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2015年11月01日

特別展「蘇州の見る夢−明・清時代の都市と絵画−」

中国の古都・蘇州の盛衰を切り口に明・清時代の絵画を紹介する特別展「蘇州の見る夢−明・清時代の都市と絵画」が、奈良市の大和文華館で開かれています。
重要文化財を含む68件を展示。前期は11月1日まで、後期は同3日〜15日。
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明代中期以降、市場経済の発展を受けて、江南地域の杭州・蘇州・南京・松江・揚州などでは、次々と個性ある都市文化が花開いていきました。中でも重要なのが、「呉」と呼ばれる古都・蘇州です。蘇州は中国江南地方に位置する水の都です。 春秋戦国時代(紀元前585〜473年)の呉の首府で「呉越同舟」「臥薪嘗胆」の4文字熟語で有名です。
元時代には多くの知識人が往来し、文人文化が栄えましたが、元末に反明勢力の本拠地となったため、明初にはさまざまな弾圧を受けます、その後、王朝が安定するに従って往時の繁栄を取り戻し、経済的にも文化的にも中国を代表する都市となりました。
14世紀から19世紀にかけて経済的・文化的に繁栄を極めました。在野の文化人・学者のサロンの中心地でもあり、彼らの間で繊細な筆墨と甘美な彩色を特徴とする、山水図や花卉図が多く作られました。一方、街頭でも、富裕な市民を対象に、絢爛豪華な都市図や仕女図が大量に売買されるようになります。

蘇州画壇の中心は在野の文人たちの社交サークルでした、明の中・後期にかけては、その間で蘇州好みの典雅な山水画や花卉図が制作されていきます。 15〜16世紀には沈周(しんしゅう)とその後継者文徴明といった文人サークルのリーダーが出現。動乱の明末清初期には、西洋画風の伝播や奇古趣味の流行、近隣都市との文化競争の中で、蘇州の文人画風も変容を迫られます。ただ一方で、蘇州らしい甘美なイメージは、清後期に至るまで画家を魅了し、再生産され続けました。

明代後期の蘇州では、都市の興隆に伴う絵画受容層の拡大も顕著に認められます。宋代宮廷画を模した、華やかな青緑山水や仕女図が広く人気を集め、大量生産されて店頭で売買されるようになります。清時代にはより大衆向けに、都市風俗を描いた版画も多く制作されます。

この展覧会では各地の美術館や個人からの貴重な所蔵品が多く展示されています。

 展示は「蘇州文化の土壌」「呉派文人画の成立と継承」「雅俗の交錯」「絵画市場の発展」など6テーマで紹介。展示品のうち、「菊花文禽(きん)図」(大阪市立美術館蔵、全期間展示)は在野の知識人だった沈周の最晩年の作で、キクとニワトリ、チョウが描かれ長寿を寿(ことほ)ぐ雰囲気。趙浙作で重文の「清明上河図巻」(林原美術館、同)は店舗と大勢の人たちが描かれ、にぎやかな都市の雑踏の雰囲気を伝えています。

主な出展作品
重要美術品 九段錦画冊 沈周筆 京都国立博物館
重要美術品 夢筠図巻 唐寅筆 東京国立博物館蔵
重要文化財 四万山水図 文伯仁筆 東京国立博物館蔵
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「万竿烟雨」 「万壑松風」 「万頃晴波」 「万山飛雪」の4幅からなる大作です。
重要文化財 山水図 謝時臣筆 相国寺蔵
重要文化財 秋景山水図 李士達筆 静嘉堂文庫美術館蔵
秋形20151015bb.jpg険しくも穏やかな山の断崖を目の前にして、峡谷を挟んで、岩の上に東屋。文人が風流をめでています。 友が訪ねる道が続き、霧が峡谷にかかっています。まさに王道の山水画です。
重要文化財 竹裡泉声図 李士達筆 東京国立博物館蔵
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画面下に道士と子供達5人が描かれています。 
雲山平遠図巻 邵弥筆 大阪市立美術館蔵
重要文化財 金谷園桃李園図 仇英筆 知恩院蔵
左右逆に展示しても良いのでは?というお話も。

重要文化財 清明上河図巻 趙浙筆 1577林原美術館蔵
清明上河3d0eff5f1ae7f1cf4800845241852eae.jpg
世界で80点以上はあるという「清明上河図」。中でもこれは遼寧省博物館のものについで細密だそう。巻頭が最も細密で途中から筆が粗くなり、複数の人が書いている可能性もあるそうです。
蘭竹図 雪窓1343年 宮内庁三の丸尚蔵館
雪窓は蘭の名手だそうです。蘭の葉の曲線が何とも美しい。

菊花文禽図 沈周 1509 大阪市立美術館
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大阪市立美術館もいい中国絵画を多くお持ちだなと今回改めて思いました。

越中真景図冊 張宏  1639 大和文華館旅で越の名勝を見たまま描いた絵だそうです。
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倣李唐山水図  1673 根津美術館

中国絵画好きには見逃せない展覧会。
この日はシンポジウムも開催されていて、日本だけでなく中国、台湾からいらした方もいたようです。
http://www.kintetsu-g-hd.co.jp/culture/yamato/pdf/event151031.pdf


庭園の酔芙蓉の花もきれいでした。

2015年10月10日(土)〜11月15日(日)
前期:10月10日(土)〜11月1日(日) 後期:11月3日(火)〜11月15日(日)
月曜日休館(ただし、10月12日〈祝〉は開館し、翌13日〈火〉が休館)
入館料:一般930円、高校・大学生720円、小学・中学生無料
大和文華館のホームページhttp://www.kintetsu-g-hd.co.jp/culture/yamato/
posted by はまやん at 14:48| 旅行
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