Ryzenも5000番台となった。
Yahoo!より、
CES 2021にてAMDが発表したモバイル向けRyzen 5000シリーズの細部に迫る
1/26(火) 23:00配信
アスキー
https://news.yahoo.co.jp/articles/3bfdf0626afe57aed0b459c9f02327ed89fd7b61
記事より、
2021年1月11より始まったCES 2021では、さまざまな主要テック企業がオンラインの発表会を開催した。1月13日、AMDもYouTube上において1時間近い発表を行なったが、今回の発表の軸は「Ryzen 5000シリーズ モバイル・プロセッサー」(以降、モバイル向けRyzen 5000シリーズと略)だった。発表イベントの内容は既報記事のとおりだが、技術的詳細については伏せられていた。
だがAMDはオンラインの発表会直後にプレスを集め、モバイル向けRyzen 5000シリーズの詳細なブリーフィングを実施した。既存の記事と被る部分もあるが、AMDがモバイル向けRyzen 5000シリーズをローンチするにあたり、どうブランディングしているのか、設計的にどんな工夫を盛り込んできたのかなどをかいつまんで解説したい。
モバイル向けRyzen 5000シリーズは全てGPUを内蔵した“APU”となる。内蔵GPUの世代は既存製品と同じく7nmプロセスで設計されたVega世代のアーキテクチャーが採用されている。
モバイル向けRyzen 5000シリーズのラインナップは“Uシリーズ”“Hシリーズ”“PROシリーズ”の3ラインで展開し、さらにHシリーズについては“HS”“HX”のバリアントも用意する。
最上位の「Ryzen 7 5800U」はTDP15W仕様の8コア(C)/16スレッド(T)、動作クロックは最大4.4GHzとなる。前世代では型番ひとつおきにSMTのあり・なしモデルが交互に登場していたが、今回は全モデルでSMTが有効となっている。
見分け方は数字型番の百のケタが偶数ならZen 3、奇数ならZen 2となるが、同格のZen 3ベースRyzenと比較した場合、コア数もTDPも同じだが、動作クロックが若干引き下げられ、かつL3キャッシュも少ない。同じRyzen 7の8C16Tモデルでも安いからという理由で選ぶとZen 2とベースの製品を選んでしまうこともある。消費者側から見るとやや透明性に欠く製品ラインナップではないだろうか。
ライバルであるIntel製のモバイル向けCPUだと第10世代の「Core i9-10980HK」が8コア16スレッドで倍率アンロックで競合製品となるが、最大ブーストクロックでは10980HKの方が勝つ(5.3GHz対4.8GHz)一方で、ベースクロックでは5980HXの方が上(2.4GHz対3.3GHz)となっている。プロセスルールの新しさについてはインテルが14nmに対しAMDが7nmなので比べるべくもない、といったところだ。
そして残された“PROシリーズ”だが、今回のブリーフィングにおいても具体的な型番やスペックについては語られることはなかった。ただしプロに照準を合わせた製品(恐らくセキュリティー周りも強化済)となるだろう。
モバイル向けRyzen 5000シリーズの設計も旧4000シリーズと同様にCPUコアから各種コントローラ、さらにGPUまで全て1ダイに実装している。パッケージのピンアウトも旧4000シリーズとある程度共通化することで、ノートPCメーカーの設計負担を減らしている。
CPUコア以外の基本設計はRyzen GシリーズAPUや旧世代モバイル向けRyzenとほぼ共通している。最大8コアのCPU部や7nmプロセスのVega(GPU)、さらに様々なコントローラー類はInfinity Fabricで連結される。
CPUコア周りの省電力機能も改善され、電圧制御がコア単位で細かく設定できるように改善された。旧4000シリーズでは全てのCPUコアとGPUのコア電圧は状況に関係なく全て同じ電圧で動作していたが、モバイル向けRyzen 5000シリーズではその縛りが解消され、コアの動作状況に応じてコア単位で調整される。
さらにACPI 6.0で実装されたCPPC2(Collaborative Processor Performance Controls 2)がモバイル向けRyzen 5000シリーズでサポートされるようになり、CPUの動作クロック切り替えがより素早くなり、さらに“優秀なコア”に対し優先的に仕事を振り分けるような処理も可能になった。
これはデスクトップ向けのRyzen 3000シリーズ(Zen 2)とWindows 10のMay 2019 Update以降で対応してきた機能だったが、モバイルにも5000シリーズでようやく利用可能となったわけだ。
これら改善点に加え、DC-DCレギュレーターの変換効率改善、オーディオコーデックの省電力化などにより、Ryzen 5000シリーズ搭載ノートのバッテリー持続時間はスタンバイ時で最大20時間、動画再生でも1時間強の延長が期待できるという。
最後に内蔵GPUだが、残念ながらVegaアーキテクチャーのままであり、CU数も最大8基のまま。ただ動作クロックが旧4000シリーズの最大1750MHzから最大2.1GHzに引き上げられていいるのでクロック上昇分は性能は引き上げられている。ただ前述の通りCPUコアとは独立してコア電圧を制御できるようになった結果、よりバッテリーに優しくなりつつもパワー効率が向上しているといえるだろう。
簡単ではあるが、以上がAMDがプレス向けブリーフィングで語ったことの概要となる。期待していたデスクトップ向けRyzenの下位モデルやThreadripperの新モデルなどの情報は一切開示されなかったのは残念だが、今年のAMDはモバイル向けプロセッサーにもかなり力を入れていることが窺える。
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