AIの開発段階で、消費電力に上限を設けることが最初に必要だ。
Yahoo!より、
生成AI、頼みは原発…消費電力は通常検索の「10倍」
10/22(火) 14:01配信
読売新聞オンライン
https://news.yahoo.co.jp/articles/3ff433522273281380b9efded84217bbe4e98b62
記事より、
【ニューヨーク=小林泰裕】生成AI(人工知能)を開発する米国のIT企業で、原子力発電所から電力を調達したり、小型原発を開発中の新興企業に投資したりする動きが広がってきた。生成AIの開発やサービス提供には膨大な電力が必要となるため、二酸化炭素(CO2)を排出せず、安定して発電できる原子力発電が注目されている。
米マイクロソフト(MS)は9月、米スリーマイル島原子力発電所1号機(約84万キロ・ワット)から20年間、電力を購入する契約を結んだと発表した。1号機は2019年に稼働を停止したが、同原発の所有企業が16億ドル(約2400億円)をかけて改修し、28年までに再稼働させる予定だ。2号機は1979年に炉心溶融(メルトダウン)を起こし、廃炉作業が進んでいる。
米グーグルは10月、小型原発を開発する米新興企業カイロス・パワーと50万キロ・ワットの電力の購入契約を結んだ。米アマゾン・ドット・コムも10月、小型原発開発の米新興企業Xエナジーに、他の投資家と協力して5億ドル(約750億円)を投じると発表。「チャットGPT」を開発した米オープンAIのサム・アルトマン最高経営責任者(CEO)らも原発開発企業を支援する。
生成AI関連事業には大量の電力が必要だ。「チャットGPT」に質問して回答を得る場合、グーグル検索の約10倍の電力を使うという。生成AIを動かすデータセンターでは、24時間態勢で大量のサーバーや冷却設備を動かしており、安定した電力が欠かせない。
原発は発電時にCO2を排出しないうえ、再生可能エネルギーと比べて発電量が安定していることが、米IT各社の投資判断につながっている。米国政府は23年、世界の原発の設備容量を、50年までに20年比で3倍にする方針を日本政府などとともに表明し、小型原発などの開発を支援する。
コメント
AI技術の進展に伴い、消費電力の問題が顕著になっています。特に生成AIは、従来のテクノロジーやアプリケーションに比べて桁違いのエネルギーを要求します。これに対処するため、一部の米国IT大手は安定した電力供給源として原子力発電に注目しています。例えば、マイクロソフトやグーグル、アマゾンは原子力発電や小型原発の開発に投資しています。これらの動きは、AIの持続可能な発展を支える一方で、再生可能エネルギーへの依存を減らす可能性も示唆しています。
しかしながら、省エネ技術の進化とともに、AI技術の開発段階から電力消費に上限を設けるという考え方にも一定の意義があります。エネルギー効率の良いAIモデルの開発は、長期的な環境負担の軽減につながります。現在、AIが消費する膨大な電力をどのようにして持続可能な方法で供給するかが、技術進化の大きな課題となっています。
原発による安定供給は一つの解策ですが、それに頼ることなく、AIの設計段階からエネルギー効率を重視するアプローチも同時に推進されるべきです。エネルギー消費の最適化を目指す新たなアルゴリズムの開発や、より効率的な計算方法の探求が必要です。また、AI業界が環境に配慮した技術革新を進めることで、サステナブルな社会の実現に貢献することが期待されます。
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