むーさんの負けてたまるか

今時分の夏を告げる
太陽が眩しい頃でした
杖無しの訓練に明け暮れていた
リハ病院出所二年目のあたしは
生まれ故郷の富山に帰省する
ことになりました
ゴルフをするためです (笑)

大学時代から35年来の友人の
TJが気を遣ってくれたのです

彼は東京生まれで現在も
東京に住んでます
わざわざ私のために名古屋まで
車を走らせてくれました

発症後すぐにも来てくれ
リハビリ病院にも幾度も
来てくれました
私の母が大腸癌で手術の時も
入院中の私の代わりに富山に
行ってくれたのです

奴との出会いは
あたしの人生を
いろんな意味で
変えたのかもしれません

奴は二十歳から社長業を始め
現在は数社のグループ企業の
オーナー社長です

学生時代から悪いことも
良いことも共にしてきた
アホ友（ダチ）です (笑)

東京生まれの奴はあたしの
田舎の富山に何度も訪れ
下手なゴルフを二人で
やりまくりました
田舎は多少安く、予約も
取りやすいのです
そして、ついには富山を
自分の故郷に認定して
しまいました　ｵｲｵｲ(^^;)
あたしの母も第二の
母として大事に
してくれました

私が一緒に富山に同行せずとも
自分独りでまさに帰省として
帰る野郎でした
冷蔵庫の中の配置まで
知り尽くした
本当にナイスで
アホな野郎です (笑)

実を言うと奴も十数年前
40歳そこそこで脳梗塞を
経験しているのです
自分の会社の前で
ぶっ倒れました (^^;
いきなり周りが真っ暗になり
気がつたら病院だったと後に
話していました　
年齢も若く迅速な処置の
おかげだったのか
後遺症も無く普通に
戻ってきました

この事があたしに脳卒中を
軽く考えさせてしまった
かもしれませんー
本当は逆ですよね (^^;)
反面教師にしなきゃだよ！

その後、大腸癌にまでになり
数メートル分の大腸を
削除(笑)してます

それでも何も変わらぬ
生活をしてた野郎は
まさに化物でした

100を切れなかった下手くそな
奴もあたしもゴルフに狂い
何時の間にか二人共シングル
プレーヤーになっていました
何処へ行ってもラウンドする
ことが普通のことになって
いたのです

だからこそ奴はあたしを
その場に引き戻すことが
最も最良な心の糧になり
リハビリだと思って
くれたのでしょう

実際にあたしもリハ病院に
入院中からその日のために
訓練してきたのです
少し強引な奴ですが
優しく偉大な野郎です

友達って何でしょうね？
不思議な間柄です
何の損得がなくても
居てくれます

もうひとりのアホ心友KSも
同じです
名古屋に暮らすようになり
29年になります
その中で最も喧嘩をして
最も飲んできた野郎です
九州男児の気持ちの優しい
男にも女にもモテる奴です

リハ病院時代のあたしが
別件で電話すると
酒も入っていたのでしょうが
いきなり
「てめぇーこの野郎！
勝手に病気になりやがって
残された身にもなれよ！
この馬鹿野郎ーがぁ〜
寂しいだろうがぁ〜〜」と
怒鳴り号泣されました

「なんだよーてめぇー！
好きでこんな身体に
なったんじゃ無いよ！」
と言い返しながら
涙で前すら見えない
そんな日もありました

困った時、辛い時の友が

本当の友と言います

気がつけば奴等は
まるで昨日と同じ様に
変わらずいてくれました

ちきしょう〜
お前等がいてくれて
本当に良かったよ
この野郎〜〜〜〜

車はあたしと嫁君を
乗せて一路、富山に
向かいました



まだまだ続きます