フリーランスの日々ブログ

いつ頃からか、「トー横キッズ」というフレーズを耳にするようになりました。

「トー横」って何だろう、調べてみました。
Wikipediaによると、「トー横」とは新宿東宝ビルの横。
新宿区歌舞伎町の旧新宿コマ劇場跡地に建設された映画館を中心とした高層ビル「新宿東宝ビル（ＴＯＨＯシネマズ新宿）周辺の路地裏だそうです。
そこにたむろする若者の集団を「トー横キッズ」と言うんだとか。

2021〜22年にかけて、このエリアで未成年が関連する痛ましい事件が相次いで起こったことから、報道で「トー横キッズ」という言葉を聞くことが多くなったのかな。

夕方の報道番組で、「トー横キッズ」についての放送を見ました。
記者が未成年の子たちにインタビューをしていきます。

中学を卒業と同時に家出をして、この場所を目指して上京してきた子たち。
取材を受けていた子たちは、家庭で親から虐待を受けてきた経験を口々に話していました。
仕事どころか住むところもないのに、虐待から逃れるためにここを目的地に家を出てくる子供たち。

インタビューをしているさなか、後ろで一人の女の子が体調を崩して座り込みます。
記者が心配して声をかけます。
少女は自ら「オーバードーズしてるから」と話していました。
「オーバードーズ」とは、市販の風邪薬や咳止め薬を一度に沢山飲んで、一時的に精神的苦痛から逃れる事。
一度依存すると自分ではやめることができず、社会問題になっているようです。

心配した記者が「救急車、呼びましょうか？」と聞くと、「警察に捕まるから、呼ばないで」と少女は言います。
家に連れ戻されると考えるからでしょうか。

16歳や17歳の子たちが、家に居場所がなくて家出して、夜な夜な仲間を求めてたむろしている姿がショックでした。
コロナ禍で在宅勤務の親が増え、親子関係の問題が深刻化したという場合も多くあるようです。

日本にこんなに一日生きるのに困窮している子たちがいるのが、ちょっと信じられない気持ちでした。
お金を稼ぐために立ちんぼをするんだと一人の子は言いました。
まだ未成年の少女が体を売ってお金を稼いで、ほぼ路上生活のような暮らし。

大阪にも同じように未成年が集まる場所があるそうです。
知らないだけで、全国の地方都市にも同じような所で同じような事が起きているんでしょうか。
路上に立って客待ちする少女の姿は、胸をうたれるものがあります。
こんなに困っている未成年の子たちがいるのに、なんでどうにかできないんだろうって思います。

ほとんどの子たちが家庭や親に問題を抱えていて、本人も家には帰りたくないと思っていても、警察が介入すると家に連れ帰るしか手がないのか。
どうするのが良いのか、どうしたらこの子たちは幸せになれるのか、何が正解なのかもわかりません。

まだ10代の若い子たちが、将来に夢を持って生きられるように、何ができるのかな・・と考えさせられる番組でした。