2017年05月02日
「40代、35%が貯蓄ゼロ」でも悲観することはない理由 という記事を読みました
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またもや題名に釣られて
4月の投資状況をまとめている間に散歩をしていましたら、こんな記事がありました。
「40代、35%が貯蓄ゼロ」でも悲観することはない理由
元々はライブドアニュースが出典で、「40代、35%が貯蓄ゼロ」という事実から、老後がヤバい! と
悲観的になるのではなく、もう少しポジティブになるべきではないか? という記事のようです。
ただ、私の立場からするとツッコミどころが満載の内容でしたので、記事にさせてもらいます。
先に、この記事を見る色眼鏡を選ぶため、著者の方の略歴を見ます。
記事の著者の遠藤司氏は、皇學館大学准教授で、イノベーション・マネジメントが専門とのこと。
イノベーション・マネジメントというのは聞いたことのない分野でしたが、紹介によると
マネジメントの観点から、現代社会の様々な問題・課題に対する解決策を述べていきます
とありますので、会社を回す側、管理層と経営層に寄り添った記事だと類推できます。
貯金1,000万円で楽観できないのはあたりまえ
ここから、記事を引用させていただきます。
(前略)例えば年収1200万円以上の世帯には、平均1067万円の貯蓄がある。数字をみれば、お金持ちであり、より安定した生活を保証されているようにみえる。しかしながら、今後仕事がなくなったとき、1000万円の貯蓄で何年生きることができるだろうか。生活レベルを極力落としたとしても(金持ちは金持ちの水準に慣れているが)、まず5年は持たないだろう。老後はまったく安定していない。
人生80年。40代の人が仕事をなくしたとき、50歳からの30年間を生きるには、年に200万円しか使わなかったとしても6000万円が必要になるのである。そのような蓄えはサラリーマンには現実的ではない。そうであるから、生活を切り詰めてまで貯金を貯め込むことには、あまり意味はないのである。爪に火を灯す思いをして200万円を貯め、せいぜい1年延命することを目指す人生。筆者には充実しているとは思えない。
それはその通りです。1,000万円程度の貯金で楽観できないのはあたりまえです。
年に200万使うなら、1億円を持っていればいいだけのこと。それで50年は保ちます。
著者は6,000万円の貯金を非現実的と断じていますが、そもそもアーリーリタイアを志す者にとっては
自分の家計の収入と支出を管理して必要な資金を貯めるのは常識の話ですので、例えいくらの貯金であれ
非現実的なものではありません。
リタイアに必要な資金が不足するなら、収入を増やすか支出を減らすかするだけのことです。
また、爪に火を灯す思いで200万円を貯め、1年間の生活費をなんとか捻出するのは、この方にとっては
価値を見出せない事だと述べています。
これについてはたった一言、「人それぞれだから決めつけるな」で終わる話だと思います。
「自分株式会社」の存続責任は、自分にしかありません。
自分株式会社をどう運営するかは、各自が全権と全責任を負っています。
もちろん、それに対して外野がアドバイスをすることは自由です。
ただ同時に、そのアドバイスを一蹴してこのように反論することも、当然の権利でしょう。
仕事の神聖視という病
もう一つ引用させていただきます。
しかしよく考えてほしい。仕事とは、誰かによいものを提供して、喜んでもらうことで、お金をもらうことである。人を喜ばせればいい気分になれる。しかもお金までもらえるというのだから、仕事は人生を充実させる最良の手段の一つである。自分はこれからいかなる方法で人を喜ばせることができるだろうか。考えるだけでワクワクしてくる。
仕事を神聖視しすぎです。
もちろん、神聖視するのはその個人の信仰なのでご自由に、なのですが、それを押しつけられてしまっては
速効で否定したくもなるというものです。
以前の記事でも書きましたが、私は労働の本質はただの交換作業だと考えています。
著者の方の立場としての発言なのでしょうが、日本に蔓延する仕事の神聖視という病は根深いものです。
極論すれば、労働に意義を感じる事と、呼吸に意義を感じる事の間に、本質的な違いはないと思います。
意義を感じるのはご自由に。それを押しつけさえしなければ、という点において。
本意には賛同します
最後に、著者はこの記事の本意について、以下のように結んでいます。
(前略)しかしだからといって、政府や社会のせいにして生きるという人生はバカげている。転職もできるし、世の中に必要とされる能力を身につけさえすれば、より高待遇の仕事に就くことができる。起業も可能だ。不幸から逃れる機会は開かれている。
だから、頑張ってほしい。貯金などあってもなくても変わらない。ぐっとこらえて、明日を生きるための力をつけ、よりよい人生を送るためにこれからも切磋琢磨していこうではないか。結局のところ、自分の人生を切り拓くのは自分自身なのだから。
この部分については賛同します。
「貯金などあってもなくても変わらない」という点と、やっぱり仕事が前提な事を除いて。
仕事をしない、もしくはしたい時だけ仕事をする、という前提に立てば、手元資金は重要です。
手元に資金があれば、運用することで不労所得を得る事ができます。
お金に色はありませんから、不労所得と労働所得の間に貴賤はありません。
「自分の人生を切り拓くのは自分自身なのだから」という言葉は、全面的に賛同する良い言葉です。
私は仕事が嫌いではありませんが、仕事をしない人生がどんな物になるか興味が尽きませんので、
そのような人生を切り拓いていこうと思っています。
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posted by SALLOW at 09:30
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