それにしても、アメリカの黒人と結婚するのに、こうした人種差別があるということさえ知らなかったというのは驚きだ。
Yahoo!より、
黒人ファミリーの一員になった私。夫の密かな習慣で、黒人が置かれている立場に気づいた
6/5(金) 13:02配信ハフポスト日本版
https://news.yahoo.co.jp/articles/2c3286e7791e6e99ddbcd29fa01ac5bd9e38feef
記事より、
近くのコンビニに行くのにも髭を剃り、髪を整える。
町中や商店では突発的に走らないようにしている。
それは黒人である夫が「自分が危険人物ではない」ことを世間に示すための密やかな「処世術」だった。
新型コロナウイルスのため推奨されているマスクさえ、「恐怖心を与える。誤解されたなくない」と着けるのをためらった。その全てが、警察から目をつけられやすいことを避ける「自衛策」だという。
アメリカ・バージニア州で、黒人の夫ウィルさんと生活するウィリアムズ友美さん(34)は、結婚した後、夫がわざわざこうしたことを気にしていることを知った。
“夫ウィルはどこに行くにも必ず身なりを整えて出かけます。どんなに遅い時間でも、近くのコンビニに行くにも服一式全部着替えて、髭を剃り、髪を整え、誰から見てもクリーンな状態じゃないと絶対にでかけません。「なんでこんなに見た目気にするのかな?自意識過剰なのかな?」と思っていましたが、本人に聞くと、
「どの人が見ても、僕は危険人物ではありません!と服装で主張するのが大事だから。特に警察から目をつけられやすい、黒人以外から見たらthug(チンピラ)的な格好は避けるべき」との返答でビックリしました。ちなみにコロナが流行り始めた時もマスク着用を嫌がるので、理由を聞くと「黒人がマスクすると恐怖心しか与えない。誤解されたくない。」とのことでした。“(ウィリアムズ友美さんのFacebookより)
住まいは、首都ワシントンDCに隣接する町で、様々な人種がおり治安も良い。ウィリアムズ友美さんは、そんな町で3年過ごす中、アメリカ社会での黒人の立ち位置を肌身に感じてきた。
息子のマイカくんが生まれると、義母から「黒人としての振る舞い方」を孫に伝えてと言われた。
マイカくん(4)がちよち歩きをする2歳の頃だ。「マイカにはちゃんと警察の前では、抵抗しない、手は見えるところに置く、突発的な動作をしないってことをちゃんと教えてあげてね」。その義母の言葉の意味は最初わからなかったが、アメリカの生活を重ねる中でわかってきたという。
ウィリアムズ友美さんは、沖縄出身。日本にいるときは、ロサンゼルスであったロドニー・キング事件など差別をめぐる運動をみても「大変そう、でも頑張ってという『対岸の火事』とも言えるものだった」。だが、結婚して、「黒人ファミリー」の一員となり子供が生まれると、黒人が受ける視線が肌身に感じられた。
それでも、日本人である自分は当初「Black Lives Matter ってどういうことだろう?全人種みんなの命が大事」なのではと思っていたという。しかし、ウィルさんや義両親、友人と対話の中で、初めて心の底からBlack Lives Matterの意図を理解できたという。
だがそんな時、「アメリカでの黒人への差別は、他の人種にわかってもらえないという諦めも感じられた」。
熱い世間の運動の傍で、彼らの言葉の底流に「『諦め』が漂うことに耐えられなかった」という。だからこそ、日本人である自分が動く意義があると思ったと語る。
「私は黒人にもなれないし、苦しみは分からないと思うけれど、黒人ファミリーの一員になった日本人の目線でBlack Lives Matterについて伝えたいと思いました」。
友美さんは、今回のBlack Lives Matter運動をみて考え抜き、今回facebookで発信することにした。「ニュースや話題は本来の抗議の意味よりも、暴動ばかりに注目が集まっているように感じます。決して暴力を肯定してるわけではないのですが、暴動の背景にも思いを巡らせてほしい」と話している。
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