2015年11月07日
「プラド美術館展――スペイン宮廷 美への情熱」
スペイン・マドリードの国立プラド美術館は、世界中の美術ファンがあこがれる美の殿堂。10月10日(土)から来年1月31日(日)まで東京・丸の内の三菱一号館美術館で開催中の「プラド美術館展――スペイン宮廷 美への情熱」の内覧会に参加しましたので、その魅力をレポートします。
1819年に王立美術館としてスペイン・マドリードに開館したプラド美術館のコレクションは、15世紀以降の王たちが、情熱を傾けて収集した作品が核となっています。そのため、豊かな審美眼を持つ歴代王たちの趣味が色濃く反映された、個性的な作品群がこの美術館の大きな魅力のひとつです。
今回の展覧会は2013年にプラド美術館で、翌2014年にバルセロナで開催され、大成功を収めた展覧会を再構成した特別バージョン。もちろん、国外では初めてお披露目される内容で、日本ではこの三菱一号館美術館のみの単館開催という、とても贅沢な展覧会です。スペインの3大巨匠、エル・グレコ、ベラスケス、ゴヤなどのスペインの巨匠たちの作品が揃って日本に来ています!
プラド美術館展は、日本では過去に2回開催されたことがあります。本展は、日本で開催される3度目のプラド美術館展となりますが、過去2回の展覧会とは大きく異なります。本展の特徴は、小品のすばらしさ。美術館の膨大な数の大作に目を奪われて見逃してしまいがちな、小さなサイズの傑作の素晴らしさに意識を向けることができる構成になっています。
実は大作よりも、小品の中でこそ、巨匠の技が輝いているのです。出品リストを見ると、30〜50メートル四方ほどの「キャビネットペインティング」という作品が多いことに気がつきます。キャビネットペインティングとは、貴族たちが私的空間として設けた小部屋(キャビネット)を飾るための絵画。さほど広くない部屋に飾り、間近で作品を鑑賞することを前提としているため、「細部こそこだわる」という意識で描かれてるようです。
また、大作は工房の弟子などに依頼して完成させたものが多いのに比べ、小品は巨匠たち本人が自ら腕を振るい、最後まで工夫を凝らして描かれているものがほとんど。そのため、巨匠たちの技の繊細さや緻密さを、より実感することができるのです。
「絵画には、その大きさによってふさわしい価値と印象がある」というのは、高橋館長のコメント。たとえば大きな絵には、教会や城、宮殿などの大空間を飾るという役割があります。一方で、小さな作品は、まるで手にとって見るために制作されたかのように、私的な楽しみを与えてくれるのです。小さな作品に秘められた巨匠のひと筆ひと筆の美しさを、間近で鑑賞できる展覧会です
本展覧会の会場は、以下の 7 つの章に分類・構成されています。
I 中世後期と初期ルネサンスにおける宗教と日常生活
II マニエリスムの世紀:イタリアとスペイン
III バロック:初期と最盛期
IV 17 世紀の主題:現実の生活と詩情
V 18世紀ヨーロッパの宮廷の雅
VI ゴヤ
VII 19世紀:親密なまなざし、私的な領域
本展で真筆が初来日となり、話題になっているヒエロニムス・ボスの《愚者の石の除去》も、「キャビネットペインティング」として描かれた作品です。
フランドル派の画家であるメムリンクの《聖母子と二人の天使》も、同じような特徴を持つとのこと。同じコーナーに展示されているので、見比べてみてください。
15世紀後半からネーデルラントで活躍したヒエロニムス・ボス(Hieronymous Bosche/1450頃-1516)は、現存する真筆がわずか20点という寡作の画家です。そのため、 世界中の名だたる美術館を訪れても、ボスの真筆に出会えるのは稀なこと。画家の生きた時代にあっても、その作品は高く評価され、ボスの死後、スペイン王フェリペ2世(Felipe II/1527-1598)は、ボスの多くの名作を収集しました。その遺産は、現在プラド美術館の至宝として収蔵されています。今回はそのボスの真筆のうちの貴重な1点が来日しました。
《愚者の石の除去》と冠された本展出品作は、現存作品の中で唯一の風俗画でもあります。患者の頭から取り出しているのはチューリップといわれていますが・・?、絵の前で確認してみてくださいね。
ベネチアやローマで修業を積んだ後、宮廷画家になる夢を抱きスペインへやってきたエル・グレコ(1541〜1614年)の作品もあります。グレコも工房を持ち注文をこなし、大作は弟子たちとの共同作業で行っていましたが、本展の「受胎告知」はサイズが小さいため、習作か工房用の見本としてグレコ自身が手がけたと思われます。同じ画題による大作のような迫力はないが、ドラマチックで流麗な色彩はグレコらしい。ガラスケースなしで拝見できます。
左《受胎告知》 エル・グレコ(本名ドメニコス・テオトコプロス) 1570-72年
《東方三博士の礼拝》(中央)三人の博士たちは、高価な贈り物をもってベツレヘムを訪れ、聖母に抱かれたイエスを礼拝しました。博士たちは、しばしば異なる人種と年代で描かますが、これは様々な民族の様々な世代の人々がイエスを信仰することを象徴するためです。
高橋館長が目玉としてあげていて図録の表紙にもなっている、ベラスケスの《ローマ、ヴィラメディチの庭園》も、48.5×43センチメートルの小ささながら、存在感は抜群です。
ベラスケスはフェリペ4世に気に入られて宮廷画家となり、以後三十数年にわたり国王や王女をはじめ、宮廷の人々の肖像画を描いた画家。代表作『ラス・メニーナス』(女官たち)をご存知の方も多いと思います。
今回の出展作品は、室内にて理想化された古典的主題を描くのが主流だった時代に、2世紀以上先に出現する印象派のスタイル、すなわち風景を主題とし、屋外で対象物を描くという方法がとられている可能性が極めて高い、革新的な作品。午後の遅い時間に夕日色の光がうっすらと漂い、木々がそよいでいる様子がわかります。
1788年にブルボン朝のスペイン王カルロス4世の手に渡り、エル・エスコリアル修道院に飾られた作品です。
左:ディエゴ・ベラスケス ローマ、ヴィラ・メディチの庭園 1629-30
ほぼ同時代に活躍した、古典的風景の巨匠クロード・ロランの風景画も、右隣に展示されています。比較してみると、2人の違いがよくわかります。右:クロード・ロラン 浅瀬 1644頃
また、ヤン・ブリューゲルUの《豊穣》には、カタツムリが隠れているとのこと。咲き乱れる花々、果物、子供たち、動物たちの中に6つの乳房を持つ女性といった、豊穣の角をもつこの作品。40×50センチメートルというキャビネットペインティングの中に、自然の産物がギュッとつまっています。
ポスターになっているカルロス4世妃 マリア・ルイサ・デ・パルマ は、その美しさで目を惹きます。ゴヤの「カルロス4世の家族」 1800-1801 にも中央に描かれています。
アントン・ ラファエル・メングス 《マリア・ルイサ・デ・パルマ》 1765年
小品づくしのなか、堂々たる大作も来日しています。ムリョーリョの《ロザリオの聖母》は、2013年のスペインでの展覧会では出品されませんでした。しかし、プラド美術館における大型作品の神髄も、小品の素晴らしさとともに感じてほしいという思いから、貸出を交渉したとのこと。
鮮やかな赤いチュニックと青いマント、透き通ったベールがふんわりとまとわれています。宗教画の荘厳さだけではなく、聖母と幼子の優しく整った表情に、安らぎを覚える作品1788年にブルボン朝のスペイン王カルロス4世の手に渡り、エル・エスコリアル修道院に飾られた作品。
右:バルトロメ・エステバン・ムリーリョ ロザリオの聖母 1650-55
大きさでパッと目を引く、コルネリ・デ・フォスの《アポロンと大蛇ピュトン》の横にその絵のもとになっている小さなルーベンスの下絵描きの《アポロンと大蛇ピュトン》があります。
下の2枚の絵、左下の小さい方がルーベンスの下絵です。絵の大きさに関係なく、迫力が感じられます。
このようなユニークな展示も多く見られます。
左下:ペ ー テ ル・パ ウ ル・ル ー ベ ン ス 《アポロンと大蛇ピュトン》
右:コ ル ネ リ ス・デ ・フ ォ ス《アポロンと大蛇ピュトン》
17世紀のフェリペ4世は祭壇画や神話画などに力を発揮したバロック期フランドルの画家、ペーテル・パウル・ルーベンス(1577〜1640年)がお気に入りでした。マドリード郊外の森にある狩猟休憩塔を飾るための神話画連作をルーベンスに注文。「アポロンと大蛇ピュトン」や「狩りをするディアナとニンフたち」はその油彩のための下絵だそうです。
ゴヤの作品も見逃せません。今回展示されているのは、怪物とか魔女とかの激しい絵ではなくて、明るい色彩の絵です。庭で人びとが遊んでいる光景だったり…。
右:フランシスコ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス《トビアスと天使》1787年頃
《バベルの塔の建設》 ピーテル・ブリューゲル(2世) 1595年頃
左から フランシスコ・バイェウ・イ・スビアス《オリュンポス、巨人族の戦い》1764 年
ジャンバッティスタ(ジョヴァンニ・バッティスタ)・ティエポロ《オリュンポス、あるいはウェヌスの勝利》1761-64 年
マリアノ・サルバドール・マエーリャ《大地に収穫物を捧げる女神キュベレ》1798 年
ミシェランジュ・ウアス《エル・エスコリアル修道院の眺望》1720-22
カルロス・デ・アエス 左:《ヤシの林(エルチェ)》1861年 右:《エルチェのヤシ》1861年頃
作品保護の為に輸送が難しい板絵なども来日しています。これだけの作品が日本で公開される機会はもうないかもしれません。貴重な作品を間近に堪能することができるすばらしい展覧会、ぜひ足を運んでみてください。
名称:「プラド美術館展 ― スペイン宮廷 美への情熱」
会場:三菱第一号館美術館(東京都千代田区丸の内2-6-2)
会期:2015年10月10日(土)〜2016年1月31日(日)
営業時間:10:00〜18:00(金曜日・会期最終週平日は20:00まで)※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(祝日の場合、12月28日、1月25日開館)
当日券:一般1,700円 高校・大学生1,000円・小中学生無料
公式サイト:http://mimt.jp/prado/
注)写真は内覧会開催時に主催者の許可を得て撮影したものです。
1819年に王立美術館としてスペイン・マドリードに開館したプラド美術館のコレクションは、15世紀以降の王たちが、情熱を傾けて収集した作品が核となっています。そのため、豊かな審美眼を持つ歴代王たちの趣味が色濃く反映された、個性的な作品群がこの美術館の大きな魅力のひとつです。
今回の展覧会は2013年にプラド美術館で、翌2014年にバルセロナで開催され、大成功を収めた展覧会を再構成した特別バージョン。もちろん、国外では初めてお披露目される内容で、日本ではこの三菱一号館美術館のみの単館開催という、とても贅沢な展覧会です。スペインの3大巨匠、エル・グレコ、ベラスケス、ゴヤなどのスペインの巨匠たちの作品が揃って日本に来ています!
プラド美術館展は、日本では過去に2回開催されたことがあります。本展は、日本で開催される3度目のプラド美術館展となりますが、過去2回の展覧会とは大きく異なります。本展の特徴は、小品のすばらしさ。美術館の膨大な数の大作に目を奪われて見逃してしまいがちな、小さなサイズの傑作の素晴らしさに意識を向けることができる構成になっています。
実は大作よりも、小品の中でこそ、巨匠の技が輝いているのです。出品リストを見ると、30〜50メートル四方ほどの「キャビネットペインティング」という作品が多いことに気がつきます。キャビネットペインティングとは、貴族たちが私的空間として設けた小部屋(キャビネット)を飾るための絵画。さほど広くない部屋に飾り、間近で作品を鑑賞することを前提としているため、「細部こそこだわる」という意識で描かれてるようです。
また、大作は工房の弟子などに依頼して完成させたものが多いのに比べ、小品は巨匠たち本人が自ら腕を振るい、最後まで工夫を凝らして描かれているものがほとんど。そのため、巨匠たちの技の繊細さや緻密さを、より実感することができるのです。
「絵画には、その大きさによってふさわしい価値と印象がある」というのは、高橋館長のコメント。たとえば大きな絵には、教会や城、宮殿などの大空間を飾るという役割があります。一方で、小さな作品は、まるで手にとって見るために制作されたかのように、私的な楽しみを与えてくれるのです。小さな作品に秘められた巨匠のひと筆ひと筆の美しさを、間近で鑑賞できる展覧会です
本展覧会の会場は、以下の 7 つの章に分類・構成されています。
I 中世後期と初期ルネサンスにおける宗教と日常生活
II マニエリスムの世紀:イタリアとスペイン
III バロック:初期と最盛期
IV 17 世紀の主題:現実の生活と詩情
V 18世紀ヨーロッパの宮廷の雅
VI ゴヤ
VII 19世紀:親密なまなざし、私的な領域
本展で真筆が初来日となり、話題になっているヒエロニムス・ボスの《愚者の石の除去》も、「キャビネットペインティング」として描かれた作品です。
フランドル派の画家であるメムリンクの《聖母子と二人の天使》も、同じような特徴を持つとのこと。同じコーナーに展示されているので、見比べてみてください。
15世紀後半からネーデルラントで活躍したヒエロニムス・ボス(Hieronymous Bosche/1450頃-1516)は、現存する真筆がわずか20点という寡作の画家です。そのため、 世界中の名だたる美術館を訪れても、ボスの真筆に出会えるのは稀なこと。画家の生きた時代にあっても、その作品は高く評価され、ボスの死後、スペイン王フェリペ2世(Felipe II/1527-1598)は、ボスの多くの名作を収集しました。その遺産は、現在プラド美術館の至宝として収蔵されています。今回はそのボスの真筆のうちの貴重な1点が来日しました。
《愚者の石の除去》と冠された本展出品作は、現存作品の中で唯一の風俗画でもあります。患者の頭から取り出しているのはチューリップといわれていますが・・?、絵の前で確認してみてくださいね。
ベネチアやローマで修業を積んだ後、宮廷画家になる夢を抱きスペインへやってきたエル・グレコ(1541〜1614年)の作品もあります。グレコも工房を持ち注文をこなし、大作は弟子たちとの共同作業で行っていましたが、本展の「受胎告知」はサイズが小さいため、習作か工房用の見本としてグレコ自身が手がけたと思われます。同じ画題による大作のような迫力はないが、ドラマチックで流麗な色彩はグレコらしい。ガラスケースなしで拝見できます。
左《受胎告知》 エル・グレコ(本名ドメニコス・テオトコプロス) 1570-72年
《東方三博士の礼拝》(中央)三人の博士たちは、高価な贈り物をもってベツレヘムを訪れ、聖母に抱かれたイエスを礼拝しました。博士たちは、しばしば異なる人種と年代で描かますが、これは様々な民族の様々な世代の人々がイエスを信仰することを象徴するためです。
高橋館長が目玉としてあげていて図録の表紙にもなっている、ベラスケスの《ローマ、ヴィラメディチの庭園》も、48.5×43センチメートルの小ささながら、存在感は抜群です。
ベラスケスはフェリペ4世に気に入られて宮廷画家となり、以後三十数年にわたり国王や王女をはじめ、宮廷の人々の肖像画を描いた画家。代表作『ラス・メニーナス』(女官たち)をご存知の方も多いと思います。
今回の出展作品は、室内にて理想化された古典的主題を描くのが主流だった時代に、2世紀以上先に出現する印象派のスタイル、すなわち風景を主題とし、屋外で対象物を描くという方法がとられている可能性が極めて高い、革新的な作品。午後の遅い時間に夕日色の光がうっすらと漂い、木々がそよいでいる様子がわかります。
1788年にブルボン朝のスペイン王カルロス4世の手に渡り、エル・エスコリアル修道院に飾られた作品です。
左:ディエゴ・ベラスケス ローマ、ヴィラ・メディチの庭園 1629-30
ほぼ同時代に活躍した、古典的風景の巨匠クロード・ロランの風景画も、右隣に展示されています。比較してみると、2人の違いがよくわかります。右:クロード・ロラン 浅瀬 1644頃
また、ヤン・ブリューゲルUの《豊穣》には、カタツムリが隠れているとのこと。咲き乱れる花々、果物、子供たち、動物たちの中に6つの乳房を持つ女性といった、豊穣の角をもつこの作品。40×50センチメートルというキャビネットペインティングの中に、自然の産物がギュッとつまっています。
ポスターになっているカルロス4世妃 マリア・ルイサ・デ・パルマ は、その美しさで目を惹きます。ゴヤの「カルロス4世の家族」 1800-1801 にも中央に描かれています。
アントン・ ラファエル・メングス 《マリア・ルイサ・デ・パルマ》 1765年
小品づくしのなか、堂々たる大作も来日しています。ムリョーリョの《ロザリオの聖母》は、2013年のスペインでの展覧会では出品されませんでした。しかし、プラド美術館における大型作品の神髄も、小品の素晴らしさとともに感じてほしいという思いから、貸出を交渉したとのこと。
鮮やかな赤いチュニックと青いマント、透き通ったベールがふんわりとまとわれています。宗教画の荘厳さだけではなく、聖母と幼子の優しく整った表情に、安らぎを覚える作品1788年にブルボン朝のスペイン王カルロス4世の手に渡り、エル・エスコリアル修道院に飾られた作品。
右:バルトロメ・エステバン・ムリーリョ ロザリオの聖母 1650-55
大きさでパッと目を引く、コルネリ・デ・フォスの《アポロンと大蛇ピュトン》の横にその絵のもとになっている小さなルーベンスの下絵描きの《アポロンと大蛇ピュトン》があります。
下の2枚の絵、左下の小さい方がルーベンスの下絵です。絵の大きさに関係なく、迫力が感じられます。
このようなユニークな展示も多く見られます。
左下:ペ ー テ ル・パ ウ ル・ル ー ベ ン ス 《アポロンと大蛇ピュトン》
右:コ ル ネ リ ス・デ ・フ ォ ス《アポロンと大蛇ピュトン》
17世紀のフェリペ4世は祭壇画や神話画などに力を発揮したバロック期フランドルの画家、ペーテル・パウル・ルーベンス(1577〜1640年)がお気に入りでした。マドリード郊外の森にある狩猟休憩塔を飾るための神話画連作をルーベンスに注文。「アポロンと大蛇ピュトン」や「狩りをするディアナとニンフたち」はその油彩のための下絵だそうです。
ゴヤの作品も見逃せません。今回展示されているのは、怪物とか魔女とかの激しい絵ではなくて、明るい色彩の絵です。庭で人びとが遊んでいる光景だったり…。
右:フランシスコ・デ・ゴヤ・イ・ルシエンテス《トビアスと天使》1787年頃
《バベルの塔の建設》 ピーテル・ブリューゲル(2世) 1595年頃
左から フランシスコ・バイェウ・イ・スビアス《オリュンポス、巨人族の戦い》1764 年
ジャンバッティスタ(ジョヴァンニ・バッティスタ)・ティエポロ《オリュンポス、あるいはウェヌスの勝利》1761-64 年
マリアノ・サルバドール・マエーリャ《大地に収穫物を捧げる女神キュベレ》1798 年
ミシェランジュ・ウアス《エル・エスコリアル修道院の眺望》1720-22
カルロス・デ・アエス 左:《ヤシの林(エルチェ)》1861年 右:《エルチェのヤシ》1861年頃
作品保護の為に輸送が難しい板絵なども来日しています。これだけの作品が日本で公開される機会はもうないかもしれません。貴重な作品を間近に堪能することができるすばらしい展覧会、ぜひ足を運んでみてください。
名称:「プラド美術館展 ― スペイン宮廷 美への情熱」
会場:三菱第一号館美術館(東京都千代田区丸の内2-6-2)
会期:2015年10月10日(土)〜2016年1月31日(日)
営業時間:10:00〜18:00(金曜日・会期最終週平日は20:00まで)※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(祝日の場合、12月28日、1月25日開館)
当日券:一般1,700円 高校・大学生1,000円・小中学生無料
公式サイト:http://mimt.jp/prado/
注)写真は内覧会開催時に主催者の許可を得て撮影したものです。