2015年08月08日
金剛界 降三世三昧耶会 三昧耶パーツ描き4(外周4)
降三世三昧耶会 外周 三昧耶形パーツ描き終了
今回の北方五天(16〜20)で降三世三昧耶会 外周のパーツ描き終了です。
降三世三昧耶会 北方五天
各尊格の位置がわかるように図に番号をつけておきます。
北門を守護する毘那夜迦の眷属である18を除く北方五天(16, 17, 19, 20)は地下天に属し、大地と地下世界の神々が住しています。
16)金剛面天(こんごうめんてん)
形、色ともほぼわからない。なぜこんなことになってしまうのだろうか?
金剛面天は別名を金剛猪頭天ともいい、猪頭人身のヴィシュヌ神の化身。ヒンドゥー教の神話では水中に没した大地を引き上げたことから、仏教では衆生救済の意味を持つ。
衆生済度の象徴である金剛鉤を三昧耶形(三形)とする。
17)炎摩天(えんまてん)
部分的に剥離があり細部はわかりにくいが全体としての構造は十分理解できる。
炎摩天は人類最初の死者にして死後世界の裁判官であるヤーマののこと。仏教では一切衆生の善悪の業を裁断し煩悩を滅する死と時間の神。
死後の衆生を裁く正義の象徴である人頭杖(檀拏;だんだ)を三形とする。
18)調伏天(ちょうぶくてん)
ここもまた三形の形などが見えにくくなっている。
調伏天は別名を拘刀毘那夜迦ともいい象頭人身の毘那夜迦の眷属で北門の守護天。
魔と闘い仏法を守護する三鈷剣を三形とする。
19)毘那夜迦(びなやか)
形だけだと日天と区別できないが、色が残っているのでどのように表現すれば良いかわかる。
毘那夜迦は象頭人身で大自在天(シヴァ神)と烏摩妃(パールヴァティ女神)の子とされる。障害を支配する智慧の神。
手にする歓喜丸を三形とする。
20)水天(すいてん)
色かたちとも比較的保存されているほうだと思う。
水天は水を支配する神。仏教では雨水が大地を潤して生命を生み出すように、衆生の渇いた心を潤し菩提心を生み出す力を持つとする。
龍索(龍を模し一端に独鈷杵の先をつけた縄)を三形とする。
以上、北方五天でした。三昧耶会と全くと言って良いほど同じ図像、構図でした。
これで降三世三昧耶会外周二十天の三昧耶パーツ描きが終了。
次回から第二重の三昧耶パーツ描きです。
では、また〜ヾ(。・ω・。)ノ
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