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2017年09月27日

株式型クラウドファンディング「エメラダ」が動き出すようです



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エメラダが第一種少額電子募集取扱業者として登録

 メールでのお知らせが入っていました。
 少し前に存在を知り、一応メール購読だけ登録していた「エメラダ」というプラットフォームが、いよいよ
 本格的に動き出すようです。

 20170927EML1.jpg

 謳い言葉は、「オンラインで未上場企業に最適な資金調達の提供を目指すフィンテック企業」です。
 今回、第一種少額電子募集取扱業者として登録された事により、株式型のクラウドファンディング業務を
 行う事ができるようになります。

 後にソーシャルレンディングにも参入予定とのことですので、当ブログではソーシャルレンディングの
 話題として取り上げさせてもらいます。

事業者の信頼性

 エメラダの共同創業者は3名。澤村帝我氏、古川直樹氏、五嶋宏通氏です。
 まずは、軽く調べてみました。


  ・澤村帝我氏
   前職は野村證券、ゴールドマン・サックス証券の投資銀行部門に約8年間勤務。
   写真はこちらのページに出ています。
   調べた限り、特にネガティブな情報はありませんでした。


  ・古川直樹氏
   前職は日本GE財務部門、ゴールドマンサックス投資調査部門に約8年間勤務。
   本人のLinkedinページ → こちら
   調べた限り、特にネガティブな情報はありませんでした。


  ・五嶋宏通氏
   前職はソニーのソフトウェア部門に勤務。
   調べた限り、特にネガティブな情報はありませんでした。
   ・・・が、このページの中にお名前のある方、ご本人でしょうか?
   「とある大メーカー企業」=ソニーと言えなくもありませんが。


 ちなみに、本社所在地は「東京都千代田区麹町四丁目8番1号」。
 この場所にあった旧ホテル「石川県営紀尾井会館」をリノベーションして作った貸しオフィスです。
 なかなか洒落た作りでした。 (公式サイト)

 また、エメラダは2017年4月に、D4V(Design for Ventures)及び個人投資家から2億円の資金調達
 行っており、その行く末に期待されている事が分かります。

  ソース → THE BRIDGE
        資金調達プロ

 まだまだ黎明期にあるベンチャー企業で財務基盤は脆弱ながら、以上の内容より、現時点で気にすべき
 ネガティブな情報はないものと思われます。

エメラダのサービス

 エメラダはエクイティとデット、両方のサービスを開始予定。
 まずは第一種少額電子募集取扱業者として業務が可能になったエクイティ型、つまり株式型のクラウド
 ファンディングを、今年11月に開始予定とのことです。

 株式型クラウドファンディングと言いますと、日本ではFUNDINNOが既にサービスを初めています。
 FUNDINNOとの大きな違いは、その投資対象にあります。

  ・FUNDINNO:スタートアップ企業に投資する

  ・エメラダ:ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家が既に投資している企業に対し、
        新株予約権を利用して投資する


 大まかに言えば、FUNDINNOが本当にできたての企業に対して投資するのに対し、エメラダはある程度
 実績があり、既にプロの投資家が出資している企業に投資する
、という違いがあります。
 従って、投資先の企業が首尾良く新規上場を果たし、投資家に利益がもたらされる可能性はより高いと
 言えるでしょう。
 (その代わり、当たった時の最大リターンはFUNDINNOより低くなる可能性がありそうですが)


 また、後日デット型のサービスも開始予定とのこと。
 こちらはソーシャルレンディングと同じ貸付型クラウドファンディングの仕組みで、個人的には
 株式型よりも注目しています。

 ただ、澤村CEOのコメントによると今までのソーシャルレンディングのような、銀行の与信が通らない
 領域の対応ではなく、機関投資家の領域にある案件をスピードアップするのが目的とのこと。
 そのため、案件は高利率にはならないと予想されるようです。

 ソーシャルレンディングのそもそもの守備範囲は、昔のノンバンクのような銀行の与信範囲外の案件が
 メインでしたので、「そうではない」ソーシャルレンディングがどのようになるのか注目です。
 (*銀行などと比べて絶対的に実績の足りないエメラダが、機関投資家の領域にある案件について
   既存の銀行とどのような差別化を図るのかが気になります)


まずは正しくお金が還流すること

 また、一つ興味深い点として、エメラダは「クラウドファンディングによって個人がお金を動かす」という
 事自体には、それほど重きを置いていな
いそうです。
 TechCrunchの記事に、澤村CEOのコメントがありましたので転載させていただきます。
 
「長い目でみれば個人がお金を動かす時代が来るかもしれません。
ただ、アメリカですら(資金調達プラットフォームが)機関投資家へシフトしていることを考えると楽観的に考えても日本では、これは20年はかかる話。
それよりも、事業者に対して最適な形で資金還流がなされることが大切。経済にとっては流れるべきところに適切な方法で流れていないのが課題なので、大事なのはプロのお金。
われわれは融資先の発掘、選別、リスク評価の機能を充実させて既存の金融機関を支援します。
審査モデルとシステム構築の方向性については、金融機関の融資企画や審査部門で経験が長い専門家などと協議をしながら決めています」
 (http://jp.techcrunch.com/2017/04/05/emerada-raised-200m-yen/ より転載)

 ソーシャルレンディング先駆けのLending Clubでも、最近は機関投資家からのお金が過半を占めるケースが
 多いらしく、完全に個人をターゲットにするのは効率の面でも難しいとのこと。
 また、確かに「流れるべきところに資金が流れていない」という需給ギャップは深刻な問題ですので、
 それを解決する事を優先するエメラダの姿勢は理解できます。
 (そっちの方が効率的に儲かると判断したこともあるのでしょうが)

 いずれにせよ、投資家としては新しい選択肢が増える事を素直に歓迎したいと思います。

 エメラダの主要メンバー経歴は、ゴールドマン・サックス、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、
 野村證券、三菱UFJ証券、シティ銀行などそれは華々しいもの。
 彼らメンバーの手でどのようなサービスが開始されるのか、また記事にしたいと思います。


 エメラダでの投資を検討される方は、こちらのリンクをご利用いただければ幸いです。
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posted by SALLOW at 11:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 投資の話題
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