2019年09月26日
共通価値とオープン・イノベーション(プレジデント・オンラインより)
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私の意識は高くありませんが
何かの役に立つか分かりませんので、普段から興味のあるニュースには目を通すようにしています。
今回はその中から、プレジデント・オンラインの話題について紹介します。
・出世の早い人ほど社外では使えない人材なワケ (プレジデント・オンライン)
著者は宇田左近氏。
大前研一氏が学長を務めるビジネス・ブレークスルー大学(BBT大学)の副学長で、経営学部長で教授。
肩書きだけを見ると完全に経営層側の方と思いきや、かなり従業員層向けの内容でちょっと驚きました。
ちなみに、このBBT大学はなかなかすごいところのようです。
在籍している学生は30代で、大半が社会人。
授業の基本は「教えない」ことで、ある課題について自分自身で答えを見つけつつ、しかもメンバーを巻き
込むことを要求されるようです。常に実践ゼミナール方式、ということでしょうか。
意識高い系ではなく、実際に意識が高くもない私にはあまりご縁がなさそうなところですが、一定の実績と
評価を得ている以上は有効なカリキュラムなのでしょう。
下記の大前氏の挨拶でも「自分の人生の社長になれ」などは、私の立場でも賛同できるものでした。
・学長 大前研一からのメッセージ
記事の内容
上記の記事では、「社内価値」と「共通価値」という考えを紹介しています。
社内価値とは、その会社の中でしか使えない価値。
そして共通価値とは、その業界の中であればどこでも使える価値のことです。
会社組織の中における評価は、この「社内価値」と「共通価値」の合計が、企業の期待する価値に届いてい
るかどうかで下されます。
期待価値を上回れば良い表が得られる、期待価値以下ならそれなりの評価となります。
日本の会社は「就職」ではなく「就社」だと言われます。ある職に就くのではなく、会社に就いて駒の一つ
として色々な仕事をやるのが社員であると。
そういう場合、重要視されるのは社内価値である場合が多く、結果としていわゆる社内政治に長けた上役を
多く生み出すことになるわけです。
一方で共通価値とは、その会社を離れても通用する価値のこと。
本来はこちらを鍛えていくのが正しいあり方ですが、共通価値と社内価値が相反してしまった場合には難し
い状況に追い込まれることになります。
しかし、社内価値だけを磨けば転職や会社の変化について行けなくなるのもまた道理。
記事においては、今後人材が流動化していく社会においては共通価値の拡大が重要としています。
ここで経営の目線だけであれば、社内価値も共通価値も高めろという結論になるのかもしれません。
しかし、そこはさすがBBT大学。
「社内で共通価値を高めるのが難しいのなら、二足の草鞋(副業)もいいのでは」と言い切っています。
この部分にはとても共感しました。
オープン・イノベーションとクローズド・イノベーション
ここでもう一つ関連して思い出したのが、オープン・イノベーションという考え方。
企業内部と外部のアイディアを結合させて価値を作り出すという意味で、社内だけではなく社外、必要なら
異業種や異分野ともパートナーシップを結ぶことを意味しています。
この逆の考え方はクローズド・イノベーション。
研究開発から製品の量産まで、一貫して自社内で完結させて価値を作り出す方法です。
先ほどの社内/共通価値と、このオープン/クローズド・イノベーションには共通点があると考えます。
ある会社の事業がクローズド・イノベーション寄りの場合、その会社に勤めている人にとっては社内価値を
高めていくことが最適解になります。
一方でオープン・イノベーションに向く事業では、共通価値が重要になります。
一般的には、クローズド・イノベーションが向くのは「市場や技術の変化が少なく」「研究/開発/製造
におけるノウハウの蓄積が重要な」業界と言われています。
私の在籍している会社はどちらかと言うとこの性質に近い業界であり、そしてこれまではクローズド・イノ
ベーションを重視していましたので、これは理にかなった経過だと思います。
その当然の帰結として、会社では共通価値よりも社内価値を最重視する人事施策が行われていました。
しかし一方で、市場や技術は変化を始めています。
その潮流に乗り、この会社でもオープン・イノベーションに向かうのか。
その結果、いずれは共通価値が社内価値を逆転するようなことは起きるのか。
しばらくはこの会社に在籍していますので、内部から興味深くウォッチしてみたいと思います。
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posted by SALLOW at 10:30
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