2019年08月16日
LCホールディングスのGC疑義に関する私見
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LCレンディングの影響が拡大しています
LCレンディングの話題です。今回はあくまでも私見となります。
今月初め、LCレンディングはしばらくの間案件の中止をするという発表を行いました。
理由はmaneoマーケットの管理体制の強化とされています。
maneoファミリーの一部が起こした問題が広がり、そもそも問題のなかったLCレンディングまで巻き込まれ
たという形だと思います。
・LCレンディング投資家の皆様へ
*それにしても、この件について未だにmaneo本体から何の連絡もないのはどうかと思いますが。
そして今回、問題が拡大しました。
LCレンディングの募集停止により、親会社であるLCホールディングス(LCHD)の資金繰りに一時的な障害
が起き、GC疑義まで発表されることになりました。
・継続企業の前提に関する事項の注記についてのお知らせ
GC疑義について
GC疑義(注記)について簡単に紹介します。
ゴーイング・コンサーン(Going Concern)注記は、「継続企業の前提に関する事項の注記」。
平たく言えば「事業継続への不確実性が認められる場合にそれを示すもの」。
もっと平たく言えば「会社潰れるかも」という意味です。
ではLCHDは潰れるのか? と考えてしまいがちですが、通常のGC注記と今回は少し理由が異なります。次
にそれを紹介します。
通常のGC注記は売上高の減少や債務超過状態、もしくは営業CFの継続的大赤字などが理由になります。
これらは全て、放置すれば会社が潰れる原因になるので当然のことです。
ではLCHDはこれらに当てはまるか? と言われると、答えはNOです。
・売上高及び利益 → 順調に伸長
・財務状況 → 純資産約62億円、自己資本比率30%以上
・営業CFの状況 → 直前期で53億円のプラス
では、なぜGC疑義が注記されたのか。それはLCHDのお知らせに理由が書いてあります。
要はmaneoマーケットが募集を停止したためです。
当社グループは、上述のように、比較的償還期間の短いクラウドファンディングによる資金調達の償還のために、クラウドファンディング投資家に対する再募集を予定しておりましたが、募集外部業者から募集行為を停止する旨の申出を受け、2019年8月より募集行為を全面的に停止するという決定を行いました。
このため、今後1年間の資金調達状況によっては匿名組合出資預り金の償還が困難となるおそれがあります。
LCレンディングにおいて、1年以内に償還期限を迎える出資金の総額は約63億円あるそうです。
最悪の想定をするとして、リファイナンスができずにこれが全て償還期限を迎えた場合、LCHDの純資産を
超える金額が吹き飛ぶことになります。もちろん、LCHDの手元資金では足りません。
BS的に言っても、LCHDの流動負債22億円に63億円がプラスされればかなり危険なことになります。
売り上げや利益が伸長していても、これは確かにGC疑義に相当する事態でしょう。
では、どうするのか?
以上が私見になりますが、LCHDにおいてGC疑義が注記された理由です。
感想を一言で言えば、「どこまで迷惑かけるんだmaneo」です。
もっとも、このままLCHDやLCレンディングが手をこまねいているわけではありません。
以前にLCレンディングの山中社長が、「maneoマーケットが営業停止になった場合でも分配や償還が行われ
るような手段は講じている」とブログで回答されています。
・山中社長のブログ(2018/6/21)
これはおそらく銀行などからの借り換えや、maneoマーケット以外での募集を考えているのでしょう。
(独自でサービスを立ち上げることまで含められているかどうかは分かりません)
実際、今回のLCHDのお知らせでも同様のことが書かれていました。
*コメントでいただき、私もその通りだと思いましたので追記します。
今回の件、GC疑義を注記することで問題を意図的に大きくした可能性もあると思っています。
正直私としては、LCグループにはmaneoマーケット以外と提携してもらいたいです。
バックが正常な営業を続けている上場会社という強みがあるのですから、例えばFundsやSBIソーシャルレン
ディングなどでの募集も可能ではないでしょうか。
また投資家としてできることは、実際に募集が開始されたとき今まで通りに投資を行うことです。
maneoマーケットの問題とLCHDの問題は、切り分けて考えるべきでしょう。
信用できる事業者と提携し、案件募集を再開してくれることを期待したいと思います。
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posted by SALLOW at 17:00
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メディコムの実績更新のことですね<病院を買った
普済堂による株式の大量保有も、本当に1,750円だったのかは分かりませんが決まったようですし、なんとなく仕込みのような気もしてきました。
MBOのための株価下げGC+お金の迂回という噂も?
後日インサイダーで騒がれなければいいのですが、などと余計な心配をしてしまいます。
この動きは返済目処はついてるとしか思えないです。
間違いなく何らかのストーリーはあるはずですが私にはその狙いが分かりません・・
あくまでも私見ですが、現状はローンファンドが停止させられている状態ですが、LCHDとしては変わらずクラウドファンディングによる資金調達を重視しているということだと解釈しました。
おそらく水面下ではそうとうやりあっているのではないかと思います。
maneoにまだ案件がある状況ではやめてもらいたいですが、LCHDとしてはmaneoを訴えることもできる状況だと思いますし、答えは近いうちに出てくるのでは? と思います。
(私見ですが、M&Aは金融業でもないLCHDには旨味が薄いですし、今のmaneo買ってもなあ・・・と思います。別のSL事業者と提携するのが現実的ではないでしょうか)
1Qの短信でも四半期報告書でも触れられてるんですが、セグメント報告において、今迄はその他扱いだったLCLがこれからは「クラウドファンディング」としてしとかりと事業区分されたっていう事実です。
メザニンが必要なくなるなら自然消滅でもいいのに LCLの機動的な資金調達を見直したのかな?と。(しかも募集停止後に)
なんだかプラットホームなぞには甘んじなく、自ら運営する、若しくはM &Aでmaneoを手にするのか!なんて妄想をしたりしております。笑
もちろん影響はあるでしょうが、株価が下がって減るのは時価価値です。
問題なのはLCHDの財務状況と手元現金なので、直接的な影響ではないでしょう。
(自社株買い→問題解決のV字回復とか狙っているのかもしれませんが、そこまで言うと希望的観測になってしまいますね)
重ねて、私見であることはご承知おきください。
リファイナンスが一時中止したところで、LCLの信用力からすれば案件の再募集はそれほど難易度が高くないはずで、SL投資資金をこの段階で流動負債に移す必要があったかどうかは疑問に思っています。
また、リファイナンスの中止についてLCLの責任を問うのは無理筋でしょう。
それでも四半期報告書で流動負債に移しGC疑義を注記したのは、LCLが責任の所在を明確にし、状況の改善に向けたプレッシャーとするためではないだろうか、と考えました。
1on1 様
私もその案件に投資しています。
maneoの態度は今更ではありますが、この案件の問題は案件組成時にそういった複雑な権利関係を軽視していたところだと思います。
ですから、今になって問題が発生すればこういう後手後手の対応しかできないわけで。なので主体的に活動していないというよりも、できないだけではないかと思っています。
(無論、これはmaneoへの擁護ではありません)
+++++++++
1.回収活動状況について
これまでご報告いたしました当社主導の販売活動につきまして、継続はしているものの進展がございませんでした。
前回までにご報告のとおり、「当社は、最終貸付事業者である不動産事業者Oとは債権回収の場面において直接的な折衝が出来ない立場にあり、
また、本件担保不動産の売却には他の債権者との調整も伴って」くるところで、
事業者C社に不動産事業者Oに対する回収交渉の任に当たるよう要請いたしましたが、難航の末、進展見通しが立ちがたい状況となっております。
また、不動産事業者Oに対する当社以外の債権者が対象不動産の売却に介在するなど、権利関係が複雑化しております。
従いまして、手続き進行中の競売を主たる回収方法に据え、その手続きの進行を、他債権者を含む不動産事業者Oとの交渉材料としながら、
当社主導の販売活動の進展機会を伺って参ります。
なお、これまで不動産事業者Oが開発許可申請に向けてホテル運営事業者の決定に向けた協議を行っていることをお伝えしておりましたが、
こちらにつきましても特筆すべき進展がございませんので、本件に係る次回以降のご報告につきましては、進展情報が得られた際のご報告とさせていただきます。
2.今後の状況報告について
該当投資家の皆様には、回収の進捗状況等につきまして、引き続きメールにてご報告いたします。
次回は9月中旬を目途にご報告いたします。
+++++++++
どこか他人事、投げやりで、およそ主体的に問題解決に向けて努力しているように感じられません。
もしよろしければもう少し具体的にご説明頂けませんでしょうか?
情報ありがとうございます。
コメントいただいた内容で、「故意に問題を大きくした可能性」については私もその通りだと思いましたので、記事に追記させていただきました。
LCHDの経営そのものは問題ありませんから、今後maneoで募集を早期再開するのか、それとも別の提携先で募集を再開するのかがポイントになると思います。
最悪の場合、(投資家としては困りものですが)一部案件の遅延という可能性は考えていますが、元本が毀損する可能性は低いと思っています。
sato 様
あくまでも私見となりますが、参考になるところがあれば何よりです。
私も1,000万円ほど投資していますので、人ごとではありませんが財務状況を見る限りはLCHDの破綻という可能性は低いのではないか、と考えています。
リファイナンスが停止したことで長期負債が短期負債になり、一般論として短期負債はそれを返済するための手元資金が足りなければ不渡りになりかねない。こういう理由でGC疑義が注記されたのではないかと考えています。
ありがとうございます。
資産の半分以上を投資していたので一瞬頭が真っ白になりました。
他の事業者で約500万期失になっており、長期間資金が拘束されています。
少なくともLCはそんな酷い事にならないと思いますが、今回の件で
分散投資の大切さを痛感しました。
今回、第一四半期決算短信発表時点、8月2日のB/Sでは固定負債となっていた匿名組合投資預り金(長期預り金)が、8/14金融庁提出の「四半期報告書」では丸ごと流動資産になっており、そのため短信にはなかったGC注記ありとなってます。私は金子社長が監査法人と相談して色んな意味で(大株主の異動前、社名変更前等々)戦略的に、故意に問題を大きくしたのでは?と穿った見方をしております。