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2021年08月12日

WILD ARMS ゲーム情報。



こんにちは、憂です。(’-’*)
今回はWILD ARMSクリアに際しまして、ゲーム情報をまとめていきたいと思います!本編クリアからさらにレベルを上げて隠しボス撃破まで完遂したので、そのあたりも記録できれば…と。
キャラ選択.jpg




気にはなるけど、自分に合っているか分からない…。



という方は、ゲーム情報や中枢のシステムを確認してみてくださいね。
今回は基本情報の他、アイテムや技の種類についてもご紹介します。参考になれば!





※ネタバレを含みます。ご注意ください。




WILD ARMSとは?


1996年に発売されたPS用のRPG。開発社はメディア・ビジョンです。シャイニングシリーズなど開発されている会社ですね!


そして販売元はソニー!ここにおいては、三大RPGのひとつとして高く評価されているらしいですよ!それだけあって、今や第5作まで展開済みという安定感。ナンバリングの他にもリメイク作品などあり、私調べでは7作品が確認できました。

ちなみにシリーズ作品はパラレルワールドとしてそれぞれが独立して存在しているらしいです。その中には前作品のカケラみたいなものも隠れてたりするんかな??どうなんかな???



西部劇ファンタジーが融合した世界観を持ち、当時中世ヨーロッパを舞台とするファンタジーが多い中、新しい風を吹き込んだ作品となっています。雰囲気もどこか放浪感あり、吹きすさぶ孤独感を思わせますね。


ファンタジー要素としては、魔法、ガーディアン、そしてARM。特にARMはゲームタイトルに題されるように、特別な存在感を放っています。


単なる古代兵器ではなく、扱う者を選ぶ機械。そして、心に呼応する機械。つまりはARMを通して「心」を見るんですね。



メインキャラクターにはそれぞれのがあり、心の動きや成長、プレイヤーはそのターニングポイントを見ることとなります。仲間に気付かされることもあれば、大きな壁にぶつかって気付くこともあるでしょう。



その中には、我々の現実にも通ずるものがあるのではないでしょうか。熱意だけではなく、脆さや弱さまで含むところに、このゲームの特徴があると思います。道徳的というか…。


そして、その弱さの中には彼らの「思い込み」が影響している。必ずしも綺麗な傷、弱みではないように思えます。ちょっとばかり歪んでいるような…そんなところが、どことなくこれまでプレイしてきたRPGとは違って感じられました。


またキャラクターの周囲には人間の狡さや汚さもあり、すべてが丸く収まっているわけではないというのも、悲しいながら現実的ですね。



さて話は変わってゲーム的な特徴ですが、アクション要素カスタム要素が多いです!これまでの記事で何度も記してきた点ではありますが、WILD ARMSを紹介する上ではやっぱり外せません。
(※フィールドアクションについては改めて下の項目で!)


ARMの強化、魔法の所持、剣技のMPなど、それぞれの技について個々のカスタムが可能となっています。基本的に技はレベルから独立しているので、取捨選択の幅があるとも言えるでしょう。

どの技を育てていくべきか、その見極めが重要です。いくらカスタマイズできると言っても、もともとの威力には差がありますからね!


あとは、どこまで見つけられるか。技にしてもガーディアンにしても、自分で見つけに行かなければ入手ができないので、探索がポイントとなってきます。


こうして見ると、自分で態勢を整えていく部分が多いと思いませんか?その作業の多さに、WILD ARMSの人間性を感じるわけですね。ゲーム性としては好みが分かれるかもしれませんが!?



王道RPGとは別の切り口で魅せるWILD ARMS。
世界観、シナリオ、ゲーム性、どれを取っても一味違う印象です。

荒廃した心に見つけたい緑があるとすれば、WILD ARMSが知っているかもしれませんね。




世界観


舞台となるのは、荒みゆく世界――ファルガイア。
ガーディアンによって護られてきたファルガイアは、かつての戦争によりその力を失い、荒れ果てています。



各地には遺跡が点在し、謎に包まれた過去の歴史や兵器を残している。多くの人がその謎を解き明かすべく旅立ち、流離いの「渡り鳥」と呼ばれるようになりました。



そしてこの物語を動かす少年――ロディもまた、渡り鳥の1人。古代兵器「ARM」を使いこなし、過去に起きた戦争を追い求めていきます。



旅の中で出会うのは、絶対的な力を求める男ザックと、ある国の公女セシリア。彼らもまた過去の戦争に因縁を持ち、これから起こりゆく戦争に責任を負う者。


忍び寄るのは、今や語り継がれるだけの存在となった「魔族」。ファルガイアを荒廃させた戦争、その相手が再びこの地を手にせんと企んでいます。



しかし、鋼鉄の肉体を持つ魔族には、生半可の刃では通じません。対抗できるとすれば、ガーディアンの力と、かつての戦争に使われた古代兵器のみ。失われた力を現代に再び呼び戻さなければなりません。



ロディ達は各地の遺跡を巡り、そして各地の神殿を巡り、今に残された僅かな希望を探し旅をします。



その先に見つけられるものとは…?
ファルガイアを守るために本当に必要なもの―――それに気付き、芽吹かせ、育んでいくこと。



荒廃した世界は、心の鏡です。この旅の本当の意味は、それぞれの深層に眠っているのではないでしょうか。



殺伐としたこの世界に、ロディ達が導く未来とは?
彼らの前に立ちはだかる困難と苦悩を、見届けてみてください。





アビリティの種類



WILD ARMSには、「必殺技」「フォース技」、そして「フィールドアビリティ」と3種類の行動があります。フォースアビリティについてはレポートに記載したとおりですので今回は割愛。ここでは必殺技とフィールドアビリティ具体的な種類についてご紹介します。



【必殺技】
各キャラクターの特性のようなもので、MPやアイテムの消費により常時発動が可能。



1.ロディ
ARM.jpg

残弾を消費して攻撃するARM。リロードは宿屋のデリバリーバレットサービス、もしくはアイテムにて手動で行います。


基本的に属性は存在せず、特定の耐性を持つ敵に対しても平等に攻撃を加えることが可能。また攻撃力も独立しており、ロディの攻撃力とは関係がありません。

ただし、その分ロディのステータス強化にも影響を受けないので注意!つまり、ARMをより強固な技とするには「改造」が必須ということになります。



改造については攻撃力、命中率、装弾数の全てに施すことができますが、いずれも上限が設けられています。しかも、その上限はARMによってバラバラ!どこまで強化できるかは、上限に達するまで分かりません。


その上、改造に掛かる費用は莫大…。特に序盤では、限られたギャラの中でいかに改造のプランを練るかが重要と言えます。


個人的によく使っていたのはABMランチャー!単体攻撃だけど、純粋に火力が高くて使いやすい!ツインデバイスは運に左右される分安定感に欠けますが、運が良いときには使った方がアドバンテージですね?




2.ザック
早撃ち.jpg

MPを消費して繰り出す剣技。攻撃だけでなく回復、特殊効果を持つものもあり、守備範囲は広いです。が、ザック自身の火力が高めなので、特殊効果よりも攻撃を優先することが多かったかな。回復技はかなり重宝しました!!


またザックにも運の影響を受ける複数攻撃があります。うまく活用できれば効率的…かな?なかなか運がコロコロ変わってしまうので、主力にするには不安定なのが難しいですね。


早撃ちに使うMPは特定のアイテムによって軽減することができ、これをいかに投与するかも考えどころ!ドーピングアイテムは数が少ないので、ある程度技が揃ってから吟味したいですね。

とはいえ、MPの少ない序盤ほど節約は重要だし…どちらをとるべきか?私は最後にまとめて派なんですけども…手堅すぎるのか、別の可能性が気になるこの頃であります。




3.セシリア
【白魔法(基本)】
白魔法.jpg
【黒魔法(基本)】
黒魔法.jpg

MPを消費して発動する魔法。攻撃から回復、補助、フィールド効果まで幅は広いですが、主力は回復や補助面な気がしています。


攻撃に関しては属性が前提にあるので、相性を見極めた上での使用が最も効率的。逆に言えば、無駄打ちや逆効果のリスクもあるので万能ではありません。


補助については、シールドやハイパーなど味方につける効果がやっぱり優秀でした!戦略において味方を固めるというのは、基本中の基本ですよね。味方への補助効果は基本的に重ねがけ対応なので、ボス戦にもしっかり対策できます。

ただ防御系の効果については、どこまで変動しているのかがちょっぴり分かりづらいかも…?1回の使用で分かりやすく変わった印象はあまりなく…効いてるのか?どうなのか?と感じる場面が多かったです。



魔法の種類には基本級と上位級の2つがあり、それぞれ32個ずつ、全体では64個の魔法が存在します。いずれも魔法生成の場所さえ見つけられれば、いつでも作成と所持が可能!

レベルを上げて少しずつ身に着けていく…というオーソドックスな習得法とは違うのが特徴的ですね。ゲームの進行やキャラクターのレベルに関係なく、自分好みの戦略を組み立てることができます。



また魔法防御や反射に留まらず、無効化まで出来てしまうのがミソ!それも、敵味方を問わない全体も全体の効果魔法だったり、大胆な戦略もできてしまうのが面白いです!



【フォースアビリティ】
戦闘時にのみチャージされる行動エネルギー。キャラクターによって使える技が違います!
→レポートの項目をご参照あれ!



【フィールドアビリティ】
アイテム欄を通さず、フィールドで直接的に行うアクション。フィールドアクションには専用の「グッズ」が必要であり、グッズの入手に伴って最大4つまで行動が可能となります。


1.ロディ
 ・バクダン…ひび割れた壁や大きな木箱を爆破する
 ・トレジャーコール…宝箱やアイテムの在り処をサーチする
 ・ローラーダッシュ…特殊床を無視して走り抜ける
 ・マイトグローブ…高い場所にある物を落とす、
          ボールを殴り飛ばすなど

2.ザック
 ・ハンペン…遠くのアイテムを取得する、
       スイッチや罠を発動させるなど
 ・オイルライター…障害物を燃やす、ランプに点火するなど
 ・ワイヤーフック…特定の柱を利用し、遠くまで移動する
 ・オールドギター…敵とエンカウントする
          隠しボスの出現条件

3.セシリア
 ・なみだのかけら…特定の封印に反応する
 ・懐中時計…部屋の入り口まで巻き戻る
 ・マジックスタッフ…動物の声を聞く
 ・マジックポット…火を消す



WILD ARMSはフィールド上の謎解きも充実しているので、グッズの用途も様々です。早くに入手したグッズでも後半終盤まで現役だったりするので、発想をフル回転する必要があります。RPGにして新鮮だよね!!

行き詰まったときには、初心に戻ってあらゆる行動を試してみることが大切です。難しいほど、解けたときの快感はひとしおなのさ!




状態異常について

状態異常と言えばRPGに付き物ですが、WILD ARMSの状態異常はちょっぴり独特な気がしました。ので、ここに記録を残してみます。

状態異常.jpg

前半5つはお馴染みの症状ですが、後3つはちょっと見慣れないですよね?致命的な異常ではないにしても、地味に見過ごせない異常ではないでしょうか。特にHP回復を受け付けない病気は、じわじわと追い詰められるリスクを秘めています。


状態異常の種類が多いことで大変なのは、回復手段もそれだけ細分化されているという点。包括的に回復できる魔法があれば無問題ですが、ピンポイントで回復したいときにはやや面倒…。回復アイテムはそこまで拾えるものでもなく、ストックの重要性を見極める必要があったりなかったり。


特に能力封印を使われてしまった場合、アイテムでしか回復ができないのが痛い!ドラクエのマホトーンと違い戦闘が終わっても異常が継続されるので、アイテムを無下にできません。ニクイ!

宿屋に泊まっても回復されないことがほとんどなので、回復手段はかなり重要です!!結構シビアだよね…



ガーディアン

ファルガイアを守護する聖獣。パワープレートを通して、ロディ達に力を貸してくれます。装備でステータスの強化、召還にてそれぞれの効果を発動することが可能!

ガーディアン2.jpgガーディアン1.jpg

その数なんと21種!多いね〜!
ストーリー内で手に入るものもあれば、完全独立で見つけにいかないと手に入らないものもあり、やり込みの入門編。ゲーマーならもちろん、コンプリートするよね??


ただ、数が多い割に活躍の場が少ないというのが少しもったいないかなと思います。1人につき1つしか装備ができないので、ステータス強化もマテリアルの効果も基本的には1つに絞られてしまうんです。

戦闘中にも装備は自由に変更可能なので手間さえ掛ければ選び放題ではありますが…同時に効果を得られないというのはちょっぴり残念かも…。


個人的に一番マテリアルしたのは、「愛のきせき」です!状態異常の回復までは出来ないものの、ハイ・マテリアルでは攻撃までしてくれるのがもう最THE高!!

回復と補助を担うセシリアに装備し、フォースが溜まればハイ・マテリアルってな感じでよくよくお世話になりました。ありがとうございまする!



やり込み・サブ要素


初代WILD ARMSの中で最もやり込みと言えるのは、隠しボスの存在です。それも1体2体の話ではなく…全部で8体という凶悪さ!

隠し「ボス」というだけあって、その実力はラスボスに匹敵するほど。充分なレベルと戦略を備えていない限り、撃破は難しいと断言できます。


私の場合、Lv99まで上げてもなお太刀打ちができませんでした…。戦闘不能を一度だけ回避できる身代わりアイテムを盾にして乗り切ったと言っても過言ではなく…。でなければ、一撃で全滅するんだ!マジで!!

ただしこれは、禁じ手…ゲーマーとしては下の下の攻略法です。では正攻法とは何か?


ズバリ、属性関係を掌握すること!相手の属性攻撃を把握し、それに対応する装備を整えられれば勝率はグッと高まります。相手に弱点がある場合には、そこを突くのも忘れずに。


次いで大切なのが、一撃に耐えうるフィジカルを備えること!戦闘不能に陥るか否かの分かれ目が、この壮絶な戦いの雌雄を決するでしょう。どれだけ有利に運んでいても、ひとつの死が一気に流れを崩します。


つまり、最もタフネスに欠けるセシリアをいかに守れるか。隠れボスともなれば、一撃で全てのライフを奪うことも充分あり得ます。それに耐えられるだけのHPさえ備えられれば後はいくらでも態勢は立て直せますから、その一撃だけ耐えられるHPは最低限あって欲しいということですね。



全くもって別次元の戦いが繰り広げられるエクストラステージですが…入念なリサーチと準備さえ怠らなければ、勝算はあります。そのリサーチと準備、そして積み重ねられる実戦はまさに、やり込みそのもの!!骨を折りますが、勲章はしっかり残りますのでね?


その勲章とは、最強装備の獲得。隠しボスはそれぞれに最強の武器を持っています。なので、倒せば倒すほど、ロディ達がガチガチのバキバキに固められていくということなんですよね!!!



これこそ、RPGのロマンだと…私は思うんだ……!!!!



そして例によって、ラスボスには悩まないことになります。(良いのか悪いのか…?)





おわりに


いかがでしたでしょうか?
根本的なところから自分好みにカスタムできるシステム面には、組み立ての面白さがありますね!


そして発掘のワクワク感と、古代のロマン、繊細に問いかけるテーマ


決して全体の幅が広いわけではありませんが、雰囲気や空気感には切ない奥行きが広がっています。時が進んでいくほどに変化していく世界と、翻弄される3人の拙い歩み。心が脈打つ物語。


これまでの王道とは一風変わったファンタジーを体験したい方へ、一度試してみてはいかがでしょうか?じんわりと、オススメします!



では今回はこれにて!(*゚ο゚)ゞ
タグ:RPG PS WILD ARMS
posted by at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ゲーム情報

2021年07月11日

WILD ARMS レポート。




おはようございます、憂です。('-'*)



この度、無事WILD ARMSをクリア致しましたのでご報告!!
ED.jpg

特別行き詰ることなく、比較的サクサク攻略できたかなと思います!



前半にはやや身構えていた私でありますが、走り抜けた先に見えたものは…?とんでもない。緑豊かなBeautiful World。詳しくはこれからしたためていきます。




ひとつ結論を言わせてもらうとすれば、丸い(とても良い)です。何が良いか?世界観、ストーリー展開、そして結末。やり込み、やり応えという意味では特別抜きん出ていないようにも思いますが、何せ空気感が温かかった…。



さぁさぁ気になる方はお立ち会い!ゲーム情報や進行に欠かせない中枢のシステムを確認していきますよ〜!
今回は基本情報の他、戦闘のポイントなどをご紹介。

参考になれば幸いです!




※ネタバレを含みます。ご注意ください。





難易度


まずは難易度ですが、メインストーリーを進める上では特別高くありません。基本的には行き詰ることなく進めるでしょう。


ただひとつ懸念を抱くとすれば、謎解き。これが終盤、結構難しかったです!発想力はもちろん、持てる能力やアイテムの把握、ひらめき。パズル要素も難しいところがありました。



と言っても解けないほどではなく、絶妙なバランスです。ひとつひとつの情報を整理し、順を追って確認することさえできれば、活路は見えます。基本的にはその場の情報だけで解けるようになっていますので、難易度はちょ〜うどいい頭のストレッチ!

解いてみれば「そんなことだったのか〜!」と、納得できます。例えて言うならば、ゼルダの伝説のようなあの感じ。



戦闘に関しても、レベル上げを意識することなく進めました。ただ、ある程度の戦略は必要かと思います。相手の弱点を突きつつ、MPを使いすぎないバランス。また後半にはステータス攻撃が多いので、状態異常への対策・治癒を万全にしておくスタンスも重要です。



そしてボス戦はもとより、雑魚との戦いも戦略的に!長期になるほどHPやMPを削られ、ダンジョン攻略にも陰が差します。雑魚ながらにステータス攻撃を持っているケースもあり、下手をすると予想外に痛手を受けるかも…。

なるべく短期決戦を狙いたいとことですが、そうなるとMP消費は避けられない。MP温存との兼ね合いはどうするか、この駆け引きが妙ですね。

ただその辺は装備品で補える部分でもあり、「攻略次第では問題ない」と結論付けます!




本筋からやや外れたところで言えば、情報収集が少し大変だったかな。何気ないところに転がっているというか、積極的に探さないと見つけられない情報が多いように思います。やり込み部分やサブ要素は特に!

伏線だけ堂々と転がしておいて、肝心の鍵はどこぞに溶け込ませるなんて…イケズなこと (* ´Д゜*)



しかもその鍵というのが既に持っている情報だったりと…高度なパズルゲーム。これまでに得た情報がどこに繋がってくるか、その情報整理がひとつ探索のポイントと言えるでしょう。序盤に得た情報が終盤のものと組み合わさることも…?あったりなかったり!マジか〜!



本棚で見られる情報なんかも侮れません。ついつい流し読みなんてしてたら大きなヒントを見落としてしまうかも!?特に本棚の情報はすぐに使うとも限らないので、そのあたり難しい気がします。収集能力はもちろん、インプット・アウトプットも重要…。簡単ではありませんが、その分ピースがハマッた時の快感はひとしおです!



また情報収集においては、街人もそれぞれ重要参考人です。住民の話は攻略に伴って変化していくので、一度攻略を済ませた土地でも油断できないんですね。新たな情報をこぼしてくれることも多く、こまめな巡回がカギとなります。



終盤にはシンプルに世界中を飛び回ることも大事ですね。一見何もないところに、ガーディアン達が息を潜めているかも…。というか、力を失くしているからこそ何もない所に居るのかな。



いずれにしても、ローラーさえしていけば確実に尾を掴める範疇です。問題は、どこまでそれを徹底できるか?根気の勝負かもしれません。

私?私はちょっと…カンニングしちゃった!クソッ!その上でやっぱり思うのが、届かない距離じゃない、ってことですね。




スムーズにいかないところもありますが、いずれも根気次第で乗り越えられるレベルです。サブ要素まで含めて、一切不可能じゃないところで作られている!そんな印象を受けます。



た・だ・し!
隠しボスに関しては、例外ですよ!隠しボスにも数体いるので個体差はありますが、ハッキリ言って強いです。生半可なレベルでは倒せない相手もいます。分析と対策を練った上で、一定のレベルが必要となるでしょう。

この辺りはあくまでもやり込みの範囲ですので、本編の難易度には影響しませんがね?やり込みを含めればピリ辛の難易度と言えそうです!



ゲーマーとしてはやり込み要素って、やっぱり外せないよね?<(・∀・)>ニヤ





戦闘について


戦闘形態のベースは、オーソドックスなコマンド型のターン式。ターン頭にキャラクター全員の行動を決定し、バトルシーンでは反応値が高い者から行動を起こします。


文字でなくアイコンで選択したり、十字キーに対応した形を取っていたりと操作感は直感的!
バトル画面.jpg

一口にコマンド型と言っても、ゲームによって色んな個性がありますね。全くゲームってのは奥が深いなぁ!(歓喜)




さてポイントですが、完全ターン制とあれば戦略の組み立てですね?攻め方や守り方、そして回復のタイミング。細かい要素を確認しつつ、全貌を見ていきましょう!





属性の相性


WILD AMRSの世界には、7つの属性が存在します。「火・水・風・地・雷・聖・魔」の7つ。相互関係は今のところ把握できていないのですが(笑)(笑い事ではない)、弱点や耐性の影響力が大きいのは確かで、活用するに越したことはありません。


特に敵サイドの耐性が強力で、無効や吸収まで存在しています。無効吸収はプレイヤー側にない特性なので、根本的に不利とも言えるでしょう。故に、属性を有効活用した効率的な攻撃が重要なんです!


弱点を突き、耐性を避ける。言うまでもない戦略ですが、基本が大事なの。



ちなみにですが、弱点はサーチ魔法を使うことで探れます。1ターンを消費して情報を得るは損か得か…私はいつもながら迷いますが、結局情報戦を制した者が勝つと思うんだよ。分かってんだろ?ペイス…



ただし、サーチ魔法で調べられるのは弱点まで。耐性を見抜くことはできません!弱点がある場合は大体その対極が耐性だとは思いますが…そもそも弱点がない場合には耐性も特定困難。

その場合には魔法や属性攻撃を使わないというのが一番有力かも?物理攻撃や防御面は強化ができるので、下手に魔法で攻撃するよりは効果的に戦えると思うのです。




話は戻って弱点への攻撃ですが、通常から2倍のダメージが加えられるようになっています。属性魔法だけでなく、属性付加の装備を使っても同様。魔法の数が少ない序盤においては、一度敵情を視察した上で準備してあげるのがいいかもしれません。


後半には属性を付加してくれる装備品(アクセサリー的ポジション)がありますので、これを活用するのも◎!装備で補うことはMPの温存にも繋がるので、何気にありがたいです。弱点を突くのも、物理攻撃を補助するのも、防御を固めるのも、基本的にはMPの仕事だからね!





必殺技


必殺技とは、キャラクターが各々独自に持っている特技のようなものです。MPなど特定のエネルギーを消費しますが、基本的には常時選択が可能。

ではそれぞれの効果と、習得方法などについて見てみましょう!バトル・育成好きの私としてはやや辛い意見も出そうですが…皆さんはどうかな!?



【ARM】:ロディ

まずはロディ君の「ARM」から。いわゆる「ARMS=武器・兵器」から来ているのかと思いきや、「Ancient Relics Machine」すなわち「古代に遺された兵器」の略称らしいです。


攻撃手段としてARMを使う技なので、ARMを入手しない限り、技もまた増えていきません。ARMの数=使える技の数となります。


ARMの入手は専らダンジョン内、宝箱からアイテムをGETする要領で。基本的に通常の探索でコンプリートできるとは思いますが、後からの回収ができない場合もあるので、常にリアルタイムでの入手を心がけたいですね…!



攻撃の内容としては、単体攻撃、グループ攻撃、全体攻撃の3種類。特殊効果などは特になく、純粋に力として技を繰り出します。ココ、個人的にはもう少しバリエーションが欲しいと思ってしまいました…!


が、その分ひとつのステップが加わっています。何を隠そう、強化システム!これがまた難しい!ARMごとに攻撃力・命中率・残弾数をグレードアップすることができるのですが…どれを強化する?というのが優柔不断には実に困難極まりない!!

こういう武器や技の強化育成システムって今でこそ多くあるけど、みんな何を基準に組み立てているんだろう…?



強化できるといっても上限はあるわけで、入手時期が遅いものほど基本性能や上限は高いですよね?となると、序盤にどこまで投資していいものか…。いつもギリギリまでノータッチで、終盤にまとめてドカンとブーストカスタムしてます。( ゚ε゚;)

結果的に無駄はないけど、それまでの間にうま味がなさすぎるというか…もっと効果的に強化する術があるのでは!?!?長年の悩みです…。


例えば先に入手したARMを強化したとして、次に手に入れたものが現存のものより低い性能だったら。これ、どっちを育てます?ってことなんですよ!!伸びしろにも差があるとすれば、現状見えている数値だけで強い弱いの判断もできません。当然ながら強化にはそこそこの金額をはたきますし、難しくないですか!?!?


結果、お気に入りを決めて集中的に強化するという安定策に落ち着く私…こんなソリッドなプレイングに満足していいんか!?!?もっと楽しめる方法があるんじゃないのか!?!?うわああああ!!!!



【早撃ち】:ザック

続いて、ザック氏の「早撃ち」。早撃ちと言っても銃ではなく剣技の一種で、私としては居合い切り的なイメージを持っています。


攻撃以外にも特殊効果や回復技まで網羅し、使い勝手は抜群!あらゆるシーンに対応できちゃいます。ただし、技を増やすにはストーリー進行やダンジョン中のギミックなど、特定条件のクリアが必要。ロディとはまた違った形式ですが、ザックもまたレベルアップとは別の方法で技を習得していくんですね。


ここでひとつ厄介なのが、条件をクリアしただけでは足りないということ。そこで得られるタネを元に、実際の戦闘で完成させなければ技として使うことができません。そしてこれがなかなか成功しない…!

それでもザックの早撃ちには幅広い効果が期待されるので、ここは頑張りどころ。


強力な技ほどMP消費も激しいですが、MPの消費量を減らせるドーピングアイテムもあり、ある程度自由にカスタムできます。




【魔法】:セシリア

公女セシリアちゃんがお使いになられますのは、RPGおなじみの「魔法」。MPを消費することで、所有の魔法を発動します。


習得については先述の通り、特殊アイテム「クレストグラフ」に書き込むことでカスタムします。魔法の作成は町の魔法屋か、世界各地に点在する魔法ギルドでのみ可能。

作成時に全ての魔法を把握でき、そしてそのどれもが選べる…もちろんMPには限界がありますが、使いたいものを選んで使えるというのは斬新じゃないです??攻撃、回復、補助、フィールド魔法さえ全て、使いたいように使えちゃいます!


初めこそクレストグラフが少ないので取捨選択にはなりますが、後半にはほぼ全ての魔法を所持できるほどになります。習得には困らないでしょう!


問題はそれらを使いこなせるか…というところ。弱点を狙って属性攻撃?相手の攻撃に備えて防御魔法?行動順を活かして回復?いかに使いやすく効果的な魔法陣を描けるか、腕の見せ所です!

幼少期のワンパターン戦法はもう卒業したんだよ…ボクは…




フォースアビリティ


さて次はいよいよ、「フォース」を使った技についてご紹介!WILD ARMS特有の新しいシステムではないでしょうか?



まず第一に、フォースとは戦闘中にのみカウントされるエネルギーであり、必殺技とは全く別の次元で技を発動します。技の内容はキャラクター独自のもので、それぞれ全4種

つまるところは「闘気」ですので、キャラクター自身の精神や潜在能力を反映しているものと考えられます。そのため、技の習得もこれまたストーリー進行と共に。



ロディ
1.ロックオン
  →ARMを100%命中させる
2.マテリアル
  →装備中のガーディアンを召還する
3.ディフェンサー
  →味方を単体物理攻撃から守る
4.ブーストアタック
  →ARMの命中率100%
  →威力3倍


ARMは命中率がなかなかにシビアなので、一見地味そうなロックオンこそ活躍してくれます。強いけど命中率が…、残弾数が…なんてときに思い切ってぶっぱなせるのが良い!1段階目の技なのでフォースも溜めやすく、命中率強化は先延ばしにしてもいいかと思えるほど。


上位互換に当たるブーストアタックはフォースMAXなのでそう頻繁に使えませんが、ここぞの場面では圧倒的な攻撃力を誇る大技です。フォースを集めるのにロックオンの我慢は苦いですが、少ない弾数で確実に削りたいというときにはやっぱりこれ!


p.s.
調べてみて初めて気付きましたが、意外にもディフェンサーのポテンシャルが高いです。要は「かばう」アクションですが、防御をした状態での盾らしく、耐久性に定評がありました!ていうか、「かばう」って基本的にそういうものなの…?

単体の物理攻撃に限られるのでどこまで活用できるのかは微妙なところですが、ターンを稼いで態勢を整えるとすれば、活躍してくれそうじゃないです???



ザック

1.アクセラレイター
  →敵味方の誰よりも早く行動できる
2.マテリアル
  →装備中のガーディアンを召還
3.ソニックビジョン
  →ステータス上昇+クリティカル
4.ダブルコマンド
  →2回行動


ザックはとにかくアクセラレイターとソニックビジョンが優秀すぎる!!これだけでもやっていけるよ!!(言い過ぎ)


ターン最速で動けるアクセラレイターは、ピンチを救う大いなる一手となり得ます。どれだけ崩れかかった状況でも、確実に先手で回復ができるという安心感。行動範囲に制限がないというのも魅力ですね!

早撃ちとアイテムのどちらも選べる、これが地味にありがたい。アイテムは守備範囲が広いからね…!


そして極めつけはソニックビジョン!ステータス上昇にクリティカル確定は強すぎるでしょ!?3段目なのでアクセラレイターをきっちり我慢していかなければいけないのは辛いですが、その分威力は絶大。ザック氏は本当に有能選手だよ。



セシリア
1.ミスティック
  →アイテムから特殊効果を引き出す
2.マテリアル
  →装備中のガーディアンを召還
3.ハイ・マテリアル
  →マテリアルの強化版
4.ダブルキャスト
  →連続魔法


使いやすさとコスパに関してはミスティックがピカイチ!MP消費なく魔法同等の効果を発動します。消耗品に限らず装備品まで対象としているのが嬉しい!


消耗品からは通常よりも高い効果を引き出し、装備品からは様々な特殊効果が引き出せます。装備品はミスティックをしてもなくならず、まさにノーリスク!


ただし!1段階目といえどフォースを溜めなければいけない点で、初手に使えないのが難。特に優先度の高いものは魔法としてストックしておくと、より手堅いです。また選択画面では効果が表示されないため、試し打ちとメモ書きも忘れずに。



そしてハイ・マテリアル。これは召還するガーディアンに左右されますが、選ぶものによっては超強力!起死回生の一手となります。全体大回復+攻撃とかね!!全体に大回復だけでも御の字なのに、攻撃までしてくれるなんて万能すぎでは???




運勢


WILD ARMSでもうひとつ気になるのが、運のステータス。ステータスと言っても数値ではなく、WORST<BAD<NORMAL<GOOD<BESTの5段階表示となっています。

これ、私の想定以上に効力があったらしく驚きました!正直プレイ中はあまり重要視していなかった…



効能1.戦闘の入り
まず、運の良し悪しで先制攻撃が発動します。良ければプレイヤーが先制、悪ければ敵の先制です。

効能2.確率スキルの変動
クリティカル攻撃やカウンターなど不確定に起こるスキルについて、運勢の良し悪しが発生率を左右するようです。回避や技の成功率にも影響があるのかな…?

効能3.ランダム要素への影響
私が最も重要視するのはこの項目!特定の技に掛かるランダム要素ですが、ここへの影響が極めて大きいんです!…というか、そもそもランダム要素が入っていることすらイマイチ把握していなかった私でありますが?(論外)


運気が適用される技には、連続系パルプンテ系の2種類があります。特に連続系の技では最大10回も攻撃できると聞いて!?まじかよスゲーな!!!


ただし、運勢は無慈悲にも変動しまくります。レベルアップによって上昇していくのではなく、特定のタイミングで±2もバッサリ入れ替わってしまうとか…。見るたびBADかWORSTだった気がするのは、そういうことだったんだね!?(運が悪すぎ問題)


つまり、運気の良し悪しはプレイヤーにコントロールしきれないということ。アイテムや装飾品の活用で最悪を免れることはできますが、いずれにしても使いどころが肝心です。




以上、戦闘体系としては特殊な部分も多いWILD ARMSですが、いかんせん技が多くない!柔軟性が低い分、パターン化してしまう感は否めないですね…

いかに強力に組み合わせ、使いやすくカスタマイズできるか?その点が、戦闘の幅を決定付けそうです。私は今回その点が…ちょっと弱かったな…!!まだまだゲーマーと言うには程遠いですね。



ちなみにラスボス直前のステータスはこんな感じ↓
クリア値.jpg

サブイベントを残しているので最終的にはもっと強くなると思いますが、ストーリー攻略としてはこのレベルで滞りありませんでした。

HPやMPなど基本性能は諸々レベルに基づくものの、戦略としては技のカスタマイズが大きいので、必ずしもレベル上げが必須という感じはありませんでした!



ちなみにですが戦闘中の映像は、3D構造となっています。勝利.jpg
視点がくるくると動くカメラワークなので、画面酔いが発生する可能性が大…!ソースは俺。私はもう、2次元しか愛せない体なの…。





ラスボス戦について


やや不意打ちぎみに始まるラスボス戦ですが(笑)、それでも対処できるほどには難易度低めな印象です。というより、その前に戦える隠しボスが強すぎて霞む現象かも…?


いや、それを差し引いても、ラスボスにしては戦いやすかったと思う!というのも、全体攻撃がないんですよね。


一撃で被ダメ3000前後の強力な技即死技を使ってくるあたり凶悪ですが、対象が単体であればいくらでもカバーができます。ザックが死んでしまった場合は純粋に反応値勝負になってくるので危うさが無いわけではありませんが…概ね問題なし。

3人いれば、回復チャンスは最低でも2回あるからね!


ただ防衛力が高いため、削り方には戦略が必要です。といっても、原始的な戦法だったりするんだけど。基本的には、弱点やステータス攻撃など小細工を狙わず、単純な攻撃力で削っていきます。


ボス戦全体に言えることですが、弱点やステータス効果などの穴はあまりない気がします。弱体化系の効果は使えないこともなさそうですが…1ターンを賭ける度胸があるかないか。これプレイしてみると意外に勇気がいるんですよね!分かります!?


なので、確実に発揮される味方への補助をメインに、石橋を叩いて歩くのが鉄板。ここで大切なのが、物理防御や魔法防御だけで安心しないことです!確かに直接HPに繋がる部分も大切ですが、それと同じくらいステータス防御も大事!!

ステータス異常の強さって、大人になってから改めて気付かされるんだよ…。



WILD ARMSではステータス攻撃に耐性を作る魔法があるため、それさえ活用できれば問題ありません。ただ、その効果がどれほど持続されるのかは分からないので、余裕を持って重ねがけする必要があります。

補助効果はそれぞれ戦闘が終わるまで継続されるものもあれば、数回で切れてしまうものもあり、使い分けが難しめ。というか、防衛できなくなってて慌てて重ねがけたりしてた!


ともかく、それさえ気をつけていれば問題なく倒せる相手です。これまでの戦闘経験を活かして戦いましょう!これが俺達の集大成だッ!



エンディングについて


ラスボス戦が終わると、その戦いに伴う結末を見届け、エンディングへと移ります。その結末にはちょっぴり切ない気持ちもありますが、戦いの幕引きを思わせる穏やかさも同時にありました。


このゲームのメインテーマとも言える、「心」が動かした結末。ひとつの時代が終わりを迎えたかのようなもの寂しさ。その先に広がる未来…そんな感じでしょうか。



エンディングとしては、終戦後の取りまとめから平和を取り戻していく日常風景、そして新たな旅立ちを描いています。そして、セシリアの手紙から振り返る3人の冒険の日々と、心の変化。


彼らの成長が多くを物語っていて、ただただ感慨深い締めくくりとなっています。キャラクターの語り口で終わるっていうのがまたいいよね!人間味を感じられるし、セシリアの人間性というか、彼ら3人が感じてきたことも色々伝わってくる感じがして。


キャラクター同士の掛け合いが見られるのも親心くすぐんのよ!FF6とかもそうだったけど、なんか壮絶な戦いの後の微笑ましさってヤバいよね。お前ら…命入ってんな…!ってなる。


そして最後には3人の仲良し展開という満腹セット!みんなそれぞれ成長を感じるし、お互いに心を許してる感じが微笑ましくて仕方ない。特にセシリアのパワーが◎。

もともとセシリアは好きなタイプのキャラじゃなかったんだけど、最後の語りを見れば、本当はこんなに可愛い子だったんだな…て思えます。多分、3人の中で一番心に変化があったキャラクターじゃないかな。


最後にはサバサバっとして、強引さが出てきた感じ!ちょっとしつこい系なんだけど、それが心地良いというか。軽口を叩けるくらいのタフさが出てきて、頼もしいくらいです。これからはセシリアが、周りを引っ張っていくのかもね。



そう思うと、苦悩を抱えることも人として大切だけど、それを乗り越えることはそれ以上に素晴らしいことなんだなと思うよ…(痛感)。自分のためにもそうだし、やっぱり客観的な印象が全然違う。本当によく頑張ったねセシリア…



そして極めつけは最後の最後!!!!!!
この戦いに終止符を打った自分ら3人を称え、希望を取り戻したファルガイアの人々に感謝し、そして……





そして……!?!?!?!?





そしてなんだよなぁ!!!!
これについて触れている情報をあまり見かけないのですが、これは私…プレイヤーをも称えてくれているのだと…思っています…!!!!!(感激)



プレイヤーに関してはさ、主人公をもう1人の自分として投影するパターンと、神の手として物語を導くパターンの2通りあると思うんよね。んで、今回はどちらかというと後者で受け取っていたわけ。


でね、親心を持ってエンディングを見届けていたわけ。よかったねと、お前たちよく頑張りましたと。


それがだよ。あなたも頑張ったのよと言わんばかりのこの演出がもうたまらんのよ!!分かるか!?!?ゲームとプレイヤーが交わるこの瞬間の煌きが!!!こういうことなんだよゲームの良さっていうのは…!(※個人の感想です)



ゲームがあって、プレイヤーがある。だけど同時に、プレイヤーがあってゲームがある。その関係性が、私は好きです。

別次元なのに、自分がそこにいる。どんな形であれ、それを思わせてくれるのがレトロゲームの良いところだと私は思っています。



そして最後には、エンディングテーマ「青空に誓って」に乗ってアニメ静止画とスタッフロール。ロディを中心に、ザックとセシリア、そしてこの冒険を支えてくれたキャラクター達が映り、物語の終結を感じさせます。

WILD ARMSはそれこそ、アニメ展開しても良さそうな物語じゃないかしら。キャラクターそれぞれの個性や立ち回りが分かりやすいし、メインの3人が立っていて、心に問いかけるストーリーもいいよね。




思い返せば返すほど、キャラクター達の感情が舞い込んでくるようで、今まさに味わい深さを感じています。



シナリオに重みがあるだけあって、物語調の演出が感動を誘うエンディングでした!3人の仲が深まっていることもしっかり感じられて、良いですね。改めて物語の軌跡を辿らせてくれるエンディングテーマも、感慨深い。

色々あったけど、君が笑ってくれてよかったよ。ロディ。




感想


なかなか掴みには難を感じていましたが、終わってみれば何のその。どんどんと深みが増してくるような作品でした!


心の闇から始まるストーリーも、次第にその背景が見えてくると、入り込めるようになっていきます。そしてその呪縛から解放されていく道のり…これよ。



基本的にイベント自体はあっさりしていますが、その中にもしっかりとしたメッセージがあり、分かりやすく変化を描いていると思います。ただその変化をどう受け止めるか…キャラクター達の物分りが良いということもあり、淡々と読み進めてしまう人もいるかもしれませんね。


でも、その積み重ねなんだよ。彼らの変化に伴って、物語の中身が埋まっていくような感じがします。驚かされる衝撃の事実もあり、後半は特に密度が高い!



中でも、個人的にはロディの存在感が好きでした。一番成長を感じるのはセシリアだけど、一番闇が深いのはロディだと思う。ロディ自身というか、彼の生い立ちや背景がね…。


かつ、彼の寡黙さがすごく良かった!一切喋らないキャラクターなんだけど自我はしっかり感じられて、プレイヤーの分身ではなく個人として独立した上での寡黙さ。


それでいて「優しい」という個性が本当によく感じられる。悲しみの感情もすごく伝わってくる。特別な存在感とオーラのあるキャラクターだと思います。OP映像でも分かるように、人一倍心が豊かで努力家で、健気に見えるんですよね…。



あたたかな心と言えばもうひとつ。唯一力を貸してくれるゴーレム、「アースガルズ」もアツかった!心がないはずの機械や兵器に宿る心ほど、純粋なものってないよね…。



敵サイドについては基本的に分かりやすく悪役でしたが、それぞれを取り上げてみると、案外まとまりがないようにも見えます。叶わぬ願望や呪縛、はぐれ者までいるというバラつき具合。


一体誰がこの組織を動かす黒幕だったのでしょう…。もちろんリーダー的な存在はいますが、彼もまた1人の犠牲者だったように思えてなりません。いろんな事情が混在した組織でしたね。


ただ、最終的には壊滅して然るべきだったと思います。侵略者には違いないし、戦うことで解き放たれる呪縛もありますからね。それぞれがもっと違う形で願いを形にできたらよかったんじゃないかなぁ…。

シンプルにマザーが悪いやん?????と思ってますハイ。




さて置き、ゲーム性に関しては戦闘面に若干物足りなく、相性の良し悪しがありそうです。もう少しワクワク感が欲しかった…個人的には、ね!

ただ謎解きは歯応え抜群で、アクションだけでもしっかりとボリュームがあります。これ、RPGですごいよね。グッズを使ったフィールドアクションって、今のRPGでもあまりなさそう。


そして音楽。壮大で広がりがあって、表情豊か。ゲーム音楽好きなら一度は聴いてみて欲しい作品となっております!レトロのピコピコ音から進化して、今にも引けを取らない完成度。

まずはOPの「荒野の果てへ」から、とりあえずでいいから聴いてみて!良いと思ったらこの手を握れ!(握手)



全体を通した私個人の感想としては、やっぱり世界観が好きです。ストーリーのメッセージ性にキャラクター達の信念や心の動きもいいですが、それを支える空気感がどこまでも素敵。その上に描かれる物語、深まっていく理解…うーん、イイ!



テーマはベタなようだけど、行き着くところは結局これなのかもしれませんね。愛とか勇気とか希望とか…綺麗事なんかじゃなくて、本当に存在して、本当に世界を変えられるものって、そういうところにあるのかもしれません。





おわりに


WILD ARMS、実に多くの要素が詰まったゲームだと思います。好みが分かれるかも?と思う部分もありますが、這い上がるような成長物語には考えさせられるものも多いです。


カスタム要素謎解き要素など、一捻りも二捻りも加わったゲーム性がまた斬新!RPGながらに色んな側面を味わえるのは、純粋に面白いと思います。



そして最後に。
この物語のカギを握るのは、人の「心」です。それは、現実にも通ずるものがあるのではないでしょうか?

何かを強く信じる力が、明日を作り上げていくのかもしれません。何かと消極的になりがちな私、そしてそんな時代にもう一度その可能性を教えてくれる作品ではないかと、ここに記録します。



王道ながらに一風変わったWILD ARMS、気になる方は是非チェックしてみてくださいね!では今回はこれにて!(*゚ο゚)ゞ
タグ:WILD ARMS PS
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2021年06月06日

WILD ARMS 起動。



こんにちは、憂です。('-'*)
ご無沙汰しております。(いつもの)(すみません)



さて今回からは、新しいゲームタイトルの記録と参ります!
その名も…「WILD ARMS」
タイトル.jpg




私としては全くもって初めてのシリーズ、ゲーム内容や評判など事前情報は一切ありません。ではなぜThisをChoiceしたのか?



作業用BGMの中で何気なしに聴いた音楽が素晴らしく良かった…その一点が全ての始まり。いつかこのタイトルを見つけることがあれば、是非プレイしてみたいと願って参りました。

ゲームの歴史も厚みを増してきた時代、情報にあふれた現代。その中でゼロから始められるのは、なんだか貴重な体験のような気がしています。




そんな前置きはさておき、まずはプレイ開始時点の感触や大まかな輪郭についてを記録していきましょう!概要をお伝えできれば幸い、気になって頂ければ喝采です。よろしくお願いします。



(※記事更新が遅れに遅れているため、プレイ状況としては既に中盤ほどまで進んでおります。)
※当記事を読んだ後でもゲームを手に取れるよう、重要なネタバレは控えます。






起動


電源を点けましたらまずはクレジット。そして…?




あ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(感嘆死)
OP.jpg
来ちゃいましたコレコレェ!たまらんわもう!


まずはアニメーションでお送りするOPの始まりです。もうこれイントロからいきなり痺れる風吹いちゃってるんだよね。アコギの音色が刺さりがちな私です。


そして続く口笛の音色!放浪というか、旅烏感がとても良い。意志ある足取りに、そこはかとない寂しさをも感じさせる不思議な音楽。これが絶妙。孤高な感じ?語彙力が追いついてないのがどこまでも惜しい惜しい口惜しい!とにかくこの音楽に惚れ込みました。



アニメ映像もまた時代を感じさせて最高なんだよね。今はアニメ始まりのゲームってそんなにないような気もするけど…どうなんだろう?テイルズシリーズしか認知していないが…。



まず見てほしいのがこのタッチ。古き良き時代を感じさせるテイストがたまらなくグッド。チョベリグ。良い意味で暑苦しいというか、うるさいくらいの個性がとてもよく刺さります。キャラクターそれぞれに明確な特徴があって、表情や目線ひとつで全てを語れるような雄弁さと力強さがあるんですよね!



内容から得られる情報としては、ゲームの雰囲気でしょうか。荒野を旅する者達と、特別な力の存在。個人的には泥臭さのようなものも感じられました、良い意味で。不確かであったり脆くあったり、どこか危うい足取りというのか…。OPだけで「この子頑張ってるな…」ってなりました。(小並感)



OP内でキャラクター同士が接触していないというのも、ひとつのポイントかもしれません。今思い返しながら気付いたのですが、このOPの中ではそれぞれのシーンに1人の人間しか映らないんです。

それはつまり、個々人の物語であり歩みであることの象徴なのかもしれません。そこに、仲間の存在が加わっていくような。”旅路”のイメージを残すOPだと感じました。





プロローグ


OPが終わると画面はタイトルへと移り変わりますが、そのタイトル画面をしばらく放置していると、また別の映像が流れ始めます。おそらくはプロローグ的な位置取りではないでしょうか。



舞台は雪国。緊急事態に見舞われたお城でのことです。お偉い方と、それを護衛する兵士たちの模様が描かれています。


魔族による急襲、そして城に抱える謎の。魔族の手によって多くの兵、主もまた抹消され、事態は生きるか死ぬかの極限まで迫ります。最後に残ったのは2人の兵士…そのうち1人は手負いです。励ましあいながら城門まで辿り着くも、追いつかれるのは時間の問題。



そこで取るべき行動は…?



残された兵士は息も絶え絶えに雪の中を進み、映像はここで終わります。おそらく、これが物語の発端に当たるのでしょう。敵は魔族、そして怪しげながカギとなりそうです。この城は既に滅びたものとして、本編に出てくるものかもしれませんね…。





基本情報


今回は取説も完備でしたので、私としてもゲームの基本構造は予習の上プレイができました。昔のゲームの取説って、ペラッペラか分厚いかの両極端な気がするね。ちなみにWILD ARMSは分厚かったです。



まず第一に特徴的なのは、キャラクター操作が選択的であること。
キャラ選択.jpg

初手は3人のキャラクターを各自に進めていき、合流後も適宜交代させながら進めていくことになります。ダンジョンによっては3人が別行動をすることもあり、個人の特性が際立つ性質と言えるでしょう。



別行動の場合はさておき、合流後に操作キャラクターを交代させる必要があるのか?と思いますよね。WILD ARMSでは、キャラクター毎にフィールドアクションを持っています。その効果を発揮させるために、交代が余儀なくされるというわけですね。
グッズ.jpg

ちなみにフィールドアクションは1キャラクターに最大4つ。デフォルトは1から始まり、道中でGETして増やしていく形式となっています。



フィールドアクションがあるということは、フィールド上の行動、ひらめきや観察眼なども求められるということ。特にダンジョンパートでは謎解き要素も多く、ゼルダ的な攻略をする場面も出てきます。コマンド型のRPGとしては珍しいですよね!



キャラクターの育成などは特になく、それぞれが固定の能力を持ち、物語の進行とほぼ同時に技を増やしていきます。レベル上げがどこまで重要となってくるか…私としては未だ見極めの段階です。ただ、能力値の伸びしろ次第では、あまりレベル的なうま味はないような気が…しています。



そしてもうひとつ特徴的なのは、「ガーディアン」の存在。この世界ファルガイアを守護する者たちです。ファンタジーといえばコレだよね!王道だけど、やっぱり楽しい精霊枠。

ガーディアンは物質的なプレートに力を乗せて、キャラクターの手に渡ります。活用法としては、装備と召還(マテリアル)。誰でも同じように装備ができ、装備したガーディアンのみ戦闘で召還することができます。




まず装備に関してですが、ガーディアンにもそれぞれ特化する能力があり、上昇するパラメータは別個です。強みを確実にしていくか、弱みを補うか、いつもながら考えどころですね!



それに加えて、召還技マテリアル。属性攻撃はもちろん、回復や補助効果をもたらすガーディアンもいるので、どの技を使うかまで考慮するのが意外に重要となります。特に魔法系統のキャラクターや回復役のキャラクターにおいては、回復系のマテリアルを使えた方が安心かな(個人的に)。



マテリアルから関連してもうひとつ、WILD ARMSには「フォース(闘気)」という概念があります。戦闘にのみ関わり、かつ戦闘毎にリセットされるチャージシステム。行動によってゲージが溜まり、一定量で特殊な技が使えるようになっています。


このフォース技のひとつがマテリアルであり、ガーディアンを召還するにはフォースが必須。つまり、開始直後の一手からマテリアルすることは不可能なんですね。フォースは技を使うことで消費されるため、他のフォース技との兼ね合いも考えなければいけません。



シンプルながらに厄介なところもありそうなシステムですが…このあたりはレポートの方で詳しく解説できたらと思っています!まずはシステムのバランスを見極めて、自分なりの戦い方を構築しないとね。




戦闘においては基本的に、キャラクター独自の技がメインとなります。それぞれに予め備わっている能力で、「アーム」「早撃ち」「魔法」の3種類。先にも言った通り、技の習得はゲームの進行次第です。ただし!魔法に限ってはまた違った方法を取りますので下記を参照のこと!



その方法とは、小細工なしの「作成」です。
WILD ARMSでは4大元素(地・火・水・風)の紋章を組み合わせることで、魔法を生成します。


ポイントは、街の魔法屋でしか作成できない点と、特殊なアイテムが必要である点。MPさえあれば魔法自体は何でも発動できますが、持てる数は特殊アイテムの数によって制限されます。特に序盤のうちは手札が少ないので、最小限で効果的な魔法を探ることがアドバンテージ。


回復魔法は当然として、攻撃魔法ではどの属性を使うか?補助魔法の有用性は?など、状況に合わせた構成を練らなければいけませんね。と言っても、所持魔法は分解して白紙に戻すこともできるので、失敗しても大丈夫!ちょっと手間は掛かるけど、使いこなせれば可能性も広がるはず。




以上、特殊な要素はありますが、システム的な取っ付きにくさは特別感じません。フィールド上のアクションはむしろ動きがあっていいですね!常にアクションポイントを見逃さないという、注意力も発揮されます。

戦闘に関しては、単純な強さというより戦略やテクニックが幅を利かせるかもしれません。故に、多様性や全能感を求める人にはやや不向きかも…?とも思います。





感触


いろんな要素が多角的に詰まっているような、そんな感触を覚えるワタクシであります。積み上げる、というよりは「練り上げる」ような感覚でしょうか。一味違ったゲーム性を感じます。



レベル上げでどこまで強くなれるのか…というところが難しいですね。攻略の中でどれだけの技を集められるか、その点が戦闘においては明暗を分ける気がします。あとは装備品の付け方とか。装飾品で何を補うかが、意外に大事かも…(装飾品選び苦手奴)


戦闘に関しては、フォースの使い方も難しそうです。大きな技ほど消費フォースは多いですし、連発できないデメリットがあります。フォース技の有用性を整理した上で効率的にチャージと発動ができるか…その点が課題となりそうです。まずはどんな技が習得できるのか、そこですね!



そして個人的に少々思うのは、魔法の数が少ないこと。全部で32個というのは正直ちょっと物足りないです!その全貌を魔法屋で確認できてしまうというのも、先が見えてしまってムムム…。技の強さではなく組み合わせで戦うという仕組みに、新しい世界を見た気がします。


逆に言えば、組み合わせ次第で強くも弱くもなり得る場の連続ということかな?リサーチと準備さえ整えておけば、レベルは大して問題ではないのかも。その辺の特性は、皆さんにも問いかけてみてほしいですね!




さてWILD ARMSにおいては、そのゲーム性以上に世界観やドラマにも大きな存在感があります。それも、全体の世界観とは独立した、個人が抱える暗雲のような。


例えば物語の主人公に冒険の理由があるように、それぞれがそれぞれの道でスタートするこのゲームでは、全員に個別の意志があります。そしてその理由にこそ、陰がある。

それぞれが抱える傷や悩みには、人間が元来持つ性質のようなものを感じました。キャラクター単体だけでなく、もっと広い範囲での心の闇、冷たさを感じる部分もあります。




そんな大きなテーマを提起しつつ始まるゲーム、WILD ARMS。思っていたよりも「人」や「心」に焦点を当てたゲームかもしれません。王道であり、永遠のテーマですね。



掴みどころがないようにも思えるスタートですが、とにかくまずは彼らの奮闘ぶりを見守ってみようと思います!言うなればゲーム性よりも、世界観やキャラクター達の成長を楽しめる人向けではないでしょうか?





操作感

メニュー画面.jpg

操作感に関しても、いわゆるオーソドックスなRPGとは少し異なるような印象です。繰り返すようですが、フィールド上ではアクションゲームっぽさがあります。個々のフィールドアクションに加え、ダッシュが備え付けられているあたりとか。

このダッシュ、いわゆる「走る」ではないんです!ゼルダで言う「ペガサスの靴」的な…ごきんじょ冒険隊のBダッシュ的なやつです。ザ・猪突猛進!!



とにかく、思っていたよりもアクション要素が多いですね。フィールド上での行動が多いため、いろんなところで発想力が試されます。とは言え、視点は固定なので難易度は控えめかな?見えているものだけでパズルを解けば良いので、粘り次第ではきっと万事上手くいくはずです!?



ボタン操作に関しては、常に選択段階が挟まれるので、ちょっとテンポが悪い気がします。


カーソル移動
  ↓
選択(○ボタン)
  ↓
決定(○ボタン)



と、アイテムや魔法使用に2回の決定が必要なんですよね。選択段階でカーソルを移動→決定(○ボタン)を押すと、アイテムや技の位置が入れ替わるようになっています。



またアイテム欄では、キャンセルにも×ボタンが2回必要です。と言うのも、1回目の×で「アイテム欄を閉じる」か「アイテム欄を整理する」の2択段階を挟むからです。2回の×によってようやくフィールドへ戻れるというわけですね。



また魔法の並びなどはすべて手動で行います。魔法それぞれに決まった位置はなく、デフォルトは取得した順の並び。使いやすさを考えれば、自分でリストをカスタマイズするのが得策でしょう。FF8と同じですね。

「自分リスト」が作れるのはいいですが、人によっては少々面倒と感じるかもしれません…。(自己紹介)
や、まぁ、整理整頓する必要はそもそもないんですがね!?なんか…バラバラなの嫌じゃん!




ぼやきはさておき、WILD ARMSのオートモードについても少し説明してみましょう。

オートモードとは、戦闘を自動に進めてくれる設定で、大まかな作戦に沿って勝手に戦いを進めていってくれる状態です。何度も戦うのが面倒!レベル上げとかしたくない!なんて方でも楽チン。ながら作業で○を連打する戦法よりよほど安定的ですね。


ただ、どこまで信頼できるかというとやや不安が残るので、私は使ったことがありません!そして今後も使う予定は特にありません!そういう機能がありますよというご案内でした。ゲーマーとしてはやっぱオートなんて邪道でしょ!




システム操作はやや面倒ですが、攻略上の行動としては画期的な部分も多い印象です。このフィールドアクションがどれほどまで存在感を放ってくるのか…ひとつ見所ですね!!




感想


とにかく音楽が秀逸 of 秀逸!どこをとっても雰囲気バチバチの素晴らしい音楽です。クオリティが高い…というのもあるでしょうが、単に私の好みなのかもしれません。


統一感があるというか、まとまりのある音楽な気がします。特に切なさやもの寂しさを描く音楽がとても良い。伸びやかな場面での音楽も良いですね。旅人を意味する「渡り鳥」という言葉に相応しく、心にひゅるりと吹く風のような雰囲気。とにかく素晴らしいの一言に尽きる!!!



音楽として優れていながら、空気感を作り出す背景としても非常に良い仕事をしている、ベストバランスな音楽が揃い踏みです。これにはゲームの世界を疑似体験する以上の、世界そのものがあると思います。音楽の中に世界があると言っても過言ではない…。


基本的に視覚的な情報は少ない方だと思いますが、その分音楽が雄弁なのでモーマンタイ!



謎解きやアクション要素も多めですが、難易度はそこまで高くない印象です。これから難しくなってくる可能性はありますが…!?今のところはノーマークでサクサク進めています。多分大丈夫!


戦闘に関してはもう少しワクワク感が欲しいところですね…これからの展開に期待していきましょう!後半〜終盤の技がどうなってくるか、かな?




そして最後に、キャラクター達がどう成長していくのかという点。初期段階では、正直かなり未熟なキャラクター達だと思います。傷や悩みがあるのはさておき、少し視野が狭まっていたり思い込みが激しくなっていたり、拗れている印象を受けました。


今の段階では、まだあまり彼らに近付けていないというのが率直な感想です。寄り添えないというべきか…。ただ、その中にも気付きがあることは否めませんがね!



彼らもまだまだ幼い心です。


それがどう変化していくのか。
彼らが自分自身と正しく向き合えたとき、何が見えるのか。
そこで初めて、私は彼らの闇に寄り添えるような気がします。



そして彼らの導く答えに、私としての希望があれば尚いいなと思いながら…。




ゲームとしては手に取りやすい性質ですが、世界観やシナリオ的な走り出しは人を選ぶかもしれません。ただ、作品としては掴みが全てではありませんので、まだまだどうなるかは分かりませんよ。評価とは、全貌を見た上で始めて成り立ちますからね!クリアした先に何を思うのか、自分でもちょっぴり楽しみです。



とにかく音楽が秀逸なのは初めにも終わりにも変わらないことですので、気になる方はまずそこから入ってみるも良いでしょう!決して損はさせません。



放浪のRPG、WILD ARMS。
荒んだ世界を旅する覚悟はありますか?気になる方は、是非チェックしてみてくださいね!





では今回はこれにて!(*゚ο゚)ゞ
タグ:WILD ARMS PS
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2021年04月11日

レトロフリーク 紹介。



こんにちは、憂です。('-'*)
今回はベリベリ活気的な機器をご紹介したく、記事を作成致しました!!!

レトロフリーク.jpg

その名も、「レトロフリーク」
知ってる人は知っている、知らない人は覚えてね。



何を隠そう、レトロゲーム11種類を1台で請け負うスペシャル互換機!!!!
接続.jpgコン接続.jpg
ええ!?!?1台で11種!?!?!?(ʘдʘ)!!



互換機と言えばFC・SFCの2種類くらいのものと思っていたワタクシですが、気づかぬ間にも時代は進歩しているようです。




対応ソフトは、


@ファミリーコンピュータ
Aスーパーファミコン
BSuper Nintendo Entertainment System(NTSC/PAL)
Cゲームボーイ
Dゲームボーイカラー
Eゲームボーイアドバンス
Fメガドライブ(NTSC/PAL)
GGENESIS(北米版メガドライブ)
HPCエンジン
ITurboGrafx-16(海外版PCエンジン)
JPCエンジン スーパーグラフィックス
 ※公式サイトより抜粋



いや、聞いたことないハードまであるよ!(素人丸出し)
GBやGBCが外付けなしでできるのは嬉しいですね。特にGBCなんてスーパーゲームボーイ非対応だもんで、どうしたものかと悩んだりしてたくらいです!

悩んだ結果、GCとゲームボーイプレイヤーをセット購入しましたけど…レトロフリークあれば出番ないね…
GCやるのに使うからいいけどね!!



歴史を辿ってみると、どうやら発売開始は2015年…?最近ではありますが、どちらかというと結構前からあったんだなという印象。まったく知らなかった…



そんな私が今回、なぜレトロフリークにたどり着いたのか?
そのお話を少しさせてください…。

実物.jpg




悲劇は突然に、訪れました。
ある朝いつもの通りに目を覚まし、顔を洗い、今日もやるぞと電源を入れたゲーム…。



データが…消えた……?



第8章まで進んでいたはずの紋章の謎第1部暗黒戦争編のデータが!?!?
最初から始める!?!?!?!?!?



あの神秘的なメロディーがどこか切なく、諭すようにも聞こえ、私は…私は……




めのまえが まっしろに なった!




このままではいけない。このハード(FCコンボ)ではレトロゲーム道は茨の道だ…!それも購入したのは数年前、Long Long Ago...の話。きっと今ではもっと進化した互換機があるはずだ…そう思い、私はネットの海を彷徨いました。



正規品を買えって?
本当ならそうしたいですとも!!でも高いんだ…とても今の財政状況では無理…
いつか状態が回復してお金に余裕ができたら買いたい。コレクションとしてでもいいから買いたい。死んだときには一緒に火葬してほしい。



というのも今は空想の域を出ないので、技術を詰め込んだ利器に頼らせて頂きたく…。いやはや大変な試みですね、サイバーガジェットさん。



レトロフリークもそこらの互換機に比べれば高価な代物ですが、純正品でハードを揃えると思えば圧倒的に破格。しかもゲームプレイだけでなく、安心かつ便利な機能も多数搭載!!これはもう、レトロゲーマーなら一度は検討して頂きたいと、声を大にして申し上げます。




安心安全かつ進化した機能

レトロフリーク1台で11種類のゲームソフトを遊べるというだけで夢のような作品なのに、加えてさらに活気的な機能を搭載した最新の互換機。では主にどんな機能が付いているのか?ご紹介していきましょう!




1.セーブデータを本体に保存

レトロゲームのデータ情報は、カセットに直接書き込まれるのがデフォルトです。カセットさえ持ち運べば、どの本体を使っても同じデータが遊べるという身軽な仕様!


ですが、本体との接続エラーでデータが消えてしまうことも多く、そもそもデータを維持するのにバッテリーの寿命がありました。(内臓のバッテリーが切れてしまうと、カセット内にセーブすることができません!)(知らなかった)



そんな過去の限界、脆弱性をカバーするのがレトロフリークの本体セーブ機能!!最大のメリットと言っても過言ではありません。



ゲーム本体でセーブデータを管理できるとなれば、カセット内のセーブ機能は不要になりますよね。カセット内のセーブ機能が生きていようが死んでいようが、全くもって関係ないということです!!



これによって、電池切れや接続エラーによるデータ消失のリスクが解消されます。かなり有益な進歩ではないでしょうか?絶対的な安心感。是非感じて欲しい。



また既にバッテリーが切れてしまったカセットでも、これまで通りにセーブを活用して遊ぶことができます。今持っているカセットが未来永劫現役として活躍できるなんて…夢のような話じゃないですか!!!



特別な操作などは一切なく、いつものようにゲーム内でセーブするだけでOK!本来の操作感そのままにセーブの安全が保証されるなんて……(๑oдo๑)(絶命)



しかも!それだけではありません!
カセット内のデータを本体に取り込むことも可能!!今まで積み重ねてきた時間と記憶が、これから先に抹消されることはないんです!!えぇ…!!!!


思い入れのあるゲームと、思い出のデータ…その両者を守りながら未来へと繋げていく。理想的な過去と現在の共存ですね!?!?





2.ゲームデータのインストール(microSD使用)

レトロフリークでは、microSDの併用によって、接続したゲームのインストールまでも可能。つまり、インストール以降はカセットがなくても遊べちゃう!スゴ!!


インストールの際にはカセットの接続とmicroSDの併用が必須ですが、一度インストールさえしてしまえば、レトロフリーク本体がオリジナルの宝箱になるってことですよ!高まりしかない!!




お手軽に遊べるだけでなく、カセットの傷みや劣化を防ぐ意味もあり、大切なゲームを労わることにもなります。遊ぶ遊ばないに関わらず、宝物はできるだけ傷付けずにおきたいですよね。そんなゲーマーの愛情をサポートしてくれる機能でもあるんです。ありがとう。



※microSD:256MB〜2GB
 microSDHC:4GB〜32GB のみ対応。
(microSDXCは非対応です!)
※ゲーマーシップに則って、正しく活用しましょう!




3.周辺機器が充実

本体だけでも11種類のカセットを網羅するレトロフリークですが、周辺機器を使えばさらに幅広く!さらに当時の趣を楽しめる仕様に!




・対応ソフトの拡張・
本体とは別売りの機器で、2種類。それぞれを揃えた場合、全部で15種類のゲームソフトをレトロフリークで遊べるようになっちゃうんです!


【ギアコンバーター】税抜7,000円
@ゲームギア(カートリッジ)
Aセガ・マークIII(カートリッジ/マイカード・マークIII)
BSG−1000(カートリッジ/マイカード/オセロマルチビジョン用カートリッジ)


【NESカートリッジコンバーター】税抜2,000円
・Nintendo Entertainment System(NTSC/PAL)



・コントローラーの拡張・
レトロフリークには専用のコントローラー(USB接続)が付属しており、どのゲームにも使用することができます。それだけでなく、PS3および4の純正コントローラーなどUSB接続のコントローラーであれば、いずれも接続が可能。


ですが、レトロゲームを愛して止まないプレイヤーであれば、当時のフィット感で楽しみたい!なんて方もいるのでは??そんなあなたにオススメしたいのが、レトロフリーク・コントローラーアダプター!!各種ゲーム機の純正コントローラーを接続して使用することができます!!






【コントローラーアダプター】税抜6,000円
@AV仕様ファミリーコンピュータ コントローラー端子
Aメガドライブ コントローラー端子
BPCエンジン コントローラー端子
Cスーパーファミコン コントローラー端子
Dファミリーコンピュータ エキスパンド コネクタ



またゲームセンターガチ勢には、アーケードスティックまで開発(税抜14,800円)。いやスゲーよ…サイバーガジェットさん…。頭上がんないよ…。




4.高品質な映像と音声

レトロフリーク本体は、HDMI接続でテレビへ出力します。高解像度のテレビにも対応できる上、映像自体も自動で高画質にしてくれるという画期的なお仕事!音声についても同様です。


8bitや16bitのレトロ感はそのままに、クリアな状態で楽しめるということですね!


またレトロフリークの設定如何では、お好みの映像やサウンドモードにセットすることもできます!より快適に、レトロゲームが遊べちゃいますよ!



5.便利な機能

現代に生まれたレトロフリークには、現代的な便利(チート)機能が様々に搭載されています。レトロ好きとしてはさほど重要な部分ではないかと思いますが…?


圧倒的に効率を高めてプレイすることができ、レトロ初心者や日々忙しい方にも対応!レトロゲームのハードルがぐっと下がります。



【クイックセーブ機能】
ゲーム中、いつでもどこでも好きな場所で中断セーブをすることができます。再開は、その画面から。カセット自体の機能とは独立しており、どんなセーブ形態のゲームでも一時保存が可能です。


レトロゲームにはセーブ機能がなかったり、鬼畜なタイトルバックがあったりと心折設計が多いですが、クイックセーブを使えばなんのその。単純にクリア画面を目指す、エンディングまで辿り着く、という意味では有用性は高いでしょう。


しかし、レトロゲームはその鬼畜難易度が特徴であり魅力でもあります。レトロゲーマーとしては、邪道と言わざるを得ない…対抗していきたいですね!



【ゲームの高速化・スロー化】
やり直しの多いレトロゲームでは、重複部分に多大なる時間を費やすこともしばしば…。スキップ機能など当然なく、ひたすらに等速でリベンジするしかありませんでした。


しかし、レトロフリークを使えばどこ吹く風!高速化によって無駄を省くことができます。またスロー化を使えば、コンマ1秒を争う激ムズ案件にも活路が見出せるかもしれません。




その他、細部に渡るカスタマイズが可能ですが、細かすぎて素人には分からなかったので割愛…。気になる方は調べてみてくださいね!





おわりに

レトロゲームをこれから先もまだまだ遊びたい!生涯現役だ!そう思う方にはうってつけのゲーム機材。


古いだけにどうしても不安定で脆さの目立つレトロゲームを、しっかり補強してくれます。それでいて味わいや操作感はそのまま!痒いところに手が届くとはこのことか…まったく素晴らしい。


「データを守り、ソフトを守る」という意味でも、嬉しい選択肢だと思います。ゲーマーにとって、ゲームデータやその思い出はかけがえのない財産です。現代の技術を借りて、古き良きをあたためていきませんか?



これでまた、コレクト欲が刺激されちゃったよ!
手元にあってもできない…そんなリスクとはオサラバだーっ!!!°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖
欲しいものは、欲しいだけ集めていい!!




ありがとう、レトロフリーク
レトロゲームでお悩みの皆様へ、ご検討してみては?
では今回はこれにて!(*゚ο゚)ゞ

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感想(18件)

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2021年04月07日

ゆめにっき 考察まとめ(深層部)。



こんばんは、憂です。('-'*)
いよいよゆめにっき考察も、大詰めですね。
火星さん.png



・地獄
・火星
・窓付き
・エンディング



今回はこちらの考察と、そこから考えさせられた物事、そしてプレイ全体を通した私自身の記録等々まで含めて、ここにしたためていきます。よしなに…。





地獄

真っ赤な背景の果て無き迷路。ぐわんぐわんと脳を揺さぶる重低音が延々続いています。この場所を長く彷徨い続けていると気分が悪くなりそうなので注意。出入り口は数ヵ所、決まった世界と行き来ができます。


とにかく道、道、道の迷宮で、入り組んだ道筋の全貌はまるでQRコードのよう。しかしそのモザイクがタイトルの「ゆめにっき」を描いているとも言われ…ここが夢の中枢なのかと思わせます。


その名も「地獄」。このゲームの中で、プレイヤーは窓付きの地獄=現実を見ているのかな。地獄が他の世界と繋がっているところから見ても、ここが窓付きの世界にとって集約される場所と言えそうです。





オブジェクトとしては、

・発狂鳥人間
・自販機
・首なしのひとつ目

…くらいかな?夢であり現実であり、自分自身でもある「ゆめにっき」の要素が顔を覗かせています。





湖回廊

地獄から行けるエリア。湖回廊には2つのマップがあり、ひとつは別の世界から繋がっていますが、もうひとつは地獄からしか行くことができません。


水面に掛かる桟橋のマップで、水面には謎の生物が漂っています。が、特別恐ろしい印象はなく、どことなくもの寂しいようなひっそりとした空間。



地獄以外では、腹の中のマップ→湖回廊→下水道と繋がっています。腹の中からは「釣り人」を介してワープし、釣り上げられるように桟橋へ。


腹の中も湖回廊も、共に窓付きの内部を表す世界に見えますが…釣り人の存在がそのバランスを取っていたのかもしれませんね。ジリジリ渦巻く負の感情と、黄昏や諦めのような静かな心。どちらも前向きではないにしろ、動と静の意味では、バランスが大事ですね。




ふとる

湖回廊でGETできるエフェクト。桟橋の端で何かを猛然と食べ続けている細身の巨人に触れ、獲得します。食べることはもちろん、その人自身の細さにも意味がありそうです。




考えられる説としては2つ。

@欲求
A衝動


いずれにしても、食への執着が表れているものだと思います。飢餓状態にあるか…もしくは摂食障害とか。



個人的に感じたのは、後者の方です。食べても食べても満たされない…それと同時に痩せたいという気持ちも表れているかもしれません。だとすれば、摂食障害(たとえば過食嘔吐など)に発展していることまで考えられます。



前者を取れば、食事を満足に与えられていない=虐待と受け取ることもできますね。細すぎる巨人の姿は、やせ細った現実の姿なのかも。





夢の深層(ベッドの先)

夢の中では、窓付きの部屋以外にもいくつかのベッドが点在しています。それぞれ潜ることができ、確率でワープが発生。


ワープ先はどのベッドも共通で、長い長い下り階段へ出ます。下りた先にはデパートへ続く扉と、炎が燃え盛る通路の2ルート。デパートは先に紹介したデパートエリアと同じですが、ベッドから行った場合には100%で屋上へのカラーコーンが撤去されています。




宇宙船

ベッドの先にしかない、セコムマサダ先生のいる空間。奥には大きなベッドがあり、確率でイベントが発生します。地球という住処を飛び立った宇宙船は、窓付きにとって解放への希望だったかもしれませんね。




セコムマサダ先生

「先生」と呼ばれているだけあって、おそらくは大人、そして男性だと考えられています。


見た目こそ若干特異ではありますが、窓付きに危害を加えることもなく、話しかければ声を返してくれる存在です。少なくとも安全な相手と認識されていたのではないでしょうか。


宇宙船に乗って空を旅しているあたり、窓付きにとっては別世界へと連れて行ってくれる存在だったかもしれません。不思議で、未知なる可能性があったかも。窓付き自身を変えてくれるような存在だったとも考えられます。



ゆめにっきの中では珍しく、表情が豊かなのもひとつの特徴。包丁を持つ窓付きに対して後ずさりをしたり、状況に応じて声色が変わったりなど、人間らしさを感じさせます。故に愛着を感じやすく、人気を博すキャラクター。無論、私も好き。




墜落

宇宙船奥のベッドに潜ることで起きる、確率のイベント。ベッドに潜る→部屋が暗くなる→墜落という流れで発生し、このことから一定のドラマが考察されています。




まずひとつに、ベッドに潜るということ。
ゆめにっきにおいては珍しくない挙動ですが、宇宙船のそれに限っては入った時の膨らみ方が違います。他のどのベッドに入る時よりも、大きいんです。


これが意味するのは、「1人ではない」ということ。おそらくは、セコムマサダ先生と一緒なのではないかと考えられています。




そしてふたつめに、部屋が暗くなるまでの時間
基本的に窓付きはベッドへ入るや否や別の世界へと渡っていきます。現実から夢へ入る時でさえたったの3秒ですよね。


それが、宇宙船のベッドに限ってはじっくりと待たなければ暗く落ちていきません。何故か?



考えられる意味は、「眠るまでに時間が掛かっている」ということ。つまり、ベッドに入ってから入眠するまでの間に何らかの行為があるということです。




そして最後に、墜落
これは、窓付き自身の衝撃やショック…もしくはもっと具体的に、「堕胎」と見る説も多いです。本来望まれたその場所ではなく、予定外に堕ちたもの…とすれば、濃厚に考え得る推察ではないでしょうか。


一連の流れからして、非常に説得力の高い見方だと思います。それほどまでにメッセージ性を感じさせる、インパクトの強いイベントなんですよね。窓付きの心身に大きな傷を残した出来事、その象徴だろうと思っています。




火星さん

宇宙船が不時着した惑星――火星の奥に佇むキャラクター。「こびと」のエフェクトがなければ、会いに行くことはできません。


悲しげな物語を感じさせる音楽に、打ち捨てられたような寂れた空間。その奥にひっそりと立ち、ただただ静かに涙を流し続けています。


語らずとも多くの背景を思わせる、悲しくも魅力的な存在ではないでしょうか。考察班の中でも、かなり積極的に広げられています。




火星さんの表す意味としては、


@死に分かれた胎児
A窓付き自身の心


とする説が有力。過去には前者の方で解釈していた私ですが、今回のプレイないし考察では後者の見方もなるほどと感じています。


どちらの説にしても、窓付きが妊娠から堕胎を経験した故に生まれた空間である可能性は高いでしょう。宇宙船の墜落イベントから、その事実は免れない気がします。




前者においては、火星さんそのものを「胎児」とし、悲しみの空間は胎児の抱える悲しみを表していると解釈します。母親に会えなかった寂しさややりきれない気持ち、無念や未練のようなものがありそうです。



火星さんを胎児と見る根拠としては、

・こびとしか通れない入り口
・空間を取り巻くノイズ
・不完全に見える姿かたち。

このあたりでしょうか。



こびとしか通れない入り口は、さながら産道を思わせます。産道から外へ出ることが叶わぬまま、堕ちてしまった胎児…なのでしょうか。


空間を取り巻くノイズは、胎内と考えることができます。どこかで聞いた話ですが、お腹の中にいる間、子どもにはビニール袋をクシャクシャと鳴らしたような音が聞こえているらしく…。


そして不完全に見える姿かたちは、人間になりかけた命――胎児の象徴。まだ人の形を成していないその段階で、火星さんの命は途絶えたのかもしれませんね…。



以上の点を考慮すれば、火星さんを胎児と見るに違和感はそれほどありません。火星さん自身の空間でありながら、窓付きとしても罪悪感や深い悲しみを滲ませた空間と言えるでしょう。



しかしながら、後者の説も負けず劣らずの存在感。大元の出来事は同じと考えられるので、上記それぞれの点については同じ解釈でも相違ないはず。



唯一、火星さんを窓付きの心と見る根拠としては、「包丁で刺したときの傷」です。ゆめにっきにおける基本的な包丁の効果は抹消ですが、火星さんに関しては死に絶えることがありません。



涙は止まることなく、消えない傷だけが残ります。



それは、傷を抱えてなお生き続けている窓付き自身とも捉えられないでしょうか?そしてその傷は、癒えることがない心の傷。


だとすれば、窓付きが抱える心の傷は死に至るほど強烈であり、既に何度も崩壊を重ねているとも考えられます。



窓付き自身が包丁で傷を付けているところを見ると、あらゆる物事において自分を責めているかもしれませんね。他人を責めることができないのかも…?優しすぎる性格ゆえか、それとも歪められた感覚のためか。



自分で自分を傷付けるようになった時、人は生きる力を失います。「自分を守れるのは自分だけ」という言葉があるように、自分は自分にとって最後の砦。

それさえも牙を剥くのであれば…あとは無防備に削られていくだけです。消えてしまうのも時間の問題ですよね。そんな状態で、どうして「生きよう」と思えるでしょう?




火星については夢の最深部とも呼ばれていて、窓付きの根本・本心の領域だと考察されます。窓付き自身が殺し続けてきた心の姿が、火星さんなのかもしれませんよね。


いずれにしても、火星という空間、火星さんの存在が窓付きにとって重篤な悲しみの記憶であることは間違いなさそうです。同時に、神聖かつ窓付きにとって大切に思う世界なのではないでしょうか。




【個人的な見解】
火星さんに関する考察はどれも安定的であり納得に足るものですが、個人的には後者の「窓付き自身」と見る説を提唱したいです。


が、その正体はさほど重要でなく、存在そのものに感じる何かこそ大切だと思っています。おそらく火星さんの空間は汚れのない、純粋な悲しみの世界。傷つき、やり場を失った感情の末路ではないでしょうか。


だとすれば、その傷を負った誰かは、とても綺麗で優しい人だと思います。相手を思いやってこそ傷付くこともあるだろうし、狂った世界の中ではまともな人ほど苦痛を伴うという持論もあります。


頑張ってるから疲れるし、真剣だから傷つくし…負の要素って、必ずしも良くないところから生まれるものではないと思います。


それを信じているからこそ、陰のある人って放っておけないしそれだけでなんか好感持っちゃうというか。負の感情が暴走しちゃうのも、大丈夫だよって言ってあげたくなるね。


窓付きはきっと1人で頑張りすぎたんだろうし、そうせざるを得なかった。何もできなくても、せめてそばに寄り添ってあげられたら…そう思います。





窓付き

ゆめにっきの主人公。胸元に描かれた模様から、その名前が定着したようです。思うにこれは、心と外を繋ぐ窓なのではないでしょうか。そして、窓付きの窓はモザイクのように霞んでいます。


つまり。窓付きの心は誰にも見えず、自分にさえも分からなくなっているということなのかもしれません。



また窓付きの由来には、「行くとダメ(ikutodame)」を反対に読んだとする説も。現実の世界に強い拒絶を表していることが読み取れますね。




窓付きの部屋

冒頭にお話した部分ですが、これまで見てきた夢の内容を踏まえて、皆さんはどのように考えますでしょうか?



@閉じ込められている
A自分から閉じこもっている



この2つは似て非なる性質であり、窓付きの意思がどこにあるかを決定的に分ける要素です。この部屋に限らず、夢の至る部分に影響する考察となるのではないでしょうか。




「閉じ込められている」というのは、つまり監禁されているということです。父親からの虐待を思えば、家庭内で監禁状態が生じていることも不思議ではありませんよね。窓付きの人権が徹底的に否定・抑圧された世界観となります。



後者に関しては、窓付き自身が外の世界を拒絶し殻に篭っている状態。過酷な現実が押し寄せ、自覚し、苦悩し、希死念慮が渦巻く世界観と言えるでしょう。





【個人的な見解】
2つの可能性を見た中で、私としては「出たくても出られない」のと「出たくないのに出なきゃいけない」という八方塞りな状況を考えました。窓付きにとっては、どちらの状況も同時にあって、そのどちらにも救いがなかったんじゃないのかな。


だからこそ、終わらせるために死を選んだ。幼い少女をそこまで追い詰める、現実とはあまりにも残酷なものです。





エンディング

「自殺」という形で終わる窓付きの生、ゆめにっき。窓付きが救われるための手段として、それが唯一だったのかはわかりません。


ですが、そこにしか希望がないと思うのは、切迫した精神状態であれば当然のことでもあります。窓付きにとっての救済は、ここにしかなかったのではないでしょうか。客観的な立場から見ても、そう思います。


皆さんは、これをどのように受け止めたのでしょう?
ここからは、エンディング=窓付きの自殺について考えを深めてみます。




自殺は悪か?

まずひとつに、「自殺は悪なのか」という点です。


一般論としては、神に与えられた命、親から授かった命を自ら絶つなんて罪深い…のかもしれません。この時点で私は若干の違和感を覚えなくもないのですが、言わんとしていることも分かるので、難しいですね。


ただはっきりと言いたいのは、「自殺は悪ではない」ということ。仮に命を絶つことが悪いのだとすれば、それは本人ではなく周囲の責任だと思います。


本当に悪いのは自殺そのものではなく、自殺に及ばせた環境や経緯なのではないでしょうか?自分を削りながら生きていくだけの世界なら、むしろ続けることの方が間違っている気がします。

もはや自分のものではなくなった人生に、否定を示して悪いことなんてあるでしょうか?



私個人としては、窓付きが何を選んでも正解だと思うし、肯定したいです。死を考える人にとっては、それが唯一の救いだと思うから。そしてそれは、決して本人ひとりだけの問題じゃない。


と言っても状況はそれぞれですから一概に言えませんけど…自殺がどうこうっていう議論はそろそろ終わって欲しいね。背景とか過程を見れば、そもそも「自殺」だなんて一括りに考えられないと思うんだ…(※個人の意見です)。





自殺エンドは幸せなのか?

「死=BAD」と考えるのはごく普通のことで、虚無を生む結末に肯定的な感覚はなかなか得られないと思います。しかし、これを解放への手段と見れば、ハッピーエンドと考えることもできなくはありません。不幸中の幸い程度ではありますが…。



要は、「生きることこそ地獄で、死ぬことだけが幸せの形だった」という考え方。それを考えさせるのがひとつのテーマだったりするのかな?



とは言え、魂という概念を抜けば、そこに救いはないとも思います。苦しいまま打ち切られた人生は、「哀しいもの」になってしまうから。生きてさえいれば可能性があるというのも、間違いではないし。

世間的には「自ら死を選んだ可哀相な子」としか評価されないだろうし、それも不本意ですよね。自殺を選んだ本人は、本来の自分を見失いながらも苦しみ抜いて生きていたのに。どれだけ他人を思いやって努力をしても、同情や哀れみしか残らない。



そう考えれば、生きている方が得な気もしてきます。ただそこで思うのが、幸せの可能性なんてどう信じればいいのか?ということ。だって未来の可能性というのは、未知数で誰にも予測ができません。努力の有無に関わらず。



そんな不確かなものを頼りに、どこまで頑張れるでしょうか?確証のないものだけで、あらゆることに耐え切れますか?生きてて良かったというのは結果論に過ぎず、特別に説得力があるとは思えません。



見えないものと見てきたものとでは、その重みが違うんだから。



偏見ゴリゴリの殴り書き状態ですが…つまるところ、どっちを選んでも本人にとっては正解だろうということです。本人以外に、その選択を否定する資格なんてありませんよね。



願わくはその先に、その人の幸せがあってほしい。ですね。






おわりに

何一つ説明のないこのゲームでは、そのあらゆる部分にあらゆる可能性があって、限りない広がりがあると思います。答えがないから終わりがない、底なし沼のように深い世界です。


決して明るい世界観ではありませんが、人間の業を考えさせてくれるという意味では、とても良いゲームなのではないでしょうか。せっかく謎めいているんだから、考えないともったいないですね。


もちろん、全てを察するのは難しいです。というか、答えのないものを察するというのもおかしな話…?なので、誰かの意見をとっかかりにしながら紐解いていけたらいいんじゃないかな。



単純に夢の中を歩くっていう楽しみ方も、ありだと思います。どんなゲームをとっても、楽しみ方なんて人それぞれですから。それを共有していく中で、いろんな発見があったり深みを感じていけたら、また楽しいのかなって思いますよ。




私はゆめにっきを通して、固定観念というものを再確認しました。物事にはいろんな可能性があって、いろんな見方考え方があるんだなと…それが面白かったですね。


またその中で、自分の感覚について考えさせられることも多かった。一般論や可能性を探すのはそう難しくないとしても、自分の中に感じるものを見つけるのは簡単じゃなかった。


見つけられたとしてもすごく曖昧だったりして、それをなかなか表現することができなかったりもしました。自分の中のことが、一番不確かだったかもしれません。



窓付きを通して自分を省み、感覚に働きかけ、こうして表現に問いかけることもでき…改めてゲームから自分自身を考えさせられた気がします。



長い長い付き合いになりましたが、なんだかとても不思議な時間でした。そんないちプレイヤーの戯言にここまでお付き合いを頂きまして…感謝の気持ちをここに。挨拶として。



暗く重たい世界観ではありますが、だからこそ辛い気持ちに優しくなれるような、そんなゲームです。自分の感覚を再認識できるかもしれません。




あなただけのゆめにっきを、見つけてみてくださいね。



では今回はこれにて!(*゚ο゚)ゞ
posted by at 23:20| Comment(4) | TrackBack(0) | レポート

2021年03月28日

ゆめにっき 考察まとめ(後半)。


こんにちは、憂です。('-'*)
前回に引き続き、ゆめにっきの考察を整理・紹介していきます!
ポニ子.png

今回は扉の世界の後半、壁画の世界〜森の世界まで。よろしくどうぞ!
(2022/03/21 追記:下水道、バラック集落)




壁画の世界

どこかの民族風な壁画が点在するフロア。やや神聖にも感じられる場所ですが、考察の材料には乏しくほとんど手が付けられていません。


ただし、ここに置かれた「ロングヘアー」「ブロンド」のエフェクトには一定の解釈が生まれています。




ロングヘアー・ブロンド

どちらも窓付きの髪型を変化させるエフェクト。変身願望の表れではないかと言われています。髪型でイメージチェンジする人がいるように、窓付きも「自分を変えたい」と思っていたのかもしれません。

追記:髪と同じくらい全面的に描かれている口について、「文句」や「陰口」など負のイメージがあるのでは?とも思いました。

変わりたくても変われない、そんな理由がそこにあるのかもしれません。



血だまり

髪エフェクトの近くに広がる血だまり。エンディングで見られるものと同じで、窓付きの死を表しているのでは…とも考えられます。


ただロングヘアーやブロンド付近のものについては重く捉えすぎず、変身願望の裏付けとして見る方が無難かな。今までの自分を殺し、新しい自分に生まれ変わりたかったのかも。変身願望って、要はそういうことですよね。




ウンコヘアー

場所は違いますが、髪型に関するエフェクトとしてもうひとつ獲得するもの。そしてここにも上記と同じ血だまりがあります。


状況としては似たようにも見えますが、その実は全くの別物ではないでしょうか。というのも、ウンコヘアーの効果に「ハエがたかる」というマイナス要素があるからです。


嫌がらせ、それも具体的な経験が絡んでいる可能性まであります。とすれば、ここに限って血だまりが表すのは概念的なものではなく、もっと実体のあるものだったと言えそうです。「自殺を意識した」もしくは、「心が死んだ」ような…。




下水道

壁画の世界から繋がるフロア。現実との関連性が低く、解釈の曖昧な領域です。さすがに下水道へ入るというのは現実的ではなく、窓付きにとってもイメージから関連付けられた架空の場所に過ぎないかもしれません。

暗くてじめじめしていて不気味、なおかつ不衛生で不快…そんなイメージかな。正体不明の生物や刺しても死なないスライムなど、自分の力が及ばない何か、得体の知れない不安や恐怖を表していた可能性もありそうです。


【追記】コメントにて頂きました!ありがとうございます!
下水道のマップについて、「工場」「製鉄所」のイメージを水道設備などに置き換えた世界ではないかという考察を頂戴しました。壁に掛けてある絵は、そこで障碍を負った人たちを表したものだろうと。その絵が表す表情や体の形状には、その要素が見受けられるのだそうです。

たとえば、体の形状。
ぐちゃぐちゃになっているのは、機械に巻き込まれた痕。溶け出しているようなものは、アルカリ性の洗浄液によるもの。工場で起こり得る災害に合致するというわけですね。また片腕を挙げている様子に、"障碍"というものを強く感じたそうです。

また「工場」という考察からは、「バラック」への関連も出てきています。(バラックの項目にも追記あり)
ゆめにっきに登場するバラックは、工場で障碍を負った人々の集落なのではないかということ。


そしてこの一連の流れには、貧困・暴力・恐怖・死のイメージが紐付いている。窓付き自身に直接の関係があったかは分かりませんが、私としてはそこに共鳴するものを見たのかもしれないと感じています。その世界の中に、自分を見たのかもしれませんね。


この辺りは私に全く見識なく想像も付きませんでしたが…まるでピッタリと当てはまるようで、驚いています。恐ろしいことですが、否定はできないというか…。視界の片隅にあるようで、何も知らないままの世界でした。ゆめにっきの中に留まらず、私自身にひとつの世界が広がったような気がしています。

貴重なご意見・情報、本当にありがとうございました!ゆめにっきの中にある世界の数々と、まだ見ぬ現実の世界に驚かされつつ、感動を覚えます。本当にありがとう。


腹の中

下水道の先に広がる世界。何者かの口から入る場所ゆえに「腹の中」なのか、あるいは窓付き自身の「腹の中」―――本音の中なのか…どうなんでしょう。


暗く重たくギスギスした空間で、後者だとすれば窓付きの精神状態をいたく考えさせられますね。




雪の世界

ゆめにっきの中では珍しく、穏やかで可愛くも綺麗な世界。考察はほとんどされていませんが、そこまでマイナスなイメージはなさそう。


ただ寒さという要素に、心的な心細さを解釈している説はありました。確かに、一理ありそうですね。とは言え、個人的にはそこまで悲観している部分ではないような気がしています。




かまくら子

何の反応もなく、ただひたすらに眠っているだけの少女。不穏なゆめにっきをプレイしていればむしろ安心感さえ覚える存在ですが、考えれば考えるほど、そうではないかもしれません。


と言うのも、話しかけても反応が無かったことについて「窓付きの状況に気が付かない」もしくは「見てみぬフリをしている」とも考えられるからです。


よく言えば、中立を保っていた人物。窓付きにしてみれば、寂しい気持ちはありつつも、恨みや敵意を抱く相手ではなかったんだろうと解釈します。夢の中で人間の形をしている時点で、大きな障害ではなかったんじゃないかな。


ただ、プラスでもなかったという結論にはなりそうです。




浅瀬

ピンク一面の夢色世界。一見ふわふわして可愛らしいようにも見えますが、どこか不安定で崩れてしまいそうな危うさも感じられます。


その不穏さが、先に待つポニ子とウボアの展開を予兆しているのかもしれませんね。窓付き自身、どこかで感じ取っていた可能性も…あるいは。




ポニ子

浅瀬の家?に居る女の子。可愛らしい部屋に窓付きと同じくらいの背丈、ごく普通の女の子らしい容姿をしています。

しっかり人間らしく描かれているところを見ると、窓付きにとって近しい相手かつ前向きな印象を抱く相手だったのではないでしょうか。



しかし、ポニ子との関係は決して穏やかではありません。部屋のスイッチを消すことから、その世界は一変します。部屋の至るところに顔が浮かび上がり、少女の姿は不気味な物体へ…




ウボア

ポニ子の部屋の電気を消すことで表れる何か。ポニ子の姿が消え、代わりのように表れるウボアは、ポニ子と表裏一体の関係にあると考えられます。


では、具体的にどのような関係があったのでしょうか?これには大きく2つの説が見受けられました。




@窓付きの子ども(親子説)
A窓付きの友達(友人説)




【親子説】
ポニ子を窓付きの子どもと解釈する一説。浅瀬のマップを窓付きの胎内とし、そこから繋がって、ポニ子を窓付きの胎児と見ます。この場合にウボアが表すのは、堕胎。


堕胎によるショックやポニ子への罪悪感のようなものが、あの絶望的で恐ろしい空間を作り出したのかも?



【友人説】
ポニ子について、もともと窓付きの友達だったと見る一説。それが、ふとしたキッカケで恐ろしい何かに逆転してしまった…と解釈します。

考えられる可能性としては、「ポニ子が窓付きを裏切った」もしくは「窓付きがポニ子を裏切った」という2つが有力でしょうか。



この2択であれば、個人的には前者かなと思います。ウボアの笑っているような表情を見ると…悪意がありそうで。ウボアに変わる瞬間の衝撃や恐怖感を取っても、「窓付きが裏切ったことによる罪悪感」では足りないんじゃないかな…。




【個人的な結論】
いずれの説にしても衝撃的な事件があったことに変わりなく、可能性としては考えられそうです。が、個人的なところを言うとすれば、友人説の方が馴染み良いような。


というのも、ポニ子の容姿があまりにも窓付きと並んでいるから。胎児とするにはあまりにも、輪郭がはっきりしすぎているように思います。先々の成長を思い描くにしても、あそこまで具体的にイメージを作り上げるのは不自然じゃないでしょうか。故に、友人説を推します。



また個人的な見解にはなりますが、ウボアに触れたときのクシャ現象について「裏切った相手への拒絶」、「裏切られたことへの否定・反発」ではないかと推察しています。現実に拒絶を示したというよりは、夢の中ではせめて対抗したい…そんな気持ちなのかなと。



そしてウボアからワープする白黒の世界…これは文字通り窓付きの何かが色を失ったものと捉えます。終わりのないループにはまり込むのも、絶望的な状態に迷い込んだと言えそうです。




ちなみに…
ポニ子がウボアに変わってしまう背景についても諸説ありますが、ここは何とも言えません。もともと窓付きを疎ましがっていたのか、それとも鳥人間たちに感化されたのか…可能性はどちらも考えられます。

ただ窓付きの立場からそれを特定することはできないし…断定しなくてもいいのかなと結論付きました。




ポニ子とウボアに関してはインパクトが強い分、色んな世界観が解釈されています。どれが正解ということはなく、自分にどう見えるかを大切にしていきたいですね。





暗闇の世界

エフェクト「でんとう」を使うことで始めて歩けるフロア。お先真っ暗の絶望か、暗中模索のような不安感か…




包丁

暗闇の世界でGETできるエフェクト。唯一他のものに接触できる効果を持ち、相手を消し去ることができます。


安直に「攻撃性」と見ることもできますが、消し去ることで「解放されたい」という願望を表しているとも考えられますなかったことにしたい、過去を否定するための破壊衝動。

それは極論、自分自身を消し去ることにも繋がります。全てを消し去りたいと思うとき、自分さえ消えれば全てが消えると気付くから。



包丁は、窓付きにとって最後の意思であり、最後の叫びだったのではないでしょうか…。




ぜんまい通り

暗闇の世界から繋がる世界。山菜のぜんまいから名を取っているのか、それらしい植物がうっそうと生い茂っています。




ピクニック広場

ぜんまい通りのどこかにある空間。鳥人間たちがお弁当を持ち寄り、音楽に合わせてダンスを踊り、ピクニックを楽しんでします。

特徴的なのは、その中へ入ることができないという点。ぜんまいが邪魔をして、窓付きは広場へ足を踏み入れることができません。



ここから考えられるのは、「仲間はずれ」や「無関心」ではないでしょうか。鳥人間たちの意図的な村八分はもちろんのこと、窓付きのことなどすっかり忘れて楽しく遊んでいる…とも考えられました。


どの世界においても加害者というものは、自分のしていることの重みを知りません。対象のいない空間では、無邪気に自分の人生を謳歌しているものなんです。そんな無神経さが、ピクニック広場からは感じられました。



窓付きはこれに対して、どう思っていたのでしょう。優しい人こそ、被害に遭っても相手を責められないものです。




タオル

ぜんまい通りから荒野にかけてGETできるエフェクト。効果から見るに、窓付きの身を守るものだったと見て良さそうです。


問題は、タオルに包まれなければならなかったという状況。寒さを凌がなければならなかった、その手段がタオルしかなかった、ということから、暖を取らせてもらえないような嫌がらせがあったと考察されています。


ゆめにっきの全体像からすれば、こうした解釈も確かに説得力がありますが…私としては、あまり悪い方向性に固執して考えたくはないなぁとも思ったり。


ただ窓付きにとってタオルが物理的な「冷たさ」の象徴だった可能性は否定しきれません。くしゃみもしてたしね。




温泉さん

荒野にぽつんと佇む建物の中、温泉に浸かっている生物。情報が少なく考察にもバラつきが見られますが、「心臓」や「動脈」、「へその緒」、「胎児」等々いずれも命に関連し、砂漠の中の水源と言う意味でも、生命力を意味する場所かもしれません。


特徴的なのは、温泉さんを刺したときの変化。温泉さんは包丁で刺しても消えることなく、体の色が赤から青へと変わります。ポンプのような動きは止まり、冷たくなった亡骸を思わせました。



思うに、温泉さんは窓付きがイメージする「命」そのものではないでしょうか。窓付きには、実際に命を奪ってしまった経験があるのかもしれません。その瞬間のイメージを温泉さんが表しているという、ひとつの見方。

そこまでいくと考えすぎかもしれないけど、生命という部分は納得できますね。それ以上でもそれ以下でもないのかな。




空中庭園

ぜんまい通り→荒野から行ける長い長い階段の先、公園のような空間。先には崖があり、夜景とUFOを見ることができます。


このUFOがセコムマサダ先生の宇宙船なのかどうか…個人的に気になってはいます。たとえば自由で未知数なUFOに憧れる部分があって、セコムマサダ先生の中にも、同じような性質を感じたとか…それが夢の中で繋がった…的な。


少なからずUFOという共通点の中に、何かしらの意味があるような気がしています。崖横の建物に咲く白い花の音、あれもセコムマサダ先生を思わせたりして。



あるいは逆にUFOがセコムマサダ先生の象徴で、窓付きが夜の公園ないし公衆トイレでセコムマサダ先生を思い浮かべたとも考えられます。

だとすると、窓付きは夜の公園で心を落ち着かせる必要があり、セコムマサダ先生に覚える安心感をそこに植えつけたのかもしれない。

でもその先は、コンクリ廃墟…。うーん…しかし…




コンクリ廃墟

空中庭園から繋がる世界。名前の通り殺風景で、命の息吹を一切感じさせません。窓付きがたどり着いた虚無か、感情の欠落など表しているのでしょうか。




おばけ

コンクリ廃墟でGETできるエフェクト。三角の布を額に巻き、窓付きは幽霊になってしまいます。

見たとおり、窓付きの何かが死んでしまった可能性が高いです。あるいは、死んだ者のように扱われていたのかもしれません。




バラック集落

荒野からたどり着ける世界。バラックというのは空き地や被災地、焼け跡などに建てられる仮設の建造物のことで、本来は駐屯兵のための細長い宿舎を指すものらしいです(wikipediaより抜粋)。

つまり、ゆめにっきにおけるバラック集落もまた何らかの被害を受けた集落であることが推察されます。実際、戦後の日本を表していると考察している説も見られました。


だとすれば尚更、質素で困窮した空間だと考えられますが、殺伐とした空気はありません。むしろ人間の暖かい部分が見えるような気さえしました。


お互いに支え合って生きている人たちの、素朴なあたたかさ、人間の良心を表しているのかもしれません。でもそれは窓付きの世界ではなく、何か別のところに見た世界ではないでしょうか。それこそ戦後の日本だとすれば、学校の授業やテレビか何かで見たのかも。


バラック集落から8bitの世界に行けることを考えても、別世界への逃避として見ている可能性はありそうです。


【追記】コメントにて頂きました!下水道の項目と関連しています。
ありがたく頂戴しました情報によりますと、このバラックは「工場や製鉄所に勤務し障碍を負った人たちの終着地」としての集落という解釈が生まれます。

だとすれば、窓付きにとっても決して遠い世界ではなかったのではないでしょうか。実際に、その周辺で生活していた可能性もあります。工場なんて、どこにでもありますからね。


全体のイメージとしては変わりありませんが、より身近なものとして捉えるとまた違った残酷さがあるように思います。劣悪な環境での強制的な労働、その結果地域社会から弾かれ、質素な生活さえ強いられるという…人間社会の闇ではないでしょうか。

そしてそんな状況が現実かつ身近にありつつも、それを知らない私のような人間がいるということも。窓付きは、私よりずっとその世界に近く共鳴していたのかもしれませんね。


合点がいくと共に、また新たに考えさせられることや感じることもありました。ゆめにっきにも現実にも、まだまだ知らない世界があるのだと痛感します。そのことを教えてくれたコメント主様へ感謝を込めて、追記と致します。ありがとうございました!



FCマップ

バラック集落からワープした先、8bitの世界。同じ8bitでも鬼の家のマップとは毛色が違い、より冒険度の高い世界観になっています。王道のファンタジーRPGというか。


おそらくはこちらも、単純にゲームの世界ではないかと思います。現実を反映しているというよりは、窓付きが見る空想の世界というか。窓付きがただ素直に楽しめる空間として、夢の中に現れた世界。

故に、具体的な対象物に特別な意味はない気がします。今出せる、結論としては。




水溜りの世界

その名の通り水溜りがたくさんあるフロア。ポイントは、水溜りに移る空模様です。


現実の世界に見える空と同じなんですよ。現実の空模様にも何種類かありますが…そのうちのひとつに、全く同じものがあるんです。故にこの場所は現実とかなり近い世界かなと、プレイしながら感じていました。



考察を調べてみると、水溜りのリアルさを見るに実際の経験に基づいているのではと解釈がされています。つまりは、夜道を徘徊したということ。

しかし、窓付きほど精神的にも肉体的にも拘束された子どもが、夜道を徘徊なんてできるのでしょうか?



徘徊ではなく、別の目的を持って出歩いたか、もしくは誰かに連れられて歩いたと考える方が自然な気がします。




樹海

水溜りの世界からは、「死体さん」の居る樹海へと入っていくことができます。自販機が置かれていたりして、どこか現実味も感じさせる空間です。




死体さん

道路に横たわっている死体。周囲にはカラーコーンが置かれ、事件事故の現場として処理されている様子が分かります。


死体さんからは「しんごう」のエフェクトを手に入れることができ、これにより死体さんは交通事故にあったとする説が濃厚です。


そして窓付きはその現場を実際に目撃してしまったのではないかと言われています。カラーコーンや血だまりがあったり、倒れている姿かたちまで具体的に表れているから。想像の域を超えているということですね。


誰が、ということではなく「事故」が印象的だったとして、死体さんは「死体」として認識されているようです。





ブロックの世界

無数のブロックが乱立し、マフラー子が点在しています。この空間が表すところは、未だ不明。




マフラー子

話しかけることで窓付きをワープさせる女の子。意外に情報が少なく考察もあまりされていないようですが…
透明人間のような見た目をしているあたり、存在感の割にぼんやりとした記憶しか残っていない相手…?だったのでしょうか。


ただし、しんごうを使うと全体を見ることができるようになります。意図的に姿を見せていなかったのかもしれませんね。顔を隠していたとか…悪い意味ではなく、内気な子だったのかも。


帽子とマフラーのエフェクトでお揃いコーデができるところを見ると、比較的仲の良い子だったようにも思えます。何らかの事情で、長くは遊べなかったりしたのかな。


それで、思い出のアイテムだけがくっきりと残る形になったとか。そのあたりが考えられますね。全体像のマフラー子、可愛いし。




白黒世界

ブロックの世界から繋がるフロア。「白黒」が表す意味には、2つの解釈が生まれています。



@過去
A死後



【過去】
たとえば昔の写真やテレビのように、白黒とは過ぎ去った過去を思わせる効果があります。色あせるという意味でも、色を失うことは過去を連想させますよね。


【死後】
お葬式や喪服、ご霊前など、白黒には「死」を表す意味もあります。あの世には色がないというのも、想像できる部分がありますね。



どちらを取るかは人それぞれ…どちらも可能性としてはありうる考え方だと思います。が、私個人としては「過去説」寄りかもしれません。それには、モノ子とモノ江の存在が関連しています。




モノ子

白黒世界にいる女の子。一見普通の女の子のようですが、信号を使うと一変します。人間らしい姿形は大きく崩れ、見るも無惨なことに…。


「しんごう」と言うトリガーから関連して、交通事故に遭ったのではないかと言われています。しんごうと死体さんの関係から見ても、モノ子を交通事故と結びつけるのは違和感がありません。


ただし、しんごうさえ使わなければ人間らしい普通の見た目。モノ子は窓付きにとって、まともに関わり合える存在だった可能性が高いです。




モノ江

白黒世界にいる女の子。特別恐ろしいことはなく、話しかけると微笑みを返してくれます。モノ子と姉妹関係であるとするのが多数説。特別な変化がないところを見ると、窓付きとは近からず遠からずだったのでしょうか。「死」と結びつけるにも情報が少ないです。


思うに、モノ江は死んだ人間ではなく、モノ子だけが他界してしまったのだと考えます。何らかの事情でその場に居合わせた窓付きに対し、良からぬ感情を抱いていたのかも。モノ江の表情は、どことなく冷ややかな微笑みにも見えませんか?



事実はどうあれ、行き場のない怒りや悲しみはどこかへ流れ行くものなのかもしれません。





【モノ子とモノ江と窓付き】
窓付きとモノ子は友達、モノ江はその姉。そんな構図が私の頭には浮かんでいます。時間軸としては、過去。モノ子は死に、モノ江は生きている。


思うに、窓付きはモノ子の交通事故に遭遇し、「友達の死」を目の当たりにしてしまったのではないでしょうか。ただし、遭遇してしまっただけ。窓付きが直接的に関わっていたとは思えません。

たまたま目撃してしまったか、赤信号を渡っていくモノ子を止め切れなかったなど…客観的な事実として窓付きが責任を感じる部分はなかっただろう、と考えます。



それでも、モノ江は矛先を窓付きに向けてしまった。窓付きに向けるしかなかったのかもしれません。事故当時、一番近くにいたのが窓付きだったのかも。

責めるべきじゃない。けれど、責めずにいられない。その2つの気持ちが、あの微妙な表情に表れているように思いました。



あるいは、窓付きの罪悪感がものの見方を歪めてしまったか。客観的な事実に関わらず、窓付きが何らかの負い目を感じていた可能性は高いです。「助けられなかった」ところから、「見殺しにした」ところまで発展するかもしれません。



包丁で刺さなければ通れない道があったり、はねられた首が浮かび上がったり、白黒の世界は「人が死ぬこと」「殺すこと」に対する窓付きのピーキーな認識を表しているのではないでしょうか。


本当はそうじゃなかったとしても。



どちらにせよ、窓付きはこの姉妹に負い目を感じている。その自責を強調するのがモノ江の存在だと思っています。残された人間の中で、負の感情が渦巻いてしまったのかもしれませんね。




森の世界

特別な要素がないとも言われるエリア。実際、現実の「森」と変わらないような雰囲気で、特別意味を持つとは考えにくいです。


考えられるとすれば、迷い込んで抜け出せない状況とか、先が見えない不安とか悩みとか、そんなところでしょうか。地獄への入り口が直接エリアに置かれているという点は、ひとつポイントかもしれません。





小休止


以上で扉の世界12の考察とします。全てを網羅しているわけではありませんが、個人的に捉えている大枠はこんな感じ。

次回は地獄、夢の深層(ベッドの先)、窓付きについてなど、全体に関わる部分の考察をまとめていきます。よろしければそちらもどうぞ!



では今回はこれにて!(*゚ο゚)ゞ
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2021年03月20日

ゆめにっき 考察まとめ(前半)。





こんばんは、憂です。('-'*)
今回から、ゆめにっきにまつわる考察をまとめつつ、紹介していきます。
窓付き.png






まずはじめに…


ゆめにっきとは全てが抽象的かつ定まりのない世界です。その全てを分析することは、根本的にできないと思っています。可能性を網羅することも、断定的に言うことも、きっと相応しくないですよね。



なので、ここでは「私が気になった・考えたもの」あるいは「調べていく中でなるほどと感じたもの」、「多くのプレイヤーを惹きつけているもの」など、ある程度フォーカスを絞ってお送りしていきます。



ネット上の情報に加え私自身の見解もちょこちょこ交えていきますので、一緒に考えてもらえたりしたら嬉しいです!よしなに!







窓付きの部屋


高層マンションの一室。一見すると何の変哲もない部屋ごく普通の部屋ですが、窓付きはこの部屋を出ることができません。ムリ!ダメ!



ではなぜ、部屋を出ることができないのでしょうか?その可能性としては、2つの説が考えられています。



1.閉じ込められている
2.自分から閉じこもっている



要は、自分の意思によって作り出されているのか否かというところ。ですが、この状況だけではどちらの可能性も五分五分で、判断し難いですね。夢の中から少しずつ情報を汲み取り、見つけていくものかもしれません。



なので私としても、全てのまとめを終えた最後に改めてここへ触れていくつもりです。気になる方は最後の方をチェックしてみてくださいね。





扉の部屋



夢の中、窓付きの部屋を出た先にあるひとつめ部屋です。全部で12の扉がぐるりと並んでいます。




時計回りに、

「数字の世界」
「ネオンの世界」
「盾民族の世界」
「ろうそくの世界」
「目玉の世界」
「落書きの世界」
「壁画の世界」
「雪の世界」
「暗闇の世界」
「水溜りの世界」
「ブロックの世界」
「森の世界」


以上12種類。窓付きが持つ記憶の断片、その入り口かもしれません。以下はこの順に従って、考察をご紹介していきます。






数字の世界


名前の通り、床に無数の数字が散らばった世界です。ピカピカ光る扉と、チャックの扉が設置。扉の先には、「電灯の世界」「ベッドの部屋」「赤の王様」などがあります。この世界全体に関する解釈としては2つ。



@学校
A風俗店



【学校】
学校と解釈する根拠としては、「算数」の存在が挙げられます。窓付きの推定年齢から連想される、シンプルなものですね。


この見方においては、窓付き→小学生(くらい?)+数字→算数→学校と繋がります。



【風俗店】
風俗店と見る説では、数字を「金銭」、チャックの扉を「社会の窓」として「性風俗」を解釈しています。


派手に光る扉や艶かしい足の生物を取っても、よからぬお店の雰囲気は確かにあるでしょう。また電灯の世界から「夜」の要素を組み込むことでも、説得力の高い一説です。




以上どちらの説も考え得る世界観ですが、先に繋がる空間との関係性はどうでしょうか。「電灯の世界」や「赤の王様」に視野を広げつつ、関連性を考察していきます。




電灯の世界

真っ暗な背景に、電灯の光だけが見える世界です。安直に、「夜」を解釈して良いかと思います。


そもそも窓付きのような少女が、真っ暗な夜に出歩くことなんてあるでしょうか?あるとすれば、夜の世界に関わっているか…もしくは何らかの事情で夜遅くまで学校に残されていたのかもしれませんね。





赤の王様

数字の世界からチャックの扉を通した先、その奥に待ち構える強制起床イベントの主です。その手前には、「キュッキュくん」もいます。


窓付きが飛び起きるほどの凶悪な存在ですが、赤の王様に関してはズバリ「父親」と見るのが多数派です。私としてもこれに異論はありません。なぜなら赤の王様へ続く扉が…窓付きの部屋と同じデザインだから。


同じデザインの扉があしらわれる場所といえば、同じ建物の中くらいですよね。つまり、窓付きの家の内部――家庭の中に、強烈なストレスをもたらす存在がいるということになります。



ではなぜ、窓付きは父親に強烈なストレスを感じるのでしょうか?個人的にキュッキュくんの存在は、これを裏付けていると思います。



キュッキュくん

ゆめにっきの中では癒しとも言われる、インパクトの強いキャラクター。キュッキュと音を立てながら、ひたすらに階段の手すりを擦り続けています。実害はありませんが、圧倒的な存在感が絶妙に不気味…。癒し…?



キュッキュくんが表す意味としては、その色や形状、仕草から連想されるもの――男性の某ではないか…と言われています。そしてその先に待つ赤の王様、極度の恐怖。

つまりは、「父親の虐待」を示していることになりそうです。あまり深く掘り下げるのは胸が痛みますが…おそらくそうなのだろうと、私自身も直感的に感じました。




以上のことから、個人的には数字の世界全体が「性」に関わっているものと考えます。その方が、一貫性がありません?


ただ「学校」としても、嫌がらせか何かで夜遅くまで拘束されていたように解釈できますし、あとはそれぞれの捉え方次第となりそうです。その場合には、夜遅くに帰る事から「赤の王様」が関連付くかもしれません。




ちなみにですが、数字の世界においては「コミケ部屋」についても興味深く考察させて頂きました。



コミケ部屋

所狭しと生足の生物がひしめき、歩くのもままならない部屋。包丁で数を減らしていかないと進めませんが、労力に見合う収穫はありません。行き止まりに、ひょっとこ面のようなオブジェクトだけがあるだけ。


この部屋をプレイしたときには、「手間をかけて進んだ割には何もない」がっかり感というか虚しさのようなものを感じました。まさにその「無駄足感」が、この部屋の象徴だと考えられているんです。


要は、「どれだけ他人を傷つけて押しのけても、その先には何もない」とか「どれだけ苦労しても無駄」みたいな虚無の空間。正直、どちらの意味でも共感できるというか、言い得て妙かなと思っています。


現実って、こういうことの連続だったりしますよね。何かを掴めることの方が、少ないのかも。だからこそ、努力の積み重ねが必要とも言えますけどね…。







ネオンの部屋


ネオンと言えば安直に夜の繁華街がイメージされますが…どうでしょう?たくさんの生物がうろついているあたりも、賑やかな夜の街っぽいですよね。

ネット上では特筆されておらず、言うまでもないといったところかな。


問題は、なぜ窓付きがそんな世界を夢に見るのか…という点です。ここにも窓付きの危うい事情があるかもしれません。ネオン街へ頻繁に出入りしなければならなかった、とかね。「ネオン」のエフェクトを見ても、窓付きが夜の街の住人になってしまったことは考えられそうです。あくまでも想像に過ぎませんが…。






盾民族の部屋



その名の通り、盾を持った民族風のオブジェクトが乱立しているフロア。これを考察するとすれば、「自分とは違う人種」的なことでしょうか。と言っても、お互いに干渉はなく、実際歩いていく中でも特別怖い感じは受けませんでした。



ねこ

盾民族の世界でGETできるエフェクト。周りの生物を引き寄せる効果から、「ネコ被り」を意味していると解釈されています。

盾民族の世界が他者との隔たりを意味しているとすれば、窓付きはそんな中で生きていく術として「ねこ」を手に入れたのかもしれませんね。



FC小屋

盾民族の世界から繋がる世界。砂嵐の通路を抜けた先に広がる、8bitの世界です。「ファミコン」の呼称が付けられているように、グラフィックや音楽など全てがゲームらしい雰囲気で展開されています。

MOTHERにインスパイアされたという情報もあり、実際見てすぐに連想されるほど既視感がありました。


その感覚の通り、FC小屋は窓付きにとっても「ゲームの世界」であると考えられています。要は「ゲームの中に入り込みたい」という願望の世界。ゲームが好きな子どもなら誰もが妄想するところかとは思いますが、現実逃避とも言えますね。



周りとの距離感、コミュニケーション、その先にゲームの世界。これら全てを繋げて考えるとすれば、周囲に上手く馴染んでいけなかった背景が浮かんできます。


苦悩し、諦めずに打開策を見つけようとしてなお、なかなか報われずに苦しんでいたのかもしれません。あるいは、人間関係の闇を覗いてしまったのか…。






ろうそくの世界


たくさんのろうそくが灯る暗闇の世界。これには、「命の灯火」という解釈があります。だとすると、ろうそくの世界は「生と死」を司る場なのでしょうか。

たくさんのろうそくは、現実に生きる人と亡くなっていく人の実情を窓付きに感じさせているのかもしれません。



こびと

ろうそくの世界でGETできるエフェクト。剣士のような姿で、マップ上を活発に動き回っています。事前情報がない段階においては「剣士→勇者→勇気」と解釈していた小人ですが…

ろうそくの世界が仮に「生と死」の世界だとすれば、こびとは小さな「殺意」の表れだったのでは?と思ったり。ろうそくの火を消しかねない勢いと、剣士の格好からその攻撃性を解釈します。


またこびとは火星さんへも経由するエフェクトであって、これを当てはめると火星さんにも「死」や「殺める」ような要素を付加することになります。

火星さんについては追って紹介していきますが、さほど違和感なく繋げられるようで…あり得るかもしれない、というところです。



鳥人間

随所に登場する生物ですが、ろうそくの世界でのみ「神速の鳥人間」になるということで、ここに取り上げます。


ろうそくの世界が死と隣り合わせの世界なのだとすれば、そこから神速で密室に飛ばしてしまう鳥人間は…窓付きを「死」から遠ざけようとしているのでしょうか?


だとすれば、それは善意か悪意か。「窓付きに危害を加える相手」と解釈されやすい鳥人間ですが、実は良い意味を汲み取る考察もあるんです。面白いところですね。



@窓付きを死から守る者(善意)
A窓付きの殺意を押さえ込む者(悪意)



前者の場合は、鳥人間を窓付き自身の防衛本能のように解釈がされます。窓付きの命を守るために、強制的な拘束してしまう…と。


そして後者においては、窓付きがもたらす「死」を封じ込める存在と考察します。他者への殺意はもちろん、窓付き自身への殺意をも否定することで自由を奪っているような。

あるいは、現実の苦しみから逃すまいとするような悪意、脅迫、マインドコントロール的な障害。窓付きを強く管理する意味で「親」と解釈する説もありました。


ただ、ろうそくの世界(=死)から離れてしまえば、鳥人間を窓付き自身と捉えたり善意と見たりするのは無理があるかと思います。その根拠は、ピクニック広場。これについては「ぜんまい通り」のところで、再度見ていきます。






目玉の世界


目玉や腕、足、それから口など、人体の部位がそれぞれ分断されて転がっているフロア。他人の目や挙動を必要以上に気にしている心理なのかなと、と考えます。


「誰がいつどのように」ということはほとんど関係なくて、目が、腕が、足が、口あるいは言葉が、ということを独立的に見ている表れじゃないでしょうか。



すると文脈や背景は考慮できなくなり、他人から受け取る情報はどんどん端的に強調され…幻覚幻聴が起こっていく可能性までありそうです。どんどん精神的に追い詰められていくだろうし、正常な判断を失っている状態なのではと、私なりに解釈してみました。



めだまうで

目玉の世界でGETできるエフェクト。見た目から安直に、「どどめき」を連想している私でありますが…。要は自分自身からの目線…これでいいのか、良くないだろうみたいな自問自答に苦しんでいる状態です。


ただ、もっと素直に捉えて、「目を伏せる」「その場から逃げる」という「逃避」を解釈している説もあります。どんな状況からも扉の間に戻ってこれるし、それでいて現実にも戻らずに済む…一番の安全策かもしれません。実際。


どちらにしても同じような解釈にはなりますが、イメージとしては「逃避の中にどどめきの要素がある」、ですかね。






落書きの世界


地面が無数の落書きで埋められたフロア。自転車のエフェクトをGETすることができます。落書きにしても自転車にしても、幼少期を思わせる要素ではないでしょうか。踏んだら音がするあたりも、子どもが喜びそうだし。

ただそれにしては背景やBGMが不穏、というのが気になります。窓付きにとっては、幼少期から既に不穏な人生だったのかもしれません。



ちなみにですが、このマップは攻略サイトなどで全貌を見ることができ、小さな落書きが大きな絵を描いていることが分かります。大きく2つの絵が描かれていますが…意味は全く分かりません。たまごっちのハズレキャラクターみたいな、謎の生物が描かれています。


ただその構造からすれば、ひとつひとつの小さな経験なり感情が、いつのまにかひとつの大きな人格なり柱を形成していくということが言えそうです。

でもその大きな絵にも意味を見出せないというのはつまり、どうなのかなー…。



デパート

落書きの世界から繋がるもうひとつの世界。デパートという呼称がありながら、「病院」とする解釈もあります。個人的には病院説。

と言うのも、「トクト君」や「笛」のエフェクトなどと関連して見てみると、病院の方がしっくりくるからです。



トクト君

建物の一角に存在する生物。話しかけると体を傾け、頭から赤い液体をトクトクと流し続けるキャラクターです。


ざっくり言うならば、トクト君は「血液」に関するメタファーではないでしょうか。とすると、「体にまつわること→病院」と連想することができます。

すぐ後ろのポスターが子宮の形に似ていることから「月経」、さらに言えば「初潮」ではないかとも言われています。




デパート(病院)でGETできるエフェクト。笛がある部屋には特別なBGMが設けられていて、空間全体に何らかの意味があるようにも考えさせられます。


考察としては、「音楽療法」。つまり治療の一環としてある場所ではないかということです。根拠と言えるものはほとんどありませんが、このフロア全体の一貫性から、そのように捉えるのが一番馴染みいいかなと思います。


また笛のエフェクトからは、窓付きが小学生くらいの年齢であると分かります。



屋上

エスカレーターから行けるフロア。遠い景色と、建物の外観を見ることができます。建物の外観は、やはりデパートというより病院っぽいような。簡素な感じ。


また「魔女」のエフェクト使用に限って空へ飛び立つことができるようになっていますが、これを「死」や「希死念慮」に結びつけるとすれば、それもまた病院へと繋がります。



空中浮遊

屋上から魔女のエフェクトを使って発生させるイベント。ホウキにまたがり、大空を飛び回ることができます。


考察するに、現実逃避のひとつではないでしょうか。息苦しい現実から解き放たれて、鳥のように自由に…というのは、悩みを抱える人間なら誰もが思い描くものかもしれません。


そしてそれが負のエネルギーに振り切れたとき、死として実現してしまうのかもしれません。屋上イベントからの強制起床の演出は、エンディングの伏線とも言われています。




樹海

デパート(病院)から繋がる、もうひとつの世界。この世界自体が表すものは不明ですが…樹海から富士の樹海を連想するとすれば、「自殺」のイメージを起こすこともできます。



かえる

樹海や森の世界でGETできるエフェクト。これといった使い道もなく、ほとんど考察されていません。私としても、謎のまま今に至っています。


ブロック大空洞

樹海から繋がる世界。幾何学的な、四角だらけのワープフロアです。こちらもほとんど考察の対象にはなっていないようですが、個人的に。


なんとなくイメージするのは、現実の世界から分断された空間。ひぐらしで言うカケラの海みたいな、離れた次元から俯瞰的に色んな世界を見れる場所なのかなと…。



FC地下遺跡

ブロック大空洞から繋がる世界。FC小屋同様、8bitの世界観で全てが構成されています。ゲームの世界に浸ろうとする、現実逃避の表れでしょうか。



バグ

FC地下遺跡で起こる強制起床のイベント。バグと呼ばれているように、FCの世界が崩れ壊れていくようにして夢が終わります。


これが表すのは、「現実逃避の限界」です。ゲームの世界にいるだけでは逃れられない、現実に引き戻されるってことかな…。どんなにのめり込んでも、決して本当の居場所にはなれない世界ですからね。

ゲームを拠り所とする身としては切ない答えですが…否定はしきれません。







小休止


以上、6つの世界のまとめとします。ひとつでも引っかかるものがあれば、いいな。考えるほど、分からなくなるところもありますが。



残る6つの扉については、また次の記事にてまとめていきます!気になる方は、またどうぞ覗いてみてくださいね。では今回はこれにて!(*゚ο゚)ゞ
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2021年03月07日

ゆめにっき 紹介。




こんにちは、憂です。('-'*)

突然ですが、「ゆめにっき」というゲームを知っていますか?
10年以上前にリリースされた、PC用のフリーゲーム
タイトル.png



一時はインターネットでその界隈を賑わせた伝説のソフトなんですが、実は私も去年に再プレイをしておりまして…。この記録をどこぞへ記さずおくべきか、と今回の記事に至った次第です。



もともと別媒体にて記録をしていたのですが、考察等々をまとめようとしたところ、とてもコンパクトには収まらず…文字に起こして整理しつつ、皆さんのペースやタイミングで見られるようにと考え直しました!



「ゆめにっき」をご存知の方はもちろん、「未プレイだけど興味はある」なんて方にも、参考となれば幸いです。よしなに。




ゆめにっきとは?



RPGツクール製のPC用フリーゲームで、製作者はききやま氏。音楽からグラフィックから、その全てをききやまさん自身で手掛けているというから驚きですよ!純度100%のききやまエキスで作られています。素晴らしい。


最初のバージョンは2004年現在プレイ可能な最終バージョンは2007年に公開されています。いわゆるインターネット黎明期と言われる時代の逸品ではないでしょうか。天才が集う黎明期の輝き、心が溶けそうにならないか…?



概要としては、とある少女の夢の中を歩くという、シンプルな探索型のコンセプト。ジャンルはアンドベンチャーに分類されるようですね。と言ってもアクション要素などは特になく、ただひたすらに歩き回るということが基本の操作となっています。



そして最も特徴的なのは、ゲームに関する説明がほとんどないということ。それどころか、ゲームとしての目的さえも存在していません。言わば、その世界だけをプレイヤーに提供しているようなゲーム。そこに何を見出すかはプレイヤー次第…といったところでしょうか。



故に謎が深まり、あらゆるポイントで考察を呼んでいる…ここにゆめにっきの醍醐味があるんですね。触れる人の数だけ、様々な世界が広がります。


それだけに派生作品も幅広く、メディア展開としてはweb漫画からイメージ音楽のCD、ノベライズ…(etc)。二次創作では同人誌やアレンジアルバム、ファンゲーム等々、現在に至るまで多くの作品が生まれています。根強い人気、まさにレジェンドですね。



また2018年には、ききさまさん全面監修の公式リメイクもリリースされています!その名も、「ゆめにっきドリームダイアリー」。原作者直々のリメイクとなれば、注目せざるを得ませんね。しかも10年越し、極々最近のリリース!アツい!!懐古厨、歓喜!!!


ですが、このあたりの好みは正直分かれるかなと思います。現代風に改めて再構築された世界観は、やっぱりどうしても原作から離れてしまう部分が多いですよね。それを上手に受け入れられるかどうか…。



レトロ感漂うゆめにっき原作に対し「ドリームダイアリー」は3Dの構造で、アクション性も高く、ゲームとして完成されているような感じです。細部の質感やサイズ感、表情など分かりやすくなり、あらゆる輪郭がくっきりとしています。


その分曖昧さは少なく、プレイングのスタンスも変わってくるのではないでしょうか。



個人的にはやっぱり原作の方が好みですが…現代のゲームに慣れ親しんでいる方であれば、むしろドリームダイアリーの方がプレイしやすいのかも。どちらもそれとして遊べるなら、それが一番なんだけどね!みんな違って、みんないいのさ。




話を戻しましょう。(脱線しがち)


解釈が広いゆめにっきに関しては、ひとつとして断言できるものはありません。
一貫した雰囲気や結末から共有できる部分があるとしても、根本的にはプレイヤーそれぞれの中にそれぞれの形で刻まれるゲームではないでしょうか。



静かな心で、溶け込んでみて欲しい。
そこで何か感じるものを見つけられたら、それが自分に対する大きな気付きになるかもしれません。



野放しだからこそ考えさせられる、不思議な魅力を持つゲームです。





世界観



とあるマンション?高層階と思われるその一室で、すべてが展開されます。というのも、舞台は夢の中。窓付きは部屋から一歩も出ることなく、ベッドの中から無意識の世界へと旅立ちます。



夢の中というだけあって、その世界は無秩序かつカオス。頭で理解できるようなものは、ほとんどありません。しかし、その全てが無意味というわけでもない。


そもそも夢とは、見る人の脳が作り出すものです。つまり、プレイヤーが見る世界は「窓付きの世界」。そのひとつひとつに根拠があるはずで、窓付きの人生を構成しているピースなのではないでしょうか。



また夢の中には、窓付きを変化させる「エフェクト」も点在しています。窓付きの一部として存在し、それでいて本人とは分かれて置かれるもの。エフェクトを通して、窓付きが生み出してきた様々な性質を垣間見ることになるでしょう。



夢の世界に広がる景色とオブジェクト、そしてエフェクト。すべてが窓付きの中に集約されるカケラです。



それぞれが何を表し、どう作用するのか。
なぜ夢の中に現れるのか。

窓付きにとっての、現実とは何なのか?



これらの点と点から、あなたはどんな形をつなぎ合わせるでしょうか。
絶望の中に、どんな救いを見出せるでしょう?



あらゆる可能性を忍ばせた、不安定なゲーム。
導くのは答えじゃなく、理解と共有なのかもしれません。





おわりに



2008年頃にブームを巻き起こした「ゆめにっき」ですが、今現在では知らない人も多いのでしょうか?フリーゲーム界屈指の名作と呼ばれるこの作品も、現代では受け入れられないのでしょうか…そんなことを思いながらキーボードを叩いている私であります。



ゆめにっきの世界観ってすごく独特で、唯一無二の次元を作り出していますよね。だからこそ、受け入れられるか否かも大きく分かれるような気がしています。


正直、刺激を求めるタイプのゲーマー方には向かないと思うし。感覚的な上に目的のないゲームですから、暖簾に腕押しと感じるかもしれません。反対に、ゲームの中の含みや膨らみ、構成を楽しみたいという人にはうってつけ!



ゆめにっきの醍醐味は、自分の中に想像を膨らませることだと思います。物事の機微を汲み取ってみたり、背景を描いてみたり。その繊細なプレイングもまた、ゲーマーとしての素質なのかもしれませんね。



ちなみに私は心のアンテナが死んでいる状態なので素質は皆無です(・_・、)
リハビリのバディとしてゆめにっきを選んだ部分もあります。なので、一丁前なことを言いつつも自分はそれに至っていないという矛盾もあったり…すみません。



プレイしていく中で分かったけど、私と窓付きは決して重なるものではないし、そもそも他人同士が重なることはないんだと思います。そこからどこまで共感と共有ができるのか、それが大切なのかもしれない。



だからプレイヤーが抱く感覚もそれぞれあって、”正解”なんてありません。心の中に問いただし、自分の感覚に触れさせてくれるのが「ゆめにっき」なのかな。そう思います。

からっぽな時にプレイするのが、個人的にはオススメです。




次の記事では、具体的な考察についてまとめていきいますので、気になる方はチェックしてみてくださいね!
では今回はこれにて!(*゚ο゚)ゞ
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2021年03月06日

FE紋章の謎 あらすじ。




※ネタバレを含みます。今後にプレイを予定している方はご注意ください。



セーブデータ.jpg


暗黒戦争編



かつての大戦争で滅んだはずの暗黒竜メディウス
100年余りの時を経た今、その復活が再び戦乱の幕を開ける。


アカネイアは滅び、英雄の血を引くアリティア王国さえも陥落。圧倒的な力を前に、人類は明らかに勢力を失いつつあった。



物語は、数年後――。
辺境の地タリスへ逃げ延びたアリティアの王子マルスが、反旗を翻す。



未だ繰り広げられる戦いの地へと赴き、侵略を食い止め、奪われた地を取り戻すために。



そんなマルスの進撃を機に、各地の戦士も立ち上がる。様々な事情と背景の中にありながらも、多くの者が炎の意思をその胸に宿していた。




そして集う、ファイアーエムブレムの下に。




身に纏うは、語り継がれし伝説の武具。
その聖なる力を手にするとき、戦乱の歴史に刻まれるものとは――?



勇敢な志を示す、解放の戦い





英雄戦争編



平和を取り戻したアカネイアの地。そこに、再び暗雲が立ち込める。
統制されたはずの一国から起こる、反乱

志を共にした戦士も多いグルニアにて、反帝国運動が勃発したのである。



マルスは帝国の命により鎮圧へと向かうが、蓋を開けてみれば、単なる裏切りとは見えない状況だった。
グルニアに対する弾圧的な統制。支配に近いそれこそが、火種を撒いていたのだ。



それだけでなく、アカネイアは反乱に対しても過剰な弾圧を行おうとしている。明らかに平穏とは異なる世界が、そこにはあった。



均衡を失った世界。それはグルニアに留まらず、各地へと飛び火していく。民を思う善良な国は失われ、権力者による一方的な支配が横行。




そして主導権を握るのは、現アカネイアの王。
疑問を持ち、善良な民に寄り添えば反逆者とみなされる状態になっていた…。




先の戦争とは打って変わってしまった帝国の王と、それに歯止めをかけたいマルス。かつては仲間として戦ってきたはずの者達が、今互いに剣を取り、交えようとしている。



一体何が、アカネイアを変えてしまったのか。
その原因は、決して遠くないところに眠っている。



過去のあやまちを解き明かしながら、新たな答えを導く戦い
その謎の奥深くに、人間の愚かさを垣間見る…かもしれない。






シナリオについて


第1部第2部と連続してあらすじをまとめてみましたが、シナリオの構成や雰囲気、かなり違いますね。
王道のファンタジーで駆け上がる第1部暗黒戦争編と、人間ドラマが重く深い第2部英雄戦争編



とは言っても互いに独立はせず、包含する関係性にあると思っています。第1部はまだ物語の途中、本当の解決には至っていないというか。



支配と解放、正義と悪の構想がはっきりしていた第1部の世界観は、第2部を進めていく毎に逆転していきます。だからこそ、第2部のプレイによって、改めて第1部の印象が変わる…再構築されるような感覚でした。



遡及的に第1部にも干渉していく2部構成は、どこか開放感があっていいですね。なんとなく受け入れていた世界観を、新たな観点からぶち壊されるような。

正義と悪の概念は、ひとつの行動や現象からは決め付けられるものではない。そう気付かされるような衝撃の展開でした。



そして、その中から導き出される"答え"は何なのか?物語の中や他人からの声でなく、自分の中にその感覚を見つけてみてほしいなと思います。



正しいと思ってきたものが、本当の意味で正しいのか。それを何かのきっかけで振り返ることができたら、私たちはひとつ成長できるのかもしれませんね。事の起源や原因、背景、いろんな視点から物事を見つめられるような、そんな大人になりたいものです。(20代後半)




ちなみにですが、最終的な見解として、私はどちらかというとメディウス派に立つような気がしています。事の発端を責めるのは、理屈っぽいかな…?



確かに無実の人々を犠牲にした罪は重いです。が、それを100%で責めることは、私にはできません。
この瞬間に動いているのは「今」でも、その今を作り上げているのは「過去」ですから。これを切り離して考えるのは理不尽な気がしませんか。



あなたはこの物語に、どんな感情を見つけ出すでしょう?
様々な立場に想いを馳せられる方へ、ぜひ読み解いてもらいたい!

そのうえで、歪みのない未来を築いていきたいですね。




では今回はこれにて!(*゚ο゚)ゞ

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2021年02月23日

FE紋章の謎 ゲーム情報。



こんにちは、憂です。('-'*)


今回はFE紋章の謎(第2部:英雄戦争編)クリアにつきまして、ゲーム情報をまとめていきます!
英雄戦争編に限らず、カセット全体の情報を取り上げていきますよ(*'v'*)

マルス 最終.jpg
↑クリア時のマルス



気にはなるけど、自分に合っているか分からない…



という方は、ゲーム情報や中枢のシステムを確認してみてくださいね。
今回は基本情報の他、第2部からの追加要素などについてご紹介していきます。参考になれば幸いです!





※ネタバレを含みます。ご注意ください。




FE紋章の謎とは?



今回クリアしたFE英雄戦争編ですが、暗黒戦争編同様、「FE紋章の謎」のカセットに内蔵されたひとつの物語です。

ではまず、第1部クリアの段階では省略した、カセット全体の概要から見てみましょう!



FE紋章の謎とは、1994年にSFC用として発売されたソフトです。
FEシリーズとしてはなんと3作目らしく…処女作厨としては衝撃の事実でした(・∀-`;)


ちなみに第1作は「暗黒竜と光の剣」。本作の第1部に当たる物語ですね。
問題の(?)第2作ですが、「ファイアーエムブレム外伝」!1992年にSFCでリリースされているようです。


暗黒竜と光の剣から後の話で、なにやら別大陸の話なんだとか…?

ストーリー的な繋がりはあまりないらしいのですが、世界観や年代は共有するとして前作「暗黒竜(ry」のキャラクターも多々登場するって!これね。外伝とかスピンオフのワクワクするところよ。



外伝の紹介は程ほどにしておきますが(そもそも未プレイで情報が少ない…)、第1作から引き続いて気になるタイトルですね!システムがまた微妙に違うとの情報もあり、これはこれで面白そう。やりたいゲームリストに載せておきます。




さて話は戻って、紋章の謎!
ジャンルはシミュレーションRPG(SRPG)。そもそもFEがSRPGという概念を生んだらしいですね。やはり革命だったか。



システムの基盤には「ファミコンウォーズ」という作品があり、そこからユニットそれぞれにキャラクターの要素を盛り込んだのがFEシリーズ。知らないタイトルがたくさん出てきてしゅごいのぉ(๑Ŏ﹏Ŏ๑)!!



基本のシステムは第1部から同じく、多勢の兵士をそれぞれに指揮して敵陣の制圧を目指すもの。1対1の攻防と、集団ならではの戦略に脳を捻り倒すゲーム性となっています。


さらに第2部英雄戦争編ではユニットクラスやアイテムが追加され、より複雑かつ幅広い戦略が繰り広げられる様相!というか、ステージ自体の複雑さや繊細さも増している…と思う。



相変わらずネックなのは、戦死者の永久離脱。「ロスト」と言うらしいですね。戦力の減少だけでなく後のイベントなどに影響してくることなど考えると、場合によってはかなりの痛手となります。


特に英雄戦争編ではユニットの説得にそれぞれ異なるキャラクターが当てられ、戦死による損失はますます大きいです。また魔道士や司祭の使う杖にも使用者の限定があったりと、戦死に関わらず個々人の存在感は大きい気がしますね。



加えて今回特徴的なのが、物語の厚み。
第1部では比較的シンプルなシナリオ展開でしたが、第2部ではなんというか…入り組んでるような。毛細血管。


それぞれの物事にそれぞれの事情や背景があって、まさに謎が解明されていくような展開でした。


物語というものは、突然始まるものではないのかもしれませんね。何かが少しずつ変化していって、積もり積もった結果、あるいは決定的な致命打を受けたときに始まってしまうのかもしれません。



そんなことを考えさせられるほど、ストーリーパートが長かったの。
こまけぇこたぁいいんだよ!!という方はすっ飛ばしてしまう可能性も高し。


ただ、この物語はそれこそ紋章の謎を貫く骨組みなので、ぜひ噛み締めて欲しいなと思います。単純な行動だけでなく、その背景から物事を考えてみて欲しい。



全体的なストーリー進行としては、第1部・第2部共に、舞台の演劇のような構造。ステージごとの開幕で語られ、そこから攻略にバトンを引き継いでいきます。

加えて第2部では、ステージ攻略ごとのエンディングパートにも重要な会話が繰り広げられていました。



物語と戦闘、お互いが邪魔をしない絶妙な関係ですね。ステージ攻略が難しいだけに、それぞれの進行が分けられているのは有り難い。その場その場で何をしなければならない状況なのか、とても分かりやすいと思います。



要するに、ゲーム性ストーリー性、どちらも極厚2点盛り!戦略だけでは飽き足らず、細部に渡る観察眼や記憶力まで試されるボリュームとなっています。


「どっちも楽しみたい」という欲張りさんへ、特にオススメです!


もちろん、ゲーム性だけでも充分すぎるほどやり応えがあるので、物語にあまり没入しないタイプの方にもオススメですよ!(b゚v`*)スゴイネ!




世界観について



舞台は第1部に引き続き、アカネイア大陸。
時代は暗黒戦争からそう遠くない数年後といったところでしょうか。



構図としては、「帝国軍vs反乱軍」。悲しいかな人間同士、それもかつては仲間として過ごした者同士が、剣を交えることになります。



平穏と統制を取り戻しつつあったアカネイアで、なぜ戦いが勃発するのか?



そこには、アカネイアの闇が広がっています。その闇は奥へ進むほど深く暗く、悲しい色味を帯びていました。
個人的に見たテーマとしては、「正義と悪」。その概念かなと思います。



一見正しいように見える行動が、果たして本当に正義なのか?
全体を俯瞰して見たときに、同じ答えが出せるのか?



自分の行動をもっと広い視野から見直していく過程、非常に面白い展開です。



そして今回の中枢には、やはり心の弱さと貪欲さ。第1部に感じたものよりもずっと卑劣で愚かな性質が、少しずつ明らかとなっていきます。



身勝手な仕打ちと、その被害を受けた犠牲者たち。双方の悪がぶつかり合う、悲しい戦いでした。

そんな歴史の闇を暴き、その上で新たな道を導き出すのが、今回のロード・マルスの使命です。



歴史的な背景が興味深く、スケールの大きい物語となっています。
この戦いの中で、暗黒戦争への見方も変わってくるかもしれません。



本当の悪は、一体何なのでしょうか?
間違いが間違いを引き起こす、負の連鎖。


あなたはどこに、自分を投影するでしょう。


複雑な思惑を感じる、入り組んだ世界観だったと思います。
ぜひ没入して考えてみて欲しい!きっとずっと、このゲームを味わい深くしてくれるはずですよ。




第2部からの新要素


1本2部制のゲームである「紋章の謎」ですが、第1部と第2部の間にはきちんと変化が付けられています。段階的にランクアップしているようなイメージかな?




特に印象的な新要素としては、

・ユニットクラス「踊り子」
・隠れた財宝



以上の2点。




まず「踊り子」ですが、特殊アクションとして味方を「応援」することができます。OPでもふわっとした説明しかされていませんでしたが…実際応援ってなんなのよ?と思いません???


ズバリ応援とは、味方の行動ターンを復活させる効果です!!行動を終えたユニットを対象とし、もう一度行動させることができます。



なにそれスゲェ━━⊂(゚Д゚⊂⌒`つ━━ェェ!!



これは革新的ですよね。あともう一歩を可能にする、大きな力です。
強いユニットを復活させれば攻めに一歩、回復ユニットを復活させれば守りに一歩と、臨機応変に形を変えられるフレキシブルさが嬉しい!


単体でもそれなりに凌げる身体能力を備え、使いやすいというのも◎。前線に立てるほど屈強ではないですけどね(`-д-;)ゞ


そんな踊り子に押し出されてか、第2部では「戦死」クラスが廃止されています。バーツよ…




そして「隠れた財宝」ですが、これって正直、情報も隠されてないです???


マップ上に設置されたアイテムのことなのですが…目印などは一切なく、法則性もありません。ただマップの特定箇所に、文字通り"隠されて"いるんです。



これを獲得する方法は、財宝が埋まっている場所(+隣接する1マス)での待機。その上、確率要素も加わる…という……難儀さ!!

ただし盗賊に限っては、範囲内で100%発見できます。やジュリアン最強!



以上のことから分かるのは、フィーナとジュリアンは1軍育成しておこうねってことでした。(‘v’)ニヤリ・・




闘技場について



第1部から共通して置かれている施設、「闘技場」。これについても少し触れてみましょう。

まず闘技場とは、特定のマップにのみ存在する施設であり、経験値とお金を同時に稼ぐことのできるギャンブル場です。



プレイヤーが背負うリスクとしては、掛け金と「ユニットの命」。ユニット自らが戦闘場に立つことで経験値に繋がりますが、死んでしまえばまさしく帰らぬ人…。


瀕死ではなく、絶命です。ハイリスクハイリターンとはこのことですね…。



また戦闘相手はこちらで選ぶことができません。入場の際に提示される掛け金に対し、プレイヤー側はYESかNOで答えるのみ。相手の具体的なクラスやレベルは参加決定の後に初めて知らされます。

とは言え、掛け金の大小と連動はしているので、ある程度絞りはできますけどね!


うっかり強敵を選んでしまったとしても、戦闘開始時に限ってキャンセルが有効なので大丈夫。ただし掛け金は損失しますので、負け越しにはご注意を!



レベル上げや資金稼ぎに有用な施設ではありますが、難度も高く手間も多いですね。私の感覚で言うならば、確実に上級者向け。



コツとしては、ユニット同士の支援効果を発揮させることでしょうか。支援効果の条件は限られますが、これがあることで勝率はかなり上がります。


また騎乗ユニットは乗り物を降りることで相手のレベルを下げられるとか。それでも難しいことには変わりなかった気がするけど…(-o-;)マシにはなってるのかな?



個人的なプレイングとしては、第1部にかなり活用しました!特にジュリアンのレベル上げ。第2部では闘技場との相性が悪かったのか能率悪く…オーブなどで成長率を操作しながら通常戦闘で賄うことの方がもっぱらでした。


安易に「レベル上げできる場所」とは口にできない、リスキーなギャンブル場。バランスよく活用さえできれば、FEを上手に楽しめる…はず!?




おわりに


第1部からパワーアップしたゲーム性と、毛細血管なストーリー
どちらをとってもやり応えは抜群!!


第2部で語られる深く重たい物語は、FEというゲームのイメージを固めたかもしれません。皆さんはどちらの立場で、これを読み解くのでしょう?



誰がどこへ何のために足を踏み入れるのか。
キャラクターの個性にまで意識を向けた戦略、実に面白いです。

FE紋章の謎、オススメですよ!




では今回はこれにて!(*゚ο゚)ゞ

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