2018年06月29日
【速報】ラッキーバンク復活の兆し? 業務改善命令に対する再発防止策を発表
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突然の発表
ラッキーバンクよりお知らせがありました。
3月に行政処分(業務改善命令)を受け、その後多くのファンドにおいて返済遅延が起きていました。
・参考記事1:ラッキーバンクから少額分配あり。現在の私の状況です
・参考記事2:ラッキーバンクの動き:資本増強と貸金業再登録
このままだと危ないかな、と思っていたのですが、1ヶ月ほど音沙汰がない状態からいきなりのお知らせ。
それも、内容を読む限りはまあ朗報と呼べるものでした。
・業務改善命令に対する再発防止策等について
この度、弊社は、同命令に基づく業務改善報告書を関東財務局へ提出しました。今後、当該報告書に盛り込んだ再発防止策等(別紙参照)を順次実行してまいります。また、今回の行政処分を真摯に受け止め、深く反省するとともに、より一層の内部管理態勢の強化・充実を図ってまいる所存でございます。
お客様ならびに関係者の皆様には多大なるご迷惑、ご心配をおかけいたしましたことを、心よりお詫び申し上げます。
なお、弊社は、今般の行政処分を踏まえ、これまでの弊社のビジネスモデルを一から見直します。今後のソーシャルレンティング事業において、単に不動産転売による収益を目的とする不動産事業会社に融資を実行するのではなく、中古不動産の再生を図り、収益化の向上を目的とするプロジェクト(不動産事業会社)への融資に特化していきます。
まずは素直な感想として、「あ、まだやる気あったんだ」でした。
まあ、何はともあれ再起を図るのは、出資している者としてはめでたい事です。
しかも、ビジネスモデルを抜本的に見直すとのこと。
不動産転売から、リノベーション会社や運営会社と協働して行う中古案件に舵を切るとのことです。
本気かどうか分かりませんが、まずは現時点での債権を返してもらってから考える事にします。
あととりあえず、「ご迷惑をおかけしました」ではありません。現在進行形で迷惑かけてます。
再発防止策の概要
次に、別紙の再発防止策の概要を見ていきます。
@X社との密接な関係の遮断
X社への借換を含む新規貸し付けの停止。
ラッキーバンク役職員のX社営業会議出席などの人的関係の排除。
X社との業務上の接触は、貸付債権の回収のみに限る。
A株主構成の変更
第三者投資家に株式を譲渡し、代表取締役の影響力の弱体化を図る。
B営業部の新設及び代表取締役の営業への不関与
C審査部(従来の管理部)の増員
D融資審査委員会の設置
E社外監査役設置
F利益相反を防止するための仕組み
G貸付先の分散
H不動産担保偏重からの脱却と融資審査体制の構築
I債権管理・債権回収ノウハウの蓄積と基準の整備
J適正な期待利回りの設定
K投資者保護意識の醸成
個人的な感想としましては、結構切り込んだな、という印象です。
特に@とA。
全面的に信じる事はまだできませんが、少なくとも業務継続をしようとする態度だけは見えました。
それに、この内容で公開ができたということは、当局のお許しはもらったということです。
金融庁はこの内容で、ラッキーバンクの事業を継続させて良い、という判断を下した事になります。
ファンドの状況
ファンドの状況についても説明がありました。
@X社について
ファンド152本中、152本全てが遅延。総金額は45億8,236万円。
X社から返済計画案は受領。貸付債権の実現可能性を検討中。
AY社について
ファンド2本中、1本が遅延。金額は4,082万円。
Y社から返済計画案は受領しているが、不透明な部分あり。
BZ社について
ファンド1本中、1本が遅延。金額は1,500万円。
Y社から返済計画案は受領しているが、不透明な部分あり。
一方でこちらは、まだまだと言ったところ。
ラッキーバンクが業務を再開したいという姿勢は伝わってきましたが、実際に業務を再開しようとするなら
これらの遅延案件について、全額とは言わないものの大部分の償還を行う必要があります。
特にX社については、決別を宣言した以上は例えX社を焼け野原にしてでも回収する、というくらいの気概が
必要になると思います。
一度不祥事を起こした以上、そのくらいしなければ本気度は伝わってこないでしょう。
GIレンディング絡みの問題が大きく取り上げられる中、ちょっとした朗報でした。
また何か動きがあれば、良いニュースも悪いニュースも取り上げていきたいと思います。
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posted by SALLOW at 15:55
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コメントありがとうございます。
確かに言われる通り、ある程度の目処は付いているのだと思います。
また、この内容は当局の許可を取ってから発表しているので、その実現度についても当局からのお許しは出ているのでしょう。
今後の説明をどうするかはラッキーバンクの姿勢次第ですが、一つだけ言える事はラッキーバンクが最終的に業務を再開したいのであれば、100%に近い元本の償還は前提条件だということです。
それこそ、言い方は過激ですがX社を潰す気で回収を行う必要があるでしょう。そのあたりは今後の動きを見て、本気度を確かめていきたいと思います。
いつも拝見させて頂き、勉強させて頂いております。
SALLOWさんの言った通り、ラッキーバンクの田中社長さんはz社のある程度の物件を償還出来ると判断出来た上で、投資家さんたちにこれを通知したのだと思います。
しかし、その反面、一部の物件はかなり、償還するには時間がかかりそうな雰囲気がします。
今後田中さんは、そんな時間のかかる案件に投資家さんたちにどのような説明をして頂けるかが鍵になると思います。ラッキーバンクさんを焦らせば、競売で20%〜50%割れの毀損になる可能性もあると思いました。