング社の募集に対して、maneoマーケット社はどのような確認をしてきたのか。
A:maneoマーケット社は、グリーンインフラレンディング社が対象ファンドの匿名組合出資契約を投資家と締結するにおいて、第二種金融商品取引業者として募集勧誘の取り扱いを行いました。
ファンド募集に際しては、事業性、実在性、社会性、遵法性等の観点からの審査を実施して参りましたが、取得勧誘を行ったファンドの資金使途までは確認しておりませんでした。
「取得勧誘を行ったファンドのウェブサイト上の資金使途の表示と実際の資金使途が同一となっているかについて確認せず、事実と異なる表示のまま取得勧誘を継続している。」との今般の処分勧告については、厳粛に受け止めております。
同様の事態が二度と発生することのないよう、早期に発生原因を究明するとともに、これを踏まえた態勢整備などの再発防止策を速やかに策定し、実施して参ります。
赤字部分がポイントです。
maneoマーケットではそこまでやる必要がないと思ったのか、分かっていたが実質的に怠ってしまったのか
それは分かりませんが、いずれにせよ金融庁にはこの部分を突っ込まれているわけです。
再発防止策を策定、実施とありますが、正直なところ根本対策は難しいのではないでしょうか。
「maneoファミリー案件を全て、maneoで一元募集する」くらいしかないように思います。
(LCレンディングは上場会社ですので、例外でもいいかもしれませんが)
前でも書きましたが、「maneoファミリー作ってプラットフォームの利用料金で一儲け」というビジネスの
考え方自体に、こういう大きなリスクを孕んでいたということなのでしょう。
ランキングに参加しています。
リンク先には同じ話題を取り扱うブログが沢山あります。こちらもいかがでしょうか。
posted by SALLOW at 13:30
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はい。当ブログでも補助金の返還問題は記事にしております。
https://fanblogs.jp/sallowsl/archive/613/0
maneoマーケットとしても、(金融庁のチェックを受けた後のコメントとは言え)GIL社でのファンド募集停止を宣言していますので、GIL社が現状のまま復活というのは難しいでしょう。逆にそれが出来たとしたら、よほどの管理体制を構築したということです。
後の問題は、maneo全てにこの問題が波及するのをどう防ぐか、ですね。私の興味はそこに移っています。
率直に言って、グリーンインフラレンディングはもう終わりでしょう。
maneoファミリーなら大丈夫だろうと思っていましたが、このようなことになって残念です。