2019年09月07日
【追記あり】SBIから「第4のメガバンク構想」? 実現できれば有効だと思います。
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9/7 6:00追記:
いよいよ、具体的な動きが始まったようです。
SBIホールディングス(HD)は島根銀行と資本・業務提携する方針を固めた。SBIが島根銀に対して20億円超を出資する方向だ。島根銀の増資分をSBIが引き受け、出資比率は3割程度になる見通し。SBIは全国の地銀と共同持ち株会社を設立する構想を掲げており、その第1弾となる。
・SBIが島根銀に20億円超出資へ 地銀連合構想の第1弾 (日経)
全国の地銀をつないでメガバンク化、果たして実現可能なのか、可能ならどのような方法で実現するのか。
色々楽しみな動きです。
ところで、虫の知らせがあって島根銀行の株価を見てみましたら、
(Yahooファイナンスより引用)
提携話はこの日の市場がクローズした後に発表されたはずなのですが・・・。
SESCの出番でしょうか、これ。
地銀をつなげてメガバンク
共同通信社のニュースに、気になったものがありました。
SBIHDのニュースです。
・SBI社長、地銀連携でメガ構想
SBIホールディングスの北尾吉孝社長(68)は16日までに共同通信のインタビューに応じ、地方銀行の経営を支援するビジネスの具体策を明らかにした。新設する共同持ち株会社を通じ、システム開発やマネーロンダリング(資金洗浄)対策を一元的に行うことで業務を効率化するのが柱。「第4のメガバンク構想」と銘打ち、各地の地銀の連携を促す。
超低金利が長く続き、特に地銀の収益性は低下しています。
長らく地位に安寧としてきたツケと言われればその通りですが、最近は金融庁長官が地銀の様子見姿勢を批
判し、主体的に改革を進めるよう求めたこともあります。
それでも収益性が向上しなければ、業務改善命令までちらつかせるという強硬姿勢でした。
・(参考記事)改革を促される地銀と、台頭するネット銀行
かと言って収益性を至上として無茶なことをやれば、かぼちゃの馬車事件をやらかしたスルガ銀行の二の舞
にもなりかねないわけで。
このあたりのバランス感覚というのは、民間企業が常に抱える問題でしょう。
そんな中、SBIの構想は面白いと思います。
持ち株会社を作ることで、「緩やかな経営統合」言い換えれば連邦型経営を行うことだと解釈しました。
展望と課題
もちろん、今までの日本にないこのような取り組みには課題も多くあります。
おそらく最大の課題は、企業文化の違いでしょう。
インタビューの中ではシステム開発やマネロン対策が取り上げられていましたが、一番の問題はそれぞれの
地銀の運営体制の違い、意思決定速度や柔軟さ、リスク選好度の違いではないでしょうか。
地銀はその土地土地に根付いた、いわば最適化した文化を持ちます。
たとえ緩やかであっても経営を統合するということは、その文化の一部を同一化するということ。
当然、そこにはかなりの反発が起きることが予想され、どう対応するかは興味深いです。
もう一つは、地銀統合により(少なくとも最初は)低利益体質の企業を多く抱え込むことになること。
統合することにより、地銀の収益成績はこれまで以上に明確に比べられるようになります。
そうなった時、成績下位の銀行にどう対応するか。放っておけばモラルハザードを起こしかねず、強制力を
働かせれば反発を招きかねません。
一方で、地銀統合によるメガバンク化は大きな可能性を秘めているのもまた確かです。
たとえ縮小したとしても、将来的にも地銀の役割が消えることはないでしょう。
地域と密接なつながりを持っている地銀の顧客情報を束ね、豊富な資金力でビジネスを行うことができれば
かなりの可能性を秘めた動きと言えるのではないでしょうか。
私は住信SBIネット銀行をメインバンクとして使用しており、人に勧められる銀行だと思っています。
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posted by SALLOW at 06:00
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そうですね。その旗振りがどこになるのか、だと思います。
メガバンもそれほど余力はないでしょうし、いいところに目を付けたのかもしれません。
後は記事での紹介しています通り、各地銀の文化をうまく統合できるかと、成績不振の地銀をどこまで詰められるかでしょうか。
今は誰が言い出すか様子を見ているような段階なのでしょう。