2021年03月20日
ゆめにっき 考察まとめ(前半)。
こんばんは、憂です。('-'*)
今回から、ゆめにっきにまつわる考察をまとめつつ、紹介していきます。
まずはじめに…
ゆめにっきとは全てが抽象的かつ定まりのない世界です。その全てを分析することは、根本的にできないと思っています。可能性を網羅することも、断定的に言うことも、きっと相応しくないですよね。
なので、ここでは「私が気になった・考えたもの」あるいは「調べていく中でなるほどと感じたもの」、「多くのプレイヤーを惹きつけているもの」など、ある程度フォーカスを絞ってお送りしていきます。
ネット上の情報に加え私自身の見解もちょこちょこ交えていきますので、一緒に考えてもらえたりしたら嬉しいです!よしなに!
窓付きの部屋
高層マンションの一室。一見すると何の変哲もない部屋ごく普通の部屋ですが、窓付きはこの部屋を出ることができません。ムリ!ダメ!
ではなぜ、部屋を出ることができないのでしょうか?その可能性としては、2つの説が考えられています。
1.閉じ込められている
2.自分から閉じこもっている
要は、自分の意思によって作り出されているのか否かというところ。ですが、この状況だけではどちらの可能性も五分五分で、判断し難いですね。夢の中から少しずつ情報を汲み取り、見つけていくものかもしれません。
なので私としても、全てのまとめを終えた最後に改めてここへ触れていくつもりです。気になる方は最後の方をチェックしてみてくださいね。
扉の部屋
夢の中、窓付きの部屋を出た先にあるひとつめ部屋です。全部で12の扉がぐるりと並んでいます。
時計回りに、
「数字の世界」
「ネオンの世界」
「盾民族の世界」
「ろうそくの世界」
「目玉の世界」
「落書きの世界」
「壁画の世界」
「雪の世界」
「暗闇の世界」
「水溜りの世界」
「ブロックの世界」
「森の世界」
以上12種類。窓付きが持つ記憶の断片、その入り口かもしれません。以下はこの順に従って、考察をご紹介していきます。
数字の世界
名前の通り、床に無数の数字が散らばった世界です。ピカピカ光る扉と、チャックの扉が設置。扉の先には、「電灯の世界」「ベッドの部屋」「赤の王様」などがあります。この世界全体に関する解釈としては2つ。
@学校
A風俗店
【学校】
学校と解釈する根拠としては、「算数」の存在が挙げられます。窓付きの推定年齢から連想される、シンプルなものですね。
この見方においては、窓付き→小学生(くらい?)+数字→算数→学校と繋がります。
【風俗店】
風俗店と見る説では、数字を「金銭」、チャックの扉を「社会の窓」として「性風俗」を解釈しています。
派手に光る扉や艶かしい足の生物を取っても、よからぬお店の雰囲気は確かにあるでしょう。また電灯の世界から「夜」の要素を組み込むことでも、説得力の高い一説です。
以上どちらの説も考え得る世界観ですが、先に繋がる空間との関係性はどうでしょうか。「電灯の世界」や「赤の王様」に視野を広げつつ、関連性を考察していきます。
電灯の世界
真っ暗な背景に、電灯の光だけが見える世界です。安直に、「夜」を解釈して良いかと思います。
そもそも窓付きのような少女が、真っ暗な夜に出歩くことなんてあるでしょうか?あるとすれば、夜の世界に関わっているか…もしくは何らかの事情で夜遅くまで学校に残されていたのかもしれませんね。
赤の王様
数字の世界からチャックの扉を通した先、その奥に待ち構える強制起床イベントの主です。その手前には、「キュッキュくん」もいます。
窓付きが飛び起きるほどの凶悪な存在ですが、赤の王様に関してはズバリ「父親」と見るのが多数派です。私としてもこれに異論はありません。なぜなら赤の王様へ続く扉が…窓付きの部屋と同じデザインだから。
同じデザインの扉があしらわれる場所といえば、同じ建物の中くらいですよね。つまり、窓付きの家の内部――家庭の中に、強烈なストレスをもたらす存在がいるということになります。
ではなぜ、窓付きは父親に強烈なストレスを感じるのでしょうか?個人的にキュッキュくんの存在は、これを裏付けていると思います。
キュッキュくん
ゆめにっきの中では癒しとも言われる、インパクトの強いキャラクター。キュッキュと音を立てながら、ひたすらに階段の手すりを擦り続けています。実害はありませんが、圧倒的な存在感が絶妙に不気味…。癒し…?
キュッキュくんが表す意味としては、その色や形状、仕草から連想されるもの――男性の某ではないか…と言われています。そしてその先に待つ赤の王様、極度の恐怖。
つまりは、「父親の虐待」を示していることになりそうです。あまり深く掘り下げるのは胸が痛みますが…おそらくそうなのだろうと、私自身も直感的に感じました。
以上のことから、個人的には数字の世界全体が「性」に関わっているものと考えます。その方が、一貫性がありません?
ただ「学校」としても、嫌がらせか何かで夜遅くまで拘束されていたように解釈できますし、あとはそれぞれの捉え方次第となりそうです。その場合には、夜遅くに帰る事から「赤の王様」が関連付くかもしれません。
ちなみにですが、数字の世界においては「コミケ部屋」についても興味深く考察させて頂きました。
コミケ部屋
所狭しと生足の生物がひしめき、歩くのもままならない部屋。包丁で数を減らしていかないと進めませんが、労力に見合う収穫はありません。行き止まりに、ひょっとこ面のようなオブジェクトだけがあるだけ。
この部屋をプレイしたときには、「手間をかけて進んだ割には何もない」がっかり感というか虚しさのようなものを感じました。まさにその「無駄足感」が、この部屋の象徴だと考えられているんです。
要は、「どれだけ他人を傷つけて押しのけても、その先には何もない」とか「どれだけ苦労しても無駄」みたいな虚無の空間。正直、どちらの意味でも共感できるというか、言い得て妙かなと思っています。
現実って、こういうことの連続だったりしますよね。何かを掴めることの方が、少ないのかも。だからこそ、努力の積み重ねが必要とも言えますけどね…。
ネオンの部屋
ネオンと言えば安直に夜の繁華街がイメージされますが…どうでしょう?たくさんの生物がうろついているあたりも、賑やかな夜の街っぽいですよね。
ネット上では特筆されておらず、言うまでもないといったところかな。
問題は、なぜ窓付きがそんな世界を夢に見るのか…という点です。ここにも窓付きの危うい事情があるかもしれません。ネオン街へ頻繁に出入りしなければならなかった、とかね。「ネオン」のエフェクトを見ても、窓付きが夜の街の住人になってしまったことは考えられそうです。あくまでも想像に過ぎませんが…。
盾民族の部屋
その名の通り、盾を持った民族風のオブジェクトが乱立しているフロア。これを考察するとすれば、「自分とは違う人種」的なことでしょうか。と言っても、お互いに干渉はなく、実際歩いていく中でも特別怖い感じは受けませんでした。
ねこ
盾民族の世界でGETできるエフェクト。周りの生物を引き寄せる効果から、「ネコ被り」を意味していると解釈されています。
盾民族の世界が他者との隔たりを意味しているとすれば、窓付きはそんな中で生きていく術として「ねこ」を手に入れたのかもしれませんね。
FC小屋
盾民族の世界から繋がる世界。砂嵐の通路を抜けた先に広がる、8bitの世界です。「ファミコン」の呼称が付けられているように、グラフィックや音楽など全てがゲームらしい雰囲気で展開されています。
MOTHERにインスパイアされたという情報もあり、実際見てすぐに連想されるほど既視感がありました。
その感覚の通り、FC小屋は窓付きにとっても「ゲームの世界」であると考えられています。要は「ゲームの中に入り込みたい」という願望の世界。ゲームが好きな子どもなら誰もが妄想するところかとは思いますが、現実逃避とも言えますね。
周りとの距離感、コミュニケーション、その先にゲームの世界。これら全てを繋げて考えるとすれば、周囲に上手く馴染んでいけなかった背景が浮かんできます。
苦悩し、諦めずに打開策を見つけようとしてなお、なかなか報われずに苦しんでいたのかもしれません。あるいは、人間関係の闇を覗いてしまったのか…。
ろうそくの世界
たくさんのろうそくが灯る暗闇の世界。これには、「命の灯火」という解釈があります。だとすると、ろうそくの世界は「生と死」を司る場なのでしょうか。
たくさんのろうそくは、現実に生きる人と亡くなっていく人の実情を窓付きに感じさせているのかもしれません。
こびと
ろうそくの世界でGETできるエフェクト。剣士のような姿で、マップ上を活発に動き回っています。事前情報がない段階においては「剣士→勇者→勇気」と解釈していた小人ですが…
ろうそくの世界が仮に「生と死」の世界だとすれば、こびとは小さな「殺意」の表れだったのでは?と思ったり。ろうそくの火を消しかねない勢いと、剣士の格好からその攻撃性を解釈します。
またこびとは火星さんへも経由するエフェクトであって、これを当てはめると火星さんにも「死」や「殺める」ような要素を付加することになります。
火星さんについては追って紹介していきますが、さほど違和感なく繋げられるようで…あり得るかもしれない、というところです。
鳥人間
随所に登場する生物ですが、ろうそくの世界でのみ「神速の鳥人間」になるということで、ここに取り上げます。
ろうそくの世界が死と隣り合わせの世界なのだとすれば、そこから神速で密室に飛ばしてしまう鳥人間は…窓付きを「死」から遠ざけようとしているのでしょうか?
だとすれば、それは善意か悪意か。「窓付きに危害を加える相手」と解釈されやすい鳥人間ですが、実は良い意味を汲み取る考察もあるんです。面白いところですね。
@窓付きを死から守る者(善意)
A窓付きの殺意を押さえ込む者(悪意)
前者の場合は、鳥人間を窓付き自身の防衛本能のように解釈がされます。窓付きの命を守るために、強制的な拘束してしまう…と。
そして後者においては、窓付きがもたらす「死」を封じ込める存在と考察します。他者への殺意はもちろん、窓付き自身への殺意をも否定することで自由を奪っているような。
あるいは、現実の苦しみから逃すまいとするような悪意、脅迫、マインドコントロール的な障害。窓付きを強く管理する意味で「親」と解釈する説もありました。
ただ、ろうそくの世界(=死)から離れてしまえば、鳥人間を窓付き自身と捉えたり善意と見たりするのは無理があるかと思います。その根拠は、ピクニック広場。これについては「ぜんまい通り」のところで、再度見ていきます。
目玉の世界
目玉や腕、足、それから口など、人体の部位がそれぞれ分断されて転がっているフロア。他人の目や挙動を必要以上に気にしている心理なのかなと、と考えます。
「誰がいつどのように」ということはほとんど関係なくて、目が、腕が、足が、口あるいは言葉が、ということを独立的に見ている表れじゃないでしょうか。
すると文脈や背景は考慮できなくなり、他人から受け取る情報はどんどん端的に強調され…幻覚幻聴が起こっていく可能性までありそうです。どんどん精神的に追い詰められていくだろうし、正常な判断を失っている状態なのではと、私なりに解釈してみました。
めだまうで
目玉の世界でGETできるエフェクト。見た目から安直に、「どどめき」を連想している私でありますが…。要は自分自身からの目線…これでいいのか、良くないだろうみたいな自問自答に苦しんでいる状態です。
ただ、もっと素直に捉えて、「目を伏せる」「その場から逃げる」という「逃避」を解釈している説もあります。どんな状況からも扉の間に戻ってこれるし、それでいて現実にも戻らずに済む…一番の安全策かもしれません。実際。
どちらにしても同じような解釈にはなりますが、イメージとしては「逃避の中にどどめきの要素がある」、ですかね。
落書きの世界
地面が無数の落書きで埋められたフロア。自転車のエフェクトをGETすることができます。落書きにしても自転車にしても、幼少期を思わせる要素ではないでしょうか。踏んだら音がするあたりも、子どもが喜びそうだし。
ただそれにしては背景やBGMが不穏、というのが気になります。窓付きにとっては、幼少期から既に不穏な人生だったのかもしれません。
ちなみにですが、このマップは攻略サイトなどで全貌を見ることができ、小さな落書きが大きな絵を描いていることが分かります。大きく2つの絵が描かれていますが…意味は全く分かりません。たまごっちのハズレキャラクターみたいな、謎の生物が描かれています。
ただその構造からすれば、ひとつひとつの小さな経験なり感情が、いつのまにかひとつの大きな人格なり柱を形成していくということが言えそうです。
でもその大きな絵にも意味を見出せないというのはつまり、どうなのかなー…。
デパート
落書きの世界から繋がるもうひとつの世界。デパートという呼称がありながら、「病院」とする解釈もあります。個人的には病院説。
と言うのも、「トクト君」や「笛」のエフェクトなどと関連して見てみると、病院の方がしっくりくるからです。
トクト君
建物の一角に存在する生物。話しかけると体を傾け、頭から赤い液体をトクトクと流し続けるキャラクターです。
ざっくり言うならば、トクト君は「血液」に関するメタファーではないでしょうか。とすると、「体にまつわること→病院」と連想することができます。
すぐ後ろのポスターが子宮の形に似ていることから「月経」、さらに言えば「初潮」ではないかとも言われています。
笛
デパート(病院)でGETできるエフェクト。笛がある部屋には特別なBGMが設けられていて、空間全体に何らかの意味があるようにも考えさせられます。
考察としては、「音楽療法」。つまり治療の一環としてある場所ではないかということです。根拠と言えるものはほとんどありませんが、このフロア全体の一貫性から、そのように捉えるのが一番馴染みいいかなと思います。
また笛のエフェクトからは、窓付きが小学生くらいの年齢であると分かります。
屋上
エスカレーターから行けるフロア。遠い景色と、建物の外観を見ることができます。建物の外観は、やはりデパートというより病院っぽいような。簡素な感じ。
また「魔女」のエフェクト使用に限って空へ飛び立つことができるようになっていますが、これを「死」や「希死念慮」に結びつけるとすれば、それもまた病院へと繋がります。
空中浮遊
屋上から魔女のエフェクトを使って発生させるイベント。ホウキにまたがり、大空を飛び回ることができます。
考察するに、現実逃避のひとつではないでしょうか。息苦しい現実から解き放たれて、鳥のように自由に…というのは、悩みを抱える人間なら誰もが思い描くものかもしれません。
そしてそれが負のエネルギーに振り切れたとき、死として実現してしまうのかもしれません。屋上イベントからの強制起床の演出は、エンディングの伏線とも言われています。
樹海
デパート(病院)から繋がる、もうひとつの世界。この世界自体が表すものは不明ですが…樹海から富士の樹海を連想するとすれば、「自殺」のイメージを起こすこともできます。
かえる
樹海や森の世界でGETできるエフェクト。これといった使い道もなく、ほとんど考察されていません。私としても、謎のまま今に至っています。
ブロック大空洞
樹海から繋がる世界。幾何学的な、四角だらけのワープフロアです。こちらもほとんど考察の対象にはなっていないようですが、個人的に。
なんとなくイメージするのは、現実の世界から分断された空間。ひぐらしで言うカケラの海みたいな、離れた次元から俯瞰的に色んな世界を見れる場所なのかなと…。
FC地下遺跡
ブロック大空洞から繋がる世界。FC小屋同様、8bitの世界観で全てが構成されています。ゲームの世界に浸ろうとする、現実逃避の表れでしょうか。
バグ
FC地下遺跡で起こる強制起床のイベント。バグと呼ばれているように、FCの世界が崩れ壊れていくようにして夢が終わります。
これが表すのは、「現実逃避の限界」です。ゲームの世界にいるだけでは逃れられない、現実に引き戻されるってことかな…。どんなにのめり込んでも、決して本当の居場所にはなれない世界ですからね。
ゲームを拠り所とする身としては切ない答えですが…否定はしきれません。
小休止
以上、6つの世界のまとめとします。ひとつでも引っかかるものがあれば、いいな。考えるほど、分からなくなるところもありますが。
残る6つの扉については、また次の記事にてまとめていきます!気になる方は、またどうぞ覗いてみてくださいね。では今回はこれにて!(*゚ο゚)ゞ
タグ:ゆめにっき 考察
【このカテゴリーの最新記事】
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/10590904
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック