2012年08月17日
シャイな壬生狼その伍〜レベル上げ〜
大学に入って、特に親しくなった友人はS2の他に、文学部のクラスの中でもいた。初めの懇親会で同じテーブルに座っていた面々だ。
登場人物紹介
バーテン;1浪・名古屋出身:貿易関係志望
八郎:1浪・名古屋出身・ネガティブ
アネゴ:1浪・滋賀出身・女傑
英里:現役・京娘・本の虫(メガネ)
スマイル:現役:岡山?出身・大人しい
ある日、バーテンがみんなで自宅飲みしようと言い出した。いろいろ面倒見のいいタイプのあんちゃんだ。
言い出しっぺのバーテンの家で開催された。この人物は、カクテルが作れる。スピリッツやリキュール等を準備した。
みんな、賛成した。結構このメンバーはアネゴを除いて真面目なメンバーだ。俺はその頃、もうタガが外れかかっている。S2やサークルの先輩、コンビニのバイト仲間たちの影響だ。
始めは、将来の方向性とかを話してたのかな? 東大と違って進振りというものはない。3回生進学時に何学科に進むか考えるだけだ。人気の学科には、入れないこともある。一番人気があったのは社会学科かな。他は基本的には簡単に入れる。英文科もそこまで人気はない。米文の方が人気。哲学科は……多くは語るまいが、この大学での自殺率はトップクラスだ。〓(考えすぎやちゅうねん。「我思うゆえに我あり」とか)
そのうち、みんな酔っぱらってくる。特にバーテンと俺とアネゴ。他の3人は弱く、もともとあんまり飲まない。
俺は、酔っぱらった勢いもあって、アネゴに膝枕してもらった。ナデナデしてくれる。アネゴ、7月24日の「モテキ2〜京都の狼」シリーズの一番最初の記事にも登場する。「金太の大冒険」の歌を歌った男にスルドク突っ込みを入れた人だ。
(良かったあ! 俺、はぐれメタルで! あんまり嫌がってない!)
どんどん調子にのって、いろんなところに触ったりする。
「止めえや」とか言いながら、普通にみんなと会話してる。ボケツッコミが巧みの技。〓
バーテンも、ちゃっかりスマイルにちょっと絡んでいる。クラスで一番カワイイ女の子。
そのうち、英里ちゃんが涙目というか、怒り始めたというか、スネ始めたというか。英里ちゃんとあだ名したのは、東京大学物語の鈴木英里ちゃんに似ているからだ。クラスの中であんな感じの存在。(※ただし、高校時代に限る)
この英里ちゃん、実は今までいろいろ地方出身者の俺の面倒を見てくれていた。
「京都で家具買うんやったらねぇ。この通りに行ったらいろいろあんねんでぇ」
「京都の通りの覚え方はなぁ。歌があんねん。姉さん六角タコ錦〜」
「京都ではなぁ。だいたい大学生ぐらいになったら、このデパートで買い物すんねん」
「ビームスの服とか、好みに合うんとちゃう? 今度一緒に行っていい?」
英里ちゃんの言葉。
「どうせ、アネゴの事が好きなんやろ?」
その時、ようやく確信した。ちょっと小耳に挟んだことはあったけど。
司馬遼太郎さん風に言うと、この千年王城の地の女が、肥後脱藩浪士・京都守護職お預かりの身分の身を好いていてくれたのだ。この地の娘は「好いても惚れん」と司馬遼太郎さんは各所で記述している。果たして、好いていたのか惚れていたのか?
八郎君もややスネぎみで飲んでいる。
「どうせ、オレなんて……」もう一人の世界に入っている。ロンゲの黒髪。今で言うアキバ系。
その後、なんとか楽しく? 宴会を終えた。
その後、何か月か経って、クラスのもう一人の女ボスとよく会話するようになった。この人物とは始めそんなに親しくなかった。
クラスの男たちは、この女ボスとアネゴの事を
「両雄並び立たずだな」って評していた。はたから見たら、この時点まで女ボスとアネゴは親しく話してるのを見たことがなかった。
この女ボスキャラの一人住む洞窟に招き寄せられたことがある。確かスキルポイントを付与してくれるという話だった。
俺は“はぐれメタル”キャラ。大学というフィールド上ではあまり見かけられない。いるのは特定のダンジョンだ。だから、唐突なレポート提出とかの情報は知らなかったりして困ることもある。試験前のノート集めも考えなければならない。
おそらく、俺のその当時のスキルは「守備力+10」「素早さ+20」くらいか。特技は「逃げ足」だろう。
その洞窟からは、痛恨の一撃? をくらう前に逃げ出した。
その後、ちょっとして、また女ボスからお誘いがあった。彼女の出身の大阪・天神祭りに男女3人づつで行こうというのだ。
それにS2とS2の経済学部の友人・ドラム(この人も近くに住んでる・軽音サークル)と俺の3人で行くことにした。3人パーティなら、まあ安心だ。
ドラムは大阪出身。その辺のフィールドには詳しい。僧侶タイプだし。でも、遊び人と僧侶とはぐれメタルのパーティは強くはない。
大阪のどこかの駅で待ち合わせした。相手は浴衣の装備をした女ボスと二人の付添パーティだった。
祭りを回る。天神祭りは初めてだ。夏祭りっていうのは昔から大好きだ。
女ボス、いろいろ調べつくしている。他のモンスター達から情報を収集したようだ。俺が昔大阪に住んでいたということも知っていた。
このお祭り、さすがいろいろある。とても1回では見切れない。女ボスは幻惑系の魔法を使う。MPはどれくらいあるかわからない。
↑MAPPLE 観光ガイド提供写真
チャララララー、ジャジャジャジャジャジャジャジャータータータータララー
「なあ、大阪城にも行ってみいへん?」
大阪城にも行ってみた。小学生の時に写生大会があった思い出の地だ。暗いところ、暗いところに誘いこまれる。女ボスは第2形態に変化しつつある。
「ヤバイっ」遊び人と僧侶とはぐれメタルでは勝てないっ
3人パーティは「逃げる」を選択した。
しかし、回り込まれた。
もう一度「逃げる」
音楽が変わった
ようやく戦闘が終わった。後は、聖水を振りまきながら、旅の扉まで移動し、一番始めの街に戻るだけ。
ルーラは3人とも使えない。
街に戻り、はぐれメタルの棲家で反省会があった。
「いきなり、すごいモンスターが登場してくることあるな……」
「パーティ編成、問題ありやったで、今日」
「オイラ、逃げ足は自信ある」
「それじゃ、経験値上がんねえだろっ」
「ダーマ神殿までは早く行って、転職せんとあかんで。俺も攻撃呪文も使えるようにならんと」
「オイラも守備力と素早さだけじゃムリだ。この先」
こんな感じの会話した。薬草と魔法の聖水を使った。3人のHPとMPは幾分か回復した。
「しかし、S2でも太刀打ちできへんなんてな……」
「ああいうタイプに今まで出会ったことねえよっ。俺の出身大陸ではああいう系はあんまり出ない」
「さすが、この大陸、技が多彩だね。いろんなタイプがいる」
「ちょっと、この辺でレベル上げに専念するか……」
というわけで、しばらくこの街中心にレベル上げに励むことになる。
(続く)yumeさん、お待たせっ。期待してた方、お待たせっ。
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バーテン;1浪・名古屋出身:貿易関係志望
八郎:1浪・名古屋出身・ネガティブ
アネゴ:1浪・滋賀出身・女傑
英里:現役・京娘・本の虫(メガネ)
スマイル:現役:岡山?出身・大人しい
ある日、バーテンがみんなで自宅飲みしようと言い出した。いろいろ面倒見のいいタイプのあんちゃんだ。
言い出しっぺのバーテンの家で開催された。この人物は、カクテルが作れる。スピリッツやリキュール等を準備した。
みんな、賛成した。結構このメンバーはアネゴを除いて真面目なメンバーだ。俺はその頃、もうタガが外れかかっている。S2やサークルの先輩、コンビニのバイト仲間たちの影響だ。
始めは、将来の方向性とかを話してたのかな? 東大と違って進振りというものはない。3回生進学時に何学科に進むか考えるだけだ。人気の学科には、入れないこともある。一番人気があったのは社会学科かな。他は基本的には簡単に入れる。英文科もそこまで人気はない。米文の方が人気。哲学科は……多くは語るまいが、この大学での自殺率はトップクラスだ。〓(考えすぎやちゅうねん。「我思うゆえに我あり」とか)
そのうち、みんな酔っぱらってくる。特にバーテンと俺とアネゴ。他の3人は弱く、もともとあんまり飲まない。
俺は、酔っぱらった勢いもあって、アネゴに膝枕してもらった。ナデナデしてくれる。アネゴ、7月24日の「モテキ2〜京都の狼」シリーズの一番最初の記事にも登場する。「金太の大冒険」の歌を歌った男にスルドク突っ込みを入れた人だ。
(良かったあ! 俺、はぐれメタルで! あんまり嫌がってない!)
どんどん調子にのって、いろんなところに触ったりする。
「止めえや」とか言いながら、普通にみんなと会話してる。ボケツッコミが巧みの技。〓
バーテンも、ちゃっかりスマイルにちょっと絡んでいる。クラスで一番カワイイ女の子。
そのうち、英里ちゃんが涙目というか、怒り始めたというか、スネ始めたというか。英里ちゃんとあだ名したのは、東京大学物語の鈴木英里ちゃんに似ているからだ。クラスの中であんな感じの存在。(※ただし、高校時代に限る)
この英里ちゃん、実は今までいろいろ地方出身者の俺の面倒を見てくれていた。
「京都で家具買うんやったらねぇ。この通りに行ったらいろいろあんねんでぇ」
「京都の通りの覚え方はなぁ。歌があんねん。姉さん六角タコ錦〜」
「京都ではなぁ。だいたい大学生ぐらいになったら、このデパートで買い物すんねん」
「ビームスの服とか、好みに合うんとちゃう? 今度一緒に行っていい?」
英里ちゃんの言葉。
「どうせ、アネゴの事が好きなんやろ?」
その時、ようやく確信した。ちょっと小耳に挟んだことはあったけど。
司馬遼太郎さん風に言うと、この千年王城の地の女が、肥後脱藩浪士・京都守護職お預かりの身分の身を好いていてくれたのだ。この地の娘は「好いても惚れん」と司馬遼太郎さんは各所で記述している。果たして、好いていたのか惚れていたのか?
八郎君もややスネぎみで飲んでいる。
「どうせ、オレなんて……」もう一人の世界に入っている。ロンゲの黒髪。今で言うアキバ系。
その後、なんとか楽しく? 宴会を終えた。
その後、何か月か経って、クラスのもう一人の女ボスとよく会話するようになった。この人物とは始めそんなに親しくなかった。
クラスの男たちは、この女ボスとアネゴの事を
「両雄並び立たずだな」って評していた。はたから見たら、この時点まで女ボスとアネゴは親しく話してるのを見たことがなかった。
この女ボスキャラの一人住む洞窟に招き寄せられたことがある。確かスキルポイントを付与してくれるという話だった。
俺は“はぐれメタル”キャラ。大学というフィールド上ではあまり見かけられない。いるのは特定のダンジョンだ。だから、唐突なレポート提出とかの情報は知らなかったりして困ることもある。試験前のノート集めも考えなければならない。
おそらく、俺のその当時のスキルは「守備力+10」「素早さ+20」くらいか。特技は「逃げ足」だろう。
その洞窟からは、痛恨の一撃? をくらう前に逃げ出した。
その後、ちょっとして、また女ボスからお誘いがあった。彼女の出身の大阪・天神祭りに男女3人づつで行こうというのだ。
それにS2とS2の経済学部の友人・ドラム(この人も近くに住んでる・軽音サークル)と俺の3人で行くことにした。3人パーティなら、まあ安心だ。
ドラムは大阪出身。その辺のフィールドには詳しい。僧侶タイプだし。でも、遊び人と僧侶とはぐれメタルのパーティは強くはない。
大阪のどこかの駅で待ち合わせした。相手は浴衣の装備をした女ボスと二人の付添パーティだった。
祭りを回る。天神祭りは初めてだ。夏祭りっていうのは昔から大好きだ。
女ボス、いろいろ調べつくしている。他のモンスター達から情報を収集したようだ。俺が昔大阪に住んでいたということも知っていた。
このお祭り、さすがいろいろある。とても1回では見切れない。女ボスは幻惑系の魔法を使う。MPはどれくらいあるかわからない。
↑MAPPLE 観光ガイド提供写真
チャララララー、ジャジャジャジャジャジャジャジャータータータータララー
「なあ、大阪城にも行ってみいへん?」
大阪城にも行ってみた。小学生の時に写生大会があった思い出の地だ。暗いところ、暗いところに誘いこまれる。女ボスは第2形態に変化しつつある。
「ヤバイっ」遊び人と僧侶とはぐれメタルでは勝てないっ
3人パーティは「逃げる」を選択した。
しかし、回り込まれた。
もう一度「逃げる」
音楽が変わった
ようやく戦闘が終わった。後は、聖水を振りまきながら、旅の扉まで移動し、一番始めの街に戻るだけ。
ルーラは3人とも使えない。
街に戻り、はぐれメタルの棲家で反省会があった。
「いきなり、すごいモンスターが登場してくることあるな……」
「パーティ編成、問題ありやったで、今日」
「オイラ、逃げ足は自信ある」
「それじゃ、経験値上がんねえだろっ」
「ダーマ神殿までは早く行って、転職せんとあかんで。俺も攻撃呪文も使えるようにならんと」
「オイラも守備力と素早さだけじゃムリだ。この先」
こんな感じの会話した。薬草と魔法の聖水を使った。3人のHPとMPは幾分か回復した。
「しかし、S2でも太刀打ちできへんなんてな……」
「ああいうタイプに今まで出会ったことねえよっ。俺の出身大陸ではああいう系はあんまり出ない」
「さすが、この大陸、技が多彩だね。いろんなタイプがいる」
「ちょっと、この辺でレベル上げに専念するか……」
というわけで、しばらくこの街中心にレベル上げに励むことになる。
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