予算さえ許せば代替部品を入手できますが、限られた予算の中で部品を探す場合、思った以上に時間と手間がかかります。
冷却水漏れに気づいたPZJ70ランドクルーザーの場合、半年以上パーツを探し続けました。
車検直後にラジエーターから冷却水漏れ
ちょうど2年前、継続車検を通して1か月ほど過ぎた頃、ラジエーターから微量の冷却水漏れに気づいたPZJ70ランドクルーザー。古いクルマなので走行前にボンネットを開いていたのに見落としてしまい、初すべりのためスキー場に向かう準備で、スタッドレスタイヤに交換した時の総点検で空になったリザーバータンクに気づきました。
すぐにラジエーターを交換しようと部品共販に問い合わせましたが、PZJ70ランドクルーザーの純正ラジエーターはすでに生産終了。漏れ止め剤でその場をしのぎます。
応急処置で冷却水漏れが止まりましたが、2週間ほどで再発。もう1本追加しましたが、しばらくすると再び冷却水が漏れ始めます。仕方ないので車検切れまで冷却水を補充しながら走る事にしました。
車検切れまでの走行距離は3000キロ〜4000キロ。ほとんどスキー場への行き来なので、LLC40%の冷却水をペットボトルに入れてクルマに載せておき、適時リザーバータンクをチェック。減り具合を確認し基準値まで補充しながら走りました。
消費したLLCは冬40%、春以降20%で、5ボトル約9リットル。漏れ止め剤2本とLLC5本で1万円近いロス。これもバカになりません。
こんな状態では継続車検を受けるわけにはいきません。何とか冷却水漏れを直す方法が無いか、ランクル70のラジエーターに関する情報集めと、DIYで可能な修理方法を模索し続けましたが、納得できる対処法が見つからず車検切れになりました。
その後も調べ続け、車検切れから1年が過ぎた先日、やっと流用できそうなラジエーターを見つけました。
ラジエーターが生産終了!ランクル70は蘇るのか?
純正ラジエーターが生産終了した場合は、ラジエーター修理かリビルト品または優良メーカー社外品との交換になりますが、PZJ70ランドクルーザーの場合、修理が7万円〜8万円、リビルト品が10万円前後、社外品は中国製しか見つかりません。
少しでも早く車検を取得したいので、手っ取り早く交換するなら比較的安価な中国製ですが、当たり外れのあるラジエーターをチョイスするのは最終手段です。
品質と価格が純正あるいは第2ブランド同等のラジエーターが手に入らないか、ランクル70のラジエーターに関するあらゆる情報を集めたところ、PZJ70ランドクルーザーと同時期に販売されていた、HZJ70ランドクルーザーのラジエーターなら、純正品が継続販売されていて価格も4万円前後。もしHZJ70ランドクルーザーのラジエーターがPZJ70ランドクルーザーに流用できれば、リビルト品より安価にラジエーター交換できます。あとは適合するかどうかの確認です。
PZJ70ランドクルーザー流用ラジエーター探し
部品待ちのPZJ70ランドクルーザーは初度登録が平成2年の1990年製。1984年の誕生から大幅なモデルチェンジをせずに2004年まで生産され続けたランクル70なので、ある程度パーツの互換性はあるはずです。
そこで各モデルのパーツ図を調べて、ラジエーターをボディに固定するパーツの品番を確認しました。すると5気筒1PZエンジンのPZJ70ランドクルーザーと6気筒1HZエンジンのHZJ70ランドクルーザーのラジエーター固定パーツが同一品番だと気づきます。
つまり生産終了したPZJ70ランドクルーザーの純正ラジエーターと、現在でも生産しているHZJ70ランドクルーザー純正ラジエーターは、ボディに固定するパーツが共通なので、そのまま無加工で装着できるはずです。
残念ながら固定パーツの件に気づいたのが遅すぎました。もっと早く気づいていれば、昨年の継続車検を通せたかもしれません。
HZJ70ランクルとPZJ70ランクルのラジエーター比較
PZJ70ランドクルーザーにHZJ70ランドクルーザーのラジエーターが流用できそうな気がしますが、確認できませんし確信もありません。試したいけど不適合を覚悟して、いきなり4万円ほどの新品のラジエーターを購入するのはハードルが高すぎます。
そこで時間がかかっても良いので、安価な中古良品を探して、ダメ元チャレンジに挑む事にしました。
ところが古いクルマの中古パーツ探しはなかなか大変で、すぐに見つかる中古純正品は新品社外品と同等価格か割高なので、なかなか予算内では見つけられません。
結局、車検切れからほぼ1年、先日やっとHZJ70ランドクルーザーの中古ラジエーターを見つけ発注しました。
予算を少しオーバーしましたが、ファンシュラウド付きだったのがラッキーでした。結果的に部品を追加購入せずに済んだので割安でした。
入手したHZJ70ランドクルーザーの中古ラジエーターから、シュラウドや固定金具などを外し洗浄しながら各部を比較します。
ラジエーター固定金具は同一品番で同じパーツです。
ボディ固定側も違いはありません。
ファンシュラウド開口部の位置やサイズが同じなので、PZJ70ランドクルーザーにそのまま装着可能です。
品番が違うので形状は似てますが別物で、PZJ70ランドクルーザーのシュラウドは金属製、HZJ70ランドクルーザーは樹脂製です。
入手したラジエーターのファンシュラウドは6気筒1HZエンジン向けなので、5気筒の1PZエンジン用より1気筒分短くなっています。
約45mm短いので5気筒1PZエンジンに装着した場合、冷却効率が低下するのは避けられません。
真夏のオーバーヒート予防パーツなので、PZJ70ランドクルーザーのファンシュラウドを使った方が安心して走行できます。
もし入手した中古品ラジエーターに、PZJ70ランドクルーザーのファンシュラウドが装着できれば、今回のラジエーター流用ダメ元チャレンジは大成功です。
装着の可否を判断するために、ファンシュラウド固定箇所を比較します。
品番が違うので違いがありますが、DIYレベルの加工でファンシュラウドを固定できるかどうか微妙です。
ステーを追加で溶接すればPZJ70ランドクルーザーのファンシュラウドを装着できそうですが、簡単なDIY加工ではありません。
ステー加工か1気筒分短いファンシュラウドを流用するか、まずはPZJ70ランドクルーザーに中古入手ラジエーターを装着して比較する事にします。
冬季なら短いファンシュラウドでも問題なさそう
PZJ70ランドクルーザーのファンシュラウドは、冷却効率を向上させるためファンを完全にカバーしています。
PZJ70ランドクルーザーに6気筒1HZエンジンのHZJ70ランドクルーザー用ラジエーターを装着すると、ファンシュラウドも6気筒用なので、1気筒分短くなりファンがカバーされていません。
ファンシュラウドが短いと冷却効率が低下し真夏の渋滞時にオーバーヒートを起こすリスクがありますが、スキー場への行き来がメインの冬季の走行なら問題ありません。
すでに車検切れから1年以上経ってしまったから、この冬はスキー場の行き来に使いたいので、オーバーヒート対策は春以降に着手する事にして車検予約を入れました。
今回のダメ元チャレンジで、PZJ70ランドクルーザーにHZJ70ランドクルーザーのラジエーターは流用可能でした。
気を付ける点がファンシュラウドで、1気筒分短いので何らかのオーバーヒート対策が必要です。
冬季は気にしなくても良さそうですが、夏場のオーバーヒート対策として、ファンシュラウドを1気筒分延長加工するか、5気筒ファンシュラウドを装着できるよう取付けステーを追加するかですが、DIYで加工するならA5052アルミ板で1気筒分延長した方が簡単です。
鉄板広場ならアルミやステンレスの板だけでなく、バーベキュー用の鉄板まで販売しています。厚さやサイズをオーダーできるので、安価にファンシュラウド延長分のアルミ板が手に入ります。
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