2021年03月11日
【世界4大スピリッツ】ジンの台頭
日本の酒税法が定めるスピリッツは、蒸溜酒の中でウイスキー、ブランデー、焼酎、原材料用アルコールを除いたものです。連続蒸留されたものでアルコールが、35度以上45度以下のもの、ウイスキーやブランデーと同じ原材料でも蒸留時のアルコールが95度以上のものはスピリッツとなります。代表的なものはジン、ウォッカ、ラム、テキーラなどです。
ジンは、大麦、ライ麦、トウモロコシなどの穀物を原材料としたスピリッツに、ジュニパーベリー(ねずの実)をはじめとした香草類を加え、再蒸留してつくられるお酒です。香草類は、ボタニカルと呼ばれ、その種類は非常に幅広く、世界中のさまざまなメーカーが、それぞれ独自の香りや風味を持ったジンを提供しています。ジンは、もともと薬用酒として開発されたと言われています。近年のクラフトジンブームを背景に、ジンの人気はますます広がり、カクテルベースとしてはもちろんのこと、ストレート、ロックでも楽しまれています。
ジュニパーベリーは、西洋ねずと呼ばれるヒノキ科の針葉樹の球果(実)です。世界各地に自生し、青色の球果は香りが強いことが特徴で、松のようなウッディな香りを放ち、その香りはまさにジンそのものです。ジュニパーベリーは、ジンにとって重要なボタニカルであり、欠かすことができません。
ジンは製法によって、大きく4つに分けられます。もっともポピュラーなのが、ドライ・ジンです。トウモロコシ、大麦麦芽などを主な原材料として、糖化、発酵、蒸留します。このスピリッツにジュニパーベリーをはじめとしたボタニカルを加えて、再び蒸留します。オランダ・ジンは、発祥の地オランダでつくられ、麦芽の香りが残り、甘みの強い風味となります。砂糖を2%程度添加したものが、オールド・トム・ジンです。主にドイツでつくられるのが、シュタインヘーガーです。大麦麦芽などを原材料とするだけでなく、生のジュニパーベリーを用います。
数あるお酒のなかで、ジンが注目されるようになった理由は、ウイスキーが世界的にブームとなり、同じ蒸留酒のスピリッツも注目されるようになったこと、既存のジン蒸留所に加えて、クラフトジンという新たなジャンルが確立されたこと、老舗ブランドが既存製品にとどまらないプレミアムな製品の開発に力を入れていることです。
クラフトジンに明確な定義はなく、蒸留所により、製法、原材料、産地などに強いこだわりをもってつくられるジンを指すことが多いようです。日本ならではのボタニカルとして、柚子、山椒、玉露、生姜、ヒノキ、桜の花などがあり、これらを使用した国産のクラフトジンがあります。
財務省が発表した貿易統計によると、2018年のジンの輸出数量は1,405kLとなり、前年比606.6%となっています。数量の伸び率は、全酒類中最高となります。主な輸出先は、オランダ、オーストラリア、アメリカ、シンガポール、イギリスです。成長の背景には、クラフトジンの世界的な流行があります。ブームは世界中に飛び火し、クラフトジンは注目を浴びています。
日本の酒税法が定めるスピリッツは、蒸溜酒の中でウイスキー、ブランデー、焼酎、原材料用アルコールを除いたものです。連続蒸留されたものでアルコールが、35度以上45度以下のもの、ウイスキーやブランデーと同じ原材料でも蒸留時のアルコールが95度以上のものはスピリッツとなります。蒸留で回収したアルコールにほかの成分を浸漬させたもの、白樺の炭で濾したもののもスピリッツとなります。代表的なものはジン、ウォッカ、ラム、テキーラなどです。
ジンは、穀類を原材料とし、麦芽や酵素を使用して糖化、発酵、蒸留して得られたスピリッツにジュニパーベリーを浸漬させ、再度蒸留した無色透明のお酒です。
ウォッカは、トウモロコシ、小麦、大麦などの穀類、ジャガイモなどのイモ類を原材料とし、糖化、発酵、蒸留し、得られたスピリッツを白樺の炭で濾過した蒸溜酒です。スピリッツの中で最もクセがなく、まろやかな爽快感があります。
ラムは、サトウキビの搾り汁を煮つめて、砂糖を結晶させたあとの糖蜜を原材料とし、発酵、蒸留、熟成の工程を経てつくられるスピリッツです。
テキーラは、メキシコのハリスコ州、グアダラハラ市近郊のテキーラという地域で、アガベ・テキラナ・ウェベル・バリエダ・アスルと呼ばれる竜舌蘭からつくられるスピリッツです。
2019年のウイスキー、ブランデー、ジン、ウォッカ、ラムの国内出荷数量は、以下の通りです。
ジンは、ウォッカ、ラム、テキーラと並んで、世界4大スピリッツに数えられるお酒です。
ジンは、クリアで雑味の少ない味わいから、カクテルのベースとして人気があり、個性の幅広さが際立っています。というのは、大麦、ライ麦、トウモロコシなどの穀物を原材料としたスピリッツに、ジュニパーベリー(ねずの実)をはじめとした香草類を加え、再蒸留してつくられるお酒だからです。香草類は、ボタニカルと呼ばれ、その種類は非常に幅広く、世界中のさまざまなメーカーが、それぞれ独自の香りや風味を持ったジンを提供しています。
ジンの銘柄として日本でも有名なのが、ビーフィーター、タンカレー、ボンベイサファイアなどです。風味、価格はさまざまですが、いずれもジンならではの香りとさわやかな風味を楽しむことができます。
ジンは、もともと薬用酒として開発されたと言われています。ジンの起源とされているのは、1660年頃、オランダの医学教授であるシルヴィウス博士が、アジアなどの植民地における熱病対策に利尿剤として開発したものです。その製法は、利尿効果があるとして知られていたジュニパーベリーをアルコールに浸漬した後に、蒸留するという方法です。当時はジュニエーブルと呼ばれ、爽やかな飲み口から、利尿剤としてよりも、むしろ新たな味わいあるお酒として人気を博していたようです。
その後、ジュニエーブルは世界中に広まります。なかでも大流行となったのがイギリスで、ジュニエーブルが短縮されて、ジンと呼ばれるようになりました。当時のジンは、雑味のあるスピリッツに砂糖を加えた甘い味でした。19世紀になって、連続式の蒸留装置が登場すると、現在のような雑味の少なく、洗練された辛口のジンがつくられるようになり、主要な生産地の名前から、ロンドン・ドライ・ジンと呼ばれるようになりました。現在、世界中でジンと呼ばれているお酒は、そのほとんどが英国風のドライ・ジンとなります。
ジンの母国オランダでも独自の発展を遂げ、オランダ・ジンと呼ばれています。ドライ・ジンとは異なる味わいで親しまれ、ジンの2大潮流となっています。
近年のクラフトジンブームを背景に、ジンの人気はますます広がり、カクテルベースとしてはもちろんのこと、ストレート、ロックでも楽しまれています。
ジュニパーベリーとは、西洋ねずと呼ばれるヒノキ科の針葉樹の球果(実)です。世界各地に自生し、青色の球果は香りが強いことが特徴で、松のようなウッディな香りを放ち、その香りはまさにジンそのものです。ジンのほかにも香辛料やアロマオイルの原材料として使用されます。
ジンに用いられるのは、多くが東欧やイタリアで採れるジュニパーベリーで、乾燥させて使用します。
ジュニパーベリーは、ジンにとって重要なボタニカルであり、欠かすことができません。
ジンは製法によって、大きく4つに分けられます。もっともポピュラーなのが、ドライ・ジンです。トウモロコシ、大麦麦芽などを主な原材料として、糖化、発酵、蒸留します。このスピリッツにジュニパーベリーをはじめとしたボタニカルを加えて、再び蒸留します。直接ボタニカルを加えて蒸留する方法が一般的ですが、蒸留装置上部の金網でできた容器にボタニカルを入れ、気化したアルコールで香気成分を抽出する方法もあります。
オランダ・ジンは、発祥の地オランダでつくられます。原材料に大麦麦芽などの穀類を使用し、その際にあらかじめ混合するのが特徴です。その後、糖化、発酵、2〜3回蒸留し、ボタニカルを直接加えて、香りづけします。初期の姿に近いジンで、連続式ではなく単式蒸留装置を使用します。麦芽の香りが残り、甘みの強い風味となります。
砂糖を2%程度添加したものが、オールド・トム・ジンです。生産量はきわめて少なく、近年のカクテルの進化や古いレシピを再現する動きに伴って、再評価されつつあります。
主にドイツでつくられるのが、シュタインヘーガーです。大麦麦芽などを原材料とするだけでなく、生のジュニパーベリーを用います。連続式蒸留装置で蒸留する大麦麦芽由来のスピリッツと生のジュニパーベリーを発酵させて、単式蒸留装置で蒸留するジュニパーベリースピリッツをつくり、これらをブレンドした後、再度単式蒸留装置で蒸留を行います。ドライ・ジンよりマイルドな口当たりで、多種多様な香草類をボタニカルとして配合していることが多いです。
数あるお酒のなかで、ジンが注目されるようになった理由は、どのようなことでしょうか。ひとつは、ウイスキーが世界的にブームとなり、同じ蒸留酒のスピリッツも注目されるようになったことです。
次に既存のジン蒸留所に加えて、クラフトジンという新たなジャンルが確立されたことです。小規模でもジンをつくる蒸留所が数多く現れ、日本も含めたさまざまな国から、個性的なジンが次々に誕生しています。また、ジュニパーベリーが入っていれば、ボタニカルの配合は自由です。日本では、柚子や山椒を用いるなど、ジンにはその土地の特色を出しやすいという特徴があります。
最後にビーフィーター、タンカレーといった老舗ブランドが、既存製品にとどまらないプレミアムな製品の開発に力を入れていることです。ボタニカルブームの後押しもあり、ジン市場全体が活気を帯びています。
クラフトジンに明確な定義はなく、蒸留所により、製法、原材料、産地などに強いこだわりをもってつくられるジンを指すことが多いようです。
日本ならではのボタニカルとして、柚子、山椒、玉露、生姜、ヒノキ、桜の花、煎茶、甘夏、カボス、りんご、金柑、きゅうり、日向夏、高野槙、温州みかん、シークワーサー、ヒハツモドキ、ゴーヤ、不知火柑、甘夏、桜島小ミカン、ホップ、昆布、切干大根、湘南ゴールド、桜の葉、薄荷、男爵イモ、シソ、ふきのとう、菊芋、お米などがあり、これらを使用した国産のクラフトジンがあります。
財務省が発表した貿易統計によると、2018年のジンの輸出数量は1,405kLとなり、前年比606.6%となっています。数量の伸び率は、全酒類中最高となります。金額は19億8,875万円で前年比309.9%、前年までは焼酎の半分弱の取引額でしたが、2018年には4億6,000万円ほど上回り、蒸留酒ではウイスキーに次ぐ金額となっています。輸出国数は、2017年には15カ国だったものの、2018年は28カ国と13カ国増加しています。主な輸出先は、オランダ、オーストラリア、アメリカ、シンガポール、イギリスです。
成長の背景には、クラフトジンの世界的な流行があります。イギリスでは2008年にシップスミス蒸留所がロンドンで創業し、おおよそ200年ぶりにロンドンで銅製の蒸留装置が稼働したことで話題を呼び、イギリス全土にクラフトジンブームが到来しました。当時12カ所しかなかった蒸留所は、10年間で450以上に増えました。ブームは世界中に飛び火し、クラフトジンは注目を浴びています。
日本では、サントリー、アサヒビールなどの大手メーカーだけでなく、九州を中心とした焼酎メーカーが相次いで参入し、クラフトジンの数量そのものが増大したことで、輸出の増加に影響したと考えられています。
日本の酒税法が定めるスピリッツは、蒸溜酒の中でウイスキー、ブランデー、焼酎、原材料用アルコールを除いたものです。連続蒸留されたものでアルコールが、35度以上45度以下のもの、ウイスキーやブランデーと同じ原材料でも蒸留時のアルコールが95度以上のものはスピリッツとなります。代表的なものはジン、ウォッカ、ラム、テキーラなどです。
ジンは、大麦、ライ麦、トウモロコシなどの穀物を原材料としたスピリッツに、ジュニパーベリー(ねずの実)をはじめとした香草類を加え、再蒸留してつくられるお酒です。香草類は、ボタニカルと呼ばれ、その種類は非常に幅広く、世界中のさまざまなメーカーが、それぞれ独自の香りや風味を持ったジンを提供しています。ジンは、もともと薬用酒として開発されたと言われています。近年のクラフトジンブームを背景に、ジンの人気はますます広がり、カクテルベースとしてはもちろんのこと、ストレート、ロックでも楽しまれています。
ジュニパーベリーは、西洋ねずと呼ばれるヒノキ科の針葉樹の球果(実)です。世界各地に自生し、青色の球果は香りが強いことが特徴で、松のようなウッディな香りを放ち、その香りはまさにジンそのものです。ジュニパーベリーは、ジンにとって重要なボタニカルであり、欠かすことができません。
ジンは製法によって、大きく4つに分けられます。もっともポピュラーなのが、ドライ・ジンです。トウモロコシ、大麦麦芽などを主な原材料として、糖化、発酵、蒸留します。このスピリッツにジュニパーベリーをはじめとしたボタニカルを加えて、再び蒸留します。オランダ・ジンは、発祥の地オランダでつくられ、麦芽の香りが残り、甘みの強い風味となります。砂糖を2%程度添加したものが、オールド・トム・ジンです。主にドイツでつくられるのが、シュタインヘーガーです。大麦麦芽などを原材料とするだけでなく、生のジュニパーベリーを用います。
数あるお酒のなかで、ジンが注目されるようになった理由は、ウイスキーが世界的にブームとなり、同じ蒸留酒のスピリッツも注目されるようになったこと、既存のジン蒸留所に加えて、クラフトジンという新たなジャンルが確立されたこと、老舗ブランドが既存製品にとどまらないプレミアムな製品の開発に力を入れていることです。
クラフトジンに明確な定義はなく、蒸留所により、製法、原材料、産地などに強いこだわりをもってつくられるジンを指すことが多いようです。日本ならではのボタニカルとして、柚子、山椒、玉露、生姜、ヒノキ、桜の花などがあり、これらを使用した国産のクラフトジンがあります。
財務省が発表した貿易統計によると、2018年のジンの輸出数量は1,405kLとなり、前年比606.6%となっています。数量の伸び率は、全酒類中最高となります。主な輸出先は、オランダ、オーストラリア、アメリカ、シンガポール、イギリスです。成長の背景には、クラフトジンの世界的な流行があります。ブームは世界中に飛び火し、クラフトジンは注目を浴びています。
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