https://www.icloud.com/journal/ja-jp/#1;CAEQARoQZERUuABtLukjz2Qbnzsg-w;0B443B56-1FF1-499B-BAC6-12981E95DAA0
b.どうやら我々は、近江八幡へ向かって北東へ進んでるようです、
a.ということは、そろそろ日野川を渡る橋が見えてくるころ、
b.遠くに見える堤防らしき土の盛り上がり、あれが日野川か、
a.新しい橋になるんか、交通量の多い県道2号線はさすがに豪華やな、
b.自転車・歩行者用の道幅もタップリ、
a.昭和初期に作られた古い橋やトンネル、幹線道路はすべて現在のクルマ社会にはせまくて危なすぎるもんな、
b.正面にちらっと近江富士の山影も、
a.円錐形(エンスイケイ)だから、どの角度からもハッキリそれと分かる、近江富士こと三上山(ミカミヤマ)、標高432m、ところで、今渡ろうとしてる日野川、この「日野」って、日野菜の「日野」なのか?
b.そのようです、ウィキペディアによりますと、室町時代にこの上流で偶然発見された野菜で、その美味しさから全国的に広まった野菜だそうです、
a.じゃあ、せっかくだし日野川を見ながらの営業タイム、よく分からんが、わてらも近江商人の端くれや、
b.日野菜(ヒノナ)といえば色鮮やかな浅漬けのイメージやけど、他に種や生野菜まで売ってますね、
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a.「日野川や 日野菜(ヒノナ)そだてて びわ湖まで」、
b.今ながめてる日野川の下流域、何年もかけて大工事して、川幅を広げ堤防も築き直して、ようやく一段落したような、
a.工事前はもっと野趣に富んでた(=ワイルドだった)もんな、堤防の細道は草伸び放題で・・・ちなみに遠くの山並み、あの左端にツンと尖(トガ)ってるの、あれが比叡山(ヒエイザン)か、
b.そのようですね、西の愛宕山(アタゴヤマ)と並んで京都を代表する東の横綱、比叡山(ヒエイザン)、標高848m、あの山の向こうに京都の市街地が広がってるんすね、
a.「近江なら 西にそびえる 比叡山」、
b.じゃあそろそろ堤防を降りて、この旧道を行きますか、県道2号線と平行にすすむ、
a.それがいい、古い街道筋の雰囲気はいつ走っても心地良い、急ぐクルマは2号線が受け持ってくれるし、なおさら心静かに走れる、
b.街道筋の寺院は浄土真宗がほとんどやけど、木辺派(キベハ)って聞き慣れないすね、この地域だけかな、
a.このすぐそば、野洲川と日野川の中間あたりに、木部(キベ)って集落があって、そこの寺院に、親鸞上人(シンランショウニン)がしばらく滞在されて、集落の人々とも深い交流があったんで、それきっかけで木辺派が生まれたそうや、
コチラに詳しい物語が紹介されてます
http://homepage2.nifty.com/houjuji/kin.html
b.ここは中山道(ナカセンドウ)、京都へ通じる街道筋なんで、昔から様々なひとびとが行き交(カ)ってたんでしょうね、
a.それで、自然発生的に近江商人が生まれたんかなあ、
b.「青空に 誘われ歩く 夏近江」、
a.ああ、しばらく、時間気にせずのんびりさまよいたいなあ、琵琶湖あたり、
b.街道筋をしばらく進むと左手の視界が開けて、遠くにこんもり岡が見えてきました、
a.かつて城のあった岡山、標高102m、
b.戦前までは湖に浮かぶ小島だったんすね、万葉集にも詠(ヨ)まれた絶景ポイント、
a.その歌とは、
b.「秋風の日に異(ケ)に吹けば水茎(ミズクキ)の岡の木の葉も色づきにけり」、秋風が日に日に吹いて岡の木の葉も色づいたなあ、「水茎」は「岡」にかかる枕詞(マクラコトバ)ですね、
a.現在は城の周囲も干拓され、湖岸道路で岡もふたつに裂かれ、可哀想なことになってる、
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