2024年02月16日
岐阜県大野郡白川村 世界遺産 白川郷で日本昔話の主人公になる 2021年3月10日来訪
残雪の景色が美しい 早春の「白川郷(しらかわごう)」です。
白川郷の玄関口に当たる高山市に、名古屋駅からJR特急ワイドビューひだを使い、2時間20分揺られて到着する。
最初に訪れたのが、「高山陣屋」。
JR高山駅から歩いて10分の距離にある高山陣屋は、江戸幕府の直轄領時代に、飛騨を統治するための拠点となった代官・郡代所だ。
明治維新以降、昭和44年(1969年)まで県の事務所として実際に利用されており、代官・郡代所跡としては唯一主要建物が現存するものになる。
入場料420円を支払って場内に足を踏み入れると、江戸時代に舞い戻ったような感覚に包まれる。
建物の中では、観光客を待ち構えた地元のボランティアガイドが、館内の貴重な歴史的遺物について丁寧に説明をし始める。
青海波(せいがいは)、真向兎(まむきうさぎ)、嵐山の間、大広間、御白州(おしらす)、御蔵(みくら)。
ほかではなかなか目にできない遺物の数々は、旧幕時代を知る上で必見だ。
高山に来たら、是非とも訪ねたい。
時間は昼下がり。
高山市街を散策する。
懐古的な風情ある通りに、観光客向けの飲食店や土産物店が立ち並ぶ。
外壁が墨色で統一された数あるお店の中、気になる土産物店の暖簾をくぐる。
箸にお椀に重箱など、吸い込まれるような色合いの工芸品が揃う。
飛騨高山の伝統工芸といえば「飛騨の春慶塗り漆器」が有名だ。
日本三大春慶のひとつにも数えられる飛騨春慶塗りは、高山市で作り続けられている塗り物で、木材の王者といわれる木曽ヒノキで作られている。
色漆を使わず絵付けをしない透漆による塗り上げは、透明感ある艶やかな色合いを放ち、天然の木目を美しく引き立たせる。
世界遺産に登録され、世界的にも日本らしい風景で人気を集める白川郷へ、高山濃飛バスセンターからバスで移動する。
時は春を迎え、暖かい風を感じ始める季節。
東京から出発してたどり着いた山奥の集落には、長い長い冬の面影がしっかりと残っていた。
放射冷却で下がった気温が、白銀の世界を歩く身体を硬直させ、新たな季節到来の意識を遠ざける。
小高い森林に覆われた丘、「城山天守閣展望台」へは、観光者用送迎車の利用が可能だ。
合掌造りが寄せ集まる白川郷全体を一望できる、絶好のスポットに立つ。
ここから見える景色は、感動が胸に押し寄せるあまり、観る者の言葉を失わせる。
溶け切れない雪が作る白い大地が、日本の美しい原風景を幻想的に浮かび上がらせる。
合掌造りの内側、住人の生活ぶりも気になる。
「明善寺(みょうぜんじ)」では、白川郷への観光客向けに生活空間を観覧できるよう、資料館として開放してくれている。
浄土真宗の古刹として知られる明善寺は、本堂や庫裡、鐘楼が合掌造りのまま残されており、大変貴重な江戸時代後期の建築。
館内1階には囲炉裏の間が広がり、2階には農具や木工家具、炊事用具などの生活用品などが展示されている。
かつての暮らしぶりをうかがい知れる白川郷の名所 明善寺には、是非とも足を運んで拝観したい。
残雪を踏みしめながら、日本昔話の主人公さながらの気分に十分浸ったあと、最後に「白川郷 お食事処 いろり」を訪ねる。
白川郷バスターミナルからも近い「いろり」では、合掌造りの中で、白川郷の郷土料理を頂ける。
やはりお目当ては観光客に人気の飛騨牛だ。
お土産店も併設され、訪れる客へのホスピタリティが感じられるお店の中に、引き戸を開いて足を踏み入れる。
お店の名前にも使われている囲炉裏がアクセントになり、店内は趣きある温かい雰囲気に満ちていた。
合掌造りの中で、疲れた身体を癒し、空腹を飛騨牛で満たす。
歯ざわりの良い飛騨牛の旨みを堪能しつつ、白川郷が生み出す数々の絶景シーンを回想する。
旅を締めくくるにはふさわしい店「いろり」。
しばし、至福の時間に酔いしれた。
詳しくは以下のリンクを参照してください。
高山陣屋 https://jinya.gifu.jp/
飛騨高山観光公式サイト https://www.hidatakayama.or.jp/
一般社団法人 白川郷観光 https://shirakawa-go.gr.jp/
白川郷 お食事処 いろり https://www.shirakawagou.jp/
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