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韓国で起きた旅客船の沈没事故について、パク・クネ大統領は１９日、国民に謝罪するとともに、海洋警察を解体して安全対策や救助を専門に行う新たな政府機関を設立する方針を発表しました。今回のパク大統領の謝罪と改革案が国民にどう受け止められるかは、来月初めに行われる統一地方選挙の行方を左右しそうです。

韓国のパク大統領は１９日、今回の沈没事故について国民に対する談話を発表し、この中で、「最終的な責任は大統領である私にある」なとどして、謝罪するとともに、海洋警察を解体し、安全対策や緊急時の救助活動を専門に行う新たな政府機関を設立する方針を発表しました。
これについて、韓国市民の反応は賛否が分かれていますが、事故現場近くで捜索活動を待っている行方不明者の家族らは１９日記者会見し、「海洋警察が大きく動揺して、捜索に支障が出ることは明らかだ。不明者の捜索について全く言及がなく、最後の１人まで救助しようと考えているのか」などと反発しています。
今回の沈没事故を巡っては、海洋警察の救助活動など事故後の政府の対応に批判の声が高まり、今月９日未明には事故の遺族１００人余りが遺影を抱えたまま大統領府に向けて徹夜でデモを行う事態となっていました。
こうしたことから、およそ６割に達していたパク大統領の支持率は、事故が起きる前と比べて１０ポイント以上、下落しています。
韓国で来月４日に行われる統一地方選挙は、任期が３年半余りとなったパク大統領の今後の政権運営を左右する重要なものであるうえに、野党は今回の事故の対応を巡ってパク政権への批判を強めています。
このため、パク大統領の今回の謝罪と改革案には、そうした批判をかわすねらいもあるものとみられ、今後、韓国国民にどのように受け止められるかは、統一地方選挙の行方を左右しそうです。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140520/t10014566481000.html