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2021年03月19日
【大きな革新をもたらす】イノベーションと「食」
イノベーション(innovation)とは、モノ、仕組み、サービス、組織、ビジネスモデルなどに新たな考え方、技術を取り入れて新しい価値を生み出し、社会に大きな革新をもたらすことです。イノベーションという概念を提唱したのは、オーストリアの経済学者ヨーゼフ・シュンペーターです。
かつては、クローズドイノベーションと呼ばれる自社の経営資源だけを用いて研究開発から製品開発までを行う自前主義が主流でした。しかし、1990年代に入りインターネットをはじめとしたテクノロジーが飛躍的に発展すると、グローバル化や産業構造の変化、人材の流動化が進み、市場競争が激化します。大企業ですら自社のリソースだけでイノベーションを起こすことは難しくなり、次第に外部資源やノウハウを活用するオープンイノベーションが注目され始めました。
イノベーションは、市場と技術に与えるインパクトによって、構築的革新、革命的革新、間隙創造的革新、通常的革新4つに分類されます。構築的革新(Architectural innovation)は、斬新な技術を用いて、これまでの体系を破壊し、新たな製品の開発、発明によって全く新しい市場を生み出すものです。革命的革新(Revolutionary innovation)は、既存の製品に新しい技術や生産体系を用いて生み出した新たな製品のことです。間隙創造的革新(Niche creation)は、既存の技術を用いて新たな市場を生み出すイノベーションのことで、ニッチ創造とも呼ばれます。通常的革新(Regular innovation)とは、技術やプロセスを改善し、安くて高品質なコストパフォーマンスの良い製品やサービスを創出することです。
イノベーションのジレンマとは、業界シェアでトップの企業が、自社製品に対する顧客の意見などに傾倒し過ぎることで、イノベーションを起こす機会を失い、新興の企業などに負けてしまうことで、クレイトン・クリステンセンが提唱した概念です。クリステンセンはイノベーションを、2つに分けています。持続的イノベーションとは、顧客の意見やニーズに合わせて製品を改良していくことです。破壊的イノベーションとは、既存の概念にとらわれず、新たな発想で新たな価値を生み出すことです。
「食」にイノベーションを起こすべく、アメリカをはじめ日本でもさまざまな企業が立ち上がっています。植物性たんぱく質を使った肉の代替品を開発、最新の科学技術を使って食材を調理する分子料理法、食品関連サービスとICTを組み合わせた新しい産業、工場内で植物を栽培することによって、天候に関わらず一定の品質、一定量の作物を安定して供給できる植物工場などは、まさに「食」にイノベーションをもたらします。
イノベーション(innovation)とは、これまでにない新しいサービスや製品などを生み出すことです。語源は、ラテン語のinnovareで、新たにする、リニューアルするなどの意味があります。
イノベーションは、日本語ではよく技術革新と訳されますが、本来は技術に限らず広い概念を持っています。モノ、仕組み、サービス、組織、ビジネスモデルなどに新たな考え方、技術を取り入れて新しい価値を生み出し、社会に大きな革新をもたらすことが、イノベーションです。
イノベーションという概念を提唱したのは、オーストリアの経済学者ヨーゼフ・シュンペーターです。シュンペーターは、著書である経済発展の理論で、イノベーションによる経済発展の理論を展開しています。
シュンペーターによると、経済の発展にはアントレプレナー、すなわち起業家によるイノベーションが重要であると説いています。
かつては、クローズドイノベーションと呼ばれる自社の経営資源だけを用いて研究開発から製品開発までを行う自前主義が主流でした。
しかし、1990年代に入りインターネットをはじめとしたテクノロジーが飛躍的に発展すると、グローバル化や産業構造の変化、人材の流動化が進み、市場競争が激化します。
大企業ですら自社のリソースだけでイノベーションを起こすことは難しくなり、次第に外部資源やノウハウを活用するオープンイノベーションが注目され始めました。オープンイノベーションは、アメリカのヘンリー・チェスブロウが著書であるOpen Innovationで初めて提唱した概念です。
現在はオープンイノベーションが主流となり、新興国や開発途上国に研究所などを設けて、新たな価値を創造するリバースイノベーションも注目が集まっています。
イノベーションは、市場と技術に与えるインパクトによって、構築的革新、革命的革新、間隙創造的革新、通常的革新4つに分類されます。
構築的革新(Architectural innovation)は、斬新な技術を用いて、これまでの体系を破壊し、新たな製品の開発、発明によって全く新しい市場を生み出すものです。トーマス・エジソンによる電気、トーマス・ニューコメンによる蒸気機関、ライト兄弟による飛行機、アメリカのフォード社の一般大衆向け自動車、スティーブ・ジョブズやスティーブ・ウォズニアックなどによるパーソナルコンピュータなどが該当します。
革命的革新(Revolutionary innovation)は、既存の製品に新しい技術や生産体系を用いて生み出した新たな製品のことです。自動車の駆動システムのマニュアルからオートマチックへの移行、オーディオの音声信号のアナログからデジタルへ移行、通信システムの4Gから5Gへ移行などが当てはまります。
間隙創造的革新(Niche creation)は、既存の技術を用いて新たな市場を生み出すイノベーションのことで、ニッチ創造とも呼ばれます。ヘッドフォンステレオ、家庭用ゲーム機、スマートフォン、カップヌードルなどが間隙創造的革新です。また、創業時から変化して間隙創造的革新に至ったものもあります。YouTubeは、創業時には動画ビジネス市場の先駆者として革命的革新に分類されていましが、Googleの買収によって、広告という新たなビジネス的価値を生み出し、新たな客層を獲得しました。
通常的革新(Regular innovation)とは、技術やプロセスを改善し、安くて高品質なコストパフォーマンスの良い製品やサービスを創出することです。既存の技術と既存の市場の中で生まれるイノベーションです。既存製品の性能を向上させることがこの通常的革新で、1980年代の日本企業ではこうしたイノベーションを得意としていました。ただし、価格競争に陥ると失敗する場合もあります。競争の激しい市場で争うことをレッドオーシャンといい、その状況で通常的革新を続けていては企業が疲弊することになります。
イノベーションの類型にはいくつかあり、シュンペーターは当時5つに分類していました。しかし、OECD策定の国際基準では、プロダクト、プロセス、組織、マーケティングの4つに分類されています。
イノベーションのジレンマとは、業界シェアでトップの企業が、自社製品に対する顧客の意見などに傾倒し過ぎることで、イノベーションを起こす機会を失い、新興の企業などに負けてしまうことで、クレイトン・クリステンセンが提唱した概念です。
クリステンセンはイノベーションを、2つに分けています。持続的イノベーションとは、顧客の意見やニーズに合わせて製品を改良していくことです。破壊的イノベーションとは、既存の概念にとらわれず、新たな発想で新たな価値を生み出すことです。
どちらか一方だけでは失敗を招く恐れもあるため、ビジネスではどちらも重要と考えられています。
イノベーションのジレンマが起きる理由としては、性能の低さ、市場と現状の差、イノベーションからの遅れなどがあげられます。
性能の低さによる破壊的イノベーションは、実施が難しい上、必ず良い結果がもたらされるとも限りません。不確実な要素も多くなります。そうなると成功している企業は、破壊的イノベーションに対して躊躇してしまうことになります。そのため、市場にイノベーションが起こり、性能の低い新たな製品が生み出されても、自社製品の品質を高めることに集中してしまいます。新しく創出された製品については、最初は性能が低いものも多く、競争相手にはならないだろうと目を向けないことがほとんどです。そしてそのうちに改良を重ねた企業に追い抜かれ、市場を奪われてしまうことになります。
業界のトップ企業は、成功体験をもとにさらに高みを目指して、製品やサービスの改良を続けます。しかし、いつの間にか市場のニーズを上回り、本来の目的からかけ離れてしまうこともあります。改良を重ねて高品質、高性能、高価格な製品ができたとしても、顧客が本当に欲しているものとは限りません。ターゲットを見誤って、ハイエンドな製品を提供し続ければ、最新技術が採用された製品でも関心を引くのは困難です。その間に、多少性能が落ちても顧客が求めるものを生み出す新規企業に市場を奪われてしまいます。
破壊的イノベーションの技術によって生み出された製品は、低価格で利益率も低い場合が多々見受けられます。市場規模が小さければ、成功を続けている企業は魅力を感じません。成功企業は、成功モデルや既存顧客を基準とするため、安定した顧客のいる市場で利益率が高い既存の製品に投資を続けることを判断します。そのうち参入するタイミングを逃して、イノベーションから遅れ、取り残されてしまいます。
「食」にイノベーションを起こすべく、アメリカをはじめ日本でもさまざまな企業が立ち上がっています。
植物性たんぱく質を使った肉の代替品を開発、最新の科学技術を使って食材を調理する分子料理法、食品関連サービスとICTを組み合わせた新しい産業、工場内で植物を栽培することによって、天候に関わらず一定の品質、一定量の作物を安定して供給できる植物工場などは、まさに「食」にイノベーションをもたらします。
アメリカのある企業では、ベジタリアンやビーガンでも食べられるように、大豆などを使った植物性たんぱく質由来の代替肉の開発を行っています。ほかの企業では、植物性たんぱく質由来の代替肉ではなく、幹細胞から得た筋肉繊維を独自の方法で培養することによって製品化を目指しています。また、アメリカの植物工場では、トレイや吊り下げ式のモジュールを使って、水平だけではなく垂直にも並べて作物を栽培し、省スペースで高効率の栽培を実現しています。ここでは、LEDと栄養素が含まれたミストによって育てるため、太陽光も必要ありません。
日本に目を向けると、ベースフード社は1食に必要な栄養素を含有した完全栄養食を開発しています。八面六臂社は、飲食店向けの食材ECを手がけている企業です。飲食店向けのECは通常の食品通販とは異なり、ロット数や配送手段、決済方法など調整しなければならないことが多岐に渡りますが、このような細かい調整を行うことで、通常のECサイトと同じように食材の仕入れができるサービスを提供しています。ウェル・ビーイング社は、栄養成分自動測定器を開発している企業です。この測定器は、その場で簡単にカロリーと各種栄養素の成分量を測定でき、これまで専門機関に依頼するとおおよそ2週間ほどかかっていた分析が、1〜2分で完了します。SHIFFT社は、飲食店や小売店から発生した余剰食品を定額で1日2回まで受け取れるサービスを開発している企業です。日本ではまだ食べられる食べ物を捨てる食品ロスが問題化しており、これを解決するサービスとして注目を集めています。KAKAXI社は、気温、温度、日射量センサーを内蔵した農業用デバイスを提供している企業です。従来のように経験や勘に頼ることなく、定量的に栽培環境の把握、管理が可能となります。
これらの企業がもたらすイノベーションは、今後の「食」の未来を変容させていくことが、大いに期待されています。
イノベーション(innovation)とは、モノ、仕組み、サービス、組織、ビジネスモデルなどに新たな考え方、技術を取り入れて新しい価値を生み出し、社会に大きな革新をもたらすことです。イノベーションという概念を提唱したのは、オーストリアの経済学者ヨーゼフ・シュンペーターです。
かつては、クローズドイノベーションと呼ばれる自社の経営資源だけを用いて研究開発から製品開発までを行う自前主義が主流でした。しかし、1990年代に入りインターネットをはじめとしたテクノロジーが飛躍的に発展すると、グローバル化や産業構造の変化、人材の流動化が進み、市場競争が激化します。大企業ですら自社のリソースだけでイノベーションを起こすことは難しくなり、次第に外部資源やノウハウを活用するオープンイノベーションが注目され始めました。
イノベーションは、市場と技術に与えるインパクトによって、構築的革新、革命的革新、間隙創造的革新、通常的革新4つに分類されます。構築的革新(Architectural innovation)は、斬新な技術を用いて、これまでの体系を破壊し、新たな製品の開発、発明によって全く新しい市場を生み出すものです。革命的革新(Revolutionary innovation)は、既存の製品に新しい技術や生産体系を用いて生み出した新たな製品のことです。間隙創造的革新(Niche creation)は、既存の技術を用いて新たな市場を生み出すイノベーションのことで、ニッチ創造とも呼ばれます。通常的革新(Regular innovation)とは、技術やプロセスを改善し、安くて高品質なコストパフォーマンスの良い製品やサービスを創出することです。
イノベーションのジレンマとは、業界シェアでトップの企業が、自社製品に対する顧客の意見などに傾倒し過ぎることで、イノベーションを起こす機会を失い、新興の企業などに負けてしまうことで、クレイトン・クリステンセンが提唱した概念です。クリステンセンはイノベーションを、2つに分けています。持続的イノベーションとは、顧客の意見やニーズに合わせて製品を改良していくことです。破壊的イノベーションとは、既存の概念にとらわれず、新たな発想で新たな価値を生み出すことです。
「食」にイノベーションを起こすべく、アメリカをはじめ日本でもさまざまな企業が立ち上がっています。植物性たんぱく質を使った肉の代替品を開発、最新の科学技術を使って食材を調理する分子料理法、食品関連サービスとICTを組み合わせた新しい産業、工場内で植物を栽培することによって、天候に関わらず一定の品質、一定量の作物を安定して供給できる植物工場などは、まさに「食」にイノベーションをもたらします。
2021年03月18日
【気楽】メンタル不調から脱却する食事
ストレスは、単に心に負担がかかって起こるものと思われるかもしれません。心と体は連動しているため、ストレスが続くと徐々に体がアンバランスになり、さまざまな症状を引き起きします。これがメンタル不調です。メンタル不調を防ぐには、心と体の両面からの対策が必要となり、中でも食事はメンタル不調にも効果的です。
ふとしたことから、心と体のバランスを崩してメンタル不調になることは、誰にでもあります。しかし、食事でストレスに強い心と体をつくることができ、メンタル不調の予防、改善を図ることができます。ストレスに強い体をつくる食材の成分としては、たんぱく質があげられます。たんぱく質は、ストレスに対抗するホルモンの原材料になります。また、ストレスが過多となると体に必要なナトリウムを保持することができなくなります。つまり、ナトリウム不足が、ますます体を弱らせることになります。ビタミンB群は、代謝のサポートをはじめ、頭の働き、体の神経系統の維持に作用します。ビタミンCはストレスの耐性を高め、ストレスによる体のダメージを修復します。オメガ3系脂肪酸、ビタミンD、葉酸、亜鉛など数々の栄養素が、メンタル不調と関わり合っています。最近では、腸内細菌と気分との間に強い関係性があることが、数々の研究で明らかとなり、腸の機能の向上に役立つ野菜や発酵食品を食べることで、いわゆる善玉菌を増加させ、維持していくことが、ストレスを軽減させ、結果的に健康を増進させることにつながります。
一方、エナジードリンクは、これから頑張るときの一時的な気付け薬のようなものです。飲んだときはシャキッとしますが、持続することはなく、逆にメンタル不調を起こしやすくなることもあります。ストレスがたまると食べたくなるのが、お菓子やジュースなどの甘いものです。甘いものを食べた後に訪れるシュガーハイ、つまり砂糖の過剰摂取による興奮状態と、その後に訪れるシュガークラッシュ、すなわち血糖値が急激に減少することは不安感を招く原因になります。
食事は、楽しむことが最も効果的です。食事を楽しむことで、自律神経に好ましい影響が現れます。自律神経とは、交感神経と副交感神経という2つの神経から成り立っています。交感神経は、日常生活で活動しているときだけでなく、悩んでいるときやストレスに耐えるときにも高まります。頑張り過ぎや過度のストレスは、交感神経の働きすぎにつながります。ストレスで体調が崩れるときは、大抵交感神経を使い過ぎています。副交感神経は、寝ているときだけでなく、ほっと一息つくときや心地よい気分のときにより働きます。この神経が働くことで体の治癒力が高まり、ストレスから体が修復されることになります。
生真面目過ぎて、無理な食事を頑張り過ぎると交感神経が高まります。すると副交感神経による体のメンテナンスがあまり働かず、我慢の連続で返ってストレスも増えてしまうことにもなりかねません。だからこそ、我慢だけでなく、ある程度気楽に楽しんで食べるくらいが、丁度いいです。
仕事が忙しくて残業が多い、組織での人間関係に悩んでいる、頑張っているにもかかわらず思うように進まずイライラしがちなど絶え間なくストレスを感じているということが、たくさんあるのではないでしょうか。
ストレスは、単に心に負担がかかって起こるものと思われるかもしれません。心と体は連動しており、嬉しいことがあると体が温かくなること、緊張すると体がガチガチになり、ショックを受けると全身がだるくなるなど気分に合わせて体の状態が変わることは、誰しもが経験しています。ストレスが続くと徐々に体がアンバランスになり、朝起きるのがつらく、集中力が落ち、さまざまな症状を引き起きします。これがメンタル不調です。
メンタル不調を防ぐには、心と体の両面からの対策が必要となり、中でも食事はメンタル不調にも効果的です。
ふとしたことから、心と体のバランスを崩してメンタル不調になることは、誰にでもあります。しかし、食事でストレスに強い心と体をつくることができ、メンタル不調の予防、改善を図ることができます。
ストレスに強い体をつくる食材の成分としては、たんぱく質があげられます。たんぱく質は、ストレスに対抗するホルモンの原材料になります。特にスタミナ料理といわれるようなにんにくをはじめとした香辛料の効いた肉や魚料理などは、ストレスに強い体をつくるために効果的です。そのほかに大豆製品、卵、乳製品もたんぱく質を豊富に含んでいます。
また、ストレスが過多となると体に必要なナトリウムを保持することができなくなります。つまり、ナトリウム不足が、ますます体を弱らせることになります。朝起きるのがつらい場合、朝食にみそ汁を飲んで塩分を補います。ストレスから疲れが続く場合は、塩分が濃い食事の方が元気になることもあります。なお、高血圧など塩分を制限しているときは、この限りではありません。
さらにビタミン類は、野菜などに多く含まれています。ビタミンB群は、代謝のサポートをはじめ、頭の働き、体の神経系統の維持に作用します。ビタミンCはストレスの耐性を高め、ストレスによる体のダメージを修復します。ビタミンB群やビタミンCを摂るためには、野菜を食べることです。
たんぱく質やビタミンB群、ビタミンC以外にも、 オメガ3系脂肪酸、ビタミンD、葉酸、亜鉛など数々の栄養素が、メンタル不調と関わり合っています。これらの栄養素が体内で不足すると、精神疾患などの症状を進行させてしまいます。えび、牛肉、かぼちゃの種、オーツ麦に含まれている亜鉛は、幸せホルモンとして知られるセロトニンの作用に大きな影響をもたらします。同様に葉酸もセロトニンの合成に関与する栄養素です。セロトニンの不足は、うつ病の症状とひも付いています。青魚などに含まれるオメガ3系脂肪酸やビタミンDも、メンタル不調にとって大切な栄養素です。
最近では、腸内細菌と気分との間に強い関係性があることが、数々の研究で明らかとなっています。腸の機能の向上に役立つ野菜や発酵食品を食べることで、いわゆる善玉菌を増加させ、維持していくことが、ストレスを軽減させ、結果的に健康を増進させることにつながります。
一方、エナジードリンクは、これから頑張るときの一時的な気付け薬のようなものです。飲んだときはシャキッとしますが、持続することはなく、逆にメンタル不調を起こしやすくなることもあります。エナジードリンクは、どうしても必要なときだけにした方がいいかもしれません。
ストレスがたまると食べたくなるのが、お菓子やジュースなどの甘いものです。糖質の中でもぶどう糖は、脳のエネルギーとなりますが、これも注意が必要です。摂り続けていると感情が不安定になったり、疲れやすくなったりとストレスに影響されやすい体になってしまします。ストレスが過多となるとますます甘いものが欲しくなり、依存症になることもあります。甘いものは量より質を重視し、控えめにすることです。甘いものを食べた後に訪れるシュガーハイ、つまり砂糖の過剰摂取による興奮状態と、その後に訪れるシュガークラッシュ、すなわち血糖値が急激に減少することは不安感を招く原因になります。
ラーメン、炒飯、パスタなど主食中心の食事は、甘いものを食べているときと同様に悪循環を招きます。特にラーメンとチャーハンという主食同士の組み合わせは、糖質を組み合わせている食事のため、どちらかを餃子に変える、あるいはなるべく控えた方が好ましいです。ただし、どうしても食べたいときは、ラーメンの上にのっている具材を食べてから、麺を食べるというように食べる順番を工夫するだけで、体の負担は軽減されます。
イライラするとやけ食いや逆に食べる気がなくなります。気持ちの変化で、食べたいものが大きく変化することもあります。食事がおろそかになっていると感じているのであれば、心のバランスが崩れているかもしれません。心のバランスが崩れると生活や食事のバランスも崩れてくることがあります。心のバランスが崩れたとき、食事のバランスを立て直すことで、心も回復することは大いにあり得ます。
食事は、楽しむことが最も効果的です。食事を楽しむことで、自律神経に好ましい影響が現れます。
自律神経とは、交感神経と副交感神経という2つの神経から成り立っています。交感神経は、頑張るときに働く神経です。日常生活で活動しているときだけでなく、悩んでいるときやストレスに耐えるときにも高まります。頑張り過ぎや過度のストレスは、交感神経の働きすぎにつながります。ストレスで体調が崩れるときは、大抵交感神経を使い過ぎています。
副交感神経は、体を休めるときに働く神経です。寝ているときだけでなく、ほっと一息つくときや心地よい気分のときにより働きます。この神経が働くときは、単に体を休めるだけではなく、体のメンテナンスを行います。すなわち、副交感神経が働くことで体の治癒力が高まり、ストレスから体が修復されることになります。
生真面目過ぎて、嫌いなものを健康のため我慢して食べ続けること、大好きな甘いもの食べたいけれどひたすら我慢することなど無理に頑張り過ぎると交感神経が高まります。すると、交感神経だけが高まり、副交感神経による体のメンテナンスがあまり働かず、努力した割にはあまり効果も出ないばかりか、我慢の連続で返ってストレスも増えてしまうことにもなりかねません。だからこそ、我慢だけでなく、ある程度気楽に楽しんで食べるくらいが、丁度いいです。
ストレスは、単に心に負担がかかって起こるものと思われるかもしれません。心と体は連動しているため、ストレスが続くと徐々に体がアンバランスになり、さまざまな症状を引き起きします。これがメンタル不調です。メンタル不調を防ぐには、心と体の両面からの対策が必要となり、中でも食事はメンタル不調にも効果的です。
ふとしたことから、心と体のバランスを崩してメンタル不調になることは、誰にでもあります。しかし、食事でストレスに強い心と体をつくることができ、メンタル不調の予防、改善を図ることができます。ストレスに強い体をつくる食材の成分としては、たんぱく質があげられます。たんぱく質は、ストレスに対抗するホルモンの原材料になります。また、ストレスが過多となると体に必要なナトリウムを保持することができなくなります。つまり、ナトリウム不足が、ますます体を弱らせることになります。ビタミンB群は、代謝のサポートをはじめ、頭の働き、体の神経系統の維持に作用します。ビタミンCはストレスの耐性を高め、ストレスによる体のダメージを修復します。オメガ3系脂肪酸、ビタミンD、葉酸、亜鉛など数々の栄養素が、メンタル不調と関わり合っています。最近では、腸内細菌と気分との間に強い関係性があることが、数々の研究で明らかとなり、腸の機能の向上に役立つ野菜や発酵食品を食べることで、いわゆる善玉菌を増加させ、維持していくことが、ストレスを軽減させ、結果的に健康を増進させることにつながります。
一方、エナジードリンクは、これから頑張るときの一時的な気付け薬のようなものです。飲んだときはシャキッとしますが、持続することはなく、逆にメンタル不調を起こしやすくなることもあります。ストレスがたまると食べたくなるのが、お菓子やジュースなどの甘いものです。甘いものを食べた後に訪れるシュガーハイ、つまり砂糖の過剰摂取による興奮状態と、その後に訪れるシュガークラッシュ、すなわち血糖値が急激に減少することは不安感を招く原因になります。
食事は、楽しむことが最も効果的です。食事を楽しむことで、自律神経に好ましい影響が現れます。自律神経とは、交感神経と副交感神経という2つの神経から成り立っています。交感神経は、日常生活で活動しているときだけでなく、悩んでいるときやストレスに耐えるときにも高まります。頑張り過ぎや過度のストレスは、交感神経の働きすぎにつながります。ストレスで体調が崩れるときは、大抵交感神経を使い過ぎています。副交感神経は、寝ているときだけでなく、ほっと一息つくときや心地よい気分のときにより働きます。この神経が働くことで体の治癒力が高まり、ストレスから体が修復されることになります。
生真面目過ぎて、無理な食事を頑張り過ぎると交感神経が高まります。すると副交感神経による体のメンテナンスがあまり働かず、我慢の連続で返ってストレスも増えてしまうことにもなりかねません。だからこそ、我慢だけでなく、ある程度気楽に楽しんで食べるくらいが、丁度いいです。
2021年03月17日
【遺伝情報の伝達】核酸の生合成
遺伝情報は細胞分裂の際、ひとつの細胞から娘細胞に受け継がれ、細胞がどんなたんぱく質や酵素をつくるかを伝えなければなりません。
昨今生体情報高分子の研究は、急速に進展しました。DNAが遺伝子の本体であり、WatsonとCrickのDNA構造モデルと分子生物学セントラルドグマの確立、生体外でのDNA操作と組換え技術、合成遺伝子の生物系での発現技術など、考え方や技術の進歩が研究の進展を支えています。
分子生物学初期の研究は、セントラルドグマ(中心命題)、すなわち生体情報をDNA→RNA→たんぱく質へと受け渡す方法に関することでした。親DNAの2本鎖のおのおのに対し、相補的ヌクレオチドをつくり親DNAの塩基配列を写しとることが複製です転写は、DNAの情報を、相補塩基配列をもつRNA鎖に写しとることです。翻訳は、DNAからRNA(mRNA)に転写した情報に従って、特異的にアミノ酸をつなぎ、たんぱく質を合成する過程です。
1953年にWatsonとCrickが発表したDNAの2重らせんモデルは、互いに逆向きの相補的DNA鎖が、塩基対間の水素結合で結ばれています。これでDNA複製の際、半保存型複製で、完全なゲノムを娘細胞に伝える機構が可能となります。半保存型複製とは、鋳型となったDNAのおのおのの鎖が娘DNA2本鎖の一方の鎖になるような複製機構をいいます。
1973年以降、情報高分子の研究で蓄積した知識や技術で遺伝子工学が発展しました。普通細菌はDNAの特定部位に特異的に働く制限酵素(エンドヌクレアーゼ)とメチラーゼを持っています。制限修飾系の酵素は宿主細胞DNAを保護する機構です。宿主DNAの一定配列の塩基をすべてメチル化して、自分の制限酵素で切れないようにしておきます。侵入DNAはメチル化されていないのでそこで切れます。制限酵素を使い2種のゲノム(DNA)から特定の同じ切り口をもつ別々なDNA断片をつくり、試験管内でつなげば組換えDNAができます。
生体系の性質は、構造と代謝経路だけではありません。生体活動、すなわち自己複製、発生、適応、たんぱく質合成など生体物質の合成には、同一個体内や他個体間での遺伝情報の伝達が必要です。
遺伝情報は細胞分裂の際、ひとつの細胞から娘細胞に受け継がれ、細胞がどんなたんぱく質や酵素をつくるかを伝えなければなりません。
昨今生体情報高分子の研究は、急速に進展しました。DNAが遺伝子の本体であり、WatsonとCrickのDNA構造モデルと分子生物学セントラルドグマの確立、生体外でのDNA操作と組換え技術、合成遺伝子の生物系での発現技術など、考え方や技術の進歩が研究の進展を支えています。
1944年にAveryは、周辺のぎざぎざしたコロニーをつくるR型肺炎双球菌に、滑らかなコロニーをつくるS型肺炎双球菌の精製DNAを与えるとS型菌に変わることを発見しました。この形質転換実験でS型表現型を与える情報が、DNAに含まれることがわかります。1952年にHersheyとChaseはファージ(細菌に感染するウイルス)のDNAとたんぱく質を別々に放射性同位体でラベルし、感染の際にファージDNAだけが細菌に注入され、たんぱく質は全く入らないことを実験的に証明し、DNAが遺伝子そのものであることを確証しました。
完全な遺伝情報をもつDNAは、どのように複製され、娘細胞に受け継がれるのでしょうか。また、DNAの情報がたんぱく質合成に用いられる仕組みは何でしょうか。DNAのたった4種のデオキシリボヌクレオチド配列で、たんぱく質の20種のアミノ酸配列をどのように指定するのでしょうか。
分子生物学初期の研究は、セントラルドグマ(中心命題)、すなわち生体情報をDNA→RNA→たんぱく質へと受け渡す方法に関することでした。
親DNAの2本鎖のおのおのに対し、相補的ヌクレオチドをつくり親DNAの塩基配列を写しとることが複製です。複製に誤りがなければ、親DNAとまったく同じ2個の娘DNA2本鎖ができます。
転写は、DNAの情報を、相補塩基配列をもつRNA鎖に写しとることです。
翻訳は、DNAからRNA(mRNA)に転写した情報に従って、特異的にアミノ酸をつなぎ、たんぱく質を合成する過程です。
レトロウイルスは、遺伝情報としてRNAを持ち、感染すると逆転写酵素の作用で、ウイルスRNAからDNAに情報を転写します。情報の流れは、正常細胞の情報伝達と逆です。こうしてできたレトロウイルスDNAは宿主細胞ゲノムに組み込まれた後、再びレトロウイルスRNAに転写されます。
1本鎖RNAウイルスと2本鎖RNAウイルスでは、DNAの関与なしにRNAからRNAを複製します。この場合、親RNA鎖の1本に相補的なRNAを合成してウイルスを複製します。1本鎖DNAウイルスの場合、1本鎖DNAからつくられた2本鎖DNAが鋳型となって、再び1本鎖DNAとmRNAがつくられ、これをもとに宿主細胞がウイルスのたんぱく質を合成します。DNAを遺伝子とするウイルスには、DNAをRNAに転写した後、そのRNAを鋳型に逆転写酵素でDNAを合成するものもあります。
1953年にWatsonとCrickが発表したDNAの2重らせんモデルは、互いに逆向きの相補的DNA鎖が、塩基対間の水素結合で結ばれています。これでDNA複製の際、半保存型複製で、完全なゲノムを娘細胞に伝える機構が可能となります。半保存型複製とは、鋳型となったDNAのおのおのの鎖が娘DNA2本鎖の一方の鎖になるような複製機構をいいます。たんぱく質の合成のための情報は、2本鎖DNAの一方から1本のメッセンジャーRNA(mRNA)に転写されます。こうしてDNA鎖に載っている情報は、mRNAにコピーされ、これをもとにたんぱく質の合成が進みます。
次は、mRNAの情報をたんぱく質のアミノ酸配列に読み替えます。細胞は、トランスファーRNA(tRNA)という分子を持ちます。tRNAは、アミノ酸と共有結合してアミノアシルtRNAをつくり、mRNAと相補塩基対を形成してmRNAの4塩基よりなる3文字暗号を20種のアミノ酸に翻訳します。そのときアミノアシルtRNAがmRNA上の正しい位置に置かれ、そのアミノアシルtRNAからアミノ酸が移ってペプチド結合をつくります。こうして、DNA鎖に1列に配列された情報が、たんぱく質のアミノ酸配列に翻訳されます。このようにヌクレオチドの3塩基配列(トリプレットコード)は解読され、たんぱく質合成の複雑な仕組みも明らかにされています。
こうして遺伝子発現の大筋は解明されていますが、わからないことも多く残されています。遺伝子発現の調整機構は中でも重要です。あらゆる遺伝子が常に等しく発現されるわけではありません。細胞の分化に伴い、ある特定のたんぱく質だけが多量につくられたり、ある特定の細胞では多くの遺伝子が全く発現されなかったりします。正常細胞の発育、細胞分化、ホルモンによる遺伝子制御などを解明するため、遺伝子発現の制御機構は現在もなお活発に研究されています。
1973年以降、情報高分子の研究で蓄積した知識や技術で遺伝子工学が発展しました。自然界に存在しない組換えDNAが試験管内でつくれるようになったのは、ファージに感染した細菌の制限修飾系酵素研究の賜物です。普通細菌はDNAの特定部位に特異的に働く制限酵素(エンドヌクレアーゼ)とメチラーゼを持っています。制限修飾系の酵素は宿主細胞DNAを保護する機構です。宿主DNAの一定配列の塩基をすべてメチル化して、自分の制限酵素で切れないようにしておきます。侵入DNAはメチル化されていないのでそこで切れます。
制限酵素を使い2種のゲノム(DNA)から特定の同じ切り口をもつ別々なDNA断片をつくり、試験管内でつなげば組換えDNAができます。
遺伝情報は細胞分裂の際、ひとつの細胞から娘細胞に受け継がれ、細胞がどんなたんぱく質や酵素をつくるかを伝えなければなりません。
昨今生体情報高分子の研究は、急速に進展しました。DNAが遺伝子の本体であり、WatsonとCrickのDNA構造モデルと分子生物学セントラルドグマの確立、生体外でのDNA操作と組換え技術、合成遺伝子の生物系での発現技術など、考え方や技術の進歩が研究の進展を支えています。
分子生物学初期の研究は、セントラルドグマ(中心命題)、すなわち生体情報をDNA→RNA→たんぱく質へと受け渡す方法に関することでした。親DNAの2本鎖のおのおのに対し、相補的ヌクレオチドをつくり親DNAの塩基配列を写しとることが複製です転写は、DNAの情報を、相補塩基配列をもつRNA鎖に写しとることです。翻訳は、DNAからRNA(mRNA)に転写した情報に従って、特異的にアミノ酸をつなぎ、たんぱく質を合成する過程です。
1953年にWatsonとCrickが発表したDNAの2重らせんモデルは、互いに逆向きの相補的DNA鎖が、塩基対間の水素結合で結ばれています。これでDNA複製の際、半保存型複製で、完全なゲノムを娘細胞に伝える機構が可能となります。半保存型複製とは、鋳型となったDNAのおのおのの鎖が娘DNA2本鎖の一方の鎖になるような複製機構をいいます。
1973年以降、情報高分子の研究で蓄積した知識や技術で遺伝子工学が発展しました。普通細菌はDNAの特定部位に特異的に働く制限酵素(エンドヌクレアーゼ)とメチラーゼを持っています。制限修飾系の酵素は宿主細胞DNAを保護する機構です。宿主DNAの一定配列の塩基をすべてメチル化して、自分の制限酵素で切れないようにしておきます。侵入DNAはメチル化されていないのでそこで切れます。制限酵素を使い2種のゲノム(DNA)から特定の同じ切り口をもつ別々なDNA断片をつくり、試験管内でつなげば組換えDNAができます。
2021年03月16日
【完全調和】酵素による代謝の調節
代謝は酵素反応の統合のため、そのひとつひとつの調節が重要となります。調節は、酵素の隔離、物質の同化と異化を別経路で行うこと、基質や補因子、pH、酵素の相互作用による反応調節、酵素活性と酵素量の調節などで行われます。細胞内の酵素濃度は、酵素の合成と分解の速度を変えることで調整されます。
原核細胞において、その構造は簡単で、形質膜にいくつか重要な酵素は配置され、細胞質で主な代謝が秩序正しく行われます。真核細胞における代謝酵素系は、それぞれの目的により隔離されています。形質膜は外部との隔壁であるだけでなく、重要な陽イオン、陰イオン、中性物質を選択的に輸送する器官であり、また、各種ホルモンの受容部位もあります。
生体には単一酵素で触媒される可逆反応もありますが、2種の酵素がそれぞれ逆向きの反応を触媒し、可逆にみえる反応もあります。これは基質サイクルと呼ばれます。逆向きは、前向きとは別の酵素による反応で、多くの場合、加水分解などは不可逆反応です。細胞では逆向きと前向きの2種の酵素で、反応を調節しています。単一酵素では、調節できません。
酵素は正のエフェクターで活性化され、負のエフェクターで阻害されます。生成物は質量作用の法則で、その反応を阻害します。酵素作用を巧妙に調節するのが、フィードバック阻害です。最終産物が酵素反応を阻害して、前駆体の生成を妨害します。フィードバック阻害では、調節物質が酵素たんぱく質のコンフォメーションを変えて触媒活性を調節します。化学修飾では、酵素の作用でリン酸基などがついたり離れたりすることで、構造が変化し、活性が調整されます。カスケード系は、変換酵素が少し活性化されるだけで酵素の活性が大きく変化します。
代謝は酵素反応の統合のため、そのひとつひとつの調節が重要となります。調節は、酵素の隔離、物質の同化と異化を別経路で行うこと、基質や補因子、pH、酵素の相互作用による反応調節、酵素活性と酵素量の調節などで行われます。細胞内の酵素濃度は、酵素の合成と分解の速度を変えることで調整されます。
原核細胞において、その構造は簡単で、形質膜にいくつか重要な酵素は配置され、細胞質で主な代謝が秩序正しく行われます。形質膜は真核細胞のオルガネラ膜に代わり、呼吸、酸化的リン酸化、リン脂質合成などを行います。
真核細胞における代謝酵素系は、それぞれの目的により隔離されています。形質膜は外部との隔壁であるだけでなく、重要な陽イオン、陰イオン、中性物質を選択的に輸送する器官であり、また、各種ホルモンの受容部位もあります。核は遺伝情報の貯蔵、転写の場所です。核質ではmRNAとtRNAを、核小体ではrRNAを合成し、細胞質に送り出します。細胞質では、これらの情報に従ってたんぱく質がつくられます。ミトコンドリアには細胞のエネルギー代謝に関与する酵素が集中し、小胞体にはいろいろな膜酵素とたんぱく質合成系が集まっています。リソソームには加水分解の酵素系が集中し、細胞死後に細胞成分を分解する役を果たします。ゴルジ体は分泌顆粒をつくり、ほかのオルガネラ向けのたんぱく質を選別、修飾して送り出します。
グルコースをCO2とH2Oに分解するには、少なくとも解糖系、ペントースリン酸経路、TCA回路の3経路があります。解糖系とペントースリン酸経路の諸酵素は細胞質にあり、TCA回路の酵素系は、電子伝達、酸化的リン酸化の諸酵素とともにミトコンドリアに結び付いています。この3つの代謝系は密接な関係にあり、相互関係が少しでも妨害されるとグルコース代謝は混乱し、正常に進まなくなります。さらにリン酸イオン、マグネシウムイオンの濃度、ADPとATPのなどの比、CO2分圧が変わると代謝系に影響します。
生体には単一酵素で触媒される可逆反応もありますが、2種の酵素がそれぞれ逆向きの反応を触媒し、可逆にみえる反応もあります。これは基質サイクルと呼ばれます。
逆向きは、前向きとは別の酵素による反応で、多くの場合、加水分解などは不可逆反応です。細胞では逆向きと前向きの2種の酵素で、反応を調節しています。単一酵素では、調節できません。
グルコース+ATP→ヘキソキナーゼ→グルコース6リン酸+ADP
グルコース6リン酸+H2O→グルコース6ホスファターゼ→グルコース+Pi
逆向きと前向きの反応が勝手に繰り返せば、ATPなどを無駄に加水分解してしまうことから、両反応はうまく調節されなければなりません。
酵素は正のエフェクターで活性化され、負のエフェクターで阻害されます。
生成物は質量作用の法則で、その反応を阻害します。ヘキソキナーゼでグルコースがグルコース6リン酸になるとき、グルコース6リン酸がたまると反応は遅くなります。
酵素作用を巧妙に調節するのが、フィードバック阻害です。最終産物が酵素反応を阻害して、前駆体の生成を妨害します。この酵素を調節酵素、あるいはアロステリック酵素といいます。フィードバック阻害の場合、阻害剤の構造は、阻害する酵素の基質に似ていません。フィードバック阻害では、調節物質が酵素たんぱく質のコンフォメーションを変えて触媒活性を調節します。
特定の物質が調節酵素に共有結合して、化学修飾する場合もあります。化学修飾では、酵素の作用でリン酸基などがついたり離れたりすることで、構造が変化し、活性が調整されます。
カスケード系の調節機構としては、個々の酵素を化学修飾する変換酵素と元に戻す変換酵素の活性化、不活性化があります。カスケード系は、変換酵素が少し活性化されるだけで酵素の活性が大きく変化します。グリコーゲンの合成と分解を調整するカスケード系では、細胞外の信号が細胞内部のカスケード系を制御します。外部の信号は第1メッセンジャーと言い、アドレナリン、グルカゴン、セロトニン、プロスタサイクリン、アセチルコリンなどです。第1メッセンジャーが細胞形質膜表面の特定の受容体に結合すると、その信号は一連の内在たんぱく質のコンフォメーションを変化させ、形質膜内面の増幅酵素に達し、これを活性化します。増幅酵素は、リン酸化された前駆体を第2メッセンジャーに変え、これがプロテインキナーゼを活性化します。第2メッセンジャーには、サイクリックAMP(cAMP)、ジアシルグリセロール、イノシトールトリスリン酸があります。
cAMPは、増幅酵素のアデニレートシクラーゼの作用でつくられます。この酵素は、動物細胞の形質膜内面にある内在たんぱく質です。一方、cAMPはcAMPホスホジエステラーゼで分解されます。細胞にはcAMPの合成と分解の酵素がそろっており、cAMPの濃度を保っています。なお、カフェインは、cAMPホスホジエステラーゼを阻害し、cAMPを増加させます。
代謝は酵素反応の統合のため、そのひとつひとつの調節が重要となります。調節は、酵素の隔離、物質の同化と異化を別経路で行うこと、基質や補因子、pH、酵素の相互作用による反応調節、酵素活性と酵素量の調節などで行われます。細胞内の酵素濃度は、酵素の合成と分解の速度を変えることで調整されます。
原核細胞において、その構造は簡単で、形質膜にいくつか重要な酵素は配置され、細胞質で主な代謝が秩序正しく行われます。真核細胞における代謝酵素系は、それぞれの目的により隔離されています。形質膜は外部との隔壁であるだけでなく、重要な陽イオン、陰イオン、中性物質を選択的に輸送する器官であり、また、各種ホルモンの受容部位もあります。
生体には単一酵素で触媒される可逆反応もありますが、2種の酵素がそれぞれ逆向きの反応を触媒し、可逆にみえる反応もあります。これは基質サイクルと呼ばれます。逆向きは、前向きとは別の酵素による反応で、多くの場合、加水分解などは不可逆反応です。細胞では逆向きと前向きの2種の酵素で、反応を調節しています。単一酵素では、調節できません。
酵素は正のエフェクターで活性化され、負のエフェクターで阻害されます。生成物は質量作用の法則で、その反応を阻害します。酵素作用を巧妙に調節するのが、フィードバック阻害です。最終産物が酵素反応を阻害して、前駆体の生成を妨害します。フィードバック阻害では、調節物質が酵素たんぱく質のコンフォメーションを変えて触媒活性を調節します。化学修飾では、酵素の作用でリン酸基などがついたり離れたりすることで、構造が変化し、活性が調整されます。カスケード系は、変換酵素が少し活性化されるだけで酵素の活性が大きく変化します。
2021年03月15日
【主穀ではない穀物】雑穀
古くから穀物は、主穀、雑穀、菽穀、擬穀に分けられ、主穀は稲、小麦、とうもろこしを指し、雑穀はイネ科作物のうち、ひえ、あわ、きびなど、菽穀はマメ類、擬穀はそば、アマランサス、キノアなどです。
雑穀は、時代背景や主食の変化につれ、捉え方も変わってきており、主食以外に日本人が利用している穀物の総称とされています。
大麦の原産国は西南アジアとされ、日本でも米とともに古くから栽培され、庶民の食として定着する一方、健康食としての一面も持っていました。現在では炊きやすく加工された押麦などが浸透し、その豊富な栄養も改めて見直されてきています。大麦の特徴は食物繊維の含有量です。その豊富さは白米の17倍以上で、日本人に不足しがちな水溶性、不溶性の食物繊維をバランスよく含んでいます。
小麦は、気候に適応しやすい作物で、世界各国で栽培されており、多くの地域で主食として食されています。日本国内でも小麦粉を原材料としたパン、菓子、麺類など多くのメニューで親しまれています。最近では、食物繊維を多く含む外皮の部分まで含んだ全粒粉、ビタミンが豊富に含まれる小麦胚芽などこれまでは使用されていなかった部分についても、その機能性が注目されています。
そばは、ロシア、ポーランド、日本では北海道など主に寒冷地で栽培され、多くは粉に挽いてから使われています。国内では麺類となるそばとして食されるのが一般的です。
黒米は古代米とも呼ばれ、黒米の玄米の表面は黒く、玄米種皮の部分は紫黒系色素のアントシアニンを含んでいます。
赤米は古代米のひとつです。野生稲の大部分が赤米だったことから、お米の起源とされ、穏やかな香りと紅い色が特徴で、あっさりとした味です。赤米の色素であるカテキン、タンニンは、ワインやお茶などにも含まれています。
発芽玄米は、玄米を水にひたし、芽を出させて低温で維持させたものが発芽玄米です。GABA(γ-アミノ酪酸)を玄米よりも多く含有し、食感は弾力とボリューム感があるため、噛めば噛むほど味わいが増します。白米にはない深みのある風味が特徴です。
黒豆は、大豆の1種となるマメ科の一年草で、烏豆(カラスマメ)とも呼ばれます。黒い外皮にはポリフェノールの1種となるアントシアニンを含んでいます。黒豆は、煮豆、煎り豆などで美味しく食べられます。黒豆は、大豆イソフラボンに加え、色素のアントシアニンを含んでいます。
小豆は東アジア原産で、マメ科の一年草です。日本には3〜8世紀に朝鮮半島を経て渡来したとされ、大豆とともに古くから栽培されています。小豆の皮に含まれるサポニンは、抗酸化作用があるため、活性酸素を除去し、脂肪の酸化を防いでくれます。
きびはイネ科に属する一年生草本で、アジア、北アフリカ、南ヨーロッパにおいて以前から栽培されていたと言われています。きびは、生育期間が短く、乾燥に強い作物です。香りとコクがあり、冷めても、もちもちした食感があります。
日本であわは、米や麦が普及するまで重要な穀物として扱われていました。甘みと独特のもっちりとした食感があり、くせがなくやさしい味わいです。
ひえはイネ科の植物で、原産国はインドです。稲作が始まる以前から日本に伝来し、あわとともに主食として食されていました。ひえは、増加しつつある食物アレルギーの人のための主食としても期待されています。
イネ科ジュズダマ属のはと麦は、雑穀の中で最も粒が大きく、はとが好んで食べたことからその名がついたとも言われています。ふっくらとして噛み応えがあり、淡白な味わいです。
たかきびはイネ科に属し、もろこし、コーリャンとも呼ばれています。 アフリカ原産の穀物で、紀元前4世紀ごろに中国へと伝わり、中国北部から満州にかけて広く栽培されるようになりました。
アマランサスは、中南米を原産国とする作物で、古代アステカやインカ帝国では重要な主食でした。種子はけしの実ほどに小さく、甘い味わいでぷちぷちとした食感が楽しめます。アマランサスは、豊富なたんぱく質と穀物の中で群を抜くミネラルの含有量が注目されています。
キヌアは、ホウレンソウと同じアカザ科の一年草で、高地、湿原など一般的に作物が育たないと言われるところでも生育できる作物です。こしのある食感で、味わいに深みがあります。
とうもろこしは品種が多く、成分は主に糖質です。ごはんに入れることで、自然な甘さを付与することができます。
ごまは、ごま科ごま属の一年生草本です。白米に比べ栄養価は高く、ごまのたんぱく質には人の体内で作り出すことのできないアミノ酸をバランスよく含ます。
古くから穀物は、主穀、雑穀、菽穀、擬穀に分けられ、主穀は稲、小麦、トウモロコシを指し、雑穀はイネ科作物のうち、ひえ、あわ、きびなど、菽穀はマメ類、擬穀はそば、アマランサス、キノアなどです。
雑穀は、時代背景や主食の変化につれ、捉え方も変わってきており、主食以外に日本人が利用している穀物の総称とされています。
雑穀は、十六穀などのミックスされたもの、惣菜、製菓、製パンの原材料などさまざまな食品に使用されています。
・大麦
大麦の原産国は、西南アジアとされ、古代エジプトからヨーロッパ、インド、中国へ渡来しました。
日本でも米とともに古くから栽培され、庶民の食として定着する一方、健康食としての一面も持っていました。
お米の生産が安定することで、調理に手間がかかる大麦は敬遠されてきましたが、現在では炊きやすく加工された押麦などが浸透し、その豊富な栄養も改めて見直されてきています。
大麦の特徴は食物繊維の含有量です。その豊富さは白米の17倍以上で、日本人に不足しがちな水溶性、不溶性の食物繊維をバランスよく含んでいます。
・小麦
小麦は、気候に適応しやすい作物で、世界各国で栽培されており、多くの地域で主食として食されています。日本国内でも小麦粉を原材料としたパン、菓子、麺類など多くのメニューで親しまれています。
小麦粉は、たんぱく質であるグルテンの量によって、薄力粉、中力粉、強力粉として分類されます。薄力粉は天ぷら粉や菓子用粉、中力粉はうどん用粉、強力粉はパン用などとして使用されています。
最近では、食物繊維を多く含む外皮の部分まで含んだ全粒粉、ビタミンが豊富に含まれる小麦胚芽などこれまでは使用されていなかった部分についても、その機能性が注目されています。
・そば
そばは、ロシア、ポーランド、日本では北海道など主に寒冷地で栽培され、多くは粉に挽いてから使われています。
国内では麺類となるそばとして食されるのが一般的で、使用する部位によって、更科そば、藪そば、御膳そばなどとなります。欧米では、ガレットやパンケーキをつくるときに用いられています。
ルチンなどのポリフェノールを多く含んでいます。
・黒米
古代米とも呼ばれ、黒米の玄米の表面は黒く、玄米種皮の部分は紫黒系色素のアントシアニンを含んでいます。
古来中国では、宮廷料理でも重用され、楊貴妃も美容食として黒米を愛用したと伝えられています。
白米と比べて、たんぱく質、ビタミン、天然色素であるアントシアニンを豊富に含んでいます。
・赤米
古代米のひとつです。2千年以上前に中国大陸から伝わり、以来邪馬台国や大和朝廷への献上米も赤米が主だったと言われています。
野生稲の大部分が赤米だったことから、お米の起源とされ、穏やかな香りと紅い色が特徴で、あっさりとした味です。
赤米の色素であるカテキン、タンニンは、ワインやお茶などにも含まれ、赤米はそのほかに食物繊維、マグネシウム、ビタミンB1などを含有してます。
・発芽玄米
玄米を水にひたし、芽を出させて低温で維持させたものが発芽玄米です。発芽することで、玄米に含まれる酵素が玄米の外側の硬いぬかをやわらかくし食べやすくするとともに、栄養価を高めます。
GABA(γ-アミノ酪酸)を玄米よりも多く含有し、食感は弾力とボリューム感があるため、噛めば噛むほど味わいが増します。白米にはない深みのある風味が特徴です。
そのほかに鉄分、マグネシウムなども含まれています。
・黒豆
大豆の1種となるマメ科の一年草で、烏豆(カラスマメ)とも呼ばれます。品種によって大きさはさまざまで、黒い外皮にはポリフェノールの1種となるアントシアニンを含んでいます。黒豆は、煮豆、煎り豆などで美味しく食べられます。ごはんに混ぜて炊飯すると、ごはんとは異なった食感が楽しめます。
黒豆は、大豆イソフラボンに加え、色素のアントシアニンを含んでいます。一般的な大豆と比べるとたんぱく質がやや多く、脂質は控えめです。
・小豆
小豆は東アジア原産で、マメ科の一年草です。日本には3〜8世紀に朝鮮半島を経て渡来したとされ、大豆とともに古くから栽培されています。赤飯に小豆が用いられるようになったのは、江戸時代以後です。
小豆の皮には、サポニンが含まれています。サポニンは、抗酸化作用があるため、活性酸素を除去し、脂肪の酸化を防いでくれます。また、たんぱく質、ビタミンB1、ビタミンB6、食物繊維が多く含まれています。
日本では、昔からあんこ、お赤飯、お汁粉などで馴染み深い食材です。
・きび
きびはイネ科に属する一年生草本で、アジア、北アフリカ、南ヨーロッパにおいて以前から栽培されていたと言われています。日本には、アワやヒエより遅れて中国大陸から伝えられたようです。
きびは、生育期間が短く、乾燥に強い作物です。お米と同じようにもち種とうるち種があります。 桃太郎でもおなじみのきびだんごの原材料で、団子、餅、お菓子などにも使われています。
香りとコクがあり、冷めても、もちもちした食感があります。
白米に比べ、食物繊維、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛などが多く含まれています。粒はあわよりやや大きく、種類により外観は黄色、白色、褐色です。
・あわ
日本では、米や麦が普及するまで重要な穀物として扱われていました。栽培は、ひえとともに古く、明治の末期まで主食のひとつとして重要な穀物でした。
徳島県は、あわの名産地で、あわぜんざい、あわおこしなどに利用されています。
甘みと独特のもっちりとした食感があり、くせがなくやさしい味わいです。また、食べやすく、消化にも優れています。
あわは栄養価にも優れ、白米に比べビタミンB1が多く、食物繊維、鉄分、マグネシウムも含んでいます。
・ひえ
ひえはイネ科の植物で、原産国はインドです。稲作が始まる以前から日本に伝来し、あわとともに主食として食されていました。ひえは、冷害に強いことから名づけられ、凶作のときに何度も人命を救ってきた穀物です。
現在栽培されているものは、ほとんどがうるち種で、もち種は一部の地域で栽培されています。
ひえは食物繊維を多く含んでいます。また、増加しつつある食物アレルギーの人のための主食としても期待されています。
・はと麦
イネ科ジュズダマ属のはと麦は、雑穀の中で最も粒が大きく、はとが好んで食べたことからその名がついたとも言われています。
アジア山岳地方での栽培の歴史が古く、中国では解毒によいとされ、お粥やお茶、薬膳食材として利用されています。ふっくらとして噛み応えがあり、淡白な味わいです。生薬名はヨクイニンです。
はと麦は、たんぱく質をはじめビタミンB群、ミネラルを含み、漢方としても利用されています。
・たかきび
イネ科に属し、もろこし、コーリャンとも呼ばれています。 アフリカ原産の穀物で、紀元前3千年以前から栽培され、インドを経て東アジアに伝播し、紀元前4世紀ごろに中国へと伝わり、中国北部から満州にかけて広く栽培されるようになりました。東アジアでは、粉にして団子などに用いられています。
豊富なカリウムのほかにマグネシウム、カリシウム、鉄などのミネラルを含み、弾力のある食感です。近年では、たかきびのポリフェノールも注目されています。
・アマランサス
中南米を原産国とする作物で、古代アステカやインカ帝国では重要な主食でした。アメリカでその栄養学的特性が高く評価され、驚異の穀物として注目されています。種子はけしの実ほどに小さく、甘い味わいでぷちぷちとした食感が楽しめます。やわらかめに炊くとふんわりと仕上がり、ゆでるとほぼ透明になります。
アマランサスは、豊富なたんぱく質と穀物の中で群を抜くミネラルの含有量が注目されています。たんぱく質は質的にも優れ、含硫アミノ酸のメチオニンなど穀物に不足がちなアミノ酸を多く含みます。カルシウムは白米の23倍、マグネシウムはおおよそ10倍、鉄分はおおよそ6倍含んでいます。
・キヌア
キヌアは、ホウレンソウと同じアカザ科の一年草で、高地、湿原など一般的に作物が育たないと言われるところでも生育できる作物です。
南米のペルーを中心としたアンデス高地で数千年前から栽培され、たんぱく質含量が高い上、穀物では不足しがちな必須アミノ酸を非常にバランスよく含んでいます。こしのある食感で、味わいに深みがあります。
キヌアはカルシウム、鉄分などのミネラル、食物繊維を多く含んでいます。
・とうもろこし
とうもろこしは品種が多く、成分は主に糖質です。そのほかにビタミンB1、B2を含みます。
ごはんに入れることで、自然な甘さを付与することができます。
・ごま
ごま科ごま属の一年生草本です。原産地はアフリカのサバンナ地帯で、栽培の歴史は古く、ナイル川の流域で、紀元前3千年以上前から始まったとされます。
白米に比べ栄養価は高く、ごまのたんぱく質には人の体内で作り出すことのできないアミノ酸をバランスよく含ます。また、カルシウム、鉄、リン、マグネシウム、亜鉛などミネラルも豊富に含んでいます。
古くから穀物は、主穀、雑穀、菽穀、擬穀に分けられ、主穀は稲、小麦、トウモロコシを指し、雑穀はイネ科作物のうち、ひえ、あわ、きびなど、菽穀はマメ類、擬穀はそば、アマランサス、キノアなどです。
雑穀は、時代背景や主食の変化につれ、捉え方も変わってきており、主食以外に日本人が利用している穀物の総称とされています。
大麦の原産国は西南アジアとされ、日本でも米とともに古くから栽培され、庶民の食として定着する一方、健康食としての一面も持っていました。現在では炊きやすく加工された押麦などが浸透し、その豊富な栄養も改めて見直されてきています。大麦の特徴は食物繊維の含有量です。その豊富さは白米の17倍以上で、日本人に不足しがちな水溶性、不溶性の食物繊維をバランスよく含んでいます。
小麦は、気候に適応しやすい作物で、世界各国で栽培されており、多くの地域で主食として食されています。日本国内でも小麦粉を原材料としたパン、菓子、麺類など多くのメニューで親しまれています。最近では、食物繊維を多く含む外皮の部分まで含んだ全粒粉、ビタミンが豊富に含まれる小麦胚芽などこれまでは使用されていなかった部分についても、その機能性が注目されています。
そばは、ロシア、ポーランド、日本では北海道など主に寒冷地で栽培され、多くは粉に挽いてから使われています。国内では麺類となるそばとして食されるのが一般的です。
黒米は古代米とも呼ばれ、黒米の玄米の表面は黒く、玄米種皮の部分は紫黒系色素のアントシアニンを含んでいます。
赤米は古代米のひとつです。野生稲の大部分が赤米だったことから、お米の起源とされ、穏やかな香りと紅い色が特徴で、あっさりとした味です。赤米の色素であるカテキン、タンニンは、ワインやお茶などにも含まれています。
発芽玄米は、玄米を水にひたし、芽を出させて低温で維持させたものが発芽玄米です。GABA(γ-アミノ酪酸)を玄米よりも多く含有し、食感は弾力とボリューム感があるため、噛めば噛むほど味わいが増します。白米にはない深みのある風味が特徴です。
黒豆は、大豆の1種となるマメ科の一年草で、烏豆(カラスマメ)とも呼ばれます。黒い外皮にはポリフェノールの1種となるアントシアニンを含んでいます。黒豆は、煮豆、煎り豆などで美味しく食べられます。黒豆は、大豆イソフラボンに加え、色素のアントシアニンを含んでいます。
小豆は東アジア原産で、マメ科の一年草です。日本には3〜8世紀に朝鮮半島を経て渡来したとされ、大豆とともに古くから栽培されています。小豆の皮に含まれるサポニンは、抗酸化作用があるため、活性酸素を除去し、脂肪の酸化を防いでくれます。
きびはイネ科に属する一年生草本で、アジア、北アフリカ、南ヨーロッパにおいて以前から栽培されていたと言われています。きびは、生育期間が短く、乾燥に強い作物です。香りとコクがあり、冷めても、もちもちした食感があります。
日本であわは、米や麦が普及するまで重要な穀物として扱われていました。甘みと独特のもっちりとした食感があり、くせがなくやさしい味わいです。
ひえはイネ科の植物で、原産国はインドです。稲作が始まる以前から日本に伝来し、あわとともに主食として食されていました。ひえは、増加しつつある食物アレルギーの人のための主食としても期待されています。
イネ科ジュズダマ属のはと麦は、雑穀の中で最も粒が大きく、はとが好んで食べたことからその名がついたとも言われています。ふっくらとして噛み応えがあり、淡白な味わいです。
たかきびはイネ科に属し、もろこし、コーリャンとも呼ばれています。 アフリカ原産の穀物で、紀元前4世紀ごろに中国へと伝わり、中国北部から満州にかけて広く栽培されるようになりました。
アマランサスは、中南米を原産国とする作物で、古代アステカやインカ帝国では重要な主食でした。種子はけしの実ほどに小さく、甘い味わいでぷちぷちとした食感が楽しめます。アマランサスは、豊富なたんぱく質と穀物の中で群を抜くミネラルの含有量が注目されています。
キヌアは、ホウレンソウと同じアカザ科の一年草で、高地、湿原など一般的に作物が育たないと言われるところでも生育できる作物です。こしのある食感で、味わいに深みがあります。
とうもろこしは品種が多く、成分は主に糖質です。ごはんに入れることで、自然な甘さを付与することができます。
ごまは、ごま科ごま属の一年生草本です。白米に比べ栄養価は高く、ごまのたんぱく質には人の体内で作り出すことのできないアミノ酸をバランスよく含ます。
2021年03月14日
【世界3大穀物のひとつ】麦
麦は、世界中で1番多く栽培されている穀物です。小麦、大麦、ライ麦、オート麦などその種類は数多く、イネ科に属する植物です。
大麦と小麦では大麦の方が、粒が大きいということではなく、実の大きさはあまり変わりません。しかし、その用途は全く異なります。
大麦と小麦の成分はよく似ていますが、大麦は小麦に比べて、食物繊維、カルシウム、鉄、ビタミンB1などがやや多く含まれています。小麦のたんぱく質であるグルテンは粘りがあり、パンや麺に適しているのに対し、大麦のたんぱく質はホルデインと呼ばれ、粘りがないので、パンにすると膨らまず、麺にするとつなぎがないため、切れてしまいます。
大麦には、二条大麦と六条大麦とがあります。日本では大麦と言うと六条大麦のことを指します。二条大麦は、ビールの原材料となる品種で、ビール麦とも呼ばれています。大麦は、お米よりも食物繊維が多く含まれるため、古くから日本独自の技術で精白して加熱し平たくした押麦、精白した丸麦などに加工され、消化性を高めて食用とされてきました。
大麦製品と言っても、さまざまな種類があります。押麦は、最もスタンダードな大麦です。粒の真ん中にある黒条線が特徴で、蒸気にあてた後、ローラーで圧扁しています。胚芽押麦は、胚芽を残した押麦です。米粒麦は、大麦の形をお米とそっくりに加工しています。丸麦は、大麦の外皮を取り除き、周りを削り取った状態そのままの形をした丸い大麦です。
小麦やお米は、精白度が高くなるにつれて、大幅に食物繊維の量が減少します。これは、食物繊維が穀類の外皮に多く含まれているためです。大麦の場合には、でんぷんが含まれる胚乳という部分に、食物繊維が多く含まれているため、精白度が高くなっても、含まれる食物繊維の量は変わりません。
大麦は、お米と同様にうるち性の大麦ともち性の大麦があり、もち性の大麦のことをもち麦と呼びます。もち麦は独特の食感があり、水溶性食物繊維を摂取することができます。
ライ麦は、小麦と違い寒冷地での栽培が可能な植物で、痩せた土壌でも育ちます。ライ麦粉は小麦粉よりもカロリーが低く、ビタミンB群や食物繊維が豊富です。
オート麦は、カラスムギ属の麦です。英語名が、Oatなので、オート麦(オーツ麦)と呼ばれます。オート麦は栽培種となり、野生種はカラス麦となります。オートミールは、オート麦を脱穀して加工しやすくしたものです。食物繊維、鉄分、カルシウムなどが豊富で、昨今のシリアルブームのため、注目を集めています。
麦は、世界中で1番多く栽培されている穀物です。小麦、大麦、ライ麦、オート麦などその種類は数多く、イネ科に属する植物です。大麦の栽培は、秋に直接種をまく、畑にまく直播きです。ある程度成長したところで、大麦は冬を越しますが、そのときに麦踏みを行います。大きなローラーで踏みつけないと、大麦は分けつが起こらず、茎が増えません。
葉は小麦よりやや短く幅広で、生育時点では小麦より大柄に見えるため、大麦の呼称がついたといわれます。
大麦の品種は、長型と短型の2型に区別されます。この区分は、暗条件下で鞘葉の伸びる長さが37o、明条件下で34oを境にして分けることができます。長型品種は、一般的に1m前後で、日本では概して9cm以下の品種が多く、一般に小麦より低くなります。短型品種は、草丈、葉長、穂や芒の長さ、粒長などが長型品種より短い性質があります。
大麦と小麦では大麦の方が、粒が大きいということではなく、実の大きさはあまり変わりません。しかし、その用途は全く異なります。パンは必ず小麦が原材料となり、麦ごはんは大麦が原材料となります。小麦と大麦は、いったい何が違うのでしょうか。大麦には、パンが膨らむために必要なグルテンが全く含まれておらず、一方小麦は大麦ほど吸水率が良くないため、ごはんには向きません。
大麦と小麦の成分はよく似ていますが、大麦は小麦に比べて、食物繊維、カルシウム、鉄、ビタミンB1などがやや多く含まれています。大麦の成分で最も多いのはでんぷんで、次にたんぱく質となります。小麦のたんぱく質であるグルテンは粘りがあり、パンや麺に適しているのに対し、大麦のたんぱく質はホルデインと呼ばれ、粘りがないので、パンにすると膨らまず、麺にするとつなぎがないため、切れてしまいます。
また、通常全粒粉は、小麦の表皮、胚乳、胚芽の全てを加工してつられた小麦粉のことです。全粒粉は通常の小麦粉のように真白ではありません。
大麦には、二条大麦と六条大麦とがあります。日本では大麦と言うと六条大麦のことを指します。二条大麦は、ビールの原材料となる品種で、ビール麦とも呼ばれています。大麦は、お米よりも食物繊維が多く含まれるため、古くから日本独自の技術で精白して加熱し平たくした押麦、精白した丸麦などに加工され、消化性を高めて食用とされてきました。ほかにも煎って粉末にした麦こがし、煎った実を煮出す麦茶も日本ならではの味わいです。
結実する穂の数により、花が六条に並ぶ六条種と二条に並ぶ二条種に分類され、さらに皮麦と裸麦とに分けられます。皮麦は殻が子実に密着して離れにくく、一方裸麦は容易に離れます。二条大麦は、四国、中国、九州など西日本での栽培が多く、六条大麦の栽培は関東以北に多い傾向です。一般に二条種は六条種と比べ、粒が大きくなります。大麦も米と同様にもち種があります。本来大麦は、すべて六条に実がなるようですが、そのうち穂を上から見たときに2つの列だけが成長して、あたかも穂が2列しかないように見えるものが、二条大麦と呼ばれているようです。
大麦製品と言っても、さまざまな種類があります。押麦は、最もスタンダードな大麦です。粒の真ん中にある黒条線が特徴で、蒸気にあてた後、ローラーで圧扁しています。麦とろなどに利用されています。胚芽押麦は、胚芽を残した押麦です。大麦の胚芽には、ビタミンB1、ビタミンEなどが含まれています。米粒麦は、大麦の形をお米とそっくりに加工しています。米粒麦は、比重をお米に近くなるように加工しており、炊き上がった麦ごはんの大麦があまり目立たないことも特徴です。丸麦は、大麦の外皮を取り除き、周りを削り取った状態そのままの形をした丸い大麦です。プチプチとした食感が特徴です。
市販されている大麦は、精製や加工の違いによって、このような種類に分けられます。押麦や胚芽押麦は、大麦らしい味わいが強く、お米と混ぜて炊くと、形や比重の違いから、炊き上がった時に米と分かれてしまいます。一方、大麦をお米とほぼ同じ比重になるように加工した米粒麦は、米と混ざりやすく、炊き上がったときにほとんど違和感がありません。
押麦を食べている人の中には、精白して大麦の黒い筋の部分がなくなってしまうと、大麦の食物繊維などが減ってしまうと考える人も少なくないようですが、そのようなことは全くありません。
小麦やお米は、精白度が高くなるにつれて、大幅に食物繊維の量が減少します。これは、食物繊維が穀類の外皮に多く含まれているためです。大麦の場合には、でんぷんが含まれる胚乳という部分に、食物繊維が多く含まれているため、精白度が高くなっても、含まれる食物繊維の量は変わりません。でんぷんと食物繊維が、同じ部分に含まれているということは、外側をどれだけ削っても食物繊維の含有量が変わらないことを意味します。
米粒麦は炊いた時に、お米に比べて粘りが少なくパラパラしていて、食べるとタピオカのような食感があります。米粒麦は、お米に混ぜて炊くほかに、肉、魚、野菜などと組み合わせて、さまざまなおかずになります。
アメリカで大麦は、ビールやウイスキーなどのお酒や飼料として使用されていましたが、大麦の食物繊維の効果が明らかになるにつれて、食用として見直されています。ただ、アメリカでは、お米を食べる習慣がないので、スープやサラダにトッピングされたりしています。
大麦は、お米と同様にうるち性の大麦ともち性の大麦があり、もち性の大麦のことをもち麦と呼びます。もち麦は独特の食感があり、水溶性食物繊維を摂取することができます。
うるち性の大麦は、でんぷんの成分であるアミロースを比較的多く含んでいて、粘り気が少ないのが特徴です。一方、もち性の大麦は、でんぷんの成分であるアミロペクチンを多く含んでいて、もっちりとした粘り気があるのが特徴です。
ライ麦は、小麦と違い寒冷地での栽培が可能な植物で、痩せた土壌でも育ちます。育つ環境を選ばないライ麦は、小麦を育てることができない北欧などで多く広まりました。
現在では、小麦の栽培面積が拡大するのとともに、ライ麦の栽培面静と栽培量が激減しています。そのため、生産量が少なく、価格が急騰することもしばしばで、現在では小麦のパンよりもライ麦パンの方が高値で売られていることが多くなっています。
ライ麦粉は小麦粉よりもカロリーが低く、ビタミンB群や食物繊維が豊富です。ビタミンB群は水溶性で、糖質をはじめとした代謝をサポートします。
オート麦は、カラスムギ属の麦です。英語名が、Oatなので、オート麦(オーツ麦)と呼ばれます。オート麦は栽培種となり、野生種はカラス麦となります。
オートミールは、オート麦を脱穀して加工しやすくしたものです。オート麦は、以前家畜のエサとして使用されていましたが、プレスした後にフレークにする技術が開発されてからは、オートミールとして広く食べられるようになりました。食物繊維、鉄分、カルシウムなどが豊富で、昨今のシリアルブームのため、注目を集めています。
また、ウイスキーの原材料としても使用されます。
麦は、世界中で1番多く栽培されている穀物です。小麦、大麦、ライ麦、オート麦などその種類は数多く、イネ科に属する植物です。
大麦と小麦では大麦の方が、粒が大きいということではなく、実の大きさはあまり変わりません。しかし、その用途は全く異なります。
大麦と小麦の成分はよく似ていますが、大麦は小麦に比べて、食物繊維、カルシウム、鉄、ビタミンB1などがやや多く含まれています。小麦のたんぱく質であるグルテンは粘りがあり、パンや麺に適しているのに対し、大麦のたんぱく質はホルデインと呼ばれ、粘りがないので、パンにすると膨らまず、麺にするとつなぎがないため、切れてしまいます。
大麦には、二条大麦と六条大麦とがあります。日本では大麦と言うと六条大麦のことを指します。二条大麦は、ビールの原材料となる品種で、ビール麦とも呼ばれています。大麦は、お米よりも食物繊維が多く含まれるため、古くから日本独自の技術で精白して加熱し平たくした押麦、精白した丸麦などに加工され、消化性を高めて食用とされてきました。
大麦製品と言っても、さまざまな種類があります。押麦は、最もスタンダードな大麦です。粒の真ん中にある黒条線が特徴で、蒸気にあてた後、ローラーで圧扁しています。胚芽押麦は、胚芽を残した押麦です。米粒麦は、大麦の形をお米とそっくりに加工しています。丸麦は、大麦の外皮を取り除き、周りを削り取った状態そのままの形をした丸い大麦です。
小麦やお米は、精白度が高くなるにつれて、大幅に食物繊維の量が減少します。これは、食物繊維が穀類の外皮に多く含まれているためです。大麦の場合には、でんぷんが含まれる胚乳という部分に、食物繊維が多く含まれているため、精白度が高くなっても、含まれる食物繊維の量は変わりません。
大麦は、お米と同様にうるち性の大麦ともち性の大麦があり、もち性の大麦のことをもち麦と呼びます。もち麦は独特の食感があり、水溶性食物繊維を摂取することができます。
ライ麦は、小麦と違い寒冷地での栽培が可能な植物で、痩せた土壌でも育ちます。ライ麦粉は小麦粉よりもカロリーが低く、ビタミンB群や食物繊維が豊富です。
オート麦は、カラスムギ属の麦です。英語名が、Oatなので、オート麦(オーツ麦)と呼ばれます。オート麦は栽培種となり、野生種はカラス麦となります。オートミールは、オート麦を脱穀して加工しやすくしたものです。食物繊維、鉄分、カルシウムなどが豊富で、昨今のシリアルブームのため、注目を集めています。
2021年03月13日
【仮想と現実の融合】Society 5.0が解決する食の課題
Society 5.0(ソサエティ5.0)とは、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)と内閣府の第5期科学技術基本計画にて定義されています。
Society 4.0(ソサエティ4.0)が抱えるさまざまな課題に対して、最新技術を利用して克服し、社会の変革を通じて、日本が目指すべき未来社会の姿であると提唱されました。
現在のSociety 4.0では、フィジカル空間にいる人が、サイバー空間にアクセスして初めて情報を得ることができますが、有効な情報が見つからない、情報を探し出すのに時間がかかるなど連携が取れていない点が課題です。こうした課題を解決するため、Society 5.0では必要なときに必要な情報が得られるように、サイバー空間とフィジカル空間の融合を目指しています。
モノがインターネットを経由して通信を行うIoT(Internet of Things:モノのインターネット)は、人がその場にいなくても遠隔でモノの操作ができる、状態を知ることができるなど人とモノを繋ぐ技術です。IoTは、さまざまなネットワークを介して多くのデータを収集します。あらゆるモノにIoTが導入されたとき、そのデータ量は膨大な情報、いわゆるビッグデータになるため、人の手では有効活用しきれない量となります。これを有効活用するのがAI(人工知能)です。
IoTで集積したビックデータをAIが素早く処理することで、フィジカル空間で生活する人に対し、必要なときに必要な情報を届けることができます。IoTとAIを活用することで、必要なときに必要なサービスが提供される社会、すなわちSociety 5.0が実現します。
Society 5.0の社会では、現在のSociety 4.0の社会が抱える多くの課題を解決することが期待されています。持続可能な産業化の促進もSociety 5.0の重要な課題です。Society 5.0では、食糧生産やエネルギー、物流に至るまで、効率的で質の高いインフラが必要です。背景には日本が抱えている少子高齢化に伴う、人手不足があります。ここで活用するのは、IoTとAIです。IoTやAIが行えることは、人に変わって任せることで、人手不足解消を目指します。
Society 5.0では、最先端技術とデータを利用したスマート農業の推進により、食料増産と食品ロスの問題に取り組んでいます。スマート農業では、ロボットトラクタや農業用アシストスーツなどを活用して、農作業の自動化、省力化を実現します。さらに、気象情報や農作物の生育情報、市場情報、食のトレンドやニーズなどさまざまな情報を含むビッグデータをAIで解析し、それらのデータを基にして社会全体における食料の増産や安定供給を実現します。スマート農業が実現すれば、計画的に生産を行うことで無駄な食料が減り、ロスの量も自ずと減っていきます。
Society 5.0では、快適な食事によって、人がより健康的に暮らせる社会の実現をめざしています。その基盤となるのが、AIによるビッグデータ解析です。個人のアレルギー情報、食品情報、各家庭の冷蔵庫内の食品情報、店舗の在庫情報、市場情報などをAIで解析し、その結果に基づいて食品分野の社会的、経済的な課題の解決を可能にします。消費者は、アレルギー情報や個人の趣向に合わせた食品の提案によって、購入時の利便性が向上します。冷蔵庫の食材管理が自動化され、必要な分だけ購入することができるようになって食品ロスの削減になります。さらに家族の嗜好や日々の健康状態などに合わせた料理の提案を受けることで、快適な食生活を送ることもできます。
Society 5.0(ソサエティ5.0)とは、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)と内閣府の第5期科学技術基本計画にて定義されています。
Society 4.0(ソサエティ4.0)が抱えるさまざまな課題に対して、最新技術を利用して克服し、社会の変革を通じて、日本が目指すべき未来社会の姿であると提唱されました。
内閣府によると、Society 5.0はSociety 1.0〜Society 4.0に続く新たな社会を指すとされています。それぞれは狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)と定義され、社会はこのような順序で発展してきたとされています。狩猟社会(Society 1.0)は、農耕が始まるまでの社会を指します。狩猟や採集を生活基盤としていた原始的な社会です。農耕社会(Society 2.0)は、田畑を耕し、小麦や米などの作物を育て、収穫していた社会を指します。農耕によって、人々が土地に定住し始め、今日に至る社会基盤を形成したとされています。工業社会(Society 3.0)は、機械製品の発展に伴い、工業化した社会を指します。主に産業革命以後の社会を指すときに用いられ、工業化に伴う大量生産が可能となり、農業から工業へ社会構造が変化していきました。情報社会(Society 4.0)は、インターネットやスマートフォンなどの普及によって世界がネットワークで繋がった社会を指します。これにより、世界のどこにいても瞬時にあらゆる情報を知ることができるようになりました。
このように狩猟時代(Society 1.0)から今日の情報社会(Society 4.0)まで変化し、発展しながら社会を形成してきました。
Society 5.0が目指す社会では、サイバー空間とフィジカル空間の融合を目指しています。
現在のSociety 4.0では、フィジカル空間にいる人が、サイバー空間にアクセスして初めて情報を得ることができますが、有効な情報が見つからない、情報を探し出すのに時間がかかるなど連携が取れていない点が課題です。
こうした課題を解決するため、Society 5.0では必要なときに必要な情報が得られるように、サイバー空間とフィジカル空間の融合を目指しています。
サイバー空間とフィジカル空間の融合とは具体的にはどのようなことでしょうか。モノがインターネットを経由して通信を行うIoT(Internet of Things:モノのインターネット)は、人がその場にいなくても遠隔でモノの操作ができる、状態を知ることができるなど人とモノを繋ぐ技術です。将来的には、IoTによってあらゆるモノと人が繋がるとされています。
IoTは、さまざまなネットワークを介して多くのデータを収集します。あらゆるモノにIoTが導入されたとき、そのデータ量は膨大な情報、いわゆるビッグデータになるため、人の手では有効活用しきれない量となります。これを有効活用するのがAI(人工知能)です。
IoTで集積したビックデータをAIが素早く処理することで、フィジカル空間で生活する人に対し、必要なときに必要な情報を届けることができます。IoTとAIを活用することで、必要なときに必要なサービスが提供される社会、すなわちSociety 5.0が実現します。
Society 5.0の社会では、現在のSociety 4.0の社会が抱える多くの課題を解決することが期待されています。
持続可能な産業化の促進もSociety 5.0の重要な課題です。Society 5.0では、食糧生産やエネルギー、物流に至るまで、効率的で質の高いインフラが必要です。背景には日本が抱えている少子高齢化に伴う、人手不足があります。ここで活用するのは、IoTとAIです。IoTやAIが行えることは、人に変わって任せることで、人手不足解消を目指します。また、ドローンは、広範囲に渡る農薬散布などに利用されており、人の手で1時間かかっていた範囲を10分で散布することが可能です。物流でも過疎地域や高齢者が多い地域などへ宅配する実証実験が始まっています。
Society 5.0では、食品の増産やロスの削減を目標にしています。消費者庁の発表によると、2016年度の日本の食品ロスは643万トンとされ、日本人1人あたりの年間食品ロス量は51Kgになります。世界に目を向けると、食品ロスの量は年間13億トンにも及び、生産されている食料のおよそ3分の1が廃棄されています。
一方で、飢えや栄養失調で苦しんでいる人はおおよそ8億人おり、今後の世界的な人口増加に伴い、さらに増える可能性が懸念されています。このような課題を解決するために、食料の増産やロスの削減は必須です。
Society 5.0では、最先端技術とデータを利用したスマート農業の推進により、食料増産と食品ロスの問題に取り組んでいます。スマート農業では、ロボットトラクタや農業用アシストスーツなどを活用して、農作業の自動化、省力化を実現します。さらに、気象情報や農作物の生育情報、市場情報、食のトレンドやニーズなどさまざまな情報を含むビッグデータをAIで解析し、それらのデータを基にして社会全体における食料の増産や安定供給を実現します。スマート農業が実現すれば、生産者は効率的かつ計画的に生産することができ、食料の増産が期待できます。また、計画的に生産を行うことで無駄な食料が減り、ロスの量も自ずと減っていきます。
あるスーパーでは、AIによる需要予測に沿った結果、発注業務の生産性が35%前後向上し、欠品率はおおよそ30%減少しました。今までの人の経験と予測による発注では、製品のロスを抑えるために、数量を抑えた発注にならざるを得ませんでしたが、AIによる需要予測を取り入れることで、不要な在庫をあまり抱えることなく、多くの製品を取りそろえることができ、機会損失が減って業績向上につながりました。今後は、バリューチェーン全体での導入を進めることで、フードロスの削減を図るとのことです。
Society 5.0では、快適な食事によって、人がより健康的に暮らせる社会の実現をめざしています。その基盤となるのが、AIによるビッグデータ解析です。個人のアレルギー情報、食品情報、各家庭の冷蔵庫内の食品情報、店舗の在庫情報、市場情報などをAIで解析し、その結果に基づいて食品分野の社会的、経済的な課題の解決を可能にします。消費者は、アレルギー情報や個人の趣向に合わせた食品の提案によって、購入時の利便性が向上します。冷蔵庫の食材管理が自動化され、必要な分だけ購入することができるようになって食品ロスの削減になります。さらに家族の嗜好や日々の健康状態などに合わせた料理の提案を受けることで、快適な食生活を送ることもできます。
Society 5.0(ソサエティ5.0)とは、サイバー空間(仮想空間)とフィジカル空間(現実空間)を高度に融合させたシステムにより、経済発展と社会的課題の解決を両立する、人間中心の社会(Society)と内閣府の第5期科学技術基本計画にて定義されています。
Society 4.0(ソサエティ4.0)が抱えるさまざまな課題に対して、最新技術を利用して克服し、社会の変革を通じて、日本が目指すべき未来社会の姿であると提唱されました。
現在のSociety 4.0では、フィジカル空間にいる人が、サイバー空間にアクセスして初めて情報を得ることができますが、有効な情報が見つからない、情報を探し出すのに時間がかかるなど連携が取れていない点が課題です。こうした課題を解決するため、Society 5.0では必要なときに必要な情報が得られるように、サイバー空間とフィジカル空間の融合を目指しています。
モノがインターネットを経由して通信を行うIoT(Internet of Things:モノのインターネット)は、人がその場にいなくても遠隔でモノの操作ができる、状態を知ることができるなど人とモノを繋ぐ技術です。IoTは、さまざまなネットワークを介して多くのデータを収集します。あらゆるモノにIoTが導入されたとき、そのデータ量は膨大な情報、いわゆるビッグデータになるため、人の手では有効活用しきれない量となります。これを有効活用するのがAI(人工知能)です。
IoTで集積したビックデータをAIが素早く処理することで、フィジカル空間で生活する人に対し、必要なときに必要な情報を届けることができます。IoTとAIを活用することで、必要なときに必要なサービスが提供される社会、すなわちSociety 5.0が実現します。
Society 5.0の社会では、現在のSociety 4.0の社会が抱える多くの課題を解決することが期待されています。持続可能な産業化の促進もSociety 5.0の重要な課題です。Society 5.0では、食糧生産やエネルギー、物流に至るまで、効率的で質の高いインフラが必要です。背景には日本が抱えている少子高齢化に伴う、人手不足があります。ここで活用するのは、IoTとAIです。IoTやAIが行えることは、人に変わって任せることで、人手不足解消を目指します。
Society 5.0では、最先端技術とデータを利用したスマート農業の推進により、食料増産と食品ロスの問題に取り組んでいます。スマート農業では、ロボットトラクタや農業用アシストスーツなどを活用して、農作業の自動化、省力化を実現します。さらに、気象情報や農作物の生育情報、市場情報、食のトレンドやニーズなどさまざまな情報を含むビッグデータをAIで解析し、それらのデータを基にして社会全体における食料の増産や安定供給を実現します。スマート農業が実現すれば、計画的に生産を行うことで無駄な食料が減り、ロスの量も自ずと減っていきます。
Society 5.0では、快適な食事によって、人がより健康的に暮らせる社会の実現をめざしています。その基盤となるのが、AIによるビッグデータ解析です。個人のアレルギー情報、食品情報、各家庭の冷蔵庫内の食品情報、店舗の在庫情報、市場情報などをAIで解析し、その結果に基づいて食品分野の社会的、経済的な課題の解決を可能にします。消費者は、アレルギー情報や個人の趣向に合わせた食品の提案によって、購入時の利便性が向上します。冷蔵庫の食材管理が自動化され、必要な分だけ購入することができるようになって食品ロスの削減になります。さらに家族の嗜好や日々の健康状態などに合わせた料理の提案を受けることで、快適な食生活を送ることもできます。
2021年03月12日
【地産地消】ライフスタイルに根差したシェア畑
自分でつくった野菜を食べることにあこがれを持つ人は少なくありません。農業を始めるには、広大な土地を持っていること、畑仕事ができる時間の余裕があることが条件だと思い、二の足を踏むことがあります。しかし、最近では気軽に野菜づくりを始める人が増えててきています。
最初は不安もあり、躊躇してしまうこともありますが、まずやってみようと一歩踏みだせば、誰でもできます。そして、畑仕事をすることで、生活の中でさまざまな変化を楽しむことができます。
土に触れる面白さ、緑に囲まれる穏やかなひとときは、一度経験すると自然とまた求めてしまいます。土を耕し、野菜を育てることに没頭すると、日々の喧騒から解放され、頭の中がスッキリします。子どもがいる場合は、自然と触れ合いながら、一緒に過ごす時間を共有しつつ、食育にもつながります。
市場の流通に依存し過ぎず、自分で食べるものを自分で育てることは、究極の地産地消です。畑仕事という自然の営みの中で、ワクワクする気づきを得ることができます。
自宅に庭があるのであれば、まずはそこで家庭菜園を始めてみてはいかがでしょうか。アパートやマンションなど庭がない場合は、ベランダにプランターを置いて野菜を育てることができます。庭もベランダもなくても、キッチンや部屋の中で水耕栽培を楽しむことができます。そして、自宅に庭がなくとも、あるいは広い土地を所有していなくとも、畑を持つことができます。広い畑をすべて自分で管理するのではなく、シェア畑として小さい区画を借りて、畑仕事を楽しむことも増えています。畑仕事といっても方法はさまざまです。ライフスタイルに合った形で始められます。
シェア畑とは、畑を借りて野菜づくりを楽しむ畑のレンタルサービスです。シェア畑であれば、手ぶらで通え、要望を反映して作成した作付計画に基づいて、病害虫に強く、収穫量の多い高品質な品種を厳選して準備してくれます。クワ、スコップ、鎌、剪定バサミなど畑で野菜をつくるには持ち運びしにくい農具が必要ですが、シェア畑には必要な農具が全て設置されており自由に使うことができます。
シェア畑では、経験豊富な菜園アドバイザーが、土日を含め勤務しており、わからないことは何でも聞くことができます。定期的に実演付きの講習会をシェア畑で開催しており、実際の作業工程をより深く理解できます。
通常、市場に出回っている野菜は少なくとも収穫から3日以上経っていますが、シェア畑では1番美味しいときに収穫し、そのまま食卓に並べる事ができます。
シェア畑により、農地を保全し、都市に住む人たちの農業への理解や関心を醸成することで、日本の農業の発展に寄与することができます。
シェア畑に興味があれば、まずオンラインでのシェア畑説明会に参加してみてはいかがでしょうか。
自分でつくった野菜を食べることにあこがれを持つ人は少なくありません。農業を始めるには、広大な土地を持っていること、畑仕事ができる時間の余裕があることが条件だと思い、二の足を踏むことがあります。しかし、最近では気軽に野菜づくりを始める人が増えてきています。
近年の食べ物への意識の高まりから、直接生産者とやりとりをすること、実際に自分で畑仕事をしたりすること、レストランでもこだわりを持ち自社で農場を始めるところがあります。
農業がより身近になっていることの理由のひとつとして、都市における農業への注目の高まりがあります。ビルの屋上などに畑をつくり、都市部で野菜を栽培するスタイルは世界中で広がりをみせています。
最初は不安もあり、躊躇してしまうこともありますが、まずやってみようと一歩踏みだせば、誰でもできます。そして、畑仕事をすることで、生活の中でさまざまな変化を楽しむことができます。
スーパーで一年中並んでいる野菜は、自分でつくるとなると旬の時期があることがわかります。種や苗から手間暇かけ、気持ちを込めて育てた野菜は、買ってくる野菜と異なり、食べるときの感覚もひとしおです。自分で育てることで、野菜が好きになることもよくあることです。
土に触れる面白さ、緑に囲まれる穏やかなひとときは、一度経験すると自然とまた求めてしまいます。土を耕し、野菜を育てることに没頭すると、日々の喧騒から解放され、頭の中がスッキリします。子どもがいる場合は、自然と触れ合いながら、一緒に過ごす時間を共有しつつ、食育にもつながります。
市場の流通に依存し過ぎず、自分で食べるものを自分で育てることは、究極の地産地消です。畑仕事という自然の営みの中で、ワクワクする気づきを得ることができます。
自宅に庭があるのであれば、まずはそこで家庭菜園を始めてみてはいかがでしょうか。小松菜、かぶ、ラディッシュあたりは簡単に育てることができます。
アパートやマンションなど庭がない場合は、ベランダにプランターを置いて野菜を育てることができます。夏であればトマト、きゅうり、ゴーヤ、バジル、秋にはホウレンソウ、春菊などです。
庭もベランダもなくても、キッチンや部屋の中で水耕栽培を楽しむことができます。トマト、チンゲン菜、もやしなどを栽培する便利なキットが、市販されています。
そして、自宅に庭がなくとも、あるいは広い土地を所有していなくとも、畑を持つことができます。広い畑をすべて自分で管理するのではなく、シェア畑として小さい区画を借りて、畑仕事を楽しむことも増えています。料金はかかりますが、道具を貸し出してくれ、栽培についてアドバイスももらえることから、初心者でも安心です。
自治体が提供している都心の農園は人気が高く、希望者が殺到することもあります。民間のシェア畑と比べると料金はリーズナブルですが、初心者が相談できるサービスなどは自治体によってまちまちです。
畑仕事に興味がある身近な人を誘って、みんなで野菜の栽培を楽しむこともあれば、同じシェア畑を利用する人と新たに交流が生まれることもあります。
都心から離れた場所で、週末だけ農業を行うという方法もあります。生産者が管理している畑を週末だけ貸し出してくれ、あるいはアクティビティの一貫として農業体験をさせてくれる畑もあります。
畑仕事といっても方法はさまざまです。自宅で始める、シェア畑を借りてみる、週末に都会から離れて農業体験を楽しむなど、ライフスタイルに合った形で始められます。
畑を借りて野菜づくりを楽しむ畑のレンタルサービスです。シェア畑であれば、手ぶらで通え、要望を反映して作成した作付け計画に基づいて、病害虫に強く、収穫量の多い高品質な品種を厳選して準備してくれます。
また、クワ、スコップ、鎌、剪定バサミなど畑で野菜をつくるには持ち運びしにくい農具が必要ですが、シェア畑には必要な農具が全て設置されており自由に使うことができます。
そのほかにも、野菜を支える支柱や虫の侵入を防ぐ防虫ネットなど栽培を成功させるにはさまざまな資材が必要です。これらもシェア畑には常備されており、使い方も丁寧に教えてくれます。
シェア畑では、経験豊富な菜園アドバイザーが、土日を含め勤務しており、わからないことは何でも聞くことができます。お手入れもこまめにしてくれることで、畑はいつでも整備されています。
定期的に実演付きの講習会をシェア畑で開催しており、実際の作業工程をより深く理解できます。また、講習会の後もアドバイザーが巡回しながらアドバイスしてくれ、初心者でも迷わず作業を進められます。
シェア畑の入会時には、栽培テキストを配布し、その後は畑に設置してある掲示板に資料を掲示してくれているので、それを見れば作業をスムーズに進められます。
シェア畑では、殺虫剤などの化学農薬は一切使いません。そのため、収穫した野菜は誰でも安心して、食べられます。また、化学肥料は使用せず、たい肥や油かすなどの有機肥料を使用し、野菜を育てます。
通常、市場に出回っている野菜は少なくとも収穫から3日以上経っていますが、シェア畑では1番美味しいときに収穫し、そのまま食卓に並べる事ができます。
もちろん、シェア畑には水道が設置されているので、水やり、野菜や農具の洗浄、帰りの手洗いや靴の泥落としもでき、気軽に通えます。
さらにシェア畑には、簡易トイレが設置されており、自由に使えます。休憩スペースも設置され、疲れたときは座って休憩をとれます。
シェア畑では、季節ごとに四季や旬を感じるイベントが盛りだくさんです。夏は新じゃがのカレー、秋は焼き芋や芋掘り、冬は芋煮会やお鍋など季節と旬を感じるイベントを開催しています。
現在日本には、農家の高齢化や担い手不足などにより、維持管理のできなくなった農地や使われていない遊休地が多くあり、今もなお増え続けています。
そのような農地や遊休地が、誰でも気軽に農業と触れることができるシェア畑として利用されています。
シェア畑により、農地を保全し、都市に住む人たちの農業への理解や関心を醸成することで、日本の農業の発展に寄与することができます。
きっかけは、子どもに土を触らせたいという思いからです。住宅街だとなかなかこのような機会もなく、インターネットで調べるとシェア畑なるホームページにたどり着きました。
オンラインでのシェア畑説明会に参加し、農園現地を見学しました。農園には駐車場が完備されています。
シェア畑では、菜園アドバイザーのサポートや指導が受けられ、初心者でも安心して畑仕事に取り組めます。家庭菜園で上手く栽培できなかった場合でも、不安なく野菜づくりができます。
シェア畑には週1回通いました。水やりの手間がかからず、雑草を抜いたり、虫を防いだりたしながら野菜たちの成長を楽しめました。
わかならいなりにもあれこれ試行錯誤したからこそ、収穫は格別に嬉しいです 。自分の手で種や苗から育てて野菜を収穫できたときは、この上ない達成感に満ち溢れます。春、夏はトマト、きゅうり、なす、ピーマン、オクラ、枝豆、カブ、とうもろこし、秋、冬は白菜、キャベツ、ブロッコリー、大根、玉ねぎ、ルッコラ、さつまいもなど年間を通して15品目以上の野菜の収穫を楽しめました。天候にもよりますが、10uの区画でミニトマトであればおおよそ200個、きゅうり、なす、ピーマンはおおよそ50個程度が収穫できました。これは、病害虫に強く、収穫量も多い高品質な品種を選んでくれているからです。
住宅地でこのような本格的な畑を利用できる機会はなかなかなく、家族と過ごせるシェア畑はとても有意義な時間です。
自分でつくった野菜を食べることにあこがれを持つ人は少なくありません。農業を始めるには、広大な土地を持っていること、畑仕事ができる時間の余裕があることが条件だと思い、二の足を踏むことがあります。しかし、最近では気軽に野菜づくりを始める人が増えてきています。
最初は不安もあり、躊躇してしまうこともありますが、まずやってみようと一歩踏みだせば、誰でもできます。そして、畑仕事をすることで、生活の中でさまざまな変化を楽しむことができます。
土に触れる面白さ、緑に囲まれる穏やかなひとときは、一度経験すると自然とまた求めてしまいます。土を耕し、野菜を育てることに没頭すると、日々の喧騒から解放され、頭の中がスッキリします。子どもがいる場合は、自然と触れ合いながら、一緒に過ごす時間を共有しつつ、食育にもつながります。
市場の流通に依存し過ぎず、自分で食べるものを自分で育てることは、究極の地産地消です。畑仕事という自然の営みの中で、ワクワクする気づきを得ることができます。
自宅に庭があるのであれば、まずはそこで家庭菜園を始めてみてはいかがでしょうか。アパートやマンションなど庭がない場合は、ベランダにプランターを置いて野菜を育てることができます。庭もベランダもなくても、キッチンや部屋の中で水耕栽培を楽しむことができます。そして、自宅に庭がなくとも、あるいは広い土地を所有していなくとも、畑を持つことができます。広い畑をすべて自分で管理するのではなく、シェア畑として小さい区画を借りて、畑仕事を楽しむことも増えています。畑仕事といっても方法はさまざまです。ライフスタイルに合った形で始められます。
シェア畑とは、畑を借りて野菜づくりを楽しむ畑のレンタルサービスです。シェア畑であれば、手ぶらで通え、要望を反映して作成した作付計画に基づいて、病害虫に強く、収穫量の多い高品質な品種を厳選して準備してくれます。クワ、スコップ、鎌、剪定バサミなど畑で野菜をつくるには持ち運びしにくい農具が必要ですが、シェア畑には必要な農具が全て設置されており自由に使うことができます。
シェア畑では、経験豊富な菜園アドバイザーが、土日を含め勤務しており、わからないことは何でも聞くことができます。定期的に実演付きの講習会をシェア畑で開催しており、実際の作業工程をより深く理解できます。
通常、市場に出回っている野菜は少なくとも収穫から3日以上経っていますが、シェア畑では1番美味しいときに収穫し、そのまま食卓に並べる事ができます。
シェア畑により、農地を保全し、都市に住む人たちの農業への理解や関心を醸成することで、日本の農業の発展に寄与することができます。
シェア畑に興味があれば、まずオンラインでのシェア畑説明会に参加してみてはいかがでしょうか。
2021年03月11日
【世界4大スピリッツ】ジンの台頭
日本の酒税法が定めるスピリッツは、蒸溜酒の中でウイスキー、ブランデー、焼酎、原材料用アルコールを除いたものです。連続蒸留されたものでアルコールが、35度以上45度以下のもの、ウイスキーやブランデーと同じ原材料でも蒸留時のアルコールが95度以上のものはスピリッツとなります。代表的なものはジン、ウォッカ、ラム、テキーラなどです。
ジンは、大麦、ライ麦、トウモロコシなどの穀物を原材料としたスピリッツに、ジュニパーベリー(ねずの実)をはじめとした香草類を加え、再蒸留してつくられるお酒です。香草類は、ボタニカルと呼ばれ、その種類は非常に幅広く、世界中のさまざまなメーカーが、それぞれ独自の香りや風味を持ったジンを提供しています。ジンは、もともと薬用酒として開発されたと言われています。近年のクラフトジンブームを背景に、ジンの人気はますます広がり、カクテルベースとしてはもちろんのこと、ストレート、ロックでも楽しまれています。
ジュニパーベリーは、西洋ねずと呼ばれるヒノキ科の針葉樹の球果(実)です。世界各地に自生し、青色の球果は香りが強いことが特徴で、松のようなウッディな香りを放ち、その香りはまさにジンそのものです。ジュニパーベリーは、ジンにとって重要なボタニカルであり、欠かすことができません。
ジンは製法によって、大きく4つに分けられます。もっともポピュラーなのが、ドライ・ジンです。トウモロコシ、大麦麦芽などを主な原材料として、糖化、発酵、蒸留します。このスピリッツにジュニパーベリーをはじめとしたボタニカルを加えて、再び蒸留します。オランダ・ジンは、発祥の地オランダでつくられ、麦芽の香りが残り、甘みの強い風味となります。砂糖を2%程度添加したものが、オールド・トム・ジンです。主にドイツでつくられるのが、シュタインヘーガーです。大麦麦芽などを原材料とするだけでなく、生のジュニパーベリーを用います。
数あるお酒のなかで、ジンが注目されるようになった理由は、ウイスキーが世界的にブームとなり、同じ蒸留酒のスピリッツも注目されるようになったこと、既存のジン蒸留所に加えて、クラフトジンという新たなジャンルが確立されたこと、老舗ブランドが既存製品にとどまらないプレミアムな製品の開発に力を入れていることです。
クラフトジンに明確な定義はなく、蒸留所により、製法、原材料、産地などに強いこだわりをもってつくられるジンを指すことが多いようです。日本ならではのボタニカルとして、柚子、山椒、玉露、生姜、ヒノキ、桜の花などがあり、これらを使用した国産のクラフトジンがあります。
財務省が発表した貿易統計によると、2018年のジンの輸出数量は1,405kLとなり、前年比606.6%となっています。数量の伸び率は、全酒類中最高となります。主な輸出先は、オランダ、オーストラリア、アメリカ、シンガポール、イギリスです。成長の背景には、クラフトジンの世界的な流行があります。ブームは世界中に飛び火し、クラフトジンは注目を浴びています。
日本の酒税法が定めるスピリッツは、蒸溜酒の中でウイスキー、ブランデー、焼酎、原材料用アルコールを除いたものです。連続蒸留されたものでアルコールが、35度以上45度以下のもの、ウイスキーやブランデーと同じ原材料でも蒸留時のアルコールが95度以上のものはスピリッツとなります。蒸留で回収したアルコールにほかの成分を浸漬させたもの、白樺の炭で濾したもののもスピリッツとなります。代表的なものはジン、ウォッカ、ラム、テキーラなどです。
ジンは、穀類を原材料とし、麦芽や酵素を使用して糖化、発酵、蒸留して得られたスピリッツにジュニパーベリーを浸漬させ、再度蒸留した無色透明のお酒です。
ウォッカは、トウモロコシ、小麦、大麦などの穀類、ジャガイモなどのイモ類を原材料とし、糖化、発酵、蒸留し、得られたスピリッツを白樺の炭で濾過した蒸溜酒です。スピリッツの中で最もクセがなく、まろやかな爽快感があります。
ラムは、サトウキビの搾り汁を煮つめて、砂糖を結晶させたあとの糖蜜を原材料とし、発酵、蒸留、熟成の工程を経てつくられるスピリッツです。
テキーラは、メキシコのハリスコ州、グアダラハラ市近郊のテキーラという地域で、アガベ・テキラナ・ウェベル・バリエダ・アスルと呼ばれる竜舌蘭からつくられるスピリッツです。
2019年のウイスキー、ブランデー、ジン、ウォッカ、ラムの国内出荷数量は、以下の通りです。
ジンは、ウォッカ、ラム、テキーラと並んで、世界4大スピリッツに数えられるお酒です。
ジンは、クリアで雑味の少ない味わいから、カクテルのベースとして人気があり、個性の幅広さが際立っています。というのは、大麦、ライ麦、トウモロコシなどの穀物を原材料としたスピリッツに、ジュニパーベリー(ねずの実)をはじめとした香草類を加え、再蒸留してつくられるお酒だからです。香草類は、ボタニカルと呼ばれ、その種類は非常に幅広く、世界中のさまざまなメーカーが、それぞれ独自の香りや風味を持ったジンを提供しています。
ジンの銘柄として日本でも有名なのが、ビーフィーター、タンカレー、ボンベイサファイアなどです。風味、価格はさまざまですが、いずれもジンならではの香りとさわやかな風味を楽しむことができます。
ジンは、もともと薬用酒として開発されたと言われています。ジンの起源とされているのは、1660年頃、オランダの医学教授であるシルヴィウス博士が、アジアなどの植民地における熱病対策に利尿剤として開発したものです。その製法は、利尿効果があるとして知られていたジュニパーベリーをアルコールに浸漬した後に、蒸留するという方法です。当時はジュニエーブルと呼ばれ、爽やかな飲み口から、利尿剤としてよりも、むしろ新たな味わいあるお酒として人気を博していたようです。
その後、ジュニエーブルは世界中に広まります。なかでも大流行となったのがイギリスで、ジュニエーブルが短縮されて、ジンと呼ばれるようになりました。当時のジンは、雑味のあるスピリッツに砂糖を加えた甘い味でした。19世紀になって、連続式の蒸留装置が登場すると、現在のような雑味の少なく、洗練された辛口のジンがつくられるようになり、主要な生産地の名前から、ロンドン・ドライ・ジンと呼ばれるようになりました。現在、世界中でジンと呼ばれているお酒は、そのほとんどが英国風のドライ・ジンとなります。
ジンの母国オランダでも独自の発展を遂げ、オランダ・ジンと呼ばれています。ドライ・ジンとは異なる味わいで親しまれ、ジンの2大潮流となっています。
近年のクラフトジンブームを背景に、ジンの人気はますます広がり、カクテルベースとしてはもちろんのこと、ストレート、ロックでも楽しまれています。
ジュニパーベリーとは、西洋ねずと呼ばれるヒノキ科の針葉樹の球果(実)です。世界各地に自生し、青色の球果は香りが強いことが特徴で、松のようなウッディな香りを放ち、その香りはまさにジンそのものです。ジンのほかにも香辛料やアロマオイルの原材料として使用されます。
ジンに用いられるのは、多くが東欧やイタリアで採れるジュニパーベリーで、乾燥させて使用します。
ジュニパーベリーは、ジンにとって重要なボタニカルであり、欠かすことができません。
ジンは製法によって、大きく4つに分けられます。もっともポピュラーなのが、ドライ・ジンです。トウモロコシ、大麦麦芽などを主な原材料として、糖化、発酵、蒸留します。このスピリッツにジュニパーベリーをはじめとしたボタニカルを加えて、再び蒸留します。直接ボタニカルを加えて蒸留する方法が一般的ですが、蒸留装置上部の金網でできた容器にボタニカルを入れ、気化したアルコールで香気成分を抽出する方法もあります。
オランダ・ジンは、発祥の地オランダでつくられます。原材料に大麦麦芽などの穀類を使用し、その際にあらかじめ混合するのが特徴です。その後、糖化、発酵、2〜3回蒸留し、ボタニカルを直接加えて、香りづけします。初期の姿に近いジンで、連続式ではなく単式蒸留装置を使用します。麦芽の香りが残り、甘みの強い風味となります。
砂糖を2%程度添加したものが、オールド・トム・ジンです。生産量はきわめて少なく、近年のカクテルの進化や古いレシピを再現する動きに伴って、再評価されつつあります。
主にドイツでつくられるのが、シュタインヘーガーです。大麦麦芽などを原材料とするだけでなく、生のジュニパーベリーを用います。連続式蒸留装置で蒸留する大麦麦芽由来のスピリッツと生のジュニパーベリーを発酵させて、単式蒸留装置で蒸留するジュニパーベリースピリッツをつくり、これらをブレンドした後、再度単式蒸留装置で蒸留を行います。ドライ・ジンよりマイルドな口当たりで、多種多様な香草類をボタニカルとして配合していることが多いです。
数あるお酒のなかで、ジンが注目されるようになった理由は、どのようなことでしょうか。ひとつは、ウイスキーが世界的にブームとなり、同じ蒸留酒のスピリッツも注目されるようになったことです。
次に既存のジン蒸留所に加えて、クラフトジンという新たなジャンルが確立されたことです。小規模でもジンをつくる蒸留所が数多く現れ、日本も含めたさまざまな国から、個性的なジンが次々に誕生しています。また、ジュニパーベリーが入っていれば、ボタニカルの配合は自由です。日本では、柚子や山椒を用いるなど、ジンにはその土地の特色を出しやすいという特徴があります。
最後にビーフィーター、タンカレーといった老舗ブランドが、既存製品にとどまらないプレミアムな製品の開発に力を入れていることです。ボタニカルブームの後押しもあり、ジン市場全体が活気を帯びています。
クラフトジンに明確な定義はなく、蒸留所により、製法、原材料、産地などに強いこだわりをもってつくられるジンを指すことが多いようです。
日本ならではのボタニカルとして、柚子、山椒、玉露、生姜、ヒノキ、桜の花、煎茶、甘夏、カボス、りんご、金柑、きゅうり、日向夏、高野槙、温州みかん、シークワーサー、ヒハツモドキ、ゴーヤ、不知火柑、甘夏、桜島小ミカン、ホップ、昆布、切干大根、湘南ゴールド、桜の葉、薄荷、男爵イモ、シソ、ふきのとう、菊芋、お米などがあり、これらを使用した国産のクラフトジンがあります。
財務省が発表した貿易統計によると、2018年のジンの輸出数量は1,405kLとなり、前年比606.6%となっています。数量の伸び率は、全酒類中最高となります。金額は19億8,875万円で前年比309.9%、前年までは焼酎の半分弱の取引額でしたが、2018年には4億6,000万円ほど上回り、蒸留酒ではウイスキーに次ぐ金額となっています。輸出国数は、2017年には15カ国だったものの、2018年は28カ国と13カ国増加しています。主な輸出先は、オランダ、オーストラリア、アメリカ、シンガポール、イギリスです。
成長の背景には、クラフトジンの世界的な流行があります。イギリスでは2008年にシップスミス蒸留所がロンドンで創業し、おおよそ200年ぶりにロンドンで銅製の蒸留装置が稼働したことで話題を呼び、イギリス全土にクラフトジンブームが到来しました。当時12カ所しかなかった蒸留所は、10年間で450以上に増えました。ブームは世界中に飛び火し、クラフトジンは注目を浴びています。
日本では、サントリー、アサヒビールなどの大手メーカーだけでなく、九州を中心とした焼酎メーカーが相次いで参入し、クラフトジンの数量そのものが増大したことで、輸出の増加に影響したと考えられています。
日本の酒税法が定めるスピリッツは、蒸溜酒の中でウイスキー、ブランデー、焼酎、原材料用アルコールを除いたものです。連続蒸留されたものでアルコールが、35度以上45度以下のもの、ウイスキーやブランデーと同じ原材料でも蒸留時のアルコールが95度以上のものはスピリッツとなります。代表的なものはジン、ウォッカ、ラム、テキーラなどです。
ジンは、大麦、ライ麦、トウモロコシなどの穀物を原材料としたスピリッツに、ジュニパーベリー(ねずの実)をはじめとした香草類を加え、再蒸留してつくられるお酒です。香草類は、ボタニカルと呼ばれ、その種類は非常に幅広く、世界中のさまざまなメーカーが、それぞれ独自の香りや風味を持ったジンを提供しています。ジンは、もともと薬用酒として開発されたと言われています。近年のクラフトジンブームを背景に、ジンの人気はますます広がり、カクテルベースとしてはもちろんのこと、ストレート、ロックでも楽しまれています。
ジュニパーベリーは、西洋ねずと呼ばれるヒノキ科の針葉樹の球果(実)です。世界各地に自生し、青色の球果は香りが強いことが特徴で、松のようなウッディな香りを放ち、その香りはまさにジンそのものです。ジュニパーベリーは、ジンにとって重要なボタニカルであり、欠かすことができません。
ジンは製法によって、大きく4つに分けられます。もっともポピュラーなのが、ドライ・ジンです。トウモロコシ、大麦麦芽などを主な原材料として、糖化、発酵、蒸留します。このスピリッツにジュニパーベリーをはじめとしたボタニカルを加えて、再び蒸留します。オランダ・ジンは、発祥の地オランダでつくられ、麦芽の香りが残り、甘みの強い風味となります。砂糖を2%程度添加したものが、オールド・トム・ジンです。主にドイツでつくられるのが、シュタインヘーガーです。大麦麦芽などを原材料とするだけでなく、生のジュニパーベリーを用います。
数あるお酒のなかで、ジンが注目されるようになった理由は、ウイスキーが世界的にブームとなり、同じ蒸留酒のスピリッツも注目されるようになったこと、既存のジン蒸留所に加えて、クラフトジンという新たなジャンルが確立されたこと、老舗ブランドが既存製品にとどまらないプレミアムな製品の開発に力を入れていることです。
クラフトジンに明確な定義はなく、蒸留所により、製法、原材料、産地などに強いこだわりをもってつくられるジンを指すことが多いようです。日本ならではのボタニカルとして、柚子、山椒、玉露、生姜、ヒノキ、桜の花などがあり、これらを使用した国産のクラフトジンがあります。
財務省が発表した貿易統計によると、2018年のジンの輸出数量は1,405kLとなり、前年比606.6%となっています。数量の伸び率は、全酒類中最高となります。主な輸出先は、オランダ、オーストラリア、アメリカ、シンガポール、イギリスです。成長の背景には、クラフトジンの世界的な流行があります。ブームは世界中に飛び火し、クラフトジンは注目を浴びています。
2021年03月10日
【心あたりあり】怠惰な日々から抜け出す方法
怠惰は、キリスト教においては「sloth」 と呼ばれ、7つの大罪のひとつに数えられています。元々は、仕事をせずに怠けている状態ではなく、宗教上の安息日にさえ働き続ける事を指していました。本来の自分の姿を見失っていることを戒めた言葉が、由来となっています。
仕事中の行動における怠惰とは、 本来やるべき仕事をやらずなまけている状態です。日常生活での怠惰とは、 メリハリがなくダラダラと生活している様子を表します。人間関係を築く上で、怠惰な性格が障害になることがあります。
怠惰な人というのはどういった人を指すのでしょうか。怠惰な人は、自分に甘いため、自分で自分をマネジメントし、コントロールできません。怠惰な人は、後のことよりも今が大事という刹那主義で、なんとかなるという楽観的な思考が常にあります。怠惰な人は、怠惰な性質が外見や服装にまで現れます。怠惰な人は何をするのも面倒くさいと嫌がり、意欲がなく、何事にも消極的で、すぐ休みたがる傾向があります。ただひたすら楽をしたい、寝ていたいといった人生で、生きがいを見いだせません。さらに誰かがやるだろうと考え、行動を起こしません。行動を起こさないことが、成長する機会をつぶしてしまい、怠惰となってしまいます。怠惰の背後には、自分への自身のなさも影響しています。失敗をしたら恥ずかしいので、今のままで構わないといった考えは、始めから前に進めない状態をつくってしまいます。
怠惰な生活を送っている人に共通するのが、朝なかなか起きられないということです。朝が苦手で、布団からなかなか出られないため、怠惰な生活になってしまいます。克服するには、できるだけ早起きして、意識的に早く行動するのが、有効な方法のひとつです。
もっとも効果的な朝に行うことは、朝食に食べる料理をつくることです。料理というのは、手間暇かかり、怠惰な人は料理するのが面倒くさいと感じ、どうしても敬遠してしまいがちです。それを克服するために、できるだけ朝食をつくるようにします。朝食に食べる料理は自分で食べるものなので、遠慮せず思いきりつくるだけです。誰にも怒られません。自分で料理するようになると、献立を考える、食材を買いそろえる、調理する、後片付けをするというように、やらなければならないことがたくさんでてきます。すなわち、料理をする習慣を持てば、怠惰ではいられなくなります。さらに家計の節約、健康的な食生活にもつながりなり、良いことずくめです。
朝に行動を起こすことで、怠惰な生活は自然と改善されます。それでもなお怠惰なままで構わないと考える人もいるかもしれません。自分自身も当てはまりますが、人生を振り返って、これで良かったのかと後悔することが多々あります。そんなときこそ、まず行動することです。行動して失敗しても、次につながります。何もせずダラダラと怠惰に日々を過ごしても、何も始まりません。怠惰な日々から抜け出したいときは、朝食づくりに取り組んでみてはいかがでしょうか。
怠惰は、キリスト教においては「sloth」 と呼ばれ、7つの大罪のひとつに数えられています。ほかの6つは人の欲を表していますが、 怠惰は逆の放棄を意味する言葉です。
元々は、仕事をせずに怠けている状態ではなく、宗教上の安息日にさえ働き続ける事を指していました。本来の自分の姿を見失っていることを戒めた言葉が、由来となっています。
仕事中の行動における怠惰とは、 本来やるべき仕事をやらずなまけている状態です。面倒だから仕事をサボる、仕事せずにスマートフォンやパソコンでゲームをする、重要な仕事にもかかわらず手抜きするなどやるべき仕事をやらずにサボっていること、手を抜いていることに対して使う言葉です。
日常生活での怠惰とは、 メリハリがなくダラダラと生活している様子を表します。時間にメリハリがない、身だしなみを整えない、毎日好きなだけ眠る、何日も同じ服を着ているなど身なりを整えていないこと、時間にメリハリなく暮らしていることは、怠惰な生活を送っていると言えます。
人間関係を築く上で、怠惰な性格が障害になることがあります。性格上の怠惰は、どちらかというと 楽をして利益を得ることを意味しています。自分だけ楽をしようとする、周りの人に気遣いをしない、空気を読めないもしくはあえて読まないなど対人関係の怠惰は、周りの人に迷惑をかけてしまうので嫌われる原因となります。これは本人に備わっている性格なので、すぐに直せないのが厄介です。
怠惰という言葉は、怠惰な人というように、人に対して使われることが多いという特徴があります。
周りに怠惰な人はいるでしょうか。あるいは、自身で怠惰な生活を送っていないでしょうか。なまけた生活をし続けていると、性格や行動もだらしないものになってしまいます。何を隠そう自分自身も学生の頃は怠惰な日々を送っていました。
怠惰な人というのはどういった人を指すのでしょうか。
怠惰な人は、自分に甘いため、自分で自分をマネジメントし、コントロールできません。逆に自分を律する力が強い場合は、怠ける自分に対して厳しい目を向け、そうならないよう自律することができます。あるいは、マネジメントしようという意志をもともと全く持っておらず、その結果、反省することなく怠惰なふるまいをしてしまいます。そして、それを人から指摘されたり、自覚したりしても、「まあ、いいや。」と自分を許してしまいます。怠惰な自分に対して甘いからこそ、怠惰であることが改善されません。そのため、よほどの意識革命が起きない限り、一生怠惰であり続けるということになるかもしれません。
刹那主義となる怠惰な人は、長期的に物事を考えることで、改善されます。朝寝坊などは怠惰な人の共通点ですが、朝目覚ましが鳴ったときに、眠くても今起きたほうが、メリットがあると判断すれば、そこで起きることができます。あるいは、今起きないと遅刻し、自分にとって損だと考えれば、どんなに眠くても起きるはずです。しかし、怠惰な人は、遅刻する危険性があることと寝ていたい気持ちを天秤にかけて、寝続けることを選択します。すなわち、後のことよりも今が大事という刹那主義になります。
怠惰な人は、楽観的です。遅刻するリスクを考えて、多くの人は目覚ましの音で起きます。これは、遅刻すると評価が下がると考えるからで、そう考えたとたんに眠くても布団の中に居続けることができなくなるからです。ところが、怠惰な人は遅刻しても、大したことはないと考えます。あるいは、ある程度デメリットがあったとしても、致命的なことではないと判断し、布団から出ません。そこには、なんとかなるという楽観的な思考が、常にあります。
怠惰な人は、怠惰な性質が外見や服装にまで現れます。身だしなみに気を使うのが面倒、背筋を伸ばすと疲弊し、風呂に入るのも面倒、歯を磨くのも面倒です。表情もどことなくぼうっとしており、近づきがたい雰囲気があります。服装がヨレヨレしており、不潔感があると周りに好印象を与えません。アイロンはかけない、もしくは持っていない、髪の毛は伸ばしっぱなし、洋服に興味が無く無頓着で、服装に注ぐ気力すら持ち合わせていません。
怠惰な人は何をするのも面倒くさいと嫌がります。怠惰なので意欲がなく、何事にも消極的です。仕事や学校に行くのが面倒くさい、買い物が面倒くさい、それだけならまだしも遊ぶことすら面倒くさいと言う人までいます。
何事も後回しにし、行動を起こすまでに時間がかかります。ぎりぎりまで動かないために、他人をやきもきさせる事も見受けられます。
怠惰な人はすぐ休みたがる傾向があります。気がつけば座っており、さらには横になっている事すらあります。だらしない格好で休んでいることで、他人を不愉快にさせることもあります。歩くのも遅く、休みながら進むために中々物事が完了しません。周りが頑張っている傍らで休む人もいます。仕事もさぼりたがり、さぼって何をするのかと言うとただ惰眠を貪り、無為に過ごすだけで、自分のエネルギーを使うことを惜しみ、特に他人に搾取されることを嫌います。怠惰な人は、長時間睡眠の人も多く見受けられます。
怠惰な人は生きがいがありません。休日は寝ているだけ、もしくはダラダラとゲームやテレビを見ているだけで覇気のない生活をしています。遊ぶ約束をしても、約束時間の直前に面倒くさくなりドタキャンするなど遊ぶことすらも面倒くさがります。怠惰な人はドタキャンも平気な人が多い傾向です。ただひたすら楽をしたい、寝ていたいといった人生で、生きがいを見いだせません。
怠惰な人は、人のせいにしがちです。仕事などで失敗すると我関せずで、自分はよく知らないの一点張りです。これは怠惰の表れで、失敗を周りに投げてしまうこと自体が成長する機会を失い、怠惰につながります。逆に自分が少し関わっていたことが成功すると、自分が担当したことで成功したと誇張することもあります。さらに誰かがやるだろうと考え、行動を起こしません。行動を起こさないことが、成長する機会をつぶしてしまい、怠惰となってしまいます。
怠惰の背後には、精神面も影響しています。そのひとつが 、自分への自信のなさです。心理的に自信がないことから、あと一歩の行動ができなくなっています。失敗をしたら恥ずかしいので、今のままで構わないといった考えは、始めから前に進めない状態をつくってしまいます。
怠惰な生活を送っている人に共通するのが、朝なかなか起きられないということです。朝が苦手で、布団からなかなか出られないため、怠惰な生活になってしまいます。
克服するには、できるだけ早起きして、意識的に早く行動するのが、有効な方法のひとつです。とは言え、早起きしようと思っても、なかなか実践できないのが、怠惰な人かもしれません。
そこで、朝に何らかの行動を起こし、早起きして毎日そのことをする習慣をつくります。いままでよりも30分早起きして散歩をする、何かの勉強を始める、掃除をするなどを習慣化することで、怠惰な生活から抜け出すことができます。
休日をダラダラ過ごしてしまうのも、怠惰な生活を送っている人の生活習慣かもしれません。これを克服するには、休日のおおまかな計画を作成することです。起床時間は普段と同じです。休日だからといって寝坊すれば、どうしても起きた後の生活が怠惰なものになってしまいます。休日は丸一日布団の中にいるということさえあるのが、怠惰な生活習慣を持った人の休日です。そのため、休日でも同じ時間に起きて、いつも朝することをこなします。
もっとも効果的な朝の行動は、朝食に食べる料理をつくることです。怠惰な人にありがちなのが、食事は外食、コンビニ弁当、デリバリーですべて済ませるという食生活です。料理というのは、手間暇かかり、怠惰な人は料理するのが面倒くさいと感じ、どうしても敬遠してしまいがちです。このような食生活を改めることができなければ、怠惰な生活は克服できません。それを克服するために、できるだけ朝食をつくるようにします。
朝食に食べる料理は自分で食べるものなので、遠慮せず思いきりつくるだけです。誰にも怒られません。普通はこんなことしないということですら、挑戦できるのは料理の大きな魅力です。料理をつくることは創作活動と全く同じです。
最初は、ご飯だけ炊くだけでもいいかもしれません。水の分量、お米の種類を変えるだけでも、さまざまな発見があり、面白いです。
自分で料理するようになると、献立を考える、食材を買いそろえる、調理する、後片付けをするというように、やらなければならないことがたくさんでてきます。すなわち、料理をする習慣を持てば、怠惰ではいられなくなります。
もちろん、最初は面倒くさいと感じるかもしれません。しかし、まずは軽い気持ちで始めてみます。料理をつくってみるとわかりますが、料理はなかなか楽しいです。さまざまな食材、さまざまな調味料、さまざまな調理法、さまざまな組み合わせで、オリジナリティあふれるひとつの作品ができあがります。さらに家計の節約、健康的な食生活にもつながりなり、良いことずくめです。
朝に行動を起こすことで、怠惰な生活は自然と改善されます。それでもなお怠惰なままで構わないと考える人もいるかもしれません。自分自身も当てはまりますが、人生を振り返って、これで良かったのかと後悔することが多々あります。そんなときこそ、まず行動することです。行動して失敗しても、次につながります。何もせずダラダラと怠惰に日々を過ごしても、何も始まりません。
朝起きて朝食をつくることは 、怠惰な生活から脱却し、規則正しい生活を送る第一歩です。怠惰な日々から抜け出したいときは、朝食づくりに取り組んでみてはいかがでしょうか。
怠惰は、キリスト教においては「sloth」 と呼ばれ、7つの大罪のひとつに数えられています。元々は、仕事をせずに怠けている状態ではなく、宗教上の安息日にさえ働き続ける事を指していました。本来の自分の姿を見失っていることを戒めた言葉が、由来となっています。
仕事中の行動における怠惰とは、 本来やるべき仕事をやらずなまけている状態です。日常生活での怠惰とは、 メリハリがなくダラダラと生活している様子を表します。人間関係を築く上で、怠惰な性格が障害になることがあります。
怠惰な人というのはどういった人を指すのでしょうか。怠惰な人は、自分に甘いため、自分で自分をマネジメントし、コントロールできません。怠惰な人は、後のことよりも今が大事という刹那主義で、なんとかなるという楽観的な思考が常にあります。怠惰な人は、怠惰な性質が外見や服装にまで現れます。怠惰な人は何をするのも面倒くさいと嫌がり、意欲がなく、何事にも消極的で、すぐ休みたがる傾向があります。ただひたすら楽をしたい、寝ていたいといった人生で、生きがいを見いだせません。さらに誰かがやるだろうと考え、行動を起こしません。行動を起こさないことが、成長する機会をつぶしてしまい、怠惰となってしまいます。怠惰の背後には、自分への自身のなさも影響しています。失敗をしたら恥ずかしいので、今のままで構わないといった考えは、始めから前に進めない状態をつくってしまいます。
怠惰な生活を送っている人に共通するのが、朝なかなか起きられないということです。朝が苦手で、布団からなかなか出られないため、怠惰な生活になってしまいます。克服するには、できるだけ早起きして、意識的に早く行動するのが、有効な方法のひとつです。
もっとも効果的な朝に行うことは、朝食に食べる料理をつくることです。料理というのは、手間暇かかり、怠惰な人は料理するのが面倒くさいと感じ、どうしても敬遠してしまいがちです。それを克服するために、できるだけ朝食をつくるようにします。朝食に食べる料理は自分で食べるものなので、遠慮せず思いきりつくるだけです。誰にも怒られません。自分で料理するようになると、献立を考える、食材を買いそろえる、調理する、後片付けをするというように、やらなければならないことがたくさんでてきます。すなわち、料理をする習慣を持てば、怠惰ではいられなくなります。さらに家計の節約、健康的な食生活にもつながりなり、良いことずくめです。
朝に行動を起こすことで、怠惰な生活は自然と改善されます。それでもなお怠惰なままで構わないと考える人もいるかもしれません。自分自身も当てはまりますが、人生を振り返って、これで良かったのかと後悔することが多々あります。そんなときこそ、まず行動することです。行動して失敗しても、次につながります。何もせずダラダラと怠惰に日々を過ごしても、何も始まりません。怠惰な日々から抜け出したいときは、朝食づくりに取り組んでみてはいかがでしょうか。