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2015年05月30日

本紹介 No. 017『弘法大師と密教美術』

『弘法大師と密教美術』

『弘法大師と密教美術』(朝日新聞社 1983)


両界曼荼羅に限らず、密教美術全般に目を通す必要を感じ本書を手に取りました。
構成

縦 24 cm x 横 25 cm、全301ページ、原色図版48ページ、単色図版190ページ

構成は以下の通り。

  あいさつ
  弘法大師と密教美術        佐和隆研
  大師の書             中田勇次郎
  密教美術の源流          山本智教
  両界曼荼羅の相承         濱田 隆
  日本における密教諸尊の受容    中野玄三
  原色図版
  単色図版・解説
  弘法大師略年譜
  真言宗十八本山略史
  用語解説
  出品目録
  英文出品目録
  英文概説(要約)
  英文あいさつ

内容

本書は1984年の弘法大師入定千百五十年の大法要に先立ち、大師所縁の密教美術の粋を一堂に集めた展覧会が1983-1984年に全国六会場で開催された際の図録です。

メインは原色図版単色図版・解説に示される274におよぶ密教宝物の数々ですが、興味深い寄稿もいくつかよせられています。

佐和隆研師の弘法大師と密教美術には弘法大師の生涯と密教美術の歴史が述べられております。これが絶筆とのこと。合掌

大師のの書では弘法大師と書との関わりを中心に解説がなされております。不勉強で知らなかったのですが、大師が蘭亭序の拓本や欧陽詢の真蹟を請来していたことに、当然と言われればそれまでですが、やはり驚きを隠せません。

密教美術の源流ではインド、ジャワ、中国の密教美術およびその歴史についてそれぞれ代表的かつ興味深い例を紹介しており、両界曼荼羅の相承では金胎の両部大経および両曼荼羅の成立と異説、異本について諸本の系譜の概要を述べております。また、日本における密教諸尊の受容では密教像の特色について五点上げ(@曼荼羅的表現、A尊数の飛躍的増加、B官能的表現、C鳥獣座、D明王像の出現)密教諸尊の受容について解説をしています。

原色図版では次に続く単色図版・解説の中から選んだいくつかの宝物の図像の一部や絵巻の別場面、拡大図などをカラーで載せています。

つづく弘法大師略年譜真言宗十八本山略史は資料として簡潔にまとめられており閲覧しやすく、用語解説もわかりやすい。また、出品目録は274の宝物を絵画、彫刻、工芸、書跡の四群に分類して一覧にしています。

密教芸術のすべてがここにあるわけではありませんが、特に弘法大師に関わる真言密教の宝物が多数掲載されており、貴重な資料集となっています。

惜しむらくは、単色図版・解説のページもすべてカラーであったならと思わずにはいられません。
曼荼羅作画とのかかわり

絵をみて絵を描いていると、そこにそれ以上の広がりを見出すことは難しい。

写実といい写生というものの、諸尊にしろ諸物にしろ感得されたものにて本来実在しない。(全てを空とするなら言わずもがなになってしまうが・・・)

描くことでなにかがあらたに存在しようとする過程の手助けをするわけであるから、そこになにか存在感や実在感のようなものを得てほしい。そのために出来得るだけ多くの事物に目を通したい。

その意味で密教美術の粋が一堂に会している本書は美術展覧会の図録の枠を超え一級の資料としてみることができる。

密教が日本の文化の背骨や地下水に例えられることがあるが、はたしてここに会された密教美術に日本文化の心髄は到達し得たのであろうか。

では、また〜ヾ(。・ω・。)ノ




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