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2018年03月06日
NHK大河ドラマ「西郷どん」第9回の名場面
このまえ放送されたNHK大河ドラマ「西郷どん」第9回「江戸のヒー様」の名場面は、西郷吉之助(鈴木亮平さん演じる)が藩主・島津斉彬(渡辺謙さん演じる)より「お庭方」という役目を命ぜられ、直接対面した時に少年時代のことを語るシーンです。
お庭の仕事というので藩邸の庭のそうじやら、庭木の手入れやらに励む吉之助でしたが、ついに斉彬と対面します。
そして、なぜ「いのちがけ」で奉公したいのかと、思いを語ります。それは少年の日、藩主になる前の斉彬と会い、言葉を掛けられたことから始まったのです。
腱を斬られ剣が振れなくなった(駄洒落ではありません)少年の日の吉之助が武士として奉公できないと絶望しましたが、若き斉彬から声を掛けられ、剣以外の道でも武士として、藩の為、世のために働くことができるのだと教えられました。
それは絶望した少年の心にさした一筋の光明でした。以後、吉之助は功名心のためではなくただ他人の為に藩の為に働く侍となったのです。
「ああ、あのときの『やっせんぼ』か!」
斉彬は初めて気づいたようでした。
この対面のあと、吉之助は斉彬の命で、斉彬の目となり耳となり、ときには手足となり働くことになるのです。
「お庭方」ですから、斉彬の都合の良い時に対面して、様々な情報を斉彬の耳に入れたり公に出来ない「密命」を受けて働くことができます。
「西郷吉之助は、じつは忍者だった!」
などという説が出たりするのは、この「お庭方」を務めたことによるのです。
徳川将軍家に「御庭番」と呼ばれる忍者がいたことを連想させますが、「お庭方」はつまり隠密的な仕事というわけです。